Dr. Mercolaより
肥満だけではなく多くの慢性病を進行させるようである1つのライフスタイル要因は長い間食事せずにいることを避けるという事実です。
人類の祖先は終日食物へのアクセスはなく、生物学的に身体は継続的に食餌が入ってくると最適に機能できないように設計されています。
一日中食べ一食くらい抜かないでいると、身体は砂糖を主な燃料として代謝することに適合し、これが体脂肪を利用して代謝する酵素の機能を弱めます。
減量に苦労している方ならこのことが問題の大部分を占めるようです — 身体が脂肪を代謝するための新陳代謝の柔軟性を失ったのです。
この問題を修正するには、正味炭水化物を減らし、最適には食事の回数を減らすのがよいです。絶食は世界最古の栄養面での介入措置の1つであり、最近の科学が健康と長寿のためにとてもよいことを確認しています。
間歇的絶食は異なる食事の回数を対象にした集合概念です。基本原則としてはカロリーを全てまたは一部落とし、週のうち数日や、一日おきとか毎日でさえ行うことができます。
絶食/食事と飢え/絶食のサイクルをどう調整するかがカギです。終日食物が入手できなかった祖先の食習慣を真似して、身体をもっと自然な状態に復元し、生化学的メリットをすべて享受できるようにしてください。
「ピーク絶食」とは毎日14~21時間の絶食を行うことで、食事はこれ以外の3~10時間の枠でしかしないようにします。おわかりの通り、これなら少なくとも一食は抜くようになることにこのスケジュールの意味があります。楽にこ のスケジュールに慣れる方法の1つが朝食時間をだんだんと遅くしていき全く朝抜きで昼食が最初の食事になり、次は夕食にするようにします。
夕食は遅くとも就寝の3時間前までに済ませることに注意してください。睡眠中は必要なエネルギー量が最も少ないので、この時間の直前に食べれば、ミトコンドリアが損傷を与えるフリーラジカルを過剰に生産することになります。深夜食べないことはミトコンドリアが正しく機能し、細胞の損傷を予防するための簡単な方法です。
間歇的絶食に慣れたら、より長い断食を検討する意味があるでしょう。この場合、水とミネラルのサプリのみ摂ります。最適な体重の方に関しては連日の絶水には以前私は反対していました。長い断食が間歇的毎日の絶食で実際に生じない「新陳代謝の魔術」を起こすことに私は気づいていませんでした。
連日絶食は基本的には「ごみを捨てる」のと似ています。これでオートファジー(自食作用)とミトファジーを身体が活発にでき、前がん状態の細胞細胞を含む損傷した老化細胞を体外に除去できます。がんリスクを大幅に削減するためのよい方法であると私は考えています。この方法なら余分な体重を減らして寿命を延ばすのにもとても効果的です。
たいていの人は絶食を恐れていることを私は見てきました。その理由はその苦しみに耐えられないと思っているからですが、ファン氏が説明するところでは、理論上は、肥満な方は死なずに数か月食べないでいられるそうです。
1965年にあった医療上の症例では27歳の男性が382日間断食したそうで、これは説得力がある症例でした。断食開始時にこの人は約230kgほども体重がありました。断食の最後に、約120kgまで減り、断食を止めてから5年後のリバウンドでも約5kg増えただけでした。
数か月や通年の断食をお勧めしているわけではありません。この男性は厳格な医療的監視の中で断食したもので、長期絶食を計画されている方も医師の監視が必要です。
この男性は毎日マルチビタミンとカリウムを摂りましたが、水だけという絶食をするときは必ず高品質なマルチミネラルサプリを摂るようお勧めします。この症例で興味深いこととは、極限の絶食を安全に行うことができることが証明されたことです。
拒食症、高齢で虚弱、妊娠中とかその他重篤な疾患でもない限り、3~7日の絶食で死ぬことはありません。この男性の症例も筋肉量の損失はおおげさな心配であったことも証明しています。この症例について掲載したABC Scienceが次のように説明しています:
「絶食が2~3日間続くと身体は同時に2つの摂取源からエネルギーを得ます。極めて僅かな部分は筋肉を減らして得られますがこれは強度トレーニングで予防できます。ほとんどのエネルギーは体脂肪を分解して得ます。
しかし間もなく、全エネルギーを脂肪からのみ得る段階になります。脂肪の分子がグリセロール(グルコースに変換される)と遊離脂肪酸(ケトンという別の化学物質に変換される)という2種類の化学物質に分解します。脳を含め身体は脂肪が枯渇するまでグルコースとケトンで機能し続けます。」
もう一つの大きい懸念は絶食で肉体的に疲れ切り嗜眠的になることです。始めてするときは最初の数日間自分の最適状態よりよくないと確かに感じるでしょうが、絶食は実際にはエネルギーレベルでは完全に逆の効果を持つ傾向があります。ファン氏は次のように説明しています:
「絶食開始から4日経過すると基礎代謝率は実際には開始時点より10%高くなります。身体はシャットダウンしたわけではないのです。実際に起こっていることは燃料源が切り替わったのです。つまり食物から体脂肪の燃焼へ切り替わるのです。ひとたび体脂肪が燃え始めると、たっぷりある素材を使ったほうがよいといった状態になるわけです。」
言い換えると、太り気味で嗜眠的な方は絶食が以前は使われていなかった身体に蓄積しているエネルギーを消費するのを助けるのです。絶食で身体はエネルギーストックを利用せざるを得なくなり、 一回これが起きると、ほぼ際限のないエネルギー供給を得ます!
ここでもインスリンが機能します。インスリンは身体にエネルギーを備蓄するか燃やすかを指令する主なホルモンです。
食事するとカロリーを取り込みインスリンが増えます。インスリン濃度が高いと身体にエネルギーを備蓄するように命令します。インスリンが下がると身体にエネルギーを放出するように命令します。つまり脂肪細胞に貯まっているエネルギーを燃やすのです。インスリン抵抗性があると減量しにくくなるのはこのためです。
絶食で身体の他の生化学システムもよくできます。ラパマイシンの哺乳動物標的(mTOR)、AMPK、レプチン、IGF-1等のホルモン系の相互作用が存在しており — これらすべてが絶食により正しい方向へ最適化されます。さらにミトコンドリアの機能も改善するので、ミトコンドリアが再生できるようになります。
数日間絶食という考えはちょっと無理と思うことがあるでしょうが、不快さをなるべく少なく楽に慣れていく方法があります。
私が自分で4日の絶食ができるようになった方法は、間歇的毎日の絶食は16時間(これを18か月継続)から21時間へ増やして、3時間で一日分の食事をとらざるを得なくしました。
それを始めて2か月後、4日絶食を行い、水とマルチミネラルのサプリしか摂りませんでした。
水だけ飲む絶食を試す前に間歇的絶食を18か月行う必要はないと思いますが、数か月行うとマイナスの副作用は劇的に減るはずです。空腹の痛みを私の場合全く感じることなく、たいていの人が2日目までには空腹でしかたなくなるので私にとって素晴らしいことでした。21時間毎日絶食に慣れることでその状態になれたのだと思います。
連日絶食をしてみようと思うなら、まず間歇的絶食時間を伸ばしていき、次に24時間、48時間、72時間あるいはさらに長い断食へ進むのがよいでしょう。但し、自分を管理しているのは自分ですが、止めたいときにはいつでも止められます。
実際に、長期の絶食による主な効能の1つが自制と自由の感覚が増すことです。数日は食べずに楽に過ごせることを結局把握したら、周囲の物にとらわれなくなります。出張中で健康的な食品にありつけない場合、駄物で妥協する必要がありません。食べずに済ませられます。
災害に会っても、そわそわせず一時的に食品が不足してもだいじょうぶということを知っているので気楽でいられます。
脂肪を摂ると極めて僅かなインスリン応答がありますが、インスリン濃度を低くしている時期なので、カロリーを多く摂っても絶食の効果はほとんど得られます。バター、ココナッツオイル、MCTオイル、アボカド等の健康的な脂肪を加えても絶食体験が大幅に楽になります。
mTORを活性化するのでタンパク質を避けるのは肝要なことで、炭水化物を過剰に摂るよりも新陳代謝の損害は実際には大きくなります。絶食の効果に悪影響が出るタンパク質量は人それぞれ異なりますが、1日に10gか20gより少なくしておく限り効果は得られるでしょう。
水だけ飲む絶食のメリットを受けたいとは多くの人が思いますが、いくつか絶対いけないという禁忌事項があります。次のいずれかが当てはまる人は断食を数日間も絶対に行わないでください:
もう1つ注意してください。拒食症などの摂食障害を患っている場合は、臨床的に体重不足でなくても断食はしないでください。さらに、薬物療法を受けている場合は、注意してください。中には食事と一緒に服用する必要のある薬があります。これには、メトホルミン、アスピリンおよび胃のむかつきや胃潰瘍の原因となる可能性となるその他の薬が含まれます。糖尿病の薬物治療を受けている場合、リスクは特に高くなります。
同じ用量の薬物を取り続けつつも絶食すると低血糖症になるリスクがあり、こうなるとかなり危険な状態です。
糖尿病の薬を服用している方は、薬物を調節してから絶食を始めてください。絶食に対して敵対的であったりよく知らないかかりつけの医師なら、この分野について経験を持つ医師に相談し、安全なやり方について説明を受けてください。
毒素を避けるにはオーガニック食品を
オーガニックでなくても良い食品
絶食で長生きする
断食-健康を増進することができる強力な代謝治療
このウェブサイトの閲覧を続けとクッキーの使用、改訂個人情報保護方針、サービスの提供条件に同意したものとみなされます。
同意する