ペットのオーナーによる最大の過ち

肥満な犬

早分かり -

  • Redditに獣医に向けられた質問にこういうのがあります — 「私たちペットのオーナーが共通して犯す過ちは何でしょうか?」— 結局プロの獣医から9,600件以上の回答が来ました
  • ペットのオーナーによる最もよくある過ちには勝手に太らせておくことや、本当は退屈が原因であることによるものでペットの歯や爪の手入れをしないことによるのではない行儀の悪さがためにペットを責めること
  • 8週間から始め、生後9か月間を一貫して行うべき適正な子犬の社会化を行わないことや年一回獣医の診断を省略することはペットの肉体的、精神的健康に長期間影響を与えるよくあるミスです
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Dr. カレン・ショー・ベッカー

Redditに獣医に向けられた簡素な質問にこういうのがあります — 「私たちペットのオーナーが共通して犯す過ちは何でしょうか?」— プロの獣医から9,600件以上の回答が来ました。

共通するスレッドが見られたのですが、よくあるのが親切心でペットのオーナーが単に情報不足や誤解がために健康の異常や行動の問題の原因を作っています。ペットのために可能な限り最適な生活をさせてあげられるように、以下のリストを参考にして、ペットのオーナーによる過ちを不慮に犯していないかを見極めてください。

1.ペットの体重過剰を放っておく

米国にいるペットの大多数の猫(60%)や犬(56%)は体重過剰か肥満状態になっていますが、多くのペットのオーナーはこの事実に気づいていません。 ペットが可愛くてもう少々余計に愛しているにすぎないとペットオーナーが思うようなことが、呼吸器疾患、整形外科的病気、慢性の炎症、がん、新陳代謝異常等ペットに重篤な健康の異常をきたす場合があります。

多くのペットのオーナーは自分のペットのためなら食品と愛が同じものであると思い、餌をやり過ぎるかおやつを(または両方とも)やり過ぎるようです。このため、劣悪な品質で炭水化物が多い食品(特に固形ドッグフード)やエクササイズ欠如と合わせて、ペットがたちまち肥ります。

大部分のペットフード会社もペットが必要とする食品の量を過大評価しており、その推奨がフード包装の給餌説明に反映されています。多くのペットオーナーはフードバッグに記載されている用量より少なくやるとすまなく思いますが、これこそメーカーが望むことです。

品種別に適正で(低炭水化物)、新鮮な自然食品は例外なくよく、適正な用量をやればペットは最適な体重になりそれを維持できます。さらに、犬は毎日少なくとも20分はエクササイズが必要で、この量なら心拍数を速く維持でき、体重過多ならさらに速くできます。

犬とは毎日一時間の活発なエクササイズを目指すようにお勧めします。ご自分のペットが減量するべきかどうかよくわからなければ、こちらのペットが体重過剰かどうかの判断方法 — に加え、対処する方策について詳しくご説明しています。

2.犬の態度が悪いと叱るけれど — その原因は退屈

「多くの行動上の問題は毎日十分エクササイズをすれば直ります」と、Redditである獣医が言っていますが、その通りです! 退屈した、運動不足の犬はよく問題のある行動をしたり、望ましくない行動に出ますが、これは犬のエネルギーのはけ口を表します。元気いっぱいのよちよち歩きの赤ちゃんが終日おとなしく座っているとは思えないのと全く同じで、元気いっぱいの犬が走ったり、くんくん嗅いだり、犬らしい心を刺激する機会がなくても一様に落ち着き払っていることを期待すべきではありません。

犬が必要としている激しい、鼓動が高くなり、当然のことながら精神的に刺激になるエクササイズが多くの犬に不足しています。ペットが退屈なので好ましくない行動をしなくするには競歩に連れだしたり、臭覚教室に申し込んだり、水泳や投げた物を拾わせる、フリスビー、敏捷性競争、フライボール、ドックジャンプ等他の種類のカーディオ運動に取り組ませることです。

自転車用の革ひもを使って犬と並んで自転車に乗ることも可能かと思います。毎日何らかの活動に取り組むか犬用ジムに参加することを検討しましょう。

3.歯や爪のケアをしていない

たいていのペットは3歳頃までには歯周病の兆候を示し、これが元で心臓病や糖尿病等の慢性病リスクが高くなり、当然のことながら口臭や痛みにつながることがよくあります。動物には種別に適切な食べ物がありますが、新鮮な食品を食べさせると歯の病気頻度が減ります、しかし、だからといってペットの歯が世話せずに完璧であり続けるとは限りません。

日常の歯磨きは極めて重要であり、ペットの歯を清潔に維持しやすくなり、歯の問題を最小限にできるとともに、歯科医による(麻酔をともなう)デンタルクリーニングのニーズが減ります。ペットの爪も日常の注意が必要で、ペットの爪が何かに引っかかったり、伸び過ぎてカールし足指に突き刺さるような負傷を防止しましょう。慣らすまで少々時間を要します(特に足指のケアにまだ慣れていないペットの場合)が、犬でも猫でも爪を切り易くなるまで馴れます。

4.社会化に問題がある子犬

生後3か月以内に適切に社会化していない子犬は攻撃性、恐怖、回避などの行動上の問題が起きるリスクが劇的に高まります。生後この時期を過ぎて社会化されていないと犬の行動に一生劇的にまたマイナスに影響することもありえます。

生後間もない時期に社会化されていないために問題を持つ犬は自身の過ちではないのに全米の動物保護施設や救済施設にあふれています。実際に、子犬は生後数週間から数カ月に重要ないくつかの発育段階を経て成長し、様々なプラスの接触や相互作用をこの時期に行わせるのはオーナーの責任です。例えば、生後2カ月間の子犬に必要なことには以下があります:

  • 可能な限り健康的で安全な人や動物、場所、状況、光景、音に、プラスの楽しめるし方でまた子犬の性格に合う場所を体験させる(概して言えば毎日少なくとも3種類の生物に会わせるようにお勧めします)
  • 身の回りを監督の下で探索したり調べ回るよう励ます
  • 豊富なおもちゃ、ゲーム、表面、その他の刺激を体験する
  • 毎日新たな馴れない環境へ車で連れて行く

成犬になってからも社会化やトレーニングを継続するとよいですが、幼年期に必須の新たな刺激が無いと、犬の精神衛生に永続的な悪影響があります。

5.毎年の健康診断を省略する

ペットが健康な限り獣医に連れていく必要はないと思いがちですが、私の記事をすでに購読されてきた方なら、この姿勢に私が反対することはすでにお気づきのことと存じます。ペットが獣医の診察を要するほど病気になるまで放っておくと、たいていの場合は手遅れで、咄嗟の対応を迫られます。

私のような先取的獣医の目的は病気の予防です。ペットを診察するのが病気になったときしかないのであれば、ペット専用に作成するライフスタイル計画によって意図的にウェルネスを生み出す機会がないので、病気の予防はできません。

先取的獣医は生涯を通してバランスのとれたバイタリティーがある状態を維持できるように元気なときにウェルネスの計画を作成します。真実とは:賢明なライフスタイルを選んで健康を意図的に生み出していない限り、健康がだんだんと悪くなるのを消極的に促していることになります。健康の維持は積極的なプロセスであり、そのために取り組まないと、健康だけが自然に持続することはありえません。

先取的獣医はペットの品種/遺伝子学的先天性、活動レベル/エクササイズ週間、環境からのストレス/精神的な健康、化学品による負荷、食生活、その他おペットの生活の中の要因に取り組み、ペットの生涯のフェーズごとに会ったウェルネス計画を作成します。先取的医療にご興味がない方でも、少なくとも年一回は医者に診てもらい、力価試験や, 計量、さらにペットの器官機能(心臓、肝臓、腎臓の健康等)を検査するようにお勧めします。

たいていのペットのオーナーはペットのためなら優秀なケアのために最善を尽くします。ここで取り上げたよくあるペットのオーナーの過ちに注意することとペットの体重を健康的に維持し、適正な肉体的運動や精神的刺激に加え、早期に適正な社会化と衛生面のケアや獣医によるケアを受けるように注意することで、最も頻繁にあるペットの落とし穴を回避でき、ペットが幸せで健康に長生きできるようにすることができるでしょう。

興味深いことに栄養は明確な理由からこの調査から外されていました。従来の獣医は高度に加工された食品をペットの生涯にわたって与えることを問題視しません。私はこれを問題視しています。私の考えでは食品は健康の基礎であり、品種別に適切な栄養を無視することはペットのオーナーによる最悪の過ちの部類に属すると思います。