Dr. Mercolaより
バランスのとれた自然食品を食べれば、身体が必要な適正な量より多くのビタミンやミネラルを摂れるようになるでしょう。
もしそうでなければ(この点は大部分の一般人に当てはまる)、必須の栄養素が不足している可能性が高いです。良質なものを食べていても、年齢や健康上の問題(消化系その他)があると栄養分の吸収に支障が出ます。
栄養不足は一時期激減しない限り忍び寄るように起きるので、症状に全く気付かないうちに進行しており、(摂れていないのに)自分では十分栄養が摂れていると思い込むのです。
しかし栄養が不足すると必ず程度に差こそあれ何か症状が出てきます。何を食べればいいかを知らない限り、その兆候を他の異常ではないかと勘違いし易いです。
1. 口の縁のひび — この兆候は鉄、亜鉛、ビタミンB群(ナイアシン、リボフラビン、B12)の不足または、タンパク質不足を表す場合が多い。これらの栄養素を摂りやすい食品には有機の放し飼い鶏の肉や玉子、アラスカ産野生捕獲の鮭、カキ、アサリ(汚染されていない海域で取れる物であることを自分で確認する限り)、スイスチャード、タヒーニがあります。
ビタミンCは鉄吸収を促進するので、, ビタミンCが豊富な野菜としてブロッコリや赤いピーマン、ケール、カリフラワーを豊富に食べましょう。
2. (特に顔に出る)かさぶたに似た赤斑、抜け毛 — これはビオチン(ビタミンB7)不足の兆候である場合が多いです。ビオチンは脂肪、炭水化物、アミノ酸の新陳代謝のために欠かせませんが、髪や爪を強化する役割が最もよく知られています。野放し飼育の鶏の有機玉子はビオチンを最も摂りやすい食物です。
高品質な限りの話ですが、玉子を食べる最適な方法は生でいただくことなので、私は生玉子をお勧めしています。
但し、生玉子の白身だけ黄身なしで食べると、これに含まれるアビディンがビオチンに結合して潜在的に不足しがちになるかもしれないので注意を要します。
玉子を加熱するとアビディンは問題になりません。これと同様に、生玉子を全部(黄身と白身)食べると、アビディンで結合されるよりはるかに豊富なビオチンを黄身から摂れます。天然捕獲したアラスカサーモン、アボカド、キノコ、カリフラワー、ナッツ類、ラズベリー、バナナにもビオチンは豊富です。
3. 赤や白いニキビ状の瘤(頬や腕、腿、お尻に出る) — これはオメガ3等の必須脂肪酸、ビタミンAやビタミンDの不足の兆しである可能性があります。オメガ3脂肪はイワシやアンチョビ (または天然捕獲したアラスカサーモン)、またはオキアミ油のサプリメントから補給できます。
ビタミンAが豊富な食品には緑葉野菜、ニンジン、サツマイモ、赤ピーマンが挙げられ、ビタミンDは適度な日光浴、高品質の日焼けベッドにより体内で作られます。
4. 手足の痒み、むずむず感、痺れ — ビタミンB群(特に葉酸塩、B6、B12)の不足の可能性があります。この症状はこうした不足による末梢神経への影響に関連しており、不安、うつ、貧血、倦怠、ホルモンのアンバランスと併行して発生する場合があります。
ビタミンB群を摂りやすい食品にはほうれん草、アスパラガス、ビート、有機の放し飼い玉子や鶏肉、草で育った牛肉があります。
5. 筋肉のけいれん(足指、ふくらはぎ、脚の後ろ側、土踏まず) — 筋肉のけいれんはマグネシウム、カルシウム、カリウム不足が特に頻繁な場合に起きやすいです。これはアーモンドやヘーゼルナッツ、カボチャ、濃緑葉野菜(ケール、ほうれん草、タンポポ)、ブロッコリ、チンゲン菜、リンゴをもっと食べると補い易いです。
マグネシウムは推定80%に及ぶ人に不足している確率が高いので特に注目に値します。マグネシウムは最適な健康のために決定的に重要な役割を果たし、限定することなく以下のような幅広い生物学的機能を持っています:
但し、カルシウムは摂り過ぎると百害あって一利なしになるので注意を要します。これら二種類のミネラルのバランスをよく維持することが重要です。カルシウムを取りすぎて、マグネシウムが足りない場合、筋肉が痙攣する傾向があるだけでなく、特に心臓に影響が及びます。
マグネシウムを十分摂らずに過剰にカルシウムを摂取することは、心臓発作や突然死につながる可能性があります。残念なことに、体組織に含まれるマグネシウム量を正確に読み取ることができ、簡単に入手可能な市販の検査用品はありません。
マグネシウムは体内の血液中に1%しか流れていないので、簡易な血清マグネシウムの濃度検査から得たマグネシウムのサンプルでは正確な測定結果を得られないのです。
一部の研究所では、RBCマグネシウム・テストを提供しており、これはかなり正確です。しかしこの不足の兆候や症状に注意することも重要です。
マグネシウム欠乏症の初期の兆候には、食欲減退、頭痛、吐き気、倦怠感、衰弱が含まれます。また、以下の症状も見られます。マグネシウム欠乏症が悪化すると、もっと重篤な症状につながることがあります。例えば、
しびれとうずき
筋肉の収縮や痙攣
発作
人格変化
異常な心拍
冠動脈の痙攣
海草やスイカ、フダンソウのような緑葉野菜は、豆、ナッツをはじめ、カボチャ、ヒマワリ、ゴマの種と同じく、優れたマグネシウム源です。アボカドにもマグネシウムが含まれています。
野菜ジュースを作ると、食物から十分なマグネシウムを確実に摂ることができます。しかし、今日栽培されているほとんどの食品にはマグネシウムその他のミネラルが不足か欠乏しています。グリフォセートなどの除草剤がキレート剤とし機能し、ミネラルの摂取と利用を妨げています。
そのためマグネシウムが豊富な食品を得ることはほとんどの人にとって極めて困難なので、マグネシウムのサプリメントを検討するほうが賢明だと思います。栄養がぎっしり詰まっている食品を得られるとしても、私はマグネシウムのサプリは必ず摂っています。
サプリに加えて、マグネシウムの状態を改善する別の方法は、規則的なエプソム塩を湯に混ぜて入浴また足湯することです。エプソム塩は皮膚から吸収できる硫酸マグネシウムです。マグネシウム油(塩化マグネシウムが原料)も局所的に適用し吸収させることができます。
マグネシウム・サプリメントを選ぶ場合は、次にご説明するように、マグネシウムに幾つかの形態があることに注意しましょう:
マグネシウム・グリシナートは、最高水準の吸収と生物学的利用能を提供する傾向があり、理想と考えられるマグネシウムのキレート化された形式です。
酸化マグネシウムは、キレート化されていないタイプのマグネシウムで、有機酸あるいは脂肪酸と結合しています。酸化マグネシウムには、60%のマグネシウムが含まれ、便を柔らかくする特性があります。
塩化マグネシウム / 乳酸マグネシウムは、わずか12%のマグネシウムしか含みませんが、5倍も含有量が多い酸化マグネシウムのような他のものよりも優れた吸収性があります。
硫酸マグネシウム / 水酸化マグネシウム(マグネシウムのミルク)は、下剤として典型的には用いられます。これらは過剰服用が起こりやすいため、説明書を守って服用してください。
炭酸マグネシウムは、制酸特性を持ち、含有量は45%です。
マグネシウムタウリンは、マグネシウムとタウリンを組合せたもので、アミノ酸も含まれます。これらは、鎮静作用を持っています。
クエン酸マグネシウムは、クエン酸とマグネシウムが結合したもので、下剤としての特性があります。
マグネシウム・トレオンは、新しい、新興のマグネシウム・サプリメントで、ミトコンドリア膜を透過する優れた能力があるため有望のようです。
オメガ6脂肪に対するオメガ3の最適比は1:1です。しかし、典型的な洋食では1:20と1:50の間にあります。オメガ3対オメガ6比のアンバランスによるよくある兆候と症状には次のようなものがあります:
腕の後ろ側にできるかさかさの脆い皮膚、わに革とか「鳥肌」症状
フケや乾燥髪
脆いまたは軟な爪
皮膚のひび
免疫力低下、頻繁な感染症
ドライアイ
傷が治りにくい
頻尿、過度の渇き
倦怠
アレルギー
注意力低下、活動亢進、いらいら
学習困難
イワシはオメガ3脂肪が最も高濃度な摂取源の一つであり、一匹食べるだけでも一日必要量の50%を得られます。いわしにはビタミンB12やセレニウム、タンパク質、カルシウム、コリンも豊富で、動物性オメガ3の最適な食品です。
オメガ3のサプリを摂るならオキアミ油は魚油よりもよいと思います。クリル中のオメガ3は、その吸収を促進するリン脂質に付いています。(それはより少ない量で足りることを意味します)また、他の多くの魚油製品のようにおくびやげっぷをを引き起こさないでしょう。
ビタミンD不足は、日光からの保護服(ビタミンD生産を阻止する)を常時着ている、または屋外活動が制約されている年齢を問わずどの成人にも起きています。研究者らによると全人口の50%にビタミンDの欠乏や不足のリスクがあり、この率は高齢者や皮膚の色が濃い人々などハイリスクな人口では高くなっています。
ビタミンD不足の兆候には50歳以上の方で皮膚の色が濃い人の場合特に、肥満、骨の痛み、意気消沈、頭の発汗、腸の問題が挙げられます。ビタミンD濃度について言うと、「平均的」や「普通」の範囲ではだめで、「最適な」範囲にあることが必要です。この理由は長年が経過するに伴い研究が進み、ビタミンDの必要濃度がますます高くなっていることが挙げられます。
今のところ、自然な陽にたっぷり当たっている健康な人々の評価に基づくと、全般的な身体の健康とメンタル・ヘルスのために最適なビタミンDの濃度範囲は50~70 ng/mlであるようです。
では、いかにビタミンDレベルを最適化するかとなると、最適な方法は適度に陽に当たることであると私は確信しています。実際私自身はビタミンDサプリを止めてから3~4年経ちましたが、私のレベルは70 ng/ml前後に達したままです。
可能な限り、身体に必要な栄養素は自然食品から摂るようにお勧めします。つまり可能な限り、加工食品を摂らず、健康な脂肪、新鮮な産物、草で育った肉や放し飼いの鶏、生の乳製品、有機の放し飼いの玉子、ナッツ類や種子、また、健康である限り適量の果物を摂ることです。
この点をお勧めしたうえで、あまり手間をかけずに栄養素を十分摂るいくつかのコツがあります。多くの種類の食品を食べて身体に必要な様々な栄養素を取り込むことは必要ですが、次のような対策なら始めやすいと思います:
脳の健康と認知症に対抗するビタミンBの重要性
聴覚障害を予防し、栄養で聴覚を改善する方法
体内時計をリセットし、よりよく眠るためのこつ
マグネシウム — よりよい健康に欠けている環
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