ごま油の知られざる利用法を発見しましょう

ごま油

早分かり -

  • ごま油はアジア料理で何世紀も利用されてきました。医療用にも、アユルベーダ医学ではハーブ油の約90%に基材として利用されています
  • ごま油は豊穣でナッツの風味を多くの料理に与えるのでよく利用されています。適度に正しく(オメガ6脂肪が多いので)利用すればごま油には特定の健康の効能があります
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ごま油は豊穣でナッツの風味を多くの料理に与えるのでよく利用されています。適度に正しく(オメガ6脂肪が多いので)利用すればごま油には特定の健康の効能があります。

ごま油とは?

ゴマ科の背が高い一年草であるごま(Sesamum indicum)から取れるごま油はよくお料理や味付け用、さらに医療用にもよく利用されています。

ごまは数千年以来栽培されてきており、オイルを利用する世界最古の植物であると考えられています。

古代エジプトでは1500 B.C.に痛み止め用に利用されたほか、中国では食用、医療用、インク用に3,000年以上利用されてきました。

古代にはごまとその異なる形態が医用に利用されていた一方、ギリシアやローマの兵士は蜂蜜と種で作ったエネルギーバーとして長距離遠征の際に携帯していました。また若さを延長したり美を促進する万能薬であるとも考えられていました。

今日、ごまはアジア特に中国、ビルマ(ミャンマー)、インドでは広範に栽培されています。また、スダーン、エチオピア、ナイジェリアの主要作物の一つでもあります。ごま油はナッツのような味かりっとした質感がある小さい平らな楕円形の種から取れます。

ごま油には2種類あります:(1) 生のごま種で作り軽いナッツ風味がある白ごま油と、(2)炒ったごまの種で作り、強い風味と芳香がある黒ごま油。

ごま油の用途

ごま油はアジア料理で何世紀も利用されてきました。医療用にも、アユルベーダ医学ではハーブ油の約90%に基材として利用されています。

アユルベーダ医療ではごま油は身体の強化やデトックスの効能でよく知られ、すべての基本的器官の正しい機能を確実にします。また、神聖な宗教的儀式でも使用されます。

今日、ごま油はスキンオイルやマッサージオイル、ヘアケア製品、化粧品、石鹸、香水、サンスクリーンによく使われる成分です。ごま油には優れる保湿、円滑化、緩和させる質があります。

アロマセラピーではマッサージオイルやエッセンシャルオイルの担体油としてよく利用されています。以下はごま油のその他の用途です:

  • 皮膚保湿剤皮膚に塗ると柔らかく滑らかにし、皺を防ぐのを助けます。お風呂に加えると割れのあるかかとの皮膚や乾いた膝、肘の処置を助けます。ごま油は火傷の緩和や皮膚関連の異常予防にも使えます。
  • 口内の毒素除去を助けます。伝統的にごま油はオイルプリングのために勧められいます。(私としてはこのためには味がいいココナッツオイルを使う方を好みます。)
  • 天然のサンスクリーン。油を顔面と身体全体に塗ります。この油はすぐれに取れてしまうので、二回塗る必要があるでしょう。特に汗を多くかいた後や水に飛び込んだ後はそうです。
  • 皮膚の解毒剤。油溶性毒素はごま油の分子に引き寄せられると考えられています。ごま油を皮膚に塗り、15分そのままにしておき、温水で洗い流します。
  • 頭皮や髪の健康増進頭皮と髪にごま油をマッサージして磨り込み、髪を強く艶を維持します。乾燥した頭皮、ふけ、脱毛の解消にも効果があります。

ごま油の組成

ごま油には豊富なセサモール、セサモリン、セサミンオイルという天然の抗酸化物質を含んでいます。セサミンは抗炎症性があるリグニンの一種で、皮膚を強化し柔軟にするのを助けるビタミンEを含んでいます。.

セサモールには二重数種類の薬学的な効能があり、そのほとんどは心臓血管の健康を改善する機能があります。

ごま油の15%は飽和脂肪、42%がオレイン酸、43%がオメガ6リノレン酸と、ピーナッツ油に組成が似ています。また、ビタミンB群(チアミン、リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン、葉酸)も豊富です。

たんぱく質を組成するのに欠かせないアミノ酸、鉄や銅、カルシウム、マンガン、マグネシウム、セレニウム、リン、亜鉛などのミネラルも豊富です。

ごま油の効能

ごま油には自然な抗菌性、抗ウィルス性、抗酸化性があり、多くの研究によって治療や健康上の効能がすでにわかっています。医療関連の文献を見るとごまの健康的効能には次のようなものがあります:

糖尿病 — 2006年にJournal of Medicinal Foodに掲載されたある研究は、高血圧性糖尿病患者がごま油のみ食事に使っていると血圧低下、血漿グルコースを下げる効果があることを発見しました。

多発性硬化症(MS) — マウスを使った研究では、ごま油が自己免疫性脳脊髄炎を予防し、人間のMS患者にも同じように効果があるものと研究者らは考えています。

他の研究が脳細胞を殺すハンティントン病の管理に効果がある可能性を挙げています。

アテローム性動脈硬化 — ごま油に含まれるセサモールはアテローム性動脈硬化プロセスに影響を与えることが実証されており、その仕組みはマウスをごまの餌を与えたところごま油の脂肪酸や非エステル脂質成分がアテローム性動脈硬化による損傷を防止するものとみられています。

がん — セサモールとセサミンがごま油に高濃度含まれることは大腸がん、前立腺がん、、乳がん、肺がん、白血病、多発性骨髄腫、膵臓がんのミトコンドリア細胞死を促すことが発見されました。

ごま油の作り方

ごまの種をプレスして粉砕し、オイルを抽出します。このオイルについては多くの方法が知られており、手動テクニックか化学物質による抽出方法のいずれかを使用します。

よくある方法にはコールドプレス、ホットプレス、炒ることが含まれます。

このオイルを約28g得るには大量の種が必要です。ごま油製品はコールドプレス製品をお探しください。この方法なら栄養素や健康的な抗酸化物質をより多く保持しています。

ごま油はどのように効くのでしょうか?

ごま油は局部に塗ったり経口で(適量のみ)利用することができます。慢性副鼻腔炎を治すのを助けるために鼻薬としても利用したり、マウスウォッシュやうがい薬として利用し、連鎖球菌その他よく存在する風邪の細菌を殺すのを助けます。

ごま油を皮膚に塗るととても吸収されやすく、組織を通過して骨髄にも至ります。肝臓はゴマ油分子を「味方の分子」としても受入れ、血液から除去しません。

多くのレシピに具として人気があるにも関わらず、ごま油を大量に消費することはお勧めできません。

腐りにくい油ですがオメガ6脂肪が多いので細胞を脆くし、酸化しやすくします。ごま油からオメガ6脂肪を過剰に摂ると、オメガ3対6の比が異常になります。

ごま油は安全?

ごま油は概して安全です。化粧品に使用しても安全であると評価されています。International Journal of Toxicologyに公表された最終査定によると、ごま油は化粧品成分に使用しても安全であると見なされました。

局部にこのオイルを塗っても異常な反応がないことを確かめるには、まず皮膚のごく狭い領域に塗って試してください。

ごま油は若干炎症性があり、オメガ6脂肪が多いので、少量のみ消費するようにしましょう。ごまの種にアレルギーの方はアレルギー反応が出るのでごま油を食べたり使用しないほうがよいです。

妊婦や授乳中の母親もごまの種やごま油を消費するにはよく注意する必要があります。ごま油にはホルモン誘因の効果があり、子宮を収縮させると早産や流産にもつながりかねません。

ごま油の副作用

ある新研究によるとごまアレルギーは今日の世界では極めて現実的な懸念だそうです。ごまアレルギーのよくある症状は軽度のかゆみから、ごまと接触してから数秒または数時間以内に呼吸困難に陥るショック(アナフィラキシー)までに及びます。

くるみやピーナッツ等のナッツ類にアレルギーがある人がごまやごま油にもアレルギー反応を示すことがあることを報告している研究も存在します。