Dr. Mercolaより
毎日皮膚をきれいに洗い、角質を除き、保湿し、水分補給するように取り組んでいらっしゃるかもしれません
しかし、ランチタイムに食べたサンドイッチが毎晩の儀式を一日端折るよりはるかに大きい害悪を皮膚に与えることはご存知でしたか?
皮膚は身体の中で最大の器官であり、温度制御、保護、毒素排出等の機能を司ることは単なる数例でしかありません。
体内の器官を覆う不活発なカバーなどではない皮膚は心身の健康や健全な状態を維持するために基本的役割を演じている神経、いろいろな腺、細胞の層からなる複雑な系をなしています。
お肌を保護して、優雅に年取って、問題の発生を削減させようとするなら、心臓を大切にし、体重を管理し、気分を高めるために注意しているのと同じように皮膚に注意してください。これすなわち、毎日のお食事にご注意いただくことになります。
麦は普段商店で買う加工食品の多くに含まれる穀類の一つで、健康的な顔色を阻害し、乾癬や湿疹の発生の原因になります。麦タンパク質は炎症の原因で、胃腸や神経系、心臓血管系に変化をきたします。
麦その他のグルテン含有食品を食べると生じる体内の変化による皮膚のさまざまな異常があります。セリアック病やグルテンアレルギーがあるかどうかにかかわらず、グルテンを食べると以下のような皮膚の異常につながるリスクが高いです:
• ニキビ — この皮膚の異常は西洋においては11~30歳の全人口の80%前後に起きています。対称的に原始的社会でこの異常はほぼ発生しません。かつて3年に渡りパラグアイに住む狩猟採集共同体を観察した結果、にきびのある人は見つかりませんでした。
グルテンアレルギーによる症状の種類はセリアック病とは異なりますが、両者とも成人になってからのにきび発生がありえます。食事とその脳や皮膚への影響の連関性を研究者らが発見しました。
• アトピー性皮膚炎 — アトピー性皮膚炎はセリアック病の人では3倍確率が高く、セリアック病の人がいる家系では2倍確率が高いことを研究者らが発見しました。
• 乾癬や湿疹 — 乾癬は不快であり時には変形にも及ぶことがありますが、湿疹は痒く赤く乾いた異なる赤みを指す広義の用語です。
乾癬は皮膚の広範囲に発生することがよくあり、グリアディンという穀類中のタンパク質に関連する免疫反応です。British Journal of Dermatologyに掲載されたある研究で、グリアディン抗体陽性だった患者はグルテンフリーの食事に切り替えたらよくなりました。
National Psoriasis Foundation(米国国立乾癬基金)はセリアック病やグルテン感受性を持つ人にグルテンフリーの食事をして症状を軽減するか解消するように勧めています。
• 再発性アフタ性口内炎(RAS) — 表面的には同じように見えますが、潰瘍性口内炎とかアフタ性口内炎はヘルペスウィルスが原因の単純疱疹とは関連性がありません。マイナーな不快感で済む場合もあれば、食事や話ができないほど痛くなることもあります。BMC Gastroenterologyに掲載されたあるペーパーの筆者らがRASはグルテンアレルギーであることがわかる唯一の外見的症状であって、RASが発症した患者にはセリアック病の有無を検査するよう勧めています。
• 白斑 — この皮膚異常では色素が失われ、白いパッチが出現します。危険ではありませんが、生活には深淵な影響を及ぼします。22歳の白斑に罹った女性についての症例報告がCase Reports in Dermatology誌に掲載されました。
以前医療処置を受けたが失敗しており、今回はグルテンフリーの食事にしました。部分的だが急速な色素回復が最初の一か月中に見られ、グルテン抜きを4カ月継続後は安定化しました。その筆者らはグルテン無しの食事を含む食生活の修正を白斑治療について示唆しています。
全粒食品が食生活に加えるとよい健康的食品であることはおそらくお聞きになったことがあるでしょう。しかし今回の特集ビデオに示す古人類時代のライフスタイルの専門家、コロラド州立大学ローレン・コーデインPh.D.教授を含むますます多くの専門家によると、人類は穀類を消化するようには設計されていません。さらに説明してくれました:
「人類は穀類が必須の食べ物ではありません。USDAの推奨には問題があります。その考え方は人類は穀類を食べるような回路を持っているということです。穀類を食べずにどの単一の栄養素の必須量も得られて健康に過ごせます。穀類はフルーツや野菜、肉や魚に比べてビタミン、ミネラルが摂りにくい全くもってプアーな食材です。」
麦には細胞に多くの異常をきたす2つの物質があります:
• グリアディン — グリアディンは麦グルテンに含まれ最も健康に悪い主たる免疫毒性タンパク質です。グリアディンは小麦から作るパンのこね粉の木目を与え、小腸タンパク質ゾヌリンの生産を増やします。これが正常なら緊密なはずの小腸細胞(腸細胞)間接合部の隙間を広げます。
セリアック病の人の体内にはグリアディン抗体が生産され、これが小腸のデリケートな吸収性表面を損傷します。グルテンアレルギーの人の多くにもグリアディンたんぱくによる重篤な作用が発症します。
セリアック病の有無にかかわらず、新研究によればグリアディンに暴露された後は小腸の透過性が増大することを明確に示す理由が以上でお分かりかと思います。
• レクチン — レクチンは植物が自分を保護するのに利用する主なメカニズムであり植物には通常存在するものです。その濃度が最も高いのは種の中です。動物がレクチンを含む食品を食べると、消化管に炎症が起きる場合があり、その程度は特定の植物食品を何世代食べてきたかによって決まります。
人類は発芽前の穀類を500世代前後消費してきており、このため数千世代にわたり適合してきた齧歯類や鳥類の一部より害を被りやすいです。
パン用麦は比較的新しい形態であって発芽後に消滅せず全粒麦に高濃度で含まれる小麦の芽アグルティニン(WGA)によってレクチンによって誘発される重篤な作用を引き起こします。
セリアック病に罹っているかグルテンアレルギーの方は、あらゆるグルテンを避け、皮膚の異常を予防するようにしましょう。
その他の麦以外の穀類が存在し、一部の野菜さえ、麦によく似た特性があります。以下の食品は上記の麦レクチン(WGA)と性質的に同じキチン結合レクチンを含みます。キチン結合レクチンと麦レクチンは機能的に同一のものであり、体内に同じ反応を起こします。
グルテンは腸管の透過性を促し、腸管壁浸漏症といわれます。小腸内壁をなす細胞の間にできる隙間を通て未消化の食品、細菌、新陳代謝の老廃物が血流に侵入します。このため腸管壁浸漏症症候群という名前がつきました。こうした異物が免疫系に負荷を掛け、体内の炎症を促進します。
Gut Pathogens誌に掲載されたある研究は腸内から起きる炎症反応は全身に及び、皮膚に悪影響を及ぼすことを理論的に説明しています。研究者らはそれを腸脳皮膚連関と呼びました。
プロラミンという粘着性タンパク質が小腸管の透過性を増大させ、免疫系を過敏にし、にきびを悪くします。腸管壁浸漏症症候群はクローン病や潰瘍性大腸炎等の炎症性腸病に関連していますが、病気がない人でもさまざまな程度の腸管壁浸漏が発生している場合があります。
麦は血糖値とインスリン分泌量に影響します。麦は炭水化物なので、消化後は血糖値を上げ、インスリンとインスリンに似ている成長因子IGF-1を分泌させます。この成長因子はテストステロンなどの男性ホルモン分泌を増加させます。
男性ホルモンの分泌は発毛や筋肉成長といった二次的性的特徴の発言には足りませんが、皮脂分泌を増加させます。これがにきびを起こす細菌を閉じ込める皮膚上のグリース状の物質です。IGF-1は角化細胞として知られる表皮細胞を増殖させ、このプロセスはにきびと関連しています。
小腸透過性が増大する人の場合は、免疫系が細菌やタンパク質という侵入者によって活性化するとインスリン放出に至ることもあります。このためIGF-1の増加とインスリン抵抗性や2型糖尿病の発症リスクを高めます。
しかし、血糖とインスリン分泌を急増させるのは麦に限られたことではありません。加工食品ゼロかほぼ皆無の自然食品を豊富に含む食生活に注力するよう強くお勧めします。
American Journal of Clinical Nutritionに掲載されたある研究は低糖分食を12週間継続したにきびのある若い男性がにきびとインスリン感度ともに大きく改善したことを発見しました。別の研究が高糖分食や頻繁な乳製品の消費でもにきびができやすくなることを実証しました。
食生活から麦とグルテンを除くことは炎症を軽減しさらに皮膚のダメージリスクを下げるために是非お勧めします。
数千年前の古人類時代、生活は狩猟採集によっており、主に狩りで得た肉や周囲の植物を食べていました。こうした祖先の食生活に欠如していたものは、精製糖、高濃度果糖分コーンシロップ(糖蜜)や精製麦製品という今ではインスリン抵抗性や健康害悪が知られている成分でした。
こうした加工食品の導入にともなって初めて腸管壁浸漏症症候群が発生し始めたのです。有機の草を食べさせた家畜の肉や乳製品に非遺伝子操作(非GE)植物を含むほぼ自然食品だけで作る食事にすると、もっと健康的で皮膚が健康的になるでしょう。コーデイン氏が次のように説明している通りです:
「現代の加工食品や新石器時代に導入された食品の栄養面の品質は人類の古代から継続している保守的ゲノムには合いません。この遺伝子との不一致は最終的に様々な慢性病として出現するようになりましたが、これを『文明病』と呼んできました。」
こうした食品を厳密に削減するか除去して、祖先が食べていた食品に似た栄養面の品質があるより健康的な料理を食べることで、健康をよくし、慢性病リスクを下げるのに役立つでしょう。」
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