Dr. Mercolaより
厳しくフィットネスを継続するルーチン活動は確かに健康的なライフスタイルの一部ですが、ジムの他に行えることも等しく大切なのです。
たいていの成人は一日に10時間かそれ以上は着座しており、研究によるとこの不活発レベルでは一日の最後に運動してもその分を補うことはできません。実際に健康を維持するには軽度でもほぼ連続する動作を起きている時間帯にすることが必要です。
よい効果があることが証明されている一つの戦略はもっと立ち上がることです。毎日もっと歩くことは短期にも長期にもおおいに見返りが得られるもう1つの主要戦略です。
世界保健機関(WHO)によると不活動な習慣は世界の成人死因の第4位だそうで、早死の9%はこのためによるものなので、もっと歩くとこのリスクを下げるためにかなり有用だと思われます。
歩いている間に体内でどんなことが起きているのでしょうか?まず最初の数歩のうちに身体の中で迅速にエネルギーを増すための化学物質が放たれます。
そのまま進んでいくうちに鼓動は約70から約100 bpmまで増えます。血流がこうして増えると筋肉をウォームアップします。動き続けると身体は関節で液体生産が増え、体の硬さが減ります。
6~10分歩くと鼓動は約140 bpmへ増え、身体が1分に最大6カロリーを消費し始めます。体に負荷がかかるにつれて血圧が上がる一方で、この血圧アップは一酸化窒素をはじめとする化学物質によって血管が広げられ相殺されます。
次にこの拡張によりさらに多くの酸素が豊富な血液が脳や心臓を含む筋肉や器官にに送られます。高血圧の傾向がある場合、日常歩くことで時間がたつうちに血圧を下げるのに役立ちます。
ウォーキングを11~20分すると皮膚に近い血管が拡張して放熱しようとするので体温が上がります。この時点で1分に約7カロリーが消費され始めます。
鼓動増加により呼吸もさらに深くなります。この時点でエピネフリン(アドレナリン)とグルカゴンも増加し始め、筋肉の活動レベルをアップします。エピネフリンは喘息やアレルギーを軽減するのを防ぐので、ウォーキングその他のエクササイズはこうした病気に有益な効果を持つ傾向があります。
21~45分経つとインスリンが減るおかげで体脂肪がさらに消費され始めます。この頃になると脳がエンドルフィンという「いい気持ち」ホルモンを放出し始めるので肉体的にも精神的にもリラックス度が増大し始めます。
ウォーキングは記憶力や創造的問題解決能力をよくすることも実証されており、ある問題に関して頭をひねっているときに散歩するといい解決策が見つかるかもしれません。スタンフォード大学のある研究はウォーキングはじっと座っているより平均で60%は創造的産出量が増加することを発見しました。
30~45分経つと、全身が酸素化され、もっと体脂肪を燃やし始め、心臓系統や心臓血管系を強化し、免疫機能を強くし始めます。屋外でしかも天気がよいときにウォーキングしつつ日光に1時間当たると気分も高揚し、ビタミンDの生産に関連するいくつかの有益な健康的効果があります。
自然の中を歩くことで特にマイナスな経験へのこだわりを軽減することで気分にいい影響があることが発見されていることから、うつ病と闘う人の場合コンクリートのジャングルから抜け出て自然の中で過ごすと有益な効果を得られると考えられます。
ウォーキングが健康と寿命を増進することは数件の研究がすでに確認しています。例:
肉体的に活発だった喫煙者は不活発なままでいた喫煙者より55%より多い確率で喫煙をやめる傾向があること、喫煙再開確率が43%少なくなることがわかりました。あるノルウェーの研究でも、死亡リスクを下げたいなら規則的運動は喫煙をやめるのと同様に重要なことがわかりました。
この研究は約5,700人の高齢男性をおよそ12年追跡した結果、— 軽いウォーキングであっても — 30分の運動を1週間に6日間行った人は約40%死亡リスクが下がりました。
この研究による限り、1週間に軽い活動を1時間未満した場合、死亡率には全く効果がありませんでした。つまりより長く行きたいのであれば「用量」を正しくする重要性を強調した結果です。
ある研究は、歩くことによって60歳以降の男性の心臓発作リスクが軽減されることを発見しました。1日に1~2時間歩くことで男性の心臓発作リスクが1/3も軽減し、歩く速さには関係しないことがわかっています。
毎日3時間歩くことで、危険が3分の2削減されました。ウォーキングでリスクが下がる異常の例:
2型糖尿病
うつ病と不安
認知症とアルツハイマー病
関節炎
ホルモンのアンバランス
PMS症状
甲状腺の異常
倦怠
静脈瘤
便秘
つまり、ウォーキングでは健康のために大きくいい効果を得るには「充分」であるとは考えられないように見える反面、科学はこの点を反証しました。
人間が歩行するように作られていることを念頭に置くとウォーキングが重要な健康のための一面をなすのであろうことに意味があります。しかも、人類はかつて、車や馬、馬車等の利器を得る前まで、たくさん歩いていました。しかも毎日です。
ロンドン経済学政治学大学のある研究は、体重管理に関して言うなら、ウォーキングはジムでワークアウトするのと同じくらいあるいはこれよりも効能がありうることを示しています。
この結論に至った研究者らは異なるワークアウトの回数による効果を評価しました。13年間50,000人を超す成人の健康マーカーを比較したものです。活動を次の内容に分類しました:
驚くべきことではないでしょうか?概していうと、30分以上早歩きを日常していた人は日常ジムに通ったり、高強度運動しかしなかった人より体重が軽いのです。そのプレスリリースによると、こうした結果は「特に女性や50歳を超した人、低所得者で目立ってい」ました。
毎日歩くことで健康を作り上げるために素晴らしい基盤が得られる一方、健康と寿命を真に増進するには高強度のエクササイズが必要なことも研究が示しています。
2件の大規模研究に基づいて言うと、長寿促進のための理想的な運動量は一週間に適度なエクササイズを150~450分行うことです。その研究の14年にわたる追跡調査期間の間に一週間に150分エクササイズをした人はエクササイズをしない人と比べると死ぬリスクが31%減りました。
週に450分エクササイズをした人は早死にリスクが39%減っていました。このレベルを超すと、効果はむしろ落ち始めることがわかりました。強度に関していうと、毎週何らかのきつい瞬発的活動を追加した人はより長生きできることがわかっています。
よりきついエクササイズに運動時間の30%を費やした人は、常時軽度の運動しかしない人より早死リスクがさらに13%下がりました。
高強度エクササイズをエリプティカル、自転車、トレッドミルの上で行うのに加え、超スロー筋力トレーニングは検討に値するもう一つの優れる、高強度エクササイズなのです。そうはいっても、体型が崩れたり体重過剰な場合、高強度インターバルトレーニング(HIIT)はトライするのもごめんだと言いたいかもしれません。
高齢者も怪我が怖いので高強度インターバルトレーニングは避けたいことでしょう。私なら何をお勧めするでしょうか?こんな懸念に圧倒されて始めようとする気がそがれないようにしましょう。
日常歩くようになりはじめると、間歇的にペースを速くするだけでこの活動を高強度エクササイズに変えることができます。高齢者専用のあるウォーキングプログラムを開発した日本の研究チームは緩やかに大股で歩くことと早歩きを組み合わせると一定のペースで歩くより大きくフィットネス効果があることを実証しました。
そのプログラムは3分早歩きし次に3分ゆっくり大股で歩くことを反復します。この歩きを5セット合計30分、週に3回以上ウォーキングすると有酸素フィットネス、脚の強度、血圧に大きな改善が見られました。
すでに述べた通り、ウォーキングによって年齢や体力レベルを問わず高強度トレーニングを始めやすくなります。私としては自宅のそばの海浜を毎日一時間散歩します。
すでにお聞きになったことがると思いますが、座ってばかりいることは新たな喫煙に匹敵します — つまりこの有毒な習慣と同じほど死亡確率が実際にあります。慢性的着座は肺がんリスクを50%以上も高めます。さらに事態を悪くする点としては、こうしたライフタイルではフィットネスその他のヘルシーなライフスタイルの習慣からは独立的に、そのことだけでも早死にリスクを高めます。
アリゾナ州立大学と同州フェニックス市にあるマヨクリニック肥満解消科共同部長のDr.ジェイムズ・レヴァインによると1時間着座当たり少なくとも10分の動きは必要です。着座を1日に3時間までに制限すること、毎日より多く歩くようにするようお勧めします。すでに行っている運動に加えて、毎日およそ10,000歩歩くことを目指すようにお勧めします。
フィットネストラッカーは進捗を監視するのに便利なツールで、自己目標を達成できるようになります。ただし、Bluetoothを無効にできるものをお使いください(OuraリングやApple WatchはBluetooth機能を無効化できます)。
歩数を追跡すると、簡単にまた見かけは大したことのなさそうな職場での動き方を少しでも変えると効果があるのを実感できます。例えば、次のことができます:
最新情報:毎日歩くと寿命が7年延びる
一日に1万歩歩くことで元気になるでしょうか。
歩くことは健康と長寿の鍵となりうるかもしれません
週にたった2時間のウォーキングであらゆる死因による死亡率が下がる
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