うつ病の方が従来式の医薬品に頼る前に自然な対策のほうを好む場合は、以下にご紹介する療法をお試しください。いずれも厳しい試験に耐えて実証されたものです。
注意: 以下の内容は私の推奨ではありません。以下はすでに公表されたものを抜粋しているにすぎません。私の推奨は最後のコメントにまとめました。
1. 認知行動療法(CBT)
認知行動療法はものごとの考え方を変えようとします。従来式の治療とは異なりこれは「今ここ」の問題と困難にフォーカスします。
認知行動療法が抗うつ薬同様に効果があることが世界中の臨床検査から実証されています。20回の個別治療の範囲で患者の約75%は病状が大幅に減りました。
2. セイヨウオトギリソウ
セイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum)はうつ病治療によく使われます。これはスーパーマーケットや健康食品店で錠剤、カプセル、液状で入手できます。この植物は神経伝達物質であるセロトニン、ノレピネフリン、ドーパミンの増加を阻害することで抗うつ作用を発揮することが研究からわかっています。
多くの二重盲検プラセボ対照試験はセイヨウオトギリソウがうつ病のあらゆる段階の処置に効くことを確認しており、ほとんどの研究がこのハーブには偽薬より効果があることを確認しています。パロキセチン(Paxil)と同様に軽度から重度のうつ病の処置に効能があります。
3. S-アデノシルメチオニン(SAMe)
SAMeは全ての細胞に自然に存在するアミノ酸派生体です。これはメチル基をDNA、タンパク質、リン脂質、生物維持に不可欠なアミン類に移転することにより多くの生体反応で役割を果たしています。数本の科学研究はSAMeが抑うつ状態の治療に有用であることを示しています。
4. 光療法
長年、光療法は一種のうつ病で冬の日々や長い夜が原因で起きる季節性感情障害の処置に使用されてきました。日光不足がホルモンのメラトニン分泌の原因であり、このためやる気のない気分や嗜眠的な状態を発生させます。
光療法は日光と同じように体内時計の調節を助けます。光療法は季節性感情障害に効く処置であり、季節性ではないうつ病の症状も減らすようです。
5. 運動
日常の運動、その結果得られる肉体的に健全な状態が改善されることで脳内のセロトニン濃度が変わり、気分をよくし、体調がいいという感覚を増進します。ますます多くの研究が運動は精神衛生を増進しうつ病の症状を減らすことを実証しています。日常の運動による抗うつ効果はセルタトリン等の強力な抗うつ薬に匹敵します。
5-ヒドロキシトリプトファン(5-HTP)とトリプトファンは従来式の抗うつ剤に替わるもう一つの自然な代替物質です。身体がセロトニンを生産し始めるとき、最初に作る物質が5-HTPなのです。5-HTPサプリメントを摂るとセロトニン濃度が上がる可能性があります。5-HTPとトリプトファンが偽薬よりうつ病軽減に効くことは実証されています。
7. マッサージ
マッサージ療法の最も周知のメリットは気持ちいい感じが増すことです。マッサージを受けると脳内の化学物質が変化しリラックスして落ち着きます。ストレスホルモンの濃度も下がります。マッサージ療法でストレスホルモンコルチゾールの濃度が平均30%減ります。マッサージはうつ軽減に役立つ神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンも増やします。
8. 鍼療法
鍼療法は体の特定の点に針を刺す伝統的中国の治療です。鍼療法がうつ病の症状を軽減するか解消できることを研究が示しています。8件の対照実験を検討したところ鍼療法がうつ病の重度を大幅によくすることがわかっています。
9. ヨガと瞑想
ヨガはインド哲学に発祥がある古代のリラグゼーション、運動、癒しの体系です。ヨガすると脳内化学物質の組成が変化します。ヨガの特定の姿勢はエンドルフィン放出を促し、ストレスホルモンのコルチゾール濃度を下げます。ヨガをうつ病対策に応用した数本の生体実験がヨガの姿勢で神経伝達物質GABAの濃度を高めること、このためうつ病を軽減することがわかっています。
10. ビタミンB群
ビタミンB群は気分その他脳の機能調整に欠かせない特定の神経伝達物質の生産のために機能しています。葉酸不足はうつ病の人に特徴的です。
ビタミンB6つまりピリドキシンはL-トリプトファンをセロトニンに変換する酵素の共通因子なのでビタミンB6が不足すればうつ病になる可能性が高いです。ビタミンB12濃度が高いほどうつ病患者が治療によく応答することがわかっています。
Dr. Mercolaのコメント:
うつ病すなわちもっと正確に言うと未修理の感情的短絡は健康をすっかりだめにします。私の推定では自然からかけ離れた食品や毒素への暴露よりはるかに健康に悪い深い影響を与えます。
不幸にもうつ病の人の約2/3は診断されずにいます。このことは多くの医者が臨床的な診断能力があるのかを疑わせます。さらに悪いことに、うつ病と診断されても適正な処置を受けている患者はほとんどいません。
従来式モデルにいう「適正な処置」は薬剤治療か効果のない認知力カウンセリングとほぼ同義になっています。こうした処置では根本にある問題には全く対処できないことを念頭におくことが重要です。多くの場合単に効かない一方、他の症例ではさらに悪化させることもあります。
従来式の治療では抗うつ薬投与が相場です。残念ながら投薬しても偽薬より効くことはなく、多くの研究がすでにこの事実を実証しました。
抗うつ薬が害のない砂糖錠剤なら実際の悪影響はなかったでしょう。すでにご存じかとは思いますが、抗うつ薬は効かず、多くの人が自殺する原因をなし、暴力的行動等その他多くの副作用を伴います。
残念ながら、毎年2憶3000万件の抗うつ薬処方箋が米国で発行されており、米国では最も処方されている薬物のひとつです。疾病管理予防センター(CDC)による統計データによるとこれほど処方薬が服用されていても、アメリカ人の20人に一人はうつ状態になっています。
そのうち80%の人はある程度の機能障害を訴えており、27%は仕事、自宅での作業が極度に難しくなり、他の人とうまくやれない等をうったえています。
うつ病を「治す」はずの抗うつ薬がこれほど普及しているにも関わらずいまだ多くの人が低い気分でいるのはなぜでしょうか?
抗うつ薬はほとんど効果がなく、実際には、抗うつ薬と偽薬に大差がなく – 抗うつ薬は頻繁に以下のような多くの重篤な副作用があることを以前の研究が明らかに示しています:
あるイギリスの医療分野の調査員は「うつ病をターゲットにして軽減できる薬物はなく、抗うつ薬とは鎮静化または刺激する等他の効果を持つだけの薬物にすぎない」と言っていました。」
人生の中で「ありふれた」上下を体験しているときは、ときどき気が落ち込むのは何も悪いことではないことを念頭に置いてください。あたりまえのことです。実際には自分の感情を受け入れることこそ、感情解放テクニック(EFT)にはよい効果がある理由の一つです。
しかし、2週間かそれ以上気分が落ち込んでいたとか以前は楽しんでいた活動への興味を失った場合、うつ状態を癒すために以下にご紹介する方法を検討するようお勧めします。最初から危険になりうる薬物を使用しないことが重要です。
肉体活動や運動こそ最も強力な抗うつ薬のひとつです。有酸素運動が気分をよくさせ、軽度のうつ状態や不安を治せることを多くの研究が実証しました。
心身の薬剤を使ってうつ病を治すことの世界的に著名な専門家Dr.ジェームズ・S・ゴードン氏はうつ病の処置に運動をよく応用しています。
「肉体的運動に関する研究からわかったこととして、肉体的運動はうつ状態の人を助けるために少なくとも抗うつ薬と同じ効果があることはわかっています。しかもこの点は高齢者ほど重要な意味があります,」とゴードン氏は言っています。
肉体的運動は脳内のセロトニン濃度を変化させます。また「気持ちいい」ホルモンのエンドルフィン濃度を高くします。また、運動が海馬領域という脳内の部位にある細胞数を増やします。
以前研究は動物で行いましたが、重要なことは、うつ状態にあるときはときとして海馬細胞が減っており、運動すると脳が実際に変化します。つまり運動は誰でも処置や計画に含めるとよいです。」
運動のルーチンを今すぐ始めてください。多くの人は運動不足ですが、この問題は運動がより健康で幸せになるために欠かせないこととして見なせば簡単に直ります。
• ストレス対策 -- うつ病は極めて重篤な異常ですが、「疾患」ではありません。むしろ、肉体と生活のバランスが崩れていることを示す兆候です。
この点を認識することは極めて重要です。うつ病を「疾患」としてとらえ始めると、それを治すための薬物が必要と考えてしまうからです。実際には生活を均衡させることが必要であり、そのための方法の一つはストレス対策です。
「ストレスこそ、あらゆる種類のうつ病をもたらす最も重要な共通因子であり、神経伝達物質に影響していることを私が読んでいるたいていの研究が示しています。」Dr.ゴードンはこう言っていました。
上記の記事は瞑想やヨガ等効果があると思われる二三のオプションについて説明しています。時には表を散歩するだけで済むこともあるでしょう。しかしそれに加え、意識さえしていないような感情面の問題に対処するのを助けるようなシステムを利用することをお勧めします。この点で私のよく使う対策が感情解法テクニック(EFT)です。
しかしうつ病や重篤なストレスの場合、精神衛生処置のプロやEFTの施術者の指導を受けるのが最適であると思われます。
• 健康的な食生活を送る -- 見過ごしてはならない要因は食事です。食品は気分や対処能力、幸せな感じに大きく影響しており、栄養計画に説明されえいるような自然食品を食べるのが精神衛生には最適です。砂糖と穀類を避けることでインスリンとレプチン濃度が正常になり、この方法もうつ病対策のために強力なツールの一つです。
• 必須脂肪で最適な脳の機能維持 -- オキアミ油等の高品質な動物系オメガ3脂肪のサプリメントで食生活を補うことも私は強くお勧めしています。これこそうつ病と闘うために最も大切な栄養素であると思われます。
• よく日光に当たる – 健全なビタミンD濃度を得るために十分に日光に当たるようにすることはうつ病の処置や予防のための必須要因です。ある以前の研究では、ビタミンD濃度が最低の人々が健康な適量のビタミンDを摂取した人より11倍うつ病になりやすいことが判明しています。ビタミンD不足は例外ではなくむしろこれこそ原因となっており、以前から精神的および神経的異常の両方を引き起こすことがわかっています。
運動、感情的ストレス対策、正しい食事、日常の日光への暴露という4つの主なことで気分がよくなるはずです。うつ病を克服したいか健康でいたいかに関わらず、以上のことで目的を達成できます。
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