あなたの誕生月はご自分の健康度に影響しうるでしょうか?

日光浴する少女

早分かり -

  • 初めてママになった人が子供を日光から過保護すると、赤ちゃんは日光からビタミンDをほとんど得られなくなり、ビタミンD不足や関連する学習障害のリスクが高まります
  • 世界中でビタミンD不足の子供が増え続けていることについて懸念が増大の一途を辿っています
  • Change.orgは全米母乳委員会(U.S. Breastfeeding Committee)に働きかけ、ビタミンDの1日標準摂取量(DRI)を妊娠中および授乳中の場合は400 IUから6,400 IUに変更するよう要望しています
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Dr. Mercolaより

適正量のビタミンDを得ることが自分自身と子供たちのために重要であるばかりでなく、誕生してくる子供の健康のためにも重要であることを多くの親たちが知りません。

GrassrootsHealthのディレクター、キャロル・バガリーさんがこう説明しています:

「出産能力がある年代の女性の大半がビタミンD不足であることをご存知なら、母乳に含まれるビタミンDがあるわけないことがわかります…

赤ちゃんの2~19%しかサプリを摂取していません。この事実はすなわち80%以上の赤ちゃんは推奨量のビタミンDを得ていないことを示します。」

この事情をさらに悪くすることは、初めてママになる人たちは一日を通して短時間は赤ちゃんを日光に当てられるはずなのに、大半の医師は最初の半年は赤ちゃんを陽に当てず、屋外に出るときは赤ちゃんを衣類やサンスクリーンで覆うように勧めていると、バガリーさんが強調しています。

バガリーさんのこの課題への答えは明確です:

「これは問題です! 母乳にビタミンDが不足しており、サプリも無し、陽にも当てないのでは、あまりにも多くの赤ちゃんはビタミンD不足になるリスクが高く、本来予防できたはずの多くの将来起きる病気のリスクが高くなります。」

母乳で育つ赤ちゃんはビタミンDを摂取できていない

2008年に全米小児学アカデミーは赤ちゃんの最初の2か月間における1日のビタミンD推奨摂取量(DRI、以前はRDA)として400 IUを勧めていました。

しかし、研究によると現在の政府が推奨する(希少すぎるとしても知られている)妊婦による1日当たりビタミンD摂取量では赤ちゃんの量は欠乏状態になることがわかっています。さらに、親のうち2~19%しか乳幼児のサプリメント摂取量を与えていないことも複数の研究から判明しています。

推奨されるビタミンDの1日摂取量400 IUが毎年生まれる400万人の赤ちゃんにとって不足であり、しかも人口の20%しかこの量を摂取していません。

Change.orgによれば、このままで行くと、5440万人の赤ちゃんはビタミンD欠乏状態で人生を歩み始めるという真剣に考えさせる統計が事実を示しており、この意味は、赤ちゃんは将来成長や発育、免疫機能の問題に直面することであり、病気の蔓延が劇的に進むことは言うまでもありません。この団体は次のように説明しています:

「幼児において、ビタミンD欠乏は発作や成長不良、昏睡、怒りっぽさ、呼吸器の感染が容易に起きるようになります。

子供が3~18カ月の間にビタミンD欠乏の場合、1900年代初頭に流行した骨を脆くする骨格異常疾患であるくる病の兆候が発症しやすくなり、ミルクをビタミンDで強化するようになりました。」

サウスカロライナ医科大学小児学のブルース・W・ホリスPh.D.学外研究者が、母乳で育っている乳児のビタミンD欠乏は人種によっても大きく差があると説明しています。

黒人の母親は1日平均28 ng/ml (1cc当たりナノグラム)のビタミンD、ヒスパニック系の母親が平均30 ng/ml、白人の母親が平均40を摂っているそうです。一方、赤ちゃんについては、黒人は同平均10 ng/ml、ヒスパニック系が11、白人が17を得ています。

ホリス氏の結論はビタミンDのサプリを1日6,400 IU摂っている母親なら、自分のビタミンDニーズと子供の必要量を合算した量を超さないまでも、母乳にじゅうぶんビタミンDを供給でき、子供の食事を直接補うためのより安全な代替手段になりうるということでした。

子供の誕生月で子供の健康度がいかに決まるのか?

今日、科学者らは10~12月生まれの赤ちゃんが自閉症や失読症になりやすいと言います。実際に、疾病管理予防センターによると、米国では68人に一人の割合で子供は何らかの形で自閉症スペクトラム障害(ASD)を被っているそうです。イギリスのDaily Mailがこのように説明しています:

「ケンブリッジ大学とグラスゴー大学の研究者らは、800,000人以上の子供について研究した結果、第一四半期に受胎したうちの8.9%が学習障害を被っており、7月~9月に受胎した子供の7.6%より多かった。」

赤ちゃんの健康は誕生月によって異なる? それはなぜでしょうか? グラスゴー大学はスコットランドの子供800,000人以上について検査した結果、1~3月に受胎した子供では夏に受胎した子供より自閉症や失読症が多く発生していることを突きとめました。

その研究の主任筆者、ジル・ペル教授がこのように説明しています:

「この研究の結果から季節変動の調整が可能であれば学習障害症例のうち11%は予防できるはずです。

妊婦がビタミンDのサプリメントを摂るべきというアドバイスに従い、さらに、妊娠初期からできる限り早めにこのサプリメントを始めることも重要です。最適なのは妊娠計画中から始めることです。」

妊婦のために高用量ビタミンDはよいか?

南半球の下にあるニュージーランドでも、研究者らは90人の妊婦を同人数ずつ二分して、高用量ビタミンDグループのうち半数には月一回50,000 IU、残り半数には同100,000 IUとしてこれを4カ月投与しました。残った半分にはプラセボを投与しました。

赤ちゃんが受胎した月を含む、関連要因に従って評価しました。Science Dailyは次のように説明しています:

「プラセボグループとは対照的に、最も高用量を投与した母親グループから生まれた子供の血中ビタミンD濃度は大幅かつ臨床的に有意に増大したことがわかりました。」

統計が物語ることから科学者も健康関連の専門職者らも、ビタミンDのサプリを始めていない母親たちに高用量のビタミンDサプリを摂るように強く促しています。The Scotsman紙の記事の中でケンブリッジ大学産婦人科学部長・教授のゴードン・スミスPh.D.がこれに同意してこう説明しています:

「このアドバイスに多くの人が従えばこうした変動が減るし、特別な情報提供のニーズが全体として減るでしょう。

こうした事実からして健康関連の専門職者がビタミンDを推奨することの意義や健康な子供を授かる機会を最適に得られるようにこうした処置に母親が従うことの重要性がはっきりしてきます。」

ビタミンD不足は多くの病気の説明要因になりうる

イギリスと同様、米国の北半分は冬に日照時間が減るので、日光から得るビタミンDは夏よりずっと減ります。

実際、2015年にJournal of the American Medical Informatics Associationは誕生月と55種類の異なる病気の間の連関を特定した200万人が参加したある研究について報告しました。5月生まれの赤ちゃんは病気になるリスクが最低で、10月と11月生まれはこのリスクが最高でした。

最も一般的にみられる病気には呼吸器感染、近視、扁桃炎、注意欠陥多動障害(ADHD)を起こしやすい神経系の傾向が挙げられます。

こうした現象がなぜ起きるかについての推測は天候の変化や母親の食生活、さらに肉体活動レベル、冬に多い感染症の発生率等に渡っています。ある研究は母親のビタミンDレベルが低いと幼児期のアトピー性皮膚炎 (AD)の高いリスクとつながっていることを実証しました。

しかし、妊婦のビタミンD不足に焦点が移ると、問題の一つはこの不足が原因で食事からのカルシウムとリン酸塩の吸収能力をが下がることです。

適量を摂ることは健康な免疫系、筋肉機能のために欠かせず、心臓病、糖尿病、さらにがんも含めた最も蔓延しており致死リスクが高い病気に高齢になってから罹るリスクを下げるのを助けるために欠かせません。これが不足していればリューマチ性関節炎や多発性硬化症(MS)に罹りやすい状態です。

興味深いことに、喘息は複数の研究がビタミンD不足に原因があることを示した病気の一つである一方、ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)小児病院の科学者らはビタミンDの効果を喘息患者が使う吸入器の高価ではない市販の代替手段として研究しています。CBS New Yorkはその参加者らを一年間追跡したそうです。

ビタミンDが喘息の発作回数を下げるか否かを見極めるには4年間かかると見られるので、喘息患者はよい結果に期待しています。

くる病が先進国で再度増大傾向にある

くる病は保健の授業で習った記憶がある方もおいででしょう。この病気は骨を軟化し、そのため骨折しやすくなり、基幹的骨が柔らかくなり、筋肉のけいれんや骨格の変形をきたします。

もともと潜伏的とみられるこの病気は1900年代(とそれ以前であることは容易に想像がつく)には頻繁に発生していました。国立衛生研究所(NIH)によるとこの病気は1930年代にほとんど根絶されました:

「1930年代に米国では当時の大きな公衆衛生上の課題であったくる病と闘うために牛乳の強化プログラムが実施されました。チーズやアイスクリーム等の牛乳を原料とするその他の乳製品は概して強化されていません。。インスタントの朝食用シリアルはよくビタミンDで強化されており、一部のブランドのオレンジジュースやヨーグルト、マーガリン、その他の食品が強化されています。」

不幸なことにくる病は再び蔓延してきました。イギリスの場合2012年に推定833件のくる病症例が入院に至っており — その10年前から件数は4倍になっていました。

米国では原因不明の多骨折を負う子供たちの親たちは児童虐待の嫌疑が掛けられる場合がときどきあります。ビタミンDレベルが低い人の場合がん等の病気は余計発生しやすい一方、適量を摂取していればがんのリスクに伴いその他の病気のリスクも下がる点にご注目いただきたいのです。

ビタミンD摂取量を増やす戦略

日光浴がまず第一です。日光がとても弱い地域にお住まいの方なら、特に冬には(季節性感情障害、SAD症候群ともになりやすい)、ビタミンDのレベルを増す3つの方法をNewsMax.comを参考にして以下にご紹介します:

  1. 午前11時から午後4時までの間太陽が高い時間帯に屋外に出る。これは一部の医者が眉をしかめることがよくありますが、最も陽光のメリットを受けれる方法ですけれども、5~15分に限定してしかもサンスクリーンを塗らないことです。皮膚が晒されているほどよいです。
  2. ビタミンDが最も多く含まれる食品にはアラスカの野生捕獲鮭、有機の放し飼い鶏卵、有機の草で飼育した牛の生乳、草で飼育した牛の有機レバー、日光に晒されたきのこ類が挙げられます。
  3. ビタミンDのサプリメントといっても、まず自分に必要量を見極めましょう。