アルツハイマー病と視力喪失

早分かり

  • 視力喪失がアルツハイマー病のうち特定の亜種になるリスクが高いことと関連しており、遠距離の視力が20/40より劣ると認知障害リスクがほぼ3倍高いそうです
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視力喪失とアルツハイマー病の間の不思議な相関性

2018年4月18日 | 193 ビュー |
バージョン:日本語

Dr. Mercolaより

痴呆症の重篤な形態に属するアルツハイマー病は推定520万人を襲っており、そのうち200,000人が65歳未満です。

近年のデータに基づくとアルツハイマー病で毎日50万人以上が死んでおり、 アルツハイマー病は心臓病がんに次ぐ3番目の主要な死因です。

確立した療法がないので真剣に予防に取り組んでください。アルツハイマー病が発病すると治せるような成功している薬はほとんどありません。

例えば、メマンチン(商標名Namenda)は中度から重篤なアルツハイマー病のために認可されていますが、軽度なものでも医者はもぐりで(ラベルを外して)処方しています。残念ながらこの薬が中度から重篤なアルツハイマー病に効かないことが実証されています。

アルツハイマー病のその他すぐに処方される薬にはアリセプト、エクセロン、レミニル等のコリンエステラーゼ阻害剤が知られています。これらの薬は心拍数を下げ、永久にペースメーカーを着けるリスクを大幅に高めるので百害あって一利なしです。さらにこれらの薬では臀部骨折のリスクも高くなります。

視力喪失とアルツハイマー病の間の想像つかないような相関性

最近ある興味深い研究が視力喪失及びアルツハイマー病のうち特定の亜種になる高いリスクと関連していることを発見しました。ロイターによる報告では:

「高齢のアメリカ人から集めた2件の大規模研究のデータに基づいて研究チームは遠距離視力が20/40より低く、視力の煩わしい問題があると認知障害リスクがほぼ3倍高いそうである。

近距離視力の問題は認知症や認知障害リスクが高いこととは関連性がこれより低かった。 … 高齢のアメリカ人について定期的な視力検査を行えば認知症や認知障害リスクが高い人を診断するのに役立つであろうと研究チームは説明している…」

その連関について証明されたのはこれが最初ではありませんでした。その研究の前年に公表された2本のペーパーもアルツハイマー病のバイオマーカーとして眼球の変化を使用するとよく、非侵撃的網膜の画像処理と視力検査を行えば早期発見に役立つと結論しています。これらのペーパーのうち最初の1本の筆者らは視力の衰えと認知症の間の関連性について仮説を立てました:

アルツハイマー病には複数の認知異常の亜種が存在する。これらの亜種は通常、記憶、言語、執行、注意、空間視覚の諸機能に分類される。頭頂後頭葉領域に局部的な病理が原因による視覚異常はアルツハイマー病の視覚的発現であるとしばしば言われる …

目と脳の相互連関性からして神経委縮症の眼球での発現を検査することは有意であって、目を中枢神経系の延長器官として見なすことは合理的である。受精卵の成長段階を見ると目と脳は起源が同じである。目は前部の神経管から出来、この野は後に前脳になる。

眼球は目の領域の背後にある神経の感応性を特定している仕様に従って成長する。この過程で脳の発育と同じ特定の転写因子が関わっている。

その因子の一つである目の領域の成長を司る「主要調節因子」である遺伝子Pax6が神経の成長に主要や機能を果たす。Pax6が異所性発現すると身体の異なる部位で眼球を形成させる一方、これに障害や異常が起きると皮質の神経発生を阻害する。」

視力喪失と認知症におけるアミロイドβの機能

アミロイドβも両方の異常において主役を演じています。アルツハイマー病の最も特徴的な異常はアミロイドβタンパク質が脳内に堆積することです。

これが脳内プラークを蓄積させ、認知力や社会的機能が悪化していきます。アミロイドβが網膜の神経委縮を促す因子であることは研究でもわかっています。

例えば、アミロイドβが網膜ドルーゼン(網膜の下側に堆積した黄色い脂肪タンパク質)から発見されており、これが高齢者の失明の最大原因である加齢による黄斑変性症(AMD)の最も特徴的な点です。

2015年の研究には次のように記載されています:「多くの研究が今や、アミロイドβとAMD進行の主な段階と関連していることが判明しており、この事実は興味をさらにそそることであるとともに潜在的にはさらに先を深く理解するために役立つ。この相関性が特に委縮する脳内の細胞を攻撃する周知の毒素を特定できるからである。」

周辺ドルーゼンもアルツハイマー病であることを示す高いリスクと相関することがわかっています。端的に言うと、眼内のアミロイドを分析することでかなり高い精度で脳内のアミロイド蓄積を予測できると、研究者らは示唆しています。

亜鉛と抗酸化物質が視力喪失とアルツハイマー病から保護する

これと同様のまたは同一の原因による健康の異常は同じ処置で治せるようです。視力喪失と認知症についていうと、これらは栄養の影響を大きく受けます。特に亜鉛は極めて重要な要素であるようです。細胞内で亜鉛が異常に利用されることがアルツハイマー病発病では一役演じていることを以前の研究が示唆しています。

抗酸化物質と亜鉛さらに銅サプリメントがAMDの進行を遅くすることも研究が示しています。その研究は2種類の抗酸化物質調製剤について分析しました。1番目の方はビタミンC、E、ベータカロチンを含みます。2番目の方はベータカロチンの代わりにルテイン、 ゼアキサンチンを含みます。両方とも初期のAMDに対して効果がありました。

アルツハイマー病の予防や処置のために抗酸化物質も研究されてきています。近年公表されたこの種の研究の一つがクリプトカプシン, クリプトカプシン-5,6-エポキシド(熟した赤いマメイ(Mamey)に含まれるカロチノイド)とゼアキサンチンがアミロイドβの集積を効果的に阻害することを発見しました。

その研究の筆者らによると、「この研究で実証された事実は、クリプトカプシン、クリプトカプシン-5,6-エポキシド、ゼアキサンチンはアミロイドの生成を阻害するので、アルツハイマー病の予防や処置に応用できそうである。」

アルツハイマー病における鉄の機能

鉄もアルツハイマー病では一役演じているのですが、こちらは過剰だと問題になるというものです。メルボルン大学によって発表されたある記事の中で説明されているように、「鉄は

電子交換を可能にするという特殊な特性があり、この機能のために人体は酸素からエネルギーを、さらに砂糖などから燃料を生成することができるので必須な要素である。しかし鉄は酸素があると錆びる通り、ニューロンを損傷することもある。」

核磁気共鳴画像処理を利用した研究者らは脳内の鉄濃度を計測した結果、鉄濃度が高くアミロイドが多い人は6年以内に認知力が急速に衰えることを発見しました。

記憶喪失は短期的記憶を制御する海馬で鉄が蓄積されていくと特に顕著でした。同様に、鉄が言語処理に関連する側頭葉と前頭葉に特に多い場合、言語能力が急速に衰えました。 

アミロイドが多くても鉄濃度は低い人はその反面、安定的に推移しました。興味深いことは、脳内の鉄が食事で摂る鉄分や血中鉄濃度と明確には相関していないことです。従って血清鉄濃度を測ってもアルツハイマー病リスクのマーカーになりません。

しかし、私がよく強調してきたように、鉄分が多すぎると慢性病の大きなリスク要因であるので、鉄濃度を年一回はチェックして高すぎないことを確認するようにお勧めします。ある研究によると、慢性的に鉄濃度が高い遺伝病ヘモクロマトーシスもアルツハイマー病のリスクを高める要因であるようです。このように鉄と認知症の関連性を検討することは確かに値します。

アスタキサンチン — 認知症予防の脳のためになる食品

ベータカロチンのいとこにある(とはいえはるかに強力な)この天然色素は — 認知症患者の赤血球細胞に蓄積する化合物 — PLOOHという略語の方がよく知られているリン脂質ヒドロペルオキシダーゼの蓄積を軽減することが判明しており、一部の研究者らはアスタキサンチンがアルツハイマー病を含む認知症の予防に役立つと考えています。

アスタキサンチンは脂溶性栄養素なので血液脳関門を容易に通過します。ある研究はこの物質が酸化性ストレスに伴う神経退化を予防し、効能がある天然の「脳食品」としてよいことも発見しました。

微小な藻や藻を食する海産物(鮭、貝、紅ます、オキアミ等)を豊富に摂らない限り、人の食事にはじゅうぶんにアスタキサンチンが含まれていません。

サプリメントで摂れる平均的なアスタキサンチンの用量は2~4mgですが、最近わかってきたのは、健康状態に応じてさらに多くが必要です。

アルツハイマー病の中核であるミトコンドリアの機能障害

私は最近Dr.デール・ブレーデセン(UCLA医学校の神経萎縮病研究所所長でThe End of Alzheimer's(アルツハイマー病の終焉):The First Program to Prevent and Reverse Cognitive Decline(認知力退化の予防と逆転のための初のプログラム)」の著者)と会見しました。まだご覧になっていない方は、この機会に是非ともご覧ください(会見の全収録編は上のリンク先の元の記事をご参照ください)。

ブレーデセン氏はアルツハイマー病に大きく影響しうる約50種類の変数を特定した方ですが、特にミトコンドリの機能障害が最も重要な要因だそうです。ミトコンドリアが体内のエネルギー代謝のために基幹的な機能を果たし、エネルギー無しでは何も正常に機能しなくなることを考えれば、このことはつじつまが合います。

ミトコンドリアでは大半のフリーラジカルも生成されるので、ライフスタイルの選択によってはより多いフリーラジカルが生成されるためミトコンドリア機能障害は予想できることです。

ミトコンドリアDNAに突然変異が蓄積することも加齢に伴う退化を進行させる主要な促進要因です。忘れてならない点として、ブレーデセン氏の著作でアミロイドがそもそもなぜ生成されるかに着目しています。アミロイド生成は実際には、アルツハイマー病の特定亜種に関連する異なる種類の攻撃への防護応答です。ブレイーデセン氏はこう説明してくれました:

「炎症が体内で進んでいる場合、アミロイドが生成されますが、これは効果的な内生的抗菌剤だからです。こうしたケースでは、実際には病気なのではなく、全身のうち陥落していく部分を指します。

微生物と闘うのに必要だから炎症しているあるいは、また栄養的支持が減退(インスリン抵抗性等)しているからまたは毒素があるからアミロイド ができるます。

アミロイドはいったい何のためによいか当ててみませんか?金属、水銀、銅等の毒素を結合します。アミロイドは自分を守るためにできることは明らかです。除去しようと思えばそれは結構なことですが、その前にアミロイドができる原因の方を先に解消してください。これをしないとむしろリスクを高めることになります。」

ブレイーデセン氏が開発したプログラムはアルツハイマー病の多くの要因を根本から絶つための包括的アプローチです。興味をそそる事実としては、ApoE4遺伝子のある方はアルツハイマー病のリスクが高いので、間歇的絶食や時にはこれより長い間絶食するのが賢い対策になります。

実際に、この遺伝子があるとアルツハイマー病を予防するため定期的に断食する必要があることを示す臨床的に強力な要因です。その理由はApoE4遺伝子が身体に飢餓状態を克服させるからです。残念ながら、この遺伝子は炎症も促進します。絶食するとこの炎症性傾向を相殺させるようです。

アルツハイマー病スクリーニング検査

ブレイーデセン氏は個人別の処置計画書を作成するための数種類のスクリーニングも推奨しています。

例えばインスリン抵抗性がある場合、インスリン感受性を高めます。炎症があれば炎症促進効果の源泉を除去しようとします。鉄分が多ければ、献血して薄くすること等ができます。

アルツハイマー病スクリーニング検査

検査 推奨範囲

フェリチン

40~60 ng/mL

GGT

男性16 U/L未満、女性9 U/L未満

25ヒドロキシビタミンD

40~60 ng/mLテストはこちらで受けられます

高感度CRP

0.9 mg/L未満(低いほどよい)

空腹時インスリン

4.5 mg/dL未満(低いほどよい)

オメガ3指数とオメガ6:3比

オメガ3指数は8%を超えており、オメガ6:オメガ3の比は0.5~3.0であることが必要です オメガ3指数テストはこちらで受けられます

TNFα

6.0未満

TSH

2.0 microunits/mL未満

遊離T3

3.2~4.2 pg/mL

逆T3

20 ng/mL未満

遊離T4

1.3~1.8 ng/mL

血清銅:亜鉛比

0.8~1.2

血清セレニウム

110~150 ng/mL

グルタチオン

5.0~5.5 μm

ビタミンE (αトコフェロール)

12~20 mcg/mL

BMI(自分で計算できる)

18~25

ApoE4 (DNA検査)

対立因子の数:0、1、2

ビタミンB12

500~1,500

ヘモグロビンA1c

5.5未満(低いほどよい)

ホモシステイン

4.4~10.8 mcmol/L

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