Dr. Mercolaより
世界で最も多く飲まれているお飲み物である緑茶はとても健康に良いです。減量に効き心臓病をよくするなどの効能についてはお聞きになったことがあるかもしれません。
近年の抹茶に対する注目度はコーヒーを止めて抹茶を飲むようになった人々が、抹茶を過去数年間連続してニューヨークファッション週間で選り抜きの「お飲み物」に定着させたほど高くなりました。
こうしたトレンドにはいくつかの理由があります。一つの理由としては、抹茶は普通の緑茶よりはるかに健康にメリットがあることです。さらにおいしいです。
緑茶とは違って抹茶には「草気」の風味と若干苦みがかったところがあるといわれています。抹茶の粉はラッテ風お飲み物にして、ミルクやはちみつまたはステビアを加えていただきますが、健康への効能を優先するならミルクとはちみつは入れない方がよいです。
「お茶の粉」を意味する抹茶は真に緑色なほかにも、他の茶とは違ういくつかの本質的な差異があります。まず、普通の緑茶は葉を浸す、そのまま湯飲みに入れるかバッグに入れて漉したら捨てます。抹茶は実際に葉を飲むわけで、これは微小な粉にすりつぶされたものです。
白茶、緑茶、ウーロン茶、紅茶等すべてのお茶の品種は学名Camellia sinensisという植物から育っており、原産地は中国南西部です。
漉していただくお茶は5,000年前に中国の皇帝と植物学者神農(シェン・ノン)の前でお茶の葉が沸騰水を入れたコップの中で煎じられたのをきっかけに発見されました。同じ作り方は数千年ではなくても数百年は使われてきました。
中国へ渡った日本の僧侶がお茶の葉を持ってきて、儀式的なお茶のいただき方を促し、805年 A.D.頃までに日本の文化に定着したといわれています。1500年代中庸まで数百年かけて小規模なお茶の栽培が改善され、その頃抹茶の作り方が確立しました。Fit Foodieのサイトにこうあります:
「抹茶の作り方は、布を掛けて緑茶の木を影にし、次に収穫することで葉の風味や質感がよくなる。
その後葉を摘み、蒸して発酵を止め、乾燥して次に低温槽で熟成して風味を深める。乾燥した葉を石で挽いてファインな粉にする。」
普通の緑茶と抹茶品種は伝統的に調製方法が異なります。抹茶の調製はEpoch Timesの記事が次のように説明する通り実際にはとてもシンプルです:
「普通のお茶は葉を浸して作るが、抹茶は粉に挽いた葉を全ていただく。これは伝統的な日本風のいただき方である。茶の分量を竹製の茶杓で測り、熱くしてある茶碗に入れて点(た)てる。
お湯(約70℃)をこの碗に注ぎます。次に茶筅(ちゃせん)ー竹製の特殊なスターラーーを使って上層にあぶくが出るころまで攪拌します。
頂き方の好みに応じていくつかの作り方があります:
抹茶をおいしくいただくのに本格的な茶筅まで必要ありません。小さい普通の泡立て器具でじゅうぶんです。上層にあぶくが出はじめるまで早くかき混ぜるだけでもうできあがり、おいしく味わってください。
明らかなことは、数分浸して捨てる普通のお茶とは違って葉をすべていただくので健康への効能がより多くあります。
ティースプーン半分の粉で作る抹茶にはカフェイン約35 mgが含まれており、普通の緑茶一杯より若干多く含まれています。
さらに、緑茶には豊富に抗酸化物質が含まれていますが、抹茶にはさらに多く含まれます。実際に、ザクロやブルーベリーの15倍にも相当する抗酸化物質を含みます。
抹茶1杯に緑茶3杯分の抗酸化物質相当量が含まれ、安物の緑茶の137倍の抗酸化物質が含まれることがいろいろな研究からわかっています。
抹茶にはタンパク質も含まれ、ビタミンCとA、繊維質、鉄も豊富に含まれます。ブドウ球菌感染、肝炎B、カンジダ・アルビカンス等のバクテリア、ウィルス、菌に対抗する能力があることも研究からわかっています。
抹茶についての研究はまだその他の食品より少ないですが、注目を集めており、健康への効能についても研究は多くなってきています。動物実験の例では抹茶が腎臓や肝臓の損傷リスクを低くするほか、血糖とトリグリセリド濃度も下げます。
抗酸化物質はフリーラジカルによる損傷から細胞や組織を保護します。抹茶は没食子酸エピガロカテキン(EGCG)などのカテキンが豊富で大規模な研究により抗炎症効果、動脈の健康維持、細胞修復によいことは立証されています。
特に緑茶を含む茶の特長の一つが注意力を増すと同時に気を落ち着け、静寂かつリラックスさせる効能です。
光合成がゆっくり進むのでLテアニンを豊富に生産しますが、この物質が抹茶独特の風味を生み出しており、脳波のα波を増やすアミノ酸なのです。抹茶が糖尿病にもよいことはわかっています。Organic Factsサイトにこう書かれています:
「抹茶は糖尿病患者の健康的なメタボリズムを促す。抗酸化物質が豊富な抹茶はトリグリセリド濃度を減らすのを助け … さらに糖尿病患者の肝臓グルコース濃度を下げる。
抹茶を投与した糖尿病患者のある調査研究が、抹茶は腎臓内の糖化進行による最終生成物蓄積を抑えるので、腎臓や肝臓を損傷から守る効果があることを発見した。」
このほかにも脳がストレス信号に抵抗する力をつけるほか、お茶を飲んでいるときのカフェイン作用にもよい変化をもたらすそうです。コーヒーより抹茶を飲む人のほうがコーヒーから得られるよりも長時間「よい効き目」が継続すること、コーヒーの場合は飲んだ後眠気さえ起きることもあると報告しています。
Lテアニンは脳内の「いい気持ち」化学物質生産を促し、記憶力がよくなり、気分も爽快になるほか集中力も高まるそうです。ある研究は次のように述べています:
「お茶には固有のアミノ酸、Lテアニンが含まれており、これが人間の脳機能によい効果を与える。
人間の脳波計分析から脳に直接効果があることは判明している ...Lテアニンはα周波数帯域を大幅に活性化し、このことは眠気を伴わずに心をリラックスさせることを示す…
得られたデータからいえることは、Lテアニンが栄養によい現実的な濃度であれば精神的注意力や性的興奮といった一般的状態によい効果がある。さらに、α波は注意力の重要な側面において重要な役割を果たすことがわかっている。」
規則的に緑茶を飲む人は全く飲まない人より心臓病リスクが最大31%は低く、抹茶を飲む人はそれだけ多くの保護的化合物を摂取しています。
世界中で実施された心臓病に関する集中的臨床研究に関するレビューによると、喫煙等複数の原因及び高血圧や肥満等他の重篤な疾患との関連性が実証されています。しかし、緑茶はLDL粒子の酸化を阻害するのでコレステロール濃度を低める効果があります。(酸化されやすい小さい高密度のLDL粒子のみが心臓病を起こします。)
「カテキンが豊富な断片が内皮細胞で起きるLDLの酸化を大きく削減した」と研究者らは結論し、緑茶が心臓病リスクを軽減する1つの可能な方法であるとしています。
緑茶は代謝される総カロリーを増やすことが研究からわかっており、このため新陳代謝率が高まるので選択的な脂肪代謝率を17%も高めます。ある研究で緑茶による減量はカフェインの効果よりはるかに優れており、カテキンのポリフェノール濃度に関連していることに注目しています:
「緑茶は本質的にカフェイン濃度によって説明されるレベルより高い脂肪の酸化を促進する発熱性特性がある。緑茶の抽出物は発熱反応、脂肪の酸化あるいはこれら両方のプロセスの交感的活性化により身体の組成を制御する上で一役を果たしている。」
別のレビューでは、緑茶を飲むと安静時の人間においては脂肪の酸化を促進し、肥満を予防し、マウスではインスリン抵抗性を改善することが報告されています。研究者らは次のように結論づけています:
「(緑茶エキス)を摂取すると健康な男性の中強度運動中に脂肪の酸化を促し、インスリン感受性とグルコース耐性を促す。」
抹茶を熱いお飲み物として消費するほかにもい、その粉をスムージーやケフィールなどの他の食品に振りかけると同じ効能と風味を味わうことができます。
抹茶の粉を熱湯、ステビアの粉ティースプーン1杯とココナッツミルクと混ぜてもラッテを作れます。リフレッシュするための冷たいお飲み物にするなら、氷とミントの小枝を添えてるとよいです。
今日土壌では多くの食物が栽培されているので緑茶を栽培している土壌自体がすでに農薬、抗菌剤、フッ素化合物、重金属で汚染されている可能性が高いです。抹茶はたいていの健康食品店やヘルスフード店で買えますが、有機商品をお求めください。高価でも最高品質品のほうがその価値はあります。
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