携帯電話は次世代の煙草でしょうか?

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電話している友人グループ

携帯電話が世に出てから20年以上になり、現在30億人以上が利用しています。しかし、携帯電話はがんを含む健康の問題に寄与するか否かという疑義は晴れていません。携帯電話が主流になってからはまだ10年そこそこであり、重篤な影響による発症に至るかはさらに長期が経過しないとわかりません。

「喫煙が普及し始めてから15~20年後になってようやく関連する問題が出始めました」と、科学コンサルティング会社Exponentの主任科学者・疫学者のマイケル・ケルシュ氏が言っておられます。「やがて、同じ問題が携帯電話で起きる可能性があります。」

脳腫瘍の潜伏期間は10~15年に及ぶことが考えられます。

Dr. Mercolaのコメント:

20世紀前半、煙草会社はJournal of the American Medical Association (JAMA)の最大の広告主になりました。こうした医学系専門誌の広告に掲載が認められた「科学的」主張には以下のように人気を呼びそうな文言が使われていました:

  • 「医師が指定した正しくその物」(L&Mタバコ)
  • 「消化のためならカメルを吸いましょう」(カメルのタバコが「消化液の流れをよくする」と言われました)
  • 「他の煙草よりカメルを吸う医師の方が多い」
  • 「貨車一両分吸っても咳一つ無し」(オールド・ゴールドブランドの文言)

こんな広告が存在したこと自体、現在喫煙に関して私たちが行うことを鑑みると信じ難いものです。それでも当時の人々は信じ、喫煙について一歩踏みとどまって考えようともしませんでした。安全で、健康的であるとして受容されていただけでした。

馴染みがあるものに見えますか?

現在、あなたは携帯電話を保有し使用する世界人口30億人の中の一人なのです。有史以来この技術が現在ほど頻繁にしかも継続的に利用されたことはなく、現在私たちが暴露されているほど毎日あらゆる種類の無線技術から受ける電磁波の放射に暴露されたこともありません。

それでも、電気通信業界から深く影響を受けた科学者が安全であると太鼓判を押してきたのが主な原因により、ほぼ皆が携帯電話は安全であると考えられています。結局、携帯電話の危険を大いに流布するような大規模な警告が出て来ない限り、人々が安全だと信じない理由はありません。

しかも、人々がそう信じるであろうと期待することもできません。タバコは健康的であると納得させ続けるためならあらゆることを行った煙草大会社と全く同様に、携帯電話業界は携帯電話が安全であると信じさせるために必要なことを継続します。

携帯電話を耳に直接当てておしゃべりして時間を無駄に過ごしている間、ずっと -- 光速で -- (脳内へ直接入るものも含め)全ての方向に電磁波が放射され続けていることに気が付きません。

私の憤りはこうした電話機を使用する子供のことを全く考慮しないことに最も向いているようです。近年のある研究が電磁波の放射は5歳児の脳を直線的に突っ切ることを実証しました。

警告:携帯電話の使用を制限してがん予防

ピッツバーグ大学がん研究所所長のDr.ロナルド・B・ハーバーマン氏が未公開のデータを基に発した禁煙の警告のことを覚えておられる方もいるでしょう。

「私の本心からの懸念とは決定的な研究が公表されるのを待つより、後で後悔するより先に安全策を講じるべきであることです」と、ハーバーマン氏は言っています。

そこで、これをお読みのあなた自身も警告を受けたものと見なしてください。こうした発見事実が一般に流布されていないというだけのことでリスクがないことを意味していません。

今までのところ、フランス、ドイツ、インドを含む数カ国が電磁場への暴露を制限するように勧告を発しました。この他、トロント市公衆衛生部は十代や年少の児童は携帯電話の利用を制限し、潜在的健康リスクを予防するように呼びかけています。

だんだんと、しかも確実に情報、そして真実が漏れ始めています。脳がんをなんとか回避できたとしても、頭痛や目まいをはじめ、アルツハイマー病や勃起不能に及ぶ広範囲のリスクが存在します。

携帯電話には不利な根拠がすでに納得できるほど出ているので無視できなくなっていると私自身確信しています。従来行われてきた研究の一部でもご覧になれば、必ずあなたも私と同意見になるはずです。

「携帯電話の使用と脳腫瘍リスクはもはや神話でなくなった」

2008年2月に、脳血管・腫瘍顕微鏡手術の先端脳神経外科訪問研究者としてメイヨークリニックで教育を受けた脳神経外科医Dr. ガウタム・クラナ氏が「Mobile Phones and Brain Tumors」という表題の論文を -- 14カ月に渡り近年の医学や科学論文100本以上を検討して行った独自の調査を基に発表しました。

Dr.クラナ氏がこう述べておられます:「携帯電話の普及は1980年代中頃(北欧が最も早い) に始まり、1990年代中ごろにその初期10年間の利用普及が経過し、腫瘍能定着には発生から形成までに数年を要することに基づくと、業界も消費者も適正な変更を行わない限り、5~10年後には前記の懸念される関連性が必ずや医学文献で実証されると思われます。」

同氏はさらに: 「スウェーデンにおける計算上の『インキュベーション期間」と大衆社会への携帯電話普及開始に基づいて見ると、スウェーデンの研究者らが携帯電話の使用と脳腫瘍リスクの相関性を報告する最初の人であったことは想像がつきます。」

また、「携帯電話と脳腫瘍の関連性がもはや神話とはみなされなくなったことを示す納得しうるデータが存在します」

携帯電話関連の電磁波の放射への消費者暴露を削減するために直ちに措置を取り、この技術の潜在的な危険とその適度で安全案利用法について業界と政府が消費者に必ず周知徹底させるために十分な根拠と技術がすでに利用可能です。」

しかも次のくだりはあまりにも心を打つのでここで含めないわけにいきません: 「この危険にはアスベストや喫煙よりはるかに広範囲な公衆衛生への影響があり、皆に直接関わっていること、特に乳幼児を含む若年世代に影響することが予測されます。」

従って、これ以上の警告を待つ必要はありません。携帯電話の安全について疑義を抱いてきた方なら、今確信したはずです

今すぐ自分を守り始めましょう

そのときになるまで自分を防護し始めるのを待たないでください。今すぐ安全になるための以下の無線に関する安全性のヒントをアップしましたので、その内容を本心で受け止め、友人やあなたの大切な人々と共有してください。

子どもは携帯電話を避けるべき — 生命を脅かす緊急事態でない限り、子供には携帯電話やこの類の無線機器を使わせないようにしましょう。携帯電話の放射線に対して大人より子供のほうが頭蓋骨が薄いので脆弱です。

妊婦も携帯電話を避けるべき — 妊娠中に携帯電話を使用していると行動の問題がある子供が生まれる確率が高くなります。

携帯電話の使用頻度を下げる — もっとこまめに携帯電話を切りましょう。携帯電話は、非常時か有事の場合の専用にする。

家や職場では固定電話を使う — 唯一の電話による連絡先が携帯電話だけの人が増えていますが、これは危険なトレンドであり、この異常事態から離れるのが賢明です。

その他の無線機器の使用を控えるか止める — こうした無線機器をなるべく使わないのが賢明です。携帯電話の場合と同じく、常に携帯電話を使用する必要が本当にあるのか、自分自身に問いかけることも重要です。もし、携帯電話を家で使う必要がある場合は、900MHzで作動する旧世代のものを選びましょう。これらのタイプは、電話をかけている間は携帯電話より安全なわけではありませんが、少なくとも電話をかけていない限り頻繁に常時電波をブロードキャストしません。

携帯電話は信号状態がよい場所でしか使わない — 電波状況が悪いと、携帯電話はより多くの電力を消費して交信しようとし、より多くの電力を使い、より多くの放射線が放出され、体内のより深い部分に有害な無線電波が通過するようになります。理想的には、電波状況のよいところで電波受信バーが全て表示されているときのみ使用してください。

携帯電話がオンのときは身から離す — 放射線暴露の観点から、携帯電話を置くのに一番危険となるのは、発信アンテナの約15cm以内の範囲です。電話がオンになっている限り、体のどの部位もこのアンテナに近づけないこと。

より安全なヘッドセット技術を使用する — 有線のヘッドセットにより、確実に体を携帯電話から離しておくことができます。一方で、有線のヘッドセットは遮蔽効果がよくなく、大抵は回線自体が周囲を飛び交うデータ搬送波用のワイヤーとして機能したり、脳に直接放射線を誘導もしくは発信するアンテナとして作用することがあります。耳に信号を発信する有線タイプは、遮蔽されたものを選びましょう。

最適なヘッドセットは遮蔽ワイヤーとエアーチューブコンビ仕様のヘッドセットです。この組み合わせはデータを頭に実際の音波として送り、聴診器のような機能があります。遮蔽が必要な配線があるにも関わらず、頭の方までコードがありません。

+ 出典および参考資料