粘液の色からどんなことがわかるでしょうか?

粘液の色

早分かり -

  • 身体は約1~1.5ℓの粘液を毎日出していますが、粘液は自分で注意すべきほどの色や質にならないと気がつかないでいるのが普通です
  • 粘液の色だけでは病気の診断はできませんが、異常が自宅で治るか医者に診てもらう必要があるかの判断に役立ちます
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Dr. Mercolaより

健全でも身体は毎日1 ~1.5ℓ程の粘液を排出しています。気が付くことはほとんでありませんが、多くの粘液は喉を通って落ちて行き、一部が鼻や咳によって外部へ出ていきます。

粘液は身体において重要な機能をしていますが、それを意識するのは多く粘液が出たり、注意が自然と向いてしまう程の質や色にならないと気が付きません。

鼻水や粘液の排出によってティッシュを何回も汚すのは不愉快ですが、身体は粘液を出す必要があります。

信じるか信じないかに関わらず、粘液は特定の目的を満たしており、健康でいるためにある程度の量が出るのは必要なことです。さらに粘液の質や色で体内で生じていることについて少しはわかります。粘液について知っておくべきことがあります。

粘液は体内で欠かせない機能をしている

身体は粘液を生み出す組織で充満しています。より具体的に言えば、粘液は身体の以下の部位では自然に発生しています:

胃腸

鼻腔

これらの敏感な部位では粘液が湿った保護層となって組織の乾燥やひび割れを防いでいます。粘液はアレルギー源、細菌、埃、その他体内に入ってはならない物質を捕らえ、さらに体内に侵入するのを防ぐという重要な役割を持っています。

このため粘液のなかには外部から侵入した物質を補足するように出来ているものは粘性が高く濃くなるものがありjます。にじみ出るべたべたした物であるというだけではなく、粘液には以下の物が含まれており身体の健康のために必須のものです:

  • 細菌(バクテリア)やウィルスから身体を守る抗体
  • 侵入物質を補足して殺す酵素
  • 粘液が細菌にとって宿主にならないようになるタンパク質

粘液からどんなことについて見当がつくか

粘液の色 考えうる異常 説明

澄んでいる

正常

身体の正常な粘液は水や抗体、溶けている塩分やタンパク質だけから成るので澄んでいます。

鼻の組織は常時透明な粘液を出しており、その大部分が喉の奥を通り胃の中へ流れ落ちます。

鼻が詰まっている

身体におそらくアレルギーや風邪、脱水状態、鼻の感染があります。

鼻の中の組織が腫れたり炎症を起こしていれば粘液の流れが遅くなり、水分を失いやすくなるので、濁って濃くなります。

黄色

風邪や感染が進行中

白血球を含む感染と闘う細胞が細菌感染との闘いに参加する。

その任務を終えるとこれらの感染とのファイターは粘液によって流され、粘液が黄色がかる。

免疫系が闘っている

免疫系はおそらく細菌感染と考えられるものに対して闘うために次のレベルへ進んでいます。

粘液の色がさらに変わるのは主に死んだ白血球やその他の細胞の残骸の量が増えるためによるもの。

病気が12日以上治らなければ、特に、熱や吐き気が収まらないなら医者に行くべきでしょう。

鼻の中で血管が切れている

鼻をかんだり、咳をすると鼻や気道の中の小さい血管が切れて出血する場合があります。

粘膜が乾いて炎症を起こすので赤い(またはピンクの)痰は稀ではなくなりますが、血液が多く含まれればより重篤な異常の兆候です。

何か黒っぽいものを吸い込んだ可能性

茶色い粘液は乾燥した血液が含まれる場合がありますが、外部から泥やほこり、その他暗い色の残骸か何かを吸引したためであることも考えられます。

喫煙者、または真菌(カビ)の感染

喫煙したり違法な麻薬を使うと粘液が黒くなることがあります。

免疫系が弱くなっていれば、黒い粘液は重篤な真菌感染があることを表す場合があります。

医者にまだ診てもらっていない場合、すぐに医者の診察予約を取りましょう。

粘液過多に対処できる自宅の療法

  • エッセンシャルオイルを塗るユーカリ油やペパーミント油等のエッセンシャルオイルはリラクゼーションや呼吸改善を促すのに有用です。エッセンシャルオイルを胸や鼻、足といった局部に塗りましょう。エッセンシャルオイルを皮膚に塗る前にココナッツオイル等の担体油で希釈してください。エッセンシャルオイルは蒸気に含ませて吸ったり空気中に放散させることもできます
  • 軽いエクササイズウォーキングやその他の軽い運動は自分でできそうだと感じる限り行うとよく、余分な粘液を薄くしたり咳と一緒に吐き出すのに役立ちます
  • 質の高い睡眠 — 寝ると身体が癒され回復でき、免疫系が病気と闘うために重要な要素です
  • 保湿 — 脱水すると異常が悪化し、粘液を咳と一緒に吐き出したり解消しにくくなります
  • 加湿器を使用する — 加湿器で空気湿度が高くなると呼吸しやすくなり、喉の奥に詰まったり胸の奥に溜まった粘液を緩めるのに役立ちます。特に冬に頻繁に鼻血が出るなら、ご自宅の空気が乾燥し過ぎている可能性が高いです。

医者は粘液を薄めて咳と一緒に吐き出せるようにグアイフェンシンなどの市販去痰薬を勧めるでしょうが、薬を使わない方法もあります。実際に、クローブの芽のオイルで良くなりやすいです。クローブの芽のオイルは口腔の健康にメリットがあるので周知です。

このオイルには風邪、咳、鼻炎さらに喘息や結核などの呼吸器の異常を和らげる効能を含め、様々な使い方があります。クローブの芽を噛むだけでも喉荒れに効くと言われており、歯科用の麻酔用マウスウォッシュやうがい薬として認可されました。

クローブの芽のオイルを自分で作る方法

クローブの芽のエッセンシャルオイルはごく一般的には蒸気蒸留で生産されています。しかしクローブの芽から自宅でオイルを抽出することもできます。以下にわかりやすい情報をご案内します:

クローブの芽のオイルを約28 g作るのに必要な材料

  • 5~10個の新鮮なクローブの芽、砕いたもの
  • できればスポイト付きの暗いガラスの衛生ジャー
  • 有機のエクストラバージンまたはバージンオリーブオイル
  • 濾す物(チーズクロスやコーヒーフィルター)
  • 注ぎ口のあるガラス容器

手順

  1. 砕いたクローブの芽をジャーに入れる
  2. ジャーにオリーブオイルをクローブよりおよそ2.5cmちょっと被る程度まで入れる
  3. ジャーを密閉し、3~4回シェークしてクローブとオリーブオイルをよく混ぜる
  4. ジャーを10~14日間涼しく暗い場所に保管してオイルにクローブの化学成分を抽出させる
  5. オイルを注ぎ口付きガラス容器に濾して入れ、沈殿を除く。(何回かろ過すると粒子が全て除去されます)
  6. クローブを処分します。再使用できません
  7. 濾した混合液を元のジャーに戻し、蓋を密閉する
  8. 正しく保管するとこのオイルは4~5年はもちます。オイルの色は時間が経つにつれて暗くなる場合があります

使い方

  • クローブの芽のオイル2滴を蒸気吸引器に入れて粘液を緩め、吐き出します
  • クローブの芽のオイルを2滴を鼻詰まり解消クリームやジェルに加え、胸、背中や喉に擦り込む
  • クローブの芽のオイルを2滴を温かいお湯の入ったカップに入れ、マウスウォッシュやうがい液として利用する

ネティポットを使って粘液を排出し、鼻腔を加湿

鼻詰まりや乾燥した鼻腔の対策としてもう一つよく効く方法は鼻腔灌水です。鼻から水を吸い上げるのが不快かもしれませんが、この若干無理がある方法は自分で全て管理でき、想像するよりメリットがあるのでご安心ください。鼻を洗うにはいくつか方法があります:

  • ゴム球注射器
  • ネティポットという小型のティーポット型の道具
  • すすり上げ用のボトル

これらの方法のどれも簡単で数分で終わります。3つの方法とも同じ原理に基づいています: 一回に片側の鼻孔に食塩水(生理的食塩水ともいう)を道具で注入して鼻腔に滞留している粘液を緩めて出す。水が鼻の中を通るにつれ、反対側の孔から出てきます。片方の鼻孔を流したら、反対側に水を通します。

食塩水は少量の海塩を蒸留、滅菌、または一度沸騰して冷ました水に溶かして準備します。水道水を鼻腔を洗うのに決して使用しないでください! 毎回使用後は石鹸と水で灌水用具をきれいにしてください。

健康な鼻には常にある程度の粘液(澄んだ液)が必要なので、鼻の灌水はほどほどに行うことが必要です。鼻腔が詰まってしまったり炎症したときに行うだけにし、鼻の通りがよくなったらお休みにしましょう。鼻に水を通すとアレルギー関連の詰まりも軽減できます。

免疫系を強くすると病気のリスクが低くなる

免疫系を強くするほかにも、連鎖球菌性咽頭炎、喉荒れ、咳などと闘うのを助ける食品の例:

りんご酢には抗菌、抗真菌、抗ウィルス、抗炎症特性があります。体内をアルカリ性にして免疫機能の強化に役立ちます。

骨の煮汁をいただくのは風邪やインフルエンザに効く定番の療法です。缶入りの加工煮汁では自分で作るものほど効能がありません。

ココナッツオイルに含まれるラウリン酸は体内で モノラウリンという単価グリセリドに代謝され、これがインフルエンザやHIV、ヘルペス、はしか、さらにグラム陰性菌等脂質の膜を持つウィルスを破壊する効能があります。

発酵食品は腸内に善玉菌を「植え直す」効果があります。これには生のケフィール、キムチ、味噌、ピクルス、ザウアークラウトが含まれます。

ニンニクは強力な抗菌、抗ウィルス、抗真菌剤です。最も効能を得るには生で食べるすぐ前に潰してお召し上がりください。

フレッシュな野菜ジュースを作るならニンニク1粒か2粒を潰して混ぜるのもよいです。

有機の牧草で育てた牛肉はビタミンA、E、オメガ3脂肪、ベータカロテン、亜鉛、共役リノール酸(CLA)が豊富です。

一種の脂肪酸である共役リノール酸(CLA)は免疫強化剤であり、穀類の餌を食べた家畜より草を食べた物のほうが3~5倍多く含んでいます。

有機野菜、特に濃い緑の葉野菜、例えばコラードグリーン、ケール、ほうれん草、スイスチャードには強力な抗酸化物質、カロテノイド、フラボノイド、ビタミンCが含まれ — これら全てが感染から予防するのを助けます。

最適なのは有機の、旬の地元産野菜を選ぶことで、しかもなるべく生で食べるようにするとよいです。ジュースにすると食事にもっと緑の物を取り込むのに最適な方法です。

生の草で育った有機ミルクには免疫系を強化する善玉菌や脂肪が含まれます。また、ビタミンAや亜鉛のよい摂取源でもあります。

滅菌した乳製品は避けるのが最もよく、それは再発性気管支炎、風邪、鼻詰まり等の呼吸器系の異常を促すからです。

放し飼いの鶏から取れる有機の生卵には従来の玉子より栄養素(ビタミンAやE、ベータカロチン、オメガ3脂肪等)がはるかに豊富に含まれています。

熱すると多くの栄養素が破壊されるので、最適なのは、生玉子を食べることです。

過酸化水素水(オキシドール)を耳に着けると風邪や喉荒れが止まりやすくなる

風邪や喉荒れ対策に過酸化水素水というのはまだ効いたことがないまたは試したことがない方、最も簡単で最も経済的な自宅療法を見逃しています。

風邪のひき始めの兆候があれば、例えばよくあるのが喉のむずむず感で、3%過酸化水素水を1キャップ分耳に入れます。横に寝て、この溶液を片方の耳に入れます。

耳道に溶液を入れたら、ぼこぼこあぶくの音が聞こえます。これは正常な反応で、場合によっては全身の寒気や耳道に若干の刺激があります。

ぶくぶくいうのが収まるのを待ち(5~10分くらい)、液体をティッシュで受けます。寝る側を変え、反対の耳も同様にします。耳の感染症がある、鼓膜に傷があるまたは破れて開いていると疑われる場合はこの方法は適しません。

過酸化水素水は安価なので、風邪やインフルエンザ、呼吸器感染、喉荒れを抑えるのに著しく経済的な方法です。効能をよく得るには、風邪かなっと思ったら耳にすぐ入れましょう。一回だけで効く場合が多いです。一回で効かなければ、症状がなくなるまで毎日繰り返します。