アーモンドミルクの栄養分: 生乳よりいいでしょうか?

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アーモンドミルク

アーモンドミルク

健康食品の需要は増加の一途で、益々多くの人が自分や家族のために健康的なものを選好するようになりました。健康食品需要の顕著な変化の一つが乳製品業界でここ数年生じており、この業界はここ数年で大きく売上高が下がってきました。

こうした需要低下の理由の一つは牛乳代替製品への需要が急上昇していることです。このことは主に牛乳はカロリーとコレステロールが高いという一般の考えに基づいています。

ラクトース不耐性またはタンパク質アレルギーの人は乳製品以外の代替製品に切り替えるとメリットを受ける一方、こうした製品は生の牛乳で得られる自然なビタミンやミネラルほどの量はありません。こうした代替製品の数例を挙げると豆乳、米乳、アーモンドミルクがあります。

必ずしも不健康なわけではなくても、アーモンドミルクは本物の生乳には劣ります。しかし、健康上の制約があるので乳製品代替食品を食べる以外方法がない人にとって、アーモンドミルクが最適な選択肢の一つではあり続けます。アーモンドミルクとその潜在的な健康へのメリットについて今回はご説明します。

アーモンドミルクとは何でしょうか?

アーモンドは罪の意識を感じずに栄養価の高いおやつとしてよく人気があるナッツのひとつです。身体機能をよくするのに有用な多くの ビタミンとミネラルを含みます。このためアーモンドミルクが食生活の中にすんなりと受け入れられた理由のひとつでしょう。

アーモンドミルクは現在ようやく主流市場に仲間入りしましたが、実は数百年も使われてきました。アーモンドミルクの最も古い資料はアーモンドミルクの作り方があるイラクの料理本で説明されている13世紀に遡ります。アーモンドミルクは肉その他の動物性製品が禁止されていた四旬節の間牛乳の代替品としても利用されていました。

今日ではアーモンドミルクはラクトースのない牛乳代替品として飲まれています。アーモンドミルクにカルシウム、ビタミンD、タンパク質を添加して牛乳の貴重な競合品にすることを目標に掲げるメーカーもあります。しかしたいていの場合、大量の砂糖も添加して牛乳の自然な甘みを模倣しています。これに該当するブランドのアーモンドミルクは必ず避けるべきです。しかし、甘味を添加していない種類は売られており、はるかに優れる選択肢です。

アーモンドミルクと豆乳対牛乳: あなたにとってはどちらが最適ですか?

アーモンドと豆乳は牛乳の最適な代替品として売られています。確かに牛乳と同じ流動性や外観をしていますが、これらは牛乳とは容易に区別がつきます。これらに共通して含まれる栄養素にはパーセント濃度は異なるとはいえタンパク質、カルシウム、カリウムが挙げられます。

豆乳は生乳の栄養成分と最も似た乳製品であることは周知です。これにも拘らず、豆乳を生産する従来の工場の大部分は遺伝子操作作物を使用するので豆乳は議論の余地がある製品です。すなわち、GMO作物に添加されているグリフォセートやその他の有毒化学物質を食べている可能性が高いことを意味します。

さらに、豆乳生産に未発酵大豆が使用されていることは消費者の健康への深刻な脅威になります。未発酵の大豆にはフィチン酸、トリプシン阻害因子、アルミニウムが大量に含まれています。フィチン酸とトリプシン阻害因子はカルシウム、マグネシウム、銅等必須ミネラルの吸収を阻止するので成長に問題があります。また、未発酵大豆に含まれる大量のアルミニウムは神経系と腎臓に有毒です。

その一方、アーモンドミルクには豆乳や生乳と比較してはるかに栄養分が少ないです。アーモンドミルクにはビタミンやミネラルが豊富に含まれているでしょうが、本物の生乳に比べれば不足しています。アーモンドミルク1カートン分に一握りのアーモンドと同じ栄養分しかないことさえ示されています。

さらに検討すべきもう一つの要因は豆乳やアーモンドミルクの成分を結合させておくために海藻から抽出される増粘剤カラギーナの使用です。この成分は炎症、消化系の破壊、果てはがんリスク増大とも関連しています。このため植物系乳製品を買うまでに、非GMOでカラギーナを含まないブランドであることを確認し、知らぬままに有害な毒素に接触しないようにしてください。

以上の全要因を考慮したうえで、生牛乳は豊富な栄養素やミネラル、ビタミンがあり、商業的に製造された牛乳の代替品による多くの健康リスクを控除してみるとまだ最適な選択肢であることはかなり明らかです。生乳はさまざまな健康関連機関から悪者扱いされてきましたが、滅菌処理した牛乳では通常除去され牛乳代替品にはない善玉菌、消化酵素、生の脂肪やビタミンが実際に含まれています。

アーモンドミルクの作り方

商業化されたアーモンドミルクはメーカーが可能な限り最小限のアーモンドを投入して儲けだけあなたから吸い取られるので、自分で作ることを検討するのが最適でしょう。こうすれば最も微量な成分が取れるばかりではなく、最終産物は適量のアーモンドが含まれておりアーモンドミルクが本来的に持つはずの栄養分を得ることもできるわけです。

材料

  • 有機生アーモンド1カップ
  • 水2カップ、さらに浸けるために追加
  • 蜂蜜、味付け(好み次第)

手順

  1. アーモンドを最長2日間一晩浸けこむ。アーモンドをボウルに入れ、約2.5cmの水に浸す。水を吸収してアーモンドが膨張する。布で覆い台にそのまま一晩置いておくか、冷蔵庫なら最長2日間置く。アーモンドを長時間浸けこむほど、ミルクがクリーミーになることをご銘記ください。
  2. アーモンドを水から出して冷たい流水で完全に濯ぐ。アーモンドをつまむとふにゃっとする感じになる。浸け込んだ水は捨てる。
  3. アーモンドをミキサーに入れ、水2カップを入れる。
  4. 2、3回ミキサーを回して、アーモンドを粉砕する。水が濁りアーモンドが目的のミールと同じ流動性になるまで混合物を攪拌する。
  5. チーズクロスで濾してアーモンドミールを絞り、液体を抽出する。チーズクロス/ミールを絞り、可能な限りアーモンドミルクを抽出する。
  6. 味付けに蜂蜜を加える。
  7. アーモンドミルクを冷蔵する。そのまま最長2日置いておく。

アーモンドミルクで得られる数種類の健康メリット

栄養素の一部はアーモンドからそのまま取れなくても、アーモンドミルクにはまだかなりの量のビタミンや栄養素が含まれます。アーモンドミルクから得られるいくつかの健康へのメリットを挙げます:

  • 血糖値が上がらない — 自家製甘味抜きのアーモンドミルクにはグルコースが大量に含まれないので、インスリン抵抗性を予防できます。また、炭水化物も少ないです。このため血中グルコース濃度の維持を助けるので、糖尿病患者や体重過剰な人にメリットがあります。牛乳にはグルコースに変換される乳糖(ラクトース)が豊富に含まれます。
  • 乳糖無し — 乳製品であるミルクにはラクトース不耐性の人の消化系異常をきたす可能性があるラクトースが含まれます。この不耐性とは生乳に含まれる栄養素を消化できないので、鼓腸や下痢などの問題が起きます。アーモンドミルクを飲むと快適さや消化系の健康を損なうことなく必須ビタミンを摂れます。
  • 心臓病のリスクが軽減すると考えられる — アーモンドミルクには高血圧を予防し、良い健康を促進するのに有用でありうる健康な脂肪酸が豊富に含まれます。

料理の世界で使われるアーモンドミルクとは?

アーモンドミルクはデザートやスムージー、アイスクリーム等のミルク系飲み物、ペストリーに添加できます。牛乳が必要な主な料理には、菜食主義者に合う代替品としてアーモンドミルクも使用できます。

中世を通してアーモンドミルクは特に断食が実践されていた宗教的期間の間キリスト教徒を中心に、大多数の人口が定番の食品として見なしていました。アーモンドミルクを作った後残ったアーモンドの種を別のレシピに加えるかアーモンドミルクを薄めるのに使用して無駄を最小限にしていました。動物の乳は有効期限が短く鮮度を保持するのが難しかったので乳の代替品としても利用されたのです。

アーモンドミルクは牛乳またはヤギの乳が必要なレシピに使用できます。これで料理に独特の風味ができ、伝統的料理にちょっと違いを生み出せます。

アーモンドミルクのチョコレート・ピスタチオ・チアシードシェーク

材料

  • 甘味を付加していない自家製アーモンドミルク1/2カップ
  • チアシード小さじ2
  • 種なしマジュールデーツ2個
  • 皮を取った焼きピスタチオ1/3カップ
  • 皮をむきスライスにした熟れた冷凍バナナ3本
  • 生カカオパウダー大さじ2
  • 自家製ヨーグルト1/4カップ
  • 有機バニラエキス小さじ1

手順

  1. 小型のボウルでアーモンドミルクでチアシードを混ぜる。10~15分そのまま置いておく。
  2. 混合液がバター状の粘り気になるまでピスタチオとデーツを混ぜ込む。これに約5分かかります。
  3. チアシードとミルクの混合液、バナナの切り身、カカオパウダー、ヨーグルト、バニラエキスを加える。どろっとして滑らかになるまで攪拌する。これに約3~4分かかります。流動性が低すぎれば、さらにアーモンドミルクを加えても構いません。
  4. お飲みください。

(Half Baked Harvestサイトから引用させていただきました)

以下に示すアーモンドミルクの栄養分にご注目

アーモンドミルクにはだいたいどの程度の栄養素があるかの目安にしていただくため、次に栄養分を一覧しますのでご覧ください:

アーモンドミルクの栄養分

分量:240 g
甘味あり、バニラ風味
  量一回分 一日必須量の
充足度(%)*
カロリー 90  
脂肪によるカロリー 25  
総脂質 2.5 g 4%
飽和脂肪    
トランス脂肪    
コレステロール 0 mg 0%
ナトリウム 140 mg 6%
総炭水化物 16 g 5%
食物繊維 0 g 0%
糖質 14 g  
タンパク質 1 g  
ビタミンA 10% ビタミンC 0%
カルシウム 30% 鉄分 2%

*一日2,000カロリーの食事に対する充足度(%)。摂取カロリーによって一日必要量の充足度は上下する場合があります。

アーモンドミルクには確かにメリットになるかなりの量のビタミンやミネラルが含まれますが、生乳の栄養分のうち僅かな割合にしかならないことにご注意ください。豊富な種類のこれらの健康な成分を活用するには、生乳が最適な選択肢です。しかし、滅菌牛乳やその他の市販ミルク代替品ではなく、信頼できる調達先からの生の有機牛乳を飲むべきであることを念頭に置いてください。

乳酸不耐性等の健康上の制約のため生の牛乳を飲めない場合、アーモンドミルクはよい代替品と言えます。可能な限り、自家製の甘味料を添加していないアーモンドミルクを飲み、市販ミルク製品に含まれる人工添加物を摂取しないようにしましょう。

アーモンドミルクに関するよくある質問(FAQ)

Q: アーモンドミルクは健康にいいですか?

A: 自家製の甘味を付加していないアーモンドミルクには生牛乳と同量の栄養分が含まれないでしょうが、乳製品を飲めない人にとっては最適な代替品の一つであり、固有の栄養分を取れます。

Q: アーモンドミルクはあなたにとってよいですか?

A: その通り。動物性ミルクを飲めない乳糖不耐性の人にとって、アーモンドミルクは日々の栄養分を取るための代替手段になりうる。

Q: アーモンドミルクはあなたのためにならないでしょうか?

A: アーモンドミルクは未加工で自家製である限り不健康とは言えません。メリットがある多くのビタミンやミネラルを実際に含んでいます。しかし、生の牛乳と比較すると、アーモンドミルクに含まれる有益な酵素や栄養素のパーセンテージははるかに少ないです。

Q: アーモンドミルクは乳製品ですか?

A: 違います。アーモンドミルクはアーモンドと蒸留水で成り立っているので、植物系の物です。普通のミルクに似た色はアーモンドのミールによるものです。

Q: アーモンドミルクは菜食になりますか?

A: はい。 それは主にアーモンドと水で構成されています。 強化ビタミンはいくつかの製品に栄養成分を増やすために加えられます。

Q: アーモンドミルクにはどれくらい糖質が含まれていますか?

A: 飲むアーモンドミルクの種類により大きく異なります。独自の、甘味を付けていない、風味のある選択肢を提供する商品化ブランドは存在します。大部分のブランドが提供しているオリジナルの風味は通常の場合平均7 gの砂糖を含みます。

Q: アーモンドミルクの有効期間はどれくらいですか?

A: 正しく保管する限り、アーモンドミルクは冷蔵庫に入れると5日までもちます。アーモンドミルクがまだ飲める状態かを確認するには色と流動性の変化がないかを見てください。