Dr. Mercolaより
どんな感情でも持つと身体のどこかに響くことはご存知でしたか? 感謝等のポジティブな感情が健康に多くの有益な影響を及びす反面、 — 特にエクササイズしなかったり正しい食生活をしていない場合、悲観主義を促し、ストレスが継続するようになるので、否定的感情やストレスが健康をだめにすることは科学的にすでに実証されています。
興味深いことに、特定の感情が身体の特定の領域に痛みを生むことはわかっていますが、科学は精確にはその理由を説明できないでいます。例えば、抑うつ状態を被っている人は心臓が悪くないにも拘わらず胸の痛みをしばしば感じます。
極度の悲しみも破壊的インパクトがあり、研究によると、愛する人を失った後の数日間に心臓発作が起きる確率が21倍高くなるそうです。
こうした心と体の連動の精確な仕組みについてはまだ解明されていませんが、これまでにわかっていることは、脳そして思考や感情は肉体的痛みを経験する際に明確に作用していること、さらに慢性病の発病にも寄与することです。
こうした発見事実の結果として、感情と肉体的健康の間の相互関係を考慮するマインド・ボディーセラピーが興隆してきました。
怒ると生化学的重層構造が発生します。例えば、渋滞の中で別の車が割り込んで来るとその反応としてむしゃくしゃします。これが起きるとき、闘争・逃走反応に関連するストレス化学物質が放出され、身体を咄嗟の反射のために準備します。
このストレス応答は脳内で始まります。目や耳が突然脅威(自分の車線に割り込んで来る車)を知覚すると、その情報が、画像や音を解釈し感情の処理に関わっている偏桃体へ送られます。
信号や音を差し迫る脅威と解釈した偏桃体は海馬という全身の命令中枢にたとえられている脳の部位へ苦悩の信号を送り出します。
この部分は自律神経系という、呼吸、鼓動、血圧、血管の拡張や収縮等の不随意な身体機能を司る系統を介して多くの体内の部位や器官と交信し合います。
自律神経系には交感神経系という闘争・逃走反応を起こす系統と、副交感神経系といって、危険が去った後に身体を元の状態に鎮静させる「休息と消化」応答を促す系統の二つの「分岐」から成っています。
偏桃体が落ち込ませる信号を送り出すに伴い、海馬が交感神経系を活性化し、副腎皮質を刺激してアドレナリン(エピネフリンともいう)とノルアドレナリン(ノルエピネフリン)を放出させます。
突然ストレス化学物質が放出されると鼓動と血圧が上がり、呼吸も早くなります。さらに、体内に貯蔵されていたグルコースと脂肪も放出し、このため身体に瞬発的エネルギーを供給します。
血液も顔を含む末端部へどっと流れます。このため怒りによって文字通り顔が赤くなります。この連鎖イベントが速く起きすぎるときは、脳の視覚中枢が道路で生じていることを完全に処理するより前にフルに活性されています。
この時点に感情の制御を維持するまたは回復するには、前頭前野が関与する必要があり、この脳野は複雑な認知や社会的行為、人格の表現、意志、意思決定、判断といったような執行機能を制御しています。
前頭前野が関与しないと、自制や論理的思考の処理ができなくなります。
意識下の怒りのメッセージがいかに意思決定能力に影響するかを分析した2015年のある研究が説明しているように、「怒りによる行動や生理的インパクトは認知力の効率に支障をきたします」
脳の健康も慢性的に怒っていると否定的な帰結を伴います。例えば、「ひねくれ的不信」として知られる一種の慢性の怒りが痴呆症の極めて高いリスクと関連しています。ひねくれ的不信は、たいていの人が他者に気を配らず、自己中心的で自分のためにのみ存在している、という信条と説明されます。
ある研究では、ひねくれ的不信度の高い高齢者ほどこれが低い人より認知症になるリスクが2.5倍多かったのです。その研究の発見した事実は、否定的感情特に皮肉っぽさがあると健康を悪くすることを示す多くの研究をさらに裏付けます。これは数々の理由で危険です。例えば、研究が次の事実を証明しました:
怒りは当たり前の人間感情であり、確かに正当です。何かが間違っていることへの警告として役立つほか、刻々と迫る肉体的または心理的外傷に対する注意信号として機能するものです。怒りはこれに伴うアドレナリンの急増にともなって実際の肉体的脅威に抵抗する力を与えます。また、怒りは健康的な肉体的及び感情的リミットや限度を設定することを学習するのも助けます。
その怒りが結局健康を害することになるかどうかはその頻度(と慢性的性質)だけではなく、表現方法やその帰結を自分でいかに処理できるかにも関連しているようです。ここで要は、怒りを制御された建設的な表向きの表現に向けることです。これができると緊張感とストレスを解放するのを実際に助けます。
その一例は怒りを利用して集中的なエクササイズをしたり自宅をきれいにする燃料にすることが挙げられます。建設的怒り - 腹立たしい気持ちを(可能な限り理性的かつ落ち着いて)話し合って解決策に向けて取り組むこと - は実際に健康にも人間関係にもメリットがあることも実証されています。
怒りっぽい人には、感情解放テクニック (EFT)等のエネルギー心理テクニックの利用をお勧めします。EFTは身体の様々なエネルギー経絡点を刺激することにより、日常生活の不可避なストレス要因に対する身体の反応を再プログラムできます。
その方法は特定のつぼを指先でたたきながら、自作の肯定的な文言を反復します。これは、一人でも有資格セラピストの監督下で行うこともできます。
より注意を向けられるように正しい点を主張するのも(今していることと今この時に自分が体験している感覚に集中します)精神的、感情的な今後の見通しをよくするのに役立ちます。 — 現時点に心して身を置くことで、心がさまよいストレスの多いまたは怒りを呼び起こすような出来事について沈思黙考することが減るので、怒りの気持ちを拭い去るのに役立ちます。
また、元気を回復できる睡眠をたっぷりとりましょう。これができないままでいると感情の自制を失い易くなります。エクササイズも感情的健全さのためのもう一つの基本的戦略です。エクササイズの間には落ち着かせる化学物質(エンドルフィン)が脳内で放出されることを研究が実証しました。
身体に気持ちいいリラグゼーションや若返りを与えるために自然な方法であり、日常のストレスによる肉体的影響から保護するのを助けることが実証されています。
以上と同じく有意義なこととして、Greatist人生コーチのコラムニストであり自信のコーチ、スージー・ムーアさんの助言は参考になります。物事や誰かが怒らせるほど気に障ったら、「だから何なの?」と自問することです。侮辱はもちろんのこと意地の悪い言動は自分の本来の価値を反映したものではなく、渋滞で割り込まれることも自分の日を台無しにするほど全宇宙が陰謀を企てている兆候でもありません。
「だから何なの? — という自問にはほぼ古代から継続している知恵が存在します— これについて思いを致せば、これを応用する多くの方法が存在します」と、スージーさんは「These Two Simple Words Can Cure Your Anger」(この単純な言葉で怒りが治まる)の中で書いています。「だから何なの」?とは … 他人のことを気にかけない、ということです。すべて大丈夫です。仏教徒式の切り口について話しましょう … ここであなたにおたずねします: だから何なの?と自分が言われたとしたら、答えられる状況ってどんなときでしょうか
自分が参加したかったことから外されたり招待されなかったときですか? 次のデータに誘われないことですか? 応募した仕事に採用されなかったからですか? よく寝る必要があったので欠席した朝7時のエクササイズクラスに支払う事後的料金についてですか? 台無しになった夕食ですか?
… だから何なの?"
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