Dr. Mercolaより
ベリー類の新鮮でおいしい風味や色素、質感がなければ、世界はどんな所になってしまうでしょうか?
具体的には、ベリー類はおいしいがその豊富な栄養素がなかったらどんなものになってしまうでしょうか? おそらく健康的ではなくなるでしょうが、想像つかないようなこととしては、健康メリットの多くは風味と生き生きとした色がぎっしりつまっているのです。
ベリー類にはビタミン類、ミネラルや微量栄養素が豊富で多くの健康的効能があります。こうしたメリットの一部は近年に科学研究で発見されたもので、ベリー類の中には北米には稀で馴染みがないものがあります。
ベリー類にはどれも似たような量のビタミンCが含まれますが、苺類1カップにビタミンCの一日基準摂取量(RDI)の150%が含まれます。さらに、ベリー類は比較的低カロリーで、苺には49kcal、ブルーベリー類には84kcal含まれます。
ベリー類は砂糖等の添加物がない本物のフルーツであり、摂取する果糖量に注意する限り、菜食趣味、完全ベジタリアン、古代食趣味、 地中海食指向の人も含め誰でも適度なら食べてもよいものです。
ベリー類の画期的な特性の一つは抗酸化力で、フリーラジカルや炎症を抑制する効果です。Authority Nutritionは次のように述べています。
「フリーラジカルは新陳代謝の結果普通に発生する副産物である不安定な分子である。バクテリアやウィルスと闘うには体内に少量のフリーラジカルは必要である。
しかし、フリーラジカルがありすぎると体細胞を損傷する。抗酸化物質はこうした化合物を中和するのを助ける。」
健康に関して言うと栄養面のストレスは最も大きなマイナス要因の一つであることをある研究が発見しました。栄養素の一部が不足していたり全く欠乏することはいくつかの要因によっていますが、生理的状態に必ず影響してきます。
栄養素が不足することによる破壊的影響は副腎皮質の機能障害を起こし、血中にカテコールアミンが多く放出されると同時に、膵臓ではインスリン生産が阻害されます。
(Dictionary.comによるとカテコールアミンはエピネフリンやドーパミン等の神経伝達物質であり、神経系に影響します。)
ベリー類に含まれる最も重要な抗酸化物質にはアンソシアニン類、フラボノール類、エラグ酸、レスベラトロールが挙げられ、これらは各種の研究によると細胞を守り、病気から身を守ります。
例えば、ブルーベリー類、苺、ラズベリー クランベリー、ブラックベリーはBACと略される生体活性化合物の最適な摂取源です。
これらの抗酸化化合物は体内で心臓を保護する機能があり(適度な有益になる量を食べる限り)、神経萎縮、糖尿病、炎症、さらにはがんまでも含む病気等の軽減や予防に役立ちます。
苺類、ブルーベリー類、ブラックベリーは酸化ストレスを軽減する機能があることで活用されており、News Medicalサイトでは「フリーラジカルの生産と抗酸化物質による中和によってその有害な影響を阻害して解毒する身体機能の間のアンバランス」を軽くします。ある研究は次のように説明しています:
「酸化ストレスは体内の正常な現象であり、酸化促進物質と抗酸化物質の体内アンバランスとして解釈することも可能である。
生体を損傷するROS (反応性酸素種) とRNS (反応性窒素種)の遊離基による悪影響を酸化ストレスと呼ぶ。
がん、突然変異、老化の進行の原初段階は細胞内のDNAへの酸化損傷の結果である。酸化したDNA製品一覧が突然変異やがんにつながることが発見された。」
ブルーベリー類、ブラックベリー、ラズベリー類が ザクロを例外とする最もよく知られるフルーツの抗酸化力があることを別の研究が発見しました。
さらに、ブルーベリー類は神経萎縮性酸化ストレスの減少に伴う 認知力の改善に関連する抗酸化物質を含む食品の一例です。
イタリアで行われたある研究は2カップのブルーベリー類でDNAの損傷から保護することを発見しました。若いボランティア10人に2カップのブルーベリー類(またはこれに似た「偽薬」)を食べました。食べる前と後の血液検査を評価したところ、ブルーベリー群では DNA損傷が1時間以内に大幅に減少していました。
もう一件のレビューでは、31人の健康な人が毎日等量の苺ピュレーを食べたら、酸化物質と抗酸化物質が均衡しました。一つの酸化促進マーカーが38%減少していました。
ベリー類を食べると多くのよいことを得られることを臨床研究が実証しています:
• 血糖値とインスリン応答を改善し、しかも炭水化物が多い食生活でもこの効果がある。
(高グルコースとインスリン応答を起こす)パン食に加えて苺類、コケモモ、リンゴンベリーあるいはラズベリー、幌向苺やチョークベリーを食べた女性が参加したある研究はインスリンレベルが24~26%減少しました。
• ベリー類は繊維質が豊富で、これには不溶性繊維質を含み、これは、書物が大腸の中を遅く移動するようにし、その結果空腹感が減ります。このためカロリー摂取量が減り、一日に130kcal少なく吸収できるようになります。
• ベリー類は皮膚の治癒にもよく、(特にエラグ酸が)皺やフリーラジカルによる皮膚の損傷を軽減し、コラーゲンを分解する酵素の生産を阻止します。
• ベリー類はがんを予防するのはアンソシアニン、エラグ酸、レスベラトロールによる効果です。ラズベリー類は大腸がん患者によい効果があり、苺類は肝がん細胞に対する有益な効果があることを各種の研究が実証しました。
• 心臓の健康や動脈機能の改善というメリットもあります。血管内壁を成す内皮細胞は血圧の制御や血栓防止に関与しています。炎症がこの細胞を損傷しますが、ベリー類は健康な患者でも健康状態の悪化した患者でも内皮細胞機能を改善することが実証されています。
クランベリー、アカイベリー類、ラズベリー、苺、ブラックベリ、ブルーベリーはポリフェノール類、フラボノイド類、アンソシアニン類が豊富なので、特に女性の心臓の健康には最適です。
世界には数百種類のベリー類が存在し、その大多数には以下にご説明するような健康メリットがあります:
風味が豊富な酸っぱいマッキーベリー類はチリ南部原産の野生種です。
現代の研究からわかったことは、このベリーは主に炎症を抑制するため治療用に千年以上利用されてきました。
アンソシアニン類やポリフェノール類、ビタミンC、鉄、カルシウム、カリウムを含む点が特徴です。
タンジーカムカムベリー類は大きいぶどうサイズほどあり、アマゾンの灌木地に生息します。
ビタミンCがオレンジの60倍含まれると報告にあるほど豊富なので風邪やインフルエンザと闘うのによいことが知られています。
このベリーは目、皮膚、歯茎、脳の機能によく、その他多くの効能があることが諸研究からわかっています。
シマホオズキの果実は金色に似ており、通常米国では生ではなく乾燥品として売られています。
満腹感がすぐ得られるので、少なく食べることに役立ち、新陳代謝の調節によいです。
繊維質、タンパク質、ビタミンB群、抗炎症性抗酸化物質を多く含みます。
心臓血管の健康によいほか、アマゾンの熱帯雨林が原産の アカイベリー類 にはぶどうの10倍、ブルーベリー類の2倍の抗酸化性ビタミンを含みます。
アセロラチェリーは南米、メキシコ南部、アジアが原産です。
ビタミンCが豊富で、オレンジの9倍、その他どんな食物より多く含んでいます。
低カロリーであり、自然のままなら大量のベータカロチンやフラボノイド類が含まれます。
太平洋の島にあるノニベリー類は伝統的医療で長年利用された歴史があり、尿路感染症から生理中の痙攣、糖尿病、さらに肝臓病にまで利用されてきました。
ビタミンC、B3 (ナイアシン)、A、カルシウム、鉄、カリウムを含みます。
ボイセンベリーはブラックベリーとラズベリーかローガンベリーの交配種であり、独特の栄養素が豊富です。
1カップに多くの炭水化物を含みますが、繊維質やミネラル、ビタミン類、2.5グラムのタンパク質を含みます。
アカイベリー類もアンソシアニン類が豊富で強い抗酸化活性や細胞を保護する品質があることが知られており、近年の報告書がスーパーフードに含めたほどです。
このベリーには19種類のアミノ酸と脂肪酸が含まれ、心臓やニューロンを保護します。
コケモモはブルーベリー類より小型ですが、その他はよく似ており、抗酸化アンソシアニン類が豊富です。
糖尿病の予防によく、夜間視力をよくするほか、視力を保護し、さらに白内障や黄斑変性症の症状を軽くします。
ブラックチョークベリーとも呼ばれるアロニアは米国東部原産や欧州原産です。
大型ブルーベリーほどのサイズで、クランベリージュースより5倍多いフラボノイド類やアンソシアニン類を含み、子宮頸腫瘍細胞に対する活性があります。
アロニアは苦いので(この名前が付いた訳)、食べるには適しませんが、ティーやデザートの成分用としては人気があります。
朱色系のクコの実(ウルフベリーとも)はネパールやタイで栽培されており、長寿、体力、気分、性力によいと言われ伝統医療では治療に旧来利用されてきました。
クコの実は糖尿病を軽減し、心臓を保護し、性的機能をよくし、脳と視力ともに良くします。
スグリの実は皺が多い酸味で知られますが、昔はタルトパイ用によく利用されていました。
他のほとんどのベリー類とは外見が異なり、透き通った皮や皺の覆い実があるスグリの実は繊維質、カリウムが豊富で、ビタミンCの一日必要量の70%をカバーします。
がん治療や予防に有用であることをある研究が発見しました。
フルーツは健康のためによいですが、食べすぎると果糖の取りすぎになるので健康によくありません。
健康メリットは自然のまま(ピュレーにしても)でフルーツのみを食べてしか得られません。当然のことながら、フルーツジュース、缶詰、フルーツロール等のスナックには多くの砂糖やさらに悪いことには高果糖コーンシロップがたっぷり使われています。
食品の成分表示をよく見て、毒素を取り込まないように注意し、果糖を食べる量を1日に15~25gに自分の健康状態に応じて制限しましょう。ベリー類その他のフルーツや野菜類を買うときは、可能な限り、有機を選びましょう。
白髪の原因とは
地中海料理のメリットのわけ
素晴らしいホルモンの世界
知力を高める上位7種類の食品
このウェブサイトの閲覧を続けとクッキーの使用、改訂個人情報保護方針、サービスの提供条件に同意したものとみなされます。
同意する