Dr. Mercolaより
(米国の)全国脳腫瘍学会によると約700,000人に脳腫瘍が発生しており、79,000人以上の人が2018年中に何らかの腫瘍があると診断される見込みです。
最も一般的な悪性脳腫瘍の症状5年相対生存率は6%未満なので、脳の健康を守るためのセーフガードを可能な限り始めてください。
これには脳腫瘍の最もよくある兆しを把握することも含みます。本稿の最後のほうで電磁場 (EMF) — 脳腫瘍やその他の重篤な病変に寄与すると考えられる数個の要因のひとつに暴露されにくくするための方法を挙げています。
以下に取り上げる症状の一部は注意を要する別の異常によるものかもしれませんが、脳腫瘍なら起きうる症状を以下に一覧します。よくあることですが、以下の症状の1つ以上があれば、正確な診断を医師が行い易くなります:
平衡感覚の欠如 — 平衡感覚の持続的問題は腕や脚でバランスをとりにくいぎこちなさから判断でき、脳腫瘍の兆しとも考えられます。例えばグラスを掴むなどの日常ありきたりの動作をこれまでは正常にできていたのに、突然不器用に手探りしたり躓き始めたとき、脳腫瘍が疑われます。
ペンシルベニア州ヤードリーのペン・メディシン病院の神経外科医で脳腫瘍組織バンク所長のDr.ドナルド・オルーアキー氏は「その症状は腫瘍の位置により異なる傾向がある」と言います。「例えば、小脳(連続する動作の調整を管理する中枢の一部)に腫瘍があると腕や脚の制御がしにくくなります。」
記憶障害と言語障害 — 混同や忘れっぽさが出始め、記憶障害と言語障害を伴う場合、重篤な脳腫瘍の兆しであることが疑われます。一例として、「ボール」や「カップ」等のありきたりの物の名前をすぐに思い出せなかったり、ページにある単語や数字を認識できなくなった場合、脳腫瘍の兆しであることが疑われます。記憶障害はろれつが回らない、あるいはどもるなどの問題をはじめ、言葉を理解できなかったり思い出せないという発話行為の変化が伴います。
「どもったり、物の名前を思い出せない、あるいは他者の言うことを理解しにくいといった言語障害は前頭葉や側頭葉という会話機能や言語理解の運動機能に関連する脳野に腫瘍がある可能性があります」と、フロリダ州ジャクソンビルのヘルスケアと医療教育コンサルタントのDr.クリストファー・カルッバ氏が言います。
気分および/または行動の変化 — 気分の急激な変化や行動に危ない点やその他の行動の変化があれば脳腫瘍の兆しではないかと思われます。「脳腫瘍のある患者はうつ状態、怒り、不安を、普段はこうした感情を露わにしないのに表します」と、カリフォルニア大学アーバイン校健康部門のDr.スミート・バデーラ氏が言っています。「この問題は人格的特徴の多くを司る前頭葉に腫瘍による炎症や一部の圧縮に伴うものです。」
「前頭葉に大きくゆっくり増える腫瘍があれば人格や判断力さえ変化させる場合があり、犯罪行為や精神異常とさえ誤解されかねない程度まで進みます」と、ロサンゼルス近郊のシティー・オブ・ホープ病院の神経外科医であり助教授のDr.マイク・チェン氏が説明しています。脳腫瘍があることを示すと考えられる特徴的ではない気分や行動の兆候には以下が挙げられます:
吐き気、嘔吐 — 吐き気や嘔吐は多くの病気とも関連しますが、説明しようのない頻繁な吐き気や嘔吐は脳腫瘍の場合よく発生することがわかっています。考えうる根本原因がないのにいつも胃がむかつき、特にそれに頭痛やその他の症状が伴う場合、医師とアポイントを取り検査しに行きましょう。
片側の弱化や無感覚 — 弱化や無感覚が特に身体の片側に感じられる場合、前頭葉に腫瘍が疑われます。極めてよくあるケースとしては、腫瘍は身体の弱化や無感覚がある側と反対側の脳にあります。「右の運動皮質は左半身、右の運動皮質は右半身を制御しています」と、チェン氏は説明します。「この経路のどこかに腫瘍があれば、これらの信号は完全に阻害され、その結果機能障害になります。」腕や脚の一つが突然従来のように応答しなくなったら、腫瘍が運動皮質を圧迫している兆候であることが疑われます。症状の経過を観察し、医師に相談しましょう。
持続的頭痛 — 持続的頭痛は脳腫瘍に関連している可能性がありますが、医者でさえ脳腫瘍が原因の頭痛または悪化した偏頭痛なのか他の原因によるものなのかを区別することは困難です。市販鎮痛薬が効かない新たな持続的頭痛があれば医師に相談しましょう。
「最も脳腫瘍が疑われる症状は治りそうもないと思われる新たな頭痛が毎日ある場合です」と、チェン氏は説明します。「こうした頭痛は時間が経つうちに悪化する傾向があり、朝起床するとよく起き、また、長時間ベッドに横になっているときに頭蓋内圧があがると起きます。」
頭痛の程度が必ずしも腫瘍のサイズや増殖率に関件していないことに注意すべきです。「小さく急速に増殖している腫瘍はゆっくり増殖している大きい腫瘍と同じほどの重篤な頭痛を生むこともあります」と、カリフォルニア州サンタクラーラのジョン・ウェインがん研究所の神経科、神経がん科医で、解釈的神経科学・神経治療学部門長のDr.サントッシュ・ケザーリ氏が説明しています。
発作 — 発作は脳腫瘍以外の異常に関連していますが、急激なひきつけ、意識の急変、発作を特徴とすることが知られている不随意運動は脳腫瘍が存在することを疑わせる兆候です。発作に関して、Oncologist(がん専門誌)に掲載されているある2014年の研究の研究者らが次のように説明しています:
「発作は脳腫瘍では頻繁に見られ、通常は、40~60%の範囲で発生しています。これらの発作は脳腫瘍の初期臨床的兆候である場合がよくあり、完治が見込める要因として考えられますが、発作の再発や悪化があれば腫瘍の再発が疑われます。」
短時間しか続かない発作は脳内の異常な電気的活性が発生するために起きます。多くの発作のうち、どの種の発作が起きるかは異常な電気信号を発している脳野によって異なります。
視力の変化 — 視力は不特定の数の原因で変化しうるものなので、目の定期検査は脳腫瘍の存在を伝えると思われる脳内の変化を監視する一つの方法です。目がかすれる、乱視、部分的または完全な視力喪失の場合は正に医師とのアポイントを取る必要があります。メリーランド州ゲイタースブルグの検眼専門医Dr.アダム・ルービン氏はひどい頭痛と片目がぼやける症状を持つ9歳男児の検眼を行いました。
ルービン氏はこの検査についてこう説明しています:「右の瞳孔が光に反応していないことを直ちに発見しました。これは急を要する重大事であり、右目をさらに詳細に検査しました。」詳細に検査した結果、ルービン氏はさらに重大なことがあることに気が付きました。「視神経が完全に変色しており、これはその領域に何かが発生している兆候です。腫瘍または大きい質量が目の背後を圧迫して、色の暗い視神経末端の原因になっているものと考えられます」と、、同氏はご説明しています。
こうした懸念すべき背景情報を基に、ルービン氏はその男児を脳専門医に紹介し、そこで問題の原因は脳下垂体近辺で形成しつつある良性の腫瘍であることが判明しました。幸いにも、手術で切除され、男児は健康を取り戻しました。脳腫瘍の兆候が疑われる視力変化には次のようなことがあります:
EMFのマイナスな影響については世界中で話題にされており議論に火をつけ続けています。
最も多いEMF放射線は数少ない共犯者といえる発生源を挙げるだけでも携帯電話の電波塔、携帯電話、コンピュータ、スマートメーター、WiFiから放射されており、EMFが安全で人類への危害ではないと言われてきた方の場合、以下の点を検討すべきではないでしょうか:
Pathophysiology(病理生理学の専門誌)に掲載された2015年のある研究は、携帯電話を20歳以前に日常よく使うと20代後半に脳がんが発生する確率が、最も少なく使用した人より4~5倍増加することを示しています。
これらの研究は「神経鞘腫という極めて稀かつ悪性なタイプの同種の腫瘍が雄のラットの心臓に増加したことが統計的に有意である」ことを発見しました。 その結果について、ラマッズィーニ研究所の研究者らは次のように言ってています:
「ラマッズィーニ研究所の無線周波放射線(RFR)への広範囲な暴露に関する事実はその小範囲暴露に関する国立毒性研究プログラムの研究結果と整合的であり、これを裏付けるものである。これは両者ともRFRに暴露したラットで脳や心臓の腫瘍発生率が増加したことが報告されているからである。
これらの腫瘍には携帯電話ユーザーに関する数件の疫学調査において観察されたものと同じ細胞タイプが見られる。これらの実験研究には無線周波放射線(RFR)による人間の発がん性に関する国際がん研究機関の結論を再評価するよう要求できるだけのじゅうぶんな根拠がある。」
私の見解では、携帯電話の放射線による主な危害は脳のがん自体ではなく、むしろミトコンドリアの損傷であるようです。こうしたダメージは脳に有害であるだけではなく、その他多くの健康の異常や慢性病に寄与することも推測されてきました。
携帯電話を直接耳に当てて話すとこの位置は大量の放射線を脳の傷つきやすい部位に送り込むのに最適です。
健康を守るために、EMFへの暴露こそ対処すべき重要な危害であることは明らかです。EMFを日常の中で制限し始めるのに有用なヒントをいくつか以下にご紹介します:
携帯電話の使用を大幅に減らすように工夫し、身に着けては移動しないようにする。スピーカーモードで話し、電話機を少なくとも自分から1m程離す
携帯電話、WiFi、寝室への電気は夜間切り、電池式目覚まし時計を使用するよう検討する
コンパクト蛍光灯(CFL)やLED電球を白熱球に替え、家の中から全ての蛍光灯を除去する
できる限りスマートメーターを拒絶し、すでに設置されていれば何か遮蔽する物をスマートメーターに付設する
電子レンジを蒸気対流オーブンに替える。これでじゅうぶんに食品を速くかつはるかに安全に温められる
全ての機器、ベビーモニター、コンピュータ、ゲームコンソール、キーボード、マウス、電話、プリンター、サーモスタット、テレビには有線インターネットを使用し、有線接続コンピュータを「機内モード」にする
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