Dr. Mercolaより
男性より女性のほうが尿路感染(UTI)にはるかに頻繁に罹っており、女性の50%以上は生きている間にはUTIに罹ることがあります。女性の約20%ではこの感染が再発し、一部の女性は一年間に3回以上UTIに罹る場合があります。
従来の医療で最も頻繁に推奨される治療は抗生物質であることは懸念材料です。再発性感染者には微量の抗生物質を6カ月かそれ以上処方しますが、このために抗生物質耐性菌種が生じるリスクが高まります。
さらに、抗生物質は体内の善玉菌も殺すので、健康に大きな支障をきたします(酵母菌感染リスクが女性の場合特に高まる)。ときどきまたは頻繁にUTIに罹る方のために90%以上の症例に効果がある自然な治療法があるのでご紹介します。
再発性UTIの病歴がある300人を超す女性に関するある研究では女性にDマンノース2gか抗生物質50mgまたは処置無しで6カ月検査しました。Dマンノースはグルコースと密接に関連している天然の糖分です。
抗生物質を投与したグループでは20%だったのに対し、Dマンノースを飲んだ人の15%しか再発性UTIが発生しませんでした(両者のグループとも治療しないグループより大幅に低い)。しかし、副作用は抗生物質グループよりDマンノースグループのほうが大幅に少なかったのでした。
20年前にDマンノースをUTIに対して投与し始めた最初の人の一人Dr.ジョナサン・ライトが200人以上の患者に投与した治療実験は85~90%の人に効果がありました。
この物質は急性UTIの処置や再発性感染が起きやすい女性の予防、性交後のUTI予防に有効であり、成人にも子供にも安全です。Dr.ライトは以下の用量を推奨しています:
尿路感染症の90%以上の原因は大腸菌Escherichia coli (E. coli)で、通常これは大腸経路内に存在します。一般的な細菌があるべき場所ではないところ、尿路系などに多数存在する際に問題となります。
通常の大腸菌E. coliが尿路に入り増殖すると、UTIの以下のよくある兆候と症状が出ます:
大腸菌E. coliの細胞壁は線毛という指状の小さい突起部で覆われており、これで膀胱の内壁に「食らいつき」、さらに尿管から腎臓に至ることもあります。
菌が排尿器官に食いつくので、排尿だけでは簡単に洗い流せないのです。これらの小さな指状の突起物はアミノ酸糖複合体、レクチンと呼ばれる糖たんぱく質によりひっつくのです。
菌の線毛上のレクチンは細胞によって生成され、尿器官の内壁を覆うマンノースと結合します。マンノースにより菌がマジックテープのようにくっつきます。ところが、Dr.ライトが説明するように、Dマンノースは大腸菌E. coliに付着し、排尿時に効果的に「濯ぎ落とされる」そうです:
「大腸菌にとっては不憫な話ですが、Dマンノースは大腸菌のレクチンが人間の細胞に「へばりつくよりはるかに強く大腸菌のレクチンに「へばりつく」のです。大量のDマンノースを飲むと、その大部分が腎臓を通って尿の中に流れ込み、文字通り大腸菌の「コーティング」をなし、大腸菌が膀胱や尿路の内壁に「へばりつく」ことができなくなります。大腸菌は普通に排尿するだけで文字通り洗い流されます!」
Dマンノースがよく効くもう一つの理由はこの糖分とUTIからの防御のために主役を演じる糖たんぱく質タムホースフォールタンパク質の関係です。Dマンノースはタムホースフォールタンパク質の活性を主に促すことにより機能しているようであると、これまで推測されてきました。
開発中の抗生物質は抗生物質より強い超バクテリアが増えているので数少なくなってきました。今抗生物質時代の終焉期に入ったところであり、抗生物質への頼りすぎが減らない限り現代医療は変化していきます。
抗生物質は軽んじてはならないものであり、農業への抗生物質投入が変遷しつつあることと合わせ、医療用のみに絶対必要な場合に限って使用しなければなりません。
大半の症例では抗生物質を使用せずにDマンノースを使用してUTIを効果的に治すことができます。このためUTIにはまずDマンノースを試すとよいのです。Dマンノースは大腸菌E. coliが原因のUTIにしか効かないことにご注意ください。このケースが尿路感染の90% (またはそれ以上)を占めます。
確実に把握したければ医者がどんな細菌かを特定するための尿培養を発注することができるので、大腸菌E. coli以外が原因の稀な症例であるかどうかを知ることはできます。Dr.ライトが次のように説明しています:
「D-マンノースは長期的に使用しても極めて安全ですが、たいていの女性(またはごく稀に男性)に一回だけ膀胱感染や尿路感染があった場合ほとんどは数日間の投与だけで済みます。Dマンノースは単なる糖分ですが、ほとんど代謝されません。
この物質は糖尿病患者においても血糖調節に干渉しません。この糖は正常な体内細菌叢の破壊やアンバランスを起こしません。妊婦や乳幼児にも安全です。大腸菌以外が原因である稀な10%の症例では抗生物質を使用することはできます。」
Dマンノースや以下に概要を述べる衛生手順を行うことで、症状が出始めたときに大部分の尿道感染を治すか予防することさえ可能です。時折、予防策にもかかわらず、腎臓感染が進んでしまうこともあります。
腎臓感染の疑いがあれば(症状には発熱、背中やわき腹、股、腹の痛みがある)医師の診断を受け、抗生物質を飲み、腎臓に感染が至らないようにしましょう。腎臓に至ると致死の危険や腎臓切除のリスクがあります。
UTIには自宅療法としてクランベリージュースを飲む方法を多くの人が知っていますが、これはクランベリージュースの有効成分がDマンノースだからです。Dマンノースはイチゴ、桃、リンゴやその他の植物由来です。それならサプリメントとしてのDマンノースではなく、クランベリージュースを飲めばいいのではないでしょうか?
(純粋DマンノースはUTIのためにDマンノースが僅かで砂糖が多いクランベリージュースより優れる)
Dマンノースはクランベリージュースに僅かしか含まれておらず、あまり効果がありません。さらに、クランベリージュースは砂糖が多く、これが免疫系にストレスを及ぼし、また腸内悪玉菌(病原菌)の増殖を促す可能性があります。純粋なDマンノースは驚くことにクランベリーの10~50倍強力で、無害でまったく安全、副作用はありません。
クランベリージュースを多く飲んで大量の果糖を吸収するのとは違い、Dマンノースはグリコーゲンに変換されず、また肝臓に蓄積することもありません。代謝されるDマンノースは僅かなため、血糖値にも影響を与えず、新陳代謝にストレスを及ぼしません。
Dマンノースは体細胞が利用するグルコースのほうに似ています(身体はDマンノースをグルコースよりずっとゆっくり吸収する)。Dマンノースのほとんどが肝臓で濾過され膀胱に至り、素早く尿といっしょに排泄されるので、糖尿の人や砂糖が多いフルーツジュースは飲みたくない人に最適です。
尿路の健康のために最も重要なことは毎日新鮮な純水を豊富に飲むことです。(腎結石の主要因であることは当然の)UTIの予防には適正な保湿は欠かせません。
女性として、尿路を健康に維持するために自分でできる補助的衛生手順があります:
さらに、健康的なダイエットがカギで尿路の健康をサポートしましょう。ケフィールやザウアークラウト、その他発酵野菜等の発酵食品をよく食べると全身の健康によく、排尿系統にもよいです。
D-マンノース:抗生物質もクランベリージュースも使うことなく尿路感染症を退治します
クランベリーの効能とは?
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