Dr. Mercolaより
平均的な人は生活の87%を建物の中で、6%は車の中で過ごしていることをある研究が示しています。すなわち人生の93%を内側で過ごしていることになります。
これが心身や精神ともに不健康なのには多くの根拠があります。まず最初に、多くの汚染物質の濃度は屋内に集中しており、しばしば典型的な屋外濃度の2~5倍あります。
窓を開け、もっと新鮮な空気を入れるだけでも、屋内の生活空間を清浄化し、病原汚染物質やカビその他との接触を減らすために最も簡単で効果的な方法の一つです。
窓を開けるのは冬でさえ日常的にできる確実な戦略です。最適なのは家の反対側の窓を2つ開けて通気することです。10分も開けておけば屋内の空気を大部分入れ替えられます。冬なら一日のうちでいちばん暖かい時間帯に行うとよいでしょう。
または、もっと屋外で過ごすようにするほうが新鮮な空気を吸えます – しかもそうすることで新鮮な空気以上に多くのメリットを得られます。そのメリットはほぼ毎日屋外へ出るように努めるべきであるほど大きく – 冬で温度が低いときにも当てはまります。
春まで仮眠状態を続けようと思いますか? その衝動に勝ち、むしろ外に出ましょう。近年TIME が、やる気を起こすなら屋外で過ごすとよい5つの理由について特集しました。
1. 創造力と注意力がよくなる — 問題を解こうとしたり、いいアイデアを思いつこうとするなら、外で散歩すること。ある研究がウォーキングに参加した人の創造力が81%増大したが、外を歩くと「最も刷新的かつ最高レベルの質のウォーキングと類似効果がある」ことを発見しました。
一方、ADHDの子供が自然の中で過ごすと注意力がよくなり、集中力テストの得点が上がります。Last Child in the Woods(森の中にいた最後の子供)の著者リチャード・ルーブ氏は「自然欠乏障害」とさえ呼んで、屋外で過ごす時間が少ないことに起因すると同氏が考えている行動上の問題を説明しました。
2. 気分と自尊心が高まる — 自然の存在の中でのエクササイズを意味する「グリーン・エクササイズ」は屋内エクササイズよりはるかに固有のメリットがあります。10本の研究に関するあるメタ分析で5分でさえ屋外で肉体活動すると気分と自尊心がとてもよくなることを発見しました。
研究対象だったどの「グリーン環境」でもこうした改善が見られたものの、水辺でのエクササイズが最も大きい効果がありました。
屋外で過ごすことは「冬のうつ病」ともいう季節性感情障害(SAD)に勧められている処置でもあります。たとえ寒く曇っていても屋外の光に当たると気分を高めやすいです。
3. ビタミンD濃度が増える — 高齢者人口の95%以上がビタミンD不足で、一般公衆の85%と並んで足りない傾向にあります。
ビタミンDの欠乏は皮膚色素が多い(アフリカ、中東、インド等の祖先をもつ人々など)人や常にサンスクリーンを使用していたり屋外活動を制限している人では全年齢階層の成人に蔓延していることを研究者らが指摘していました。
一般人のビタミンD3濃度が上がると毎年世界中で100万人前後が亡くなっている慢性病を予防しうることを研究者らが指摘していたように、ビタミンD濃度を上げることは重要です。数種類のがん発生率も半減しうるそうです。
ビタミンDは細菌やウィルスを攻撃する免疫系に影響する遺伝子の発現を調節し、風邪やインフルエンザを含む感染とも闘います。
ビタミンD濃度を最適化する最もよい方法は適度の日光浴であると確信しており、もっと屋外で過ごすようにすればビタミンD濃度を臨床的に効果のある濃度範囲50-70 ng/mlに自然に維持しやすくなります。
4. エクササイズを改善する — すでに取り上げましたが屋外でのエクササイズのほうが屋内でするより効果が上がります。屋外でのエクササイズなら気分を高めるのに加え、もっと頑張る方法でできて肉体的にメリットがさらにあります。例えば屋外でウォーキング、ジョギング、サイクリングすると、もっとエネルギーを使い、風に向かったり大地の変化に合わせて頑張らなければならないからです。
高齢者(屋外では極めて僅かしか過ごさない傾向が一般的に強い)の間でも屋外でエクササイズすると屋内でした人より肉体活動がはるかに多く蓄積できます。屋外でエクササイズする人は屋内でする人よりストレスホルモンのコルチゾールが少ないことを示す研究さえあります。
5. 癒しのパワー — 屋外で過ごすと何か本質的に癒されるものがあります。その一部は自然光に当たるからです。ある研究が手術後に46%多く日光に当たった人は一時間当たり鎮痛薬の使用が22%減少したことを発見しました。
しかし、光への暴露以上のメリットが屋外エクササイズにはあります。例えば、屋外でより多く過ごす高齢者は痛みが少なく、よく眠れ、日常活動の執行機能の衰退度が低いことを研究が実証しています。
1970年代や80年代に子供たちは平日は屋外で2時間以上、週末には天候を問わず9時間過ごしていました。それが、2013年のある研究によると、平日は屋外で1時間を少々超す程度のみ、土日でもおよそ4.5時間しか屋外で過ごしていません。
これは子供の両親が子供の頃屋外で過ごしていたより半減しており、44%の両親が子供がもっと頻繁に屋外で遊ぶように願っていることに反映しているようです。
今の子供はむしろ外で遊ぶよりよほど多くの活動リストがあると言っています。これにはテレビを見る、コンピュータゲームで遊ぶ、他のゲームや玩具で遊ぶ、本を読む、ウェブサーフ等、さらに宿題や家事に及びます。
今や子供の2型糖尿病、喘息、ビタミンD不足、ADHDが増大するのと同時に、子供の肥満率が記録的に増加しており – これらがすべて自然の中で屋外活動にいそしむ時間が減っていることに関連しているようです。
実際に、座ることの多いライフスタイルや活発な屋外での遊びから離れることが「子供の健康の減退の主な寄与要因」として説明されています。
次回屋外に出るときは靴を脱ぎ、草、砂地や泥の中を裸足で歩きましょう。地球は莫大な大きさのマイナス電荷を蓄積しています。従って、電子が常に豊富な状態であり、抗酸化物質およびフリー・ラジカルを破壊する電子の強力で潤沢な供給源として役立ちます。
人体と地球との間で一定量のエネルギーの流れがある、という点において、人体は地球と一体となって「働く」ため、細かい調整が施されています。地面で裸足になると、足の裏からは、大量の電子を吸収できます。
その効果は、身体を地球と同じ負の電位に維持するのに十分なものです。この簡単なことを「グラウンディング」とか「アージング」と呼び、その効果は最も効果的な抗酸化力です。
グラウンディングは痛みをやわらげ、炎症を軽減し、睡眠をよくし、ウェルビーイングを増進するなど他にも多くの効果があることが知られています。ゴム底やプラスチック底の履物では地球から得られる効能がある電子束を効果的に遮断してしまいます。
単純に屋外に出て、素足で地球表面に触れ、身体中の余分な電荷を地上に放出するだけで、身体系に絶え間なく掛かるストレスを多少でも緩和することが可能なのです。
裸足で歩くと携帯電話、コンピュータ、WiFi等からくる電磁場その他の種類の放射線からの常時攻撃の影響を軽減する効果があります。グラウンディングが体内で構造化された水を形成しやすくするとも考えられています。
さらに、グラウンディングは交感神経系を鎮静し、これが鼓動の変動幅を小さくします。しかも、鼓動の変動幅を小さくできると、ホメオスタシスすなわち自律神経系のバランスによいです。
いつでも、心拍変動を改善することができる点は重要です。全身およびそのすべての機能を改善できるのです。
週末のハイキングやときどき出かけることを予定に組むのは簡単ですが、最も効果的なのはたとえ5分でも毎日屋外で過ごすことです。これを実現するには、屋外にいる時間が日常茶飯事になる必要があります。
悪天候でも止めないでください(当然、常識的な範囲で)。屋外に出る最適なタイミングは霧雨の中や大雪の後、または泥道の春の日です。公園や遊歩道なら人混みがなく、自分の五感を浸して自然を四季折々に探索することができます。次のようなことをお試しください:
歩いてまたは自転車で通勤
子供と徒歩通学する
午後の散歩(子供がいる方は放課後にいっしょに行えます)
毎日犬の散歩
目が覚めたら直ちに屋外で5分過ごす
公園や遊び場へ毎日出かける
ウィンタースポーツを毎週の習慣にする(スキー、スケート、そり、スノーシューイング)
これは実に個人別の問題ですが、気温が-6℃程度まで下がればよく注意し、皮膚が露出しないように保護して屋外に出るべきです。氷点以下の低温では霜焼けのリスクが劇的に高まるからです。
頬、鼻、耳が最も霜焼けを負いやすいですが、手足も簡単に影響を受けます。適切な衣服を着て、以下の安全対策に注意すれば冬に屋外で安全かつ暖かく過ごせます:
3枚かそれ以上重ね着する
帽子を被る — 体熱の約50%は露出した頭から失われます
指を霜焼けから守るため手袋をする — 薄い手袋の上に厚手のスキーグローブ等をすると必要なら肌を凍り付く空気に晒さずに一層を除くことができるのでよい方法かもしれません
顔をマスクかスカーフで覆い、零下の気温の中で霜焼けを防止する。こうすると肺に入る空気を少し温めるのを助けます
推力に優れる噛みの良い履物を使用して雪面や氷結した路面で滑ったり転んだりしないようにする
気温と天気予報に注意する — 実際の気温と風を含めた体感温度がおよそ-28℃にもなると健康へのリスクが高まります
発光性または反射性の衣料を使用する 冬は早く暗くなります — こうして運転手に見やすいようにします
水をよく飲む — 寒天でも暑中でも適度に水を飲んで身体を保湿することは欠かせません。エクササイズするなら、開始前、エクササイズ中、その後ものどの乾かないうちに水を飲みましょう。寒中では脱水状態に気が付きにくいです
何かが起きたときのため、誰かに出かける時間と戻る予定時刻を知らせる — 冬のさ中に滑って転ぶと、誰かが連れに来てくれない限り寒中で低体温症にやられやすくなります
暖を取ることは大切ですが、寒中にエクササイズするとき暖を取り過ぎるのはよくある間違いです。寒中であってもエクササイズで身体が熱を出し、発汗することをお忘れなく。
汗が衣料に蓄積し始めると、さらに寒気を感じさせるようになります。屋外が本当にとても寒いときは、皮膚に密接した空気が凍り付くほどになり、体温が下がり、低体温症リスクが高くなります。
暖を取るのと同様に乾いた状態を維持すること。このため皮膚に触れる層は汗を吸収する素材にして重ね着することが重要で、大汗のときには一枚脱ぐことができるようにします。エクササイズの後に体を冷ますときは脱いだ物をまた着ることを忘れないでください。
風による体感温度低下は暖を取る着方をしていてもエクササイズが危険になることがあります。概して、外気温が-17.8℃前後より下がるか風による体感温度低下が激しいときは、屋外活動を見合わせるべきです。
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