Dr. Mercolaより
あらゆるものごとが人間的快適さから遥かに乖離していることによる一種のつかみどころのない落ち着かない心や不安を感じると、ますます多くの人が言っています。「The Nature Fix(自然による訂正)」の著者フローレンス・ウィリアムズ(Florence Williams)はこの原不安の一部が自然から断絶された状態に起因すると主張します。人々はしばしば何が身近なものであるかを自分で選んでおり、自然が見知らぬ商品と化しました。
一世紀前または半世紀前ですら、自然を探索する機会が今よりはあったし、少なくとも今日よりは屋外によく出て長時間いる機会がありました。当時、買い物と言えばオンラインではなく現物の商店へ行っていました。
30歳以下の多くの人にとって、技術という「親しみのある」もの(または少なくとも携帯電話)から離れるのは気が進まないことに、お気づきになられるでしょう。かつて放課後は、一人きりでオンラインの孤独な日常ではなく、他の人との屋外でのレクリエーションが主でした。
ウィリアムズは、「都市化やデジタル化がじわじわと進行するにつれて発生した大衆社会に発生した健忘症」という症状の一つが、米国やイギリスの子供たちは数世代前より屋外で過ごす時間がおよそ半減したことに見て取れるとしています。今日、学校を離れても、子供の日常のうち約7時間は画面を見て頭を下げて過ごしています。
ウィリアムズは自然とつながりたいという動機がほぼなくなったことと前記の慢性的障害の間の相関性に着目しました(残念ながら、これは単なる一部でしかない)。同氏の主張によると、私たちの多くはどろんこ遊びをしつつも:
「自然環境の中にいるといかに癒されるかを実感できるだけ十分に自然環境を体験しておらず、いろいろな研究も実証した通り、自然環境の中にいると健康増進になり創造力がわき、同感的になり、世界や他者と相互に関わり合う能力が増えるという事実にも気づいていない。結局自然は文明に資する。」
言い換えれば、「成功」により一般的に得られる容易さや快適性には代価があったわけですが、私たち一人ひとりや家族、地方自治体、形態を問わず法人「経営陣」が代表する組織が、現状に至ったトレンドを見抜き、こうした代価の増大を抑えるための措置を講じない限り、事態は悪化の一途を辿るだけです。
目に見える負傷がある場合も内面の傷がある人もいる戦闘した退役軍人等、この世界でどんな最悪の事態が自分に降りかかるかを体験した一部の人にとって、自然の力は最も修復効果がある治療の一つとして利用されており、薬よりずっとよく、カウンセリングよりはるかに効果があります。
Higher Groundというアイダホ州に本拠があるNPOは、自然の知覚に訴える要素が外傷を軽減しうると考えているので、PTSD (外傷後ストレス障害)を被っている退役軍人のために「冒険治療」体験を提供しています。しかし、その科学的説明には不備があります。ウィリアムズ氏がHigher Groundの調整役を務めるステーシー・ベアさんの言ったことを引用しています:
「偉大なるアウトドアの力と神秘を人間は信じているが、これらは科学によって計量化することが困難なものです。自然の中で二重盲検比較対象試験は困難でしょうか? とても困難です。その基準に至る必要はないと思いますが、屋外の効果を評価するにはもっと系統的な方法が必要であると考えます。」
人のプシュケーに及ぶ現代生活による損害について取り上げるより、世界中で現代生活と偉大な(自然の)屋外が切り離されたことに気づいていません。ウィリアムズ氏の説明によると、一部の地域では研究者や自然主義者、都市計画担当者がこの不足を画期的なやり方で治癒しており、これらは以下のような場所に見られます:
ハーバード医学校医学講師でマサチューセッツ州総合病院の院外契約臨床医師のDr.エバ・セルハブ氏によると、フィトンチッドといってストレスホルモンと不安を抑えると同時に血圧や免疫力を高める、木から放出される揮発性物質も存在するそうです。
自然を抱くことは説明しようのない治療効果があります。Scientific Americanに1984年に環境心理学者ロジャー・ウルリック氏が行ったある研究が引用されており、そこで、初めて科学的計測を応用し、病院内の庭ほど無害に見えるものが、どんな病気でも、いかに治癒期間を加速する強力な効果があるかを実証しました:
「ウルリックのチームはペンシルベニアのある郊外病院で胆嚢の手術後患者のカルテを見直した。他の要因は一定であると仮定すると、葉が茂る木々が見える窓際にいた患者はレンガの壁が見える窓際にいた患者より、平均して一日早く治癒し、鎮痛薬が大幅に不要になり、術後合併症が稀であった。」
医師の大部分が、この研究以前は、煩く臭く悪名高き意気消沈させる病院特有の「方向感覚の喪失迷路」をほとんどの病院においては不幸で変えようのない現実であるとみなしていたので、ウルリック氏の研究は画期的であるという評価を受けました。この研究以降、たとえ数分でも木々、花、水を見ると患者が生理的によくなりうることが実証されました。
実際に病院の中の至る所に戦略的に配置された庭の眺めや庭に似た入り込みがあると、怒りや不安、痛みをやわらげ、患者、客、病院スタッフがリラックスしやすくなることが実証されました。
血圧、筋肉の緊張、心臓の動作、電気的脳活性がよくなりました。また、Scientific Americanに掲載された研究が、入院患者を念頭においたデザインの導入には「癒し」を庭のセットアップに含めるために有用な多くの要因が必要になることを示しています:
青々とした草原や砂浜を裸足で歩く時など地球と直に皮膚を接触させると、リラグゼーションや健康の良い状態という意味を超えるものがこの体験から得られます。これは身体の配線は電気的であることを示す科学的研究です。
「アージング」(接地)とか「グラウンディング」には見た目以上の効果があることを示す研究がいちばん意外なところから始まっています。地球は電子が豊富で、マイナスに帯電しているので、フリーラジカルを効果的に解消する抗酸化物質である電子を強力かつ豊富に供給します。
地表に裸足で立つと、足の裏からマイナスの電子が大量に吸収され、地球と同じ程度のマイナスに帯電した電位に身体が維持されます。
このようにして、自然との接触は感情的、精神的に効能があるだけではなく、地球と密接に物理的に接すること - 自然の本質 - にも生理的な効果があります。このことは計量可能なしかたで癒してくれます。
ジェームズ・オシマン(Oschman)生体物理学博士(エネルギー医療専門家、ペンシルベニア州ピッツバーグ大学生体物理学と生物学学士)が、グラウンディングはほぼどんな病気や障害の根本にある炎症と闘うために特に効果的であると、説明しています。オシマン氏のチームはグラウンディングが劇的な健康のメリットにつながる多くの効果を挙げています:
バハマ諸島で3週間の休暇を過ごしたり、一週間近県の山岳地帯や森林地帯に出かける時間がない方でも、自分自身の健康を大切にし、家族の健康を重んじるなら、自然の中で過ごすことをライフスタイルに取り込みましょう。
仕事の一時間後、昼食の30分、一日休暇や週末を木々、花々、流水、鳥の鳴き声と密接に接して過ごすと魂や心(プシュケー)、態度、相対的健康が驚くほどよくなります。
さらに、Selhubは自然の中で過ごすときは気を集中させるようにして自分の生活の中にもっと自然を取り込むとよいことを勧めています:
開始するときは自分の感じ方を追跡するための日記を始め、自然と接触しようとする一貫した努力を行ってください。肉体的改善以外にも他の改善を記録できることが実感でき、仕事の環境、人間関係、内より内面の平穏によい効果があるでしょう。
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