基本的ボススクワットでスクワットの見方が変わるかもしれません

ボススクワットのグループ エクササイズ教室

早分かり -

  • スクワットは主に脚と臀筋の大きい筋肉を鍛えますが、ボスボールでスクワットすると平衡感覚と体幹の強度がつきます
  • スクワットに伴いボスボールに載ってウェートをさらに加えて行うと、怪我する危険がかなり高くなります
  • よくありがちですが簡単に補正できる程度のスクワットのミスでも膝や背中下部を痛めるリスクが増えます
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Dr. Mercolaより

スクワットで主に使う筋肉は脚と臀部です。しかし、これらは主要なものですが、体幹の臀筋、横腹筋、内転筋、ヒラメ筋も活性化し、身体のバランスを保つためハードに働きます。

スクワットはウェートを加えてもボスボールの上で行っても、筋力トレーニングプログラムのために欠かせないものと見なされると考えられます。スクワットは比較的簡単にでき、年齢を問わずかなりの効能があります。

スクワットをボスボールの上で行うと、体幹筋肉に負荷が大きく掛かるので筋力を増やすという追加的メリットが得られます。このボールなら初心者から熟練者まで異なるスクワットの難度をこなすに伴い平衡感覚と柔軟性がともに改善します。

この簡素でも利用には注意を要する器具は比較的安価であり、ご自宅で容易に購入でき、エクササイズ プログラムの範囲が増し、全体的効果がよくなります。

バランスが悪いことのメリットとデメリット

ボスボールでエクササイズする、特にスクワットすることのメリットの一つが不安定な台の上でエクササイズしていることです。このため体を動かすために使わなければならない筋肉が多くなります。これらの筋肉は老化に伴いバランスを維持するために必要になる筋肉そのものです。

ペンシルベニア大学ペレルマン医学校のある研究では、日常生活の動作例えば椅子から立ったり靴ひもを結ぶために屈む等の動作が下手な人とこの人たちの寿命との相関性を実証しました。

その研究の目的は動作の限界を機能的に構成する方法を開発して寿命を予測し、寿命を長くすると思われる生活の変化を推奨することでした。

70歳以上の9,000人以上を評価した結果、余命のメディアンは動作制約が少ない人で10年以上、大幅に動作が制約されていた人はたったの一年ちょっとでした。

研究者らは平衡感覚と柔軟性を改善し、日常の動作や活動を行う能力を増強するように推奨しました。このことは正にボスボールがスクワットを日常行うのにいかに有用であるか考えられることに該当します — それは筋力と平衡感覚を良くすることによって実現します。

平衡感覚はスクワットをボスボールの上で行うことでよくなる一方、筋力はすぐには大幅に改善しません。ダンベルやウェートバーベルで重量を付加して ボスボールに載るとボールの不安定性なために付加的重量の取り扱いが危険になることから危険です。

しかし、筋力トレーニングが目的なら、身体は最適に機能できるために体幹の筋肉の活性化と脚の強化を両方とも行う必要があります。従ってボールの上でウェートを持ってスクワットすれば危険ですが、ボス上でいくつかの動作のセットを取り入れると、ウェートを使っても全体のパフォーマンスはよくなると考えられます。

ボスは負傷後のリハビリツールとして使える

ボスボールは患者の筋力、安定性、平衡感覚をよくするために物理療法士が利用します。Journal of Strength and Conditioning Researchに掲載されたある研究において、最大限にきついスクワットの間に使用する表面が不安定だと下肢と胴体の筋肉が活性化されたままになりやすいことを科学者らは発見しました。

彼らの結論は、スクワットの間に不安定な表面を使うと、負荷容量が下がった状態で筋肉を活性化して強化でき、その後の負傷の危険が減るので、リハビリプログラムの一環としてメリットがあると考えられるというものでした。

International Journal of Sports Physical Therapyに掲載された別の研究も同様の結果を発見しました。その研究者らは不安定な表面の上で運動することの特性が運動選手にとっては筋力や強化トレーニングに有用でない反面、リハビリ環境では有利に働くことを発見しました。

不安定な表面上でエクササイズする間に筋肉に印加される力は回復中の筋肉や怪我を負いやすい関節にとっては十分な強度がありました。

この研究の中で、研究者らはボスボール等の不安定な表面を背中下部の痛みのリハビリに推奨しました。この無負荷バランストレーニングは背中下部の筋肉の強度と調整をよくし、これは日常の動作を行う能力のために欠かせない点です。

これらのエクササイズは怪我していなくても筋力と平衡感覚をよくして背中下部の痛みを予防するのにも有用であると考えられます。

日常的フィットネスの重要な部分をなすスクワット

スクワットは日常のエクササイズの必須要素であり、ボスボールを利用することは、このエクササイズのメリットをフル活用するための一つの方法です。

スクワットは体幹や脚の筋肉を鍛え、ボスボールの上ですればボールの上でバランスを維持するために体重を配分する際に小さい変更を行うにつれ、上体と肩も鍛えられます。

スクワットは機能的エクササイズである、すなわち筋力や平衡感覚をよくする方法でトレーニングすることで日常の動作がしやすくなります。

スクワットはほとんど使用していない筋肉群の一部を強くし、筋肉のバランスをよくするので、このエクササイズは運動の成績もよくするとともに、怪我のリスクも下がります。脚の大きい筋肉群を強くすると高く飛躍したり速く走れるようになります。

ボスに載ってこの多目的エクササイズをすると、グルコースや脂質の新陳代謝やインスリン感受性の調節に関与している体幹筋肉を強くし、肥満や糖尿病、心臓血管病を予防します。

スクワットすると便座の上でしゃがむ能力もよくなります。しゃがむことは祖先が排便のためにしていた姿勢ですが、19世紀中ごろに座るトイレが普及するようになってからなくなっていきました。

しかし、しゃがむと腸が排便のために適正な姿勢になるのでこのほうがはるかによく、座ることでいくつかの健康の異常が蔓延したようです。

排便中に座ることは憩室炎や便秘、盲腸炎、痔に関連しています。しゃがむ式のトイレは大腸にはより健康的であり、ボスボールに載ってスクワットすると簡単にできるようになります。

ボススクワットの3レベル

ボスボールに載るスクワットは初級、中級、上級を練習でき 、レベルアップするごとに 脚と体幹筋肉をよりよく鍛えられます。ここで紹介している1分のビデオの中でパーソナルトレーナーのジル・ロドリゲス氏が自宅でできる初級、中級、上級のテクニックを実演しています。

ボスボールを初めて使うときは、バランスが崩れて元に戻れなくなったときのため手が届く範囲の壁の近辺に置きます。スクワットを始める前にボールの上でのバランスの取り方を習得する手間を取りましょう。ロドリゲス氏のビデオは簡単に見えますが、ボスにまだ載ったことがない方は、バランスが取れるまで数日かかるでしょう。

初心者と中級者向け動作はボールの柔らかい側で行います。硬い側に立つ方が簡単に思えたかもしれませんが、平らな面に立っていると体重のためにボールがより不安定になり、より一層動きにくくなります。

ボスボールの柔らかい側に載ってスクワットを始めることは床の上で行うのとほぼ同様です。足を平らに身体を安定に保ち、お尻を出して膝はつま先より後ろに来るように維持し、つま先より前に出してはなりません。中級スクワットは初級スクワットと同様ですが反復する間にホップを加えて行います。ボールの上でホップするためにはそのための技能と平衡感覚を養う必要があるので、硬い地表でスクワットが上手な方でもこのレベルからは始めないほうがよいです。

上級スクワットはボスボールの平らな面で行います。身体を上下させるに伴い、足の下はより不安定に感じられるようになり、体幹とヒップでしっかり支えることが必要になります。ロドリゲス氏はこれらの動作を見た目は難なく行っているようですが、自分の形を検討してから正しく行うようにしてください。

よくあるスクワットのミスの直し方

(英語のみ)

このビデオで、パーソナルトレーナーのジェームズ・ウィルソン氏は硬い地表で標準的スクワットを行う際に直面しやすい問題について説明しています。スクワットでよくある2つのミス:

  • スクワットの姿勢に体を下げるときにお尻が踵の上に来て、膝がつま先より前に出てしまう。正しい形は膝からではなく、ヒップから折り、ヒップを踵より後ろへ突き出し、膝がつま先より出る前に止めるようにします。
  • 体を下げるにつれて背中を丸めます。ウィルソン氏は膝腱が硬すぎ腹筋が背中下部を支えられるほど強くないときはこれを「しっぽを引っ込める」と呼んでいます。貧弱な身体の動き方としては体を上げるときに、ヒップから動作を始めずに肩から先に上げることも含まれます。

ボスボールでスクワットを始める前に床の上で正しい形を習得し、筋肉の問題が生じて解決できなくならないようにしましょう。間違った形でスクワットすると膝やヒップ、背中の下部が負傷する危険が高まります。間違った形だと臀股関節屈筋や膝腱の筋肉が硬くなりやすいです。このため膝がつま先より前に出て、膝関節への応力が大きくなり、負傷リスクが高くなります。

スクワットの効能を得るために正しく動くことは、膝や背中下部の痛みのリスクが高まりやすい姿勢が正しくないスクワットを何回やったか数えることより重要です。