Dr. Mercolaより
骨の弱化は加齢にともなうよくある問題です。たいていの人は30代から骨質量がだんだんと減っていきます。女性の場合閉経後最初の10年で骨損失が加速します。
この時期何も対策しないでいると骨粗鬆症がひんぱんに起きます。骨粗鬆症の人は背が縮む、骨盤や手首、脊柱の骨折、さらに慢性痛のリスクが高いです。
カルシウム用量がやたらと多いだけのサプリメントと併用する処方薬が骨を強くして健康にするという誤解が蔓延しています。しかしビスフォスフォネート薬( Fosamax、Actonel、Boniva等)はむしろ骨折!リスクを高めることを含む重篤な副作用があります。
健康的な骨を維持するための一つの重要な方法は 正しい種類の食品を食べることです。加工食品ばかり食べていると骨密度を減らす生化学的、新陳代謝的異常につながるので、加工食品を避けることからまず始めるべきです。
オメガ3脂肪、カルシウム、ビタミンD、K2、マグネシウムなど特定の栄養素もエクササイズ、特に重量に耐えるエクササイズやパワープレートの上に乗る全身振動訓練と同様に骨を強くするために欠かせません。
骨は破骨細胞による古い骨の除去と骨芽細胞による健康な新しい骨の生成による動的プロセスによって再建されています。重量に耐えるエクササイズを行うと骨の合成や鉱化(骨芽細胞)を担う細胞を刺激するので骨が強くなります。
重量に耐えるエクササイズをすると筋肉にかかる緊張度が増し、これが骨に圧力をかけるので新しい新鮮な骨を継続的に生成することで応答してくるようになり、骨粗鬆症に対する最も効果的な治療の一つです。
重量に耐えるエクササイズとしては(当然今の体力レベルに応じて)歩くルンゲが挙げられます。これなら重量を加えなくても骨盤の骨密度を高くするのによいです。走ったりジャンプすることもウェートトレーニングなので効果的です。
エクササイズに加え、何を食べるかで文字どおり骨は「作られるか壊れるか」します。従来式のアドバイスはカルシウムをもっと摂れというだけですが、これを無視すべきである納得のいく理由が存在します。骨は実際には十数種類のミネラルから成っており、カルシウムのみを摂り続ければ骨を 弱くし、骨粗鬆症リスクが高くなります。
The Calcium Lie(カルシムの嘘)というDr. ロバート・トンプソンが書いた優れる著作があり、ここでその理由が説明されています。興味深いことに、Dr. トンプソンはサプリメントに代わる最適なものはヒマラヤ塩などの天然未加工の塩を食べることだと言っています。こうした塩なら微量ミネラルを豊富に摂れるからです。
Dr. ケート・リュームブルーもカルシウムにについて網羅的な著作を書きました。その表題は: Vitamin K2 and the Calcium Paradox: How a Little Known Vitamin Could Save Your Life(ビタミンK2とカルシウムの逆説:よく知られていないビタミンで命を救う可能性)。最も重要な栄養素のうち6つに注目してください:
カルシウム
ビタミンD
ビタミンK2
マグネシウム
ナトリウム
カリウム
要するに、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK2、マグネシウムは協力し合って相乗的に強い健康的な骨を作り上げ、ナトリウム:カリウム比も骨質量を維持するために重要な役割を演じます。オメガ3脂肪を豊富に摂ることも健康な骨を作るために欠かせません。私のお勧めはオメガ3の卓越した摂取源であると考えられる オキアミ油です。
この場合ビタミンK2は特に必須の要素です。ビタミンK2の生物学的機能はカルシウムを体内で骨や歯など適正な部位へ運ぶのを促すことです。また、カルシウムが本来あってはならない部位(動脈や軟組織)から除去するのも助けます。
ビタミンD3のサプリメントをたくさんとっている方はビタミンK2の用量に注意しましょう。ビタミンDを飲むとビタミンK2に依存するたんぱく質が多く作られるからです。
こうしたK2に依存するたんぱく質にはカルシウムを体内で循環させる働きがありますが、ビタミンK2がないとこれらのたんぱく質を 活性化できなくなります。活性化されていない限り、体内のカルシウムは適正に配分されず、骨を弱くし、動脈を硬化させます。つまり、目的とは逆のことが起きます。
従ってこれらの栄養素全てを正しくバランスさせることは欠かせません: カルシウム、ビタミンD、K2、 マグネシウム。
ビタミンK2の不足によりビタミンD中毒症状が起こり、これには動脈硬化に悪化しうる不適切な石灰化を含みます。しかもカルシウムを取りすぎて、マグネシウムが足りない場合、筋肉がけいれんする傾向があるのです。このため特に心臓に悪い影響が出ます。カルシウム:マグネシウム比は1:1であるべきです。
以下に骨形成栄養素が得られる食品例を挙げます(ビタミンDは例外):
• カルシウム — 草で育てた牛から取った生乳、緑の葉野菜、柑橘類の中果皮、イナゴマメ、ゴマの種。自分で作る骨汁 も優れる摂取源です。残りものの骨を1日中弱火で煮るだけで、骨からカルシウムを抽出できます。これにスプーン数杯分の酢を入れましょう。この出汁をスープやシチューに使ったり、そのまま飲むことができます。表面に形成される「アク」は、健康な脂肪分と硫黄などの他の貴重な栄養素を含んでいるので、最高の部分です。
• マグネシウム — 商業的農産業のためにマグネシウムなど有益なミネラルを大部分枯渇させたので、この場合はサプリメントを正当化できるケースです。特にこの栄養素はたいていの人に欠乏しています。私がサプリを飲んでいるのはこのミネラルだけです。そうはいっても、植物の生育に手を加えない有機食品(有機肥料がまかれた土壌で栽培されたもの)があれば、食物から多くのマグネシウムを得ることができます。
クロロフィルはその分子の中心にマグネシウム原子があり、これにより植物は太陽からのエネルギーを利用できます。海草やスイカ、フダンソウのような緑葉野菜は、豆、ナッツをはじめ、カボチャ、ヒマワリ、ゴマの種や生の有機カカオと同じく、優れたマグネシウム源です。アボカドにもマグネシウムが含まれています。サプリを摂るなら、トレオン酸マグネシウムがおすすめです。この種のマグネシウムサプリならミトコンドリアの細胞膜を通過できる卓越した能力があります。
• ビタミンK2 — 草で育てた有機の家畜の製品(玉子、バター、乳製品)、フォワグラ、ブリーやゴウダなどの特定のチーズ(1オンス当たり約75 mcgのK2が摂れる)、一部の発酵食品。一日のK2必要量(約200mcg)は納豆を毎日15グラム(つまり半オンス)食べれば得られます。納豆がきらいなら適正な開始培地を使用して自分で作る限り、発酵野菜からでもビタミンK2をじゅうぶん摂れます。ビタミンK2がバクテリアによって作られるとはいっても、どの種のバクテリアもK2を作るわけではありません。例えば上記のようなチーズはK2が豊富ですが、他のチーズには豊富にありません。これは特定の菌種のみに依存しているからです。
• 微量鉱物 — ヒマラヤ結晶塩やその他の天然の未加工塩(普通の食卓塩はだめ!)。
重要な役割をしているさらに2種類の栄養素は ナトリウムとカリウムです。骨質量を維持するにはこれらの比を正しく維持する必要があります。加工食品ばかり食べていると、加工食品はナトリウムが多くカリウムが極少ない悪名高きものなのでカリウム対ナトリウム比が全く最適になりません。
ナトリウムとカリウムバランスが崩れると骨粗鬆症を含む多くの病気になりやすくなります。これら2種類の栄養素を適正な比で得られるように、加工食品を止め、未加工の食品、最適なのは有機栽培品を食べることです。こうすれば最適な栄養構成にできます。
有機品を食べればナトリウムに対してカリウムを豊富に摂取できるようになり、このため骨の健康や全体的健康状態に最適です。
加工食品やソーダを避けましょう。これらの食品はカルシウムを骨から枯渇させます。加工食品を捨て去ることで、インスリン抵抗性を促進する精製糖や加工果糖の主要摂取源を自然に解消できます。自然食品ならカリウム対ナトリウム比は適正化され、このため骨質量を維持するために重要です。
生の新鮮で理想的には有機の野菜をもっと食べましょう。毎日の必須野菜量を摂りにくい方は 野菜ジュースを試しましょう。
ビタミンD濃度は最適には日光に当たってまたは、ビタミンD3サプリメントを飲んで最適化する必要があります。ビタミンDは骨がカルシウムを吸収を助けて骨密度を高めます。経口サプリメントならビタミンD3 (D2ではなく)を摂り、ビタミンK2も同時に増やすことです。
ビタミンK2生産開始培地を使った自家製発酵野菜を作ることを検討してください。または食事から充分に摂れない場合はビタミンK2サプリメントを飲みましょう。ビタミンK2はカルシウムを骨基質に定着させるのを促進する生物的「糊」の役目を担っています。カルシウム:マグネシウム比(1:1)をバランスさせることもお忘れなく。
オキアミ油などの高品質の動物性オメガ3サプリメントを飲んでオメガ6:オメガ3脂肪のバランスを維持しましょう。加工食品やサラダオイルに含まれる工業処理されたオメガ6の消費を減らしましょう。
エクササイズを日常行う。フィットネスプログラムは最適には骨の健康のための重量に耐える活動をして心臓血管の健康や脂肪を燃やす機能を促す高強度エクササイズも大切です。
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