Dr. Mercolaより
パーキンソン病の新規診断症例を対象にした、新研究がこの病気の進行を劇的に遅くできる重要な画期をなすと研究者が言っています。
信じがたいという方もいるかもしれませんが、新研究が集中トレッドミル運動を安全で推奨できるとしています。「高強度集中」であることが要です。JAMA Neurologyに掲載されたランダム臨床検査によると緩やかな運動では効果があまりないそうです。
パーキンソン病処方薬の問題はだんだん効かなくなっていくことです。このため研究者らは代替処置法の研究を始めました。
時間とともに悪化していく症状には震えが止まらない、背中が丸まった姿勢等の衰弱させていくものがあると表現する人もおり、後期症状としては発話障害、人格の変化、うつ状態、認知症が含まれます。
この新研究にはペンシルベニア州、コロラド州、シカゴの多くの大学や医療センターの研究者が参加し、研究主任はコロラド・オーロラ大学物理療法コースのマーガレット・シェンクマンさん、ピッツバーグ大学健康・リハビリ科学部のチャリティー・G・ムーアさん、 コロラド大学退役軍人東部臨床センターの高齢者研究教育部門のウェンディー・M・コートさんです。
高強度と緩和なトレッドミル運動が 過去5年間にパーキンソン病と診断された患者(薬漬けにまだなっていない「初な」患者としても知られる人々)にとって安全であるか、患者がこの運動を週3回という「仮説上の習慣性」として行うことが可能か、さらに運動機能症状が研究継続のために有意であるか否かを見ることに研究チームは主眼をが置きました。
この研究に参加した 40~80歳の128人の参加者に関して、80~85%の強度で行う集中運動及び60~65%の強度で行うものが安全かつ行いうるものと見なされました高強度集中トレッドミル運動は「無駄ではない」と見なされました。すなわち、試験の継続を正当化しうる効能がじゅうぶんあったわけです。高強度集中の効果性についてみる検査を開始しましたが、緩和な運動については行いませんでした。
しかしニューヨークタイムズ紙の報じるように、サイクリング(特にタンデム)、ボクシング、ダンスその他の運動がパーキンソン病患者にどの程度の効能があるかについては一貫性がなかったのです。また先例もありました:
「動物実験ではすでに、運動でマウスのパーキンソン病症状を和らげ肉体的衰弱を遅くすることはわかっている。さらに、こうした初期研究の多くは異種の運動を用いており、どの研究も異なる運動を系統的に直接比較研究していない。」
薬剤の治験では、安全性、効果その他の要因を追跡し検討しますが、同時に結果の歪みや操作が生じないようにもします。このため研究者らは異なる強度のトレッドミル運動を正式なフェーズ2の臨床検査と同じように異なる「用量」と見なしました。薬剤調査のフェーズ1検査では一般的に.薬剤の安全性を小規模な実験で証明しようとします。
フェーズ2研究では多数の人々を対象しにて治験薬の安全性と検査要綱を継続する意味があるか否か(無駄ではないこと)を見ました。
フェーズ2検査としてその研究には薬剤を投与されていない男女患者が参加し、その誰もが規則的に運動していませんでした。標準的数値尺度を使用して研究チームは参加者を3つの主な項目について検査しました:
次に、全参加者を3種類の運動をするグループに無作為に分けました:高強度集中運動、緩和な運動、対照群に分け、それぞれを一か月間実施し、ケガがあれば報告し、その後ボランティア参加者に心臓モニターを取り付けて自分で運動を継続するように頼みました:
研究参加者の運動プログラム開始から6か月後(運動の開始を遅らせたグループを含む)、各自の病気の状態を検査し運動前のデータと比較しました。ニューヨークタイムズ紙によると:
「想像がつく通り、普段のままの生活をしていた男女ともいくぶん悪化した。これらの参加者の病気尺度は平均して3ポイント以上下がっていた。
緩和な運動グループの患者は2ポイント悪化したがこれは研究の基準によると運動がパーキンソン病の処置としては『効果なし:』と判断された。高強度集中運動グループは病気ポイントが下がり運動が「無駄ではなかった」ことが判明した。役立ったわけである。」
病気ポイントがよくなったほか、その参加者は運動要綱は耐えられる程度のものであることを確認し、実際に128人のグループのほぼ全員が6か月の運動を怪我なく完了し、数人が筋肉痛を訴えただけでした。
緩和な運動では生じなかったが、集中運動が新規に診断された薬剤未投与のパーキンソン病患者における進行をいかに遅くするかを見る検査ではなく、 高強度集中が病気の進行を遅くするというより効果的な結果を生むかどうかを見るための研究として考案されたものでした。この進行の遅延は脳血管機能や神経への血行の改善ではないかと見られます。
シカゴのノースウェスタン大学フェインバーグ医学校で人間動作科学専門の教授でこの研究の主任の一人でもあるダニエル・コーコス氏によると、脳への血行が良くなると全体的に脳の健康をよくし、悪化を遅くするものと考えられます。しかしこれは仮設なのでさらに研究が必要です。
コーコス氏は次の段階はフェーズ3検査で集中トレッドミル運動が新症例のパーキンソン病患者に効能があるか否かについて特にフェーズ2で検証済みなのでさらに進めているそうです。同氏と研究対象患者はフェーズ3の準備を進めてきました。比較的新症例の患者に集中トレッドミル運動が害がなく実際に役立つので、いかにこれを取り入れるかについて運動トレーナーに相談するように、同氏はアドバイスしています。
しかし何がパーキンソン病の原因でしょうか?この病気は科学者が一つの原因に絞り込めないような特発性疾患なのですが、たとえ低濃度の農薬でさえ原因になるという根拠が存在します。
歯のアマルガム詰め物(周知の神経毒素)を含むその他の毒素は人が意識していないほどこの病気に大きな影響があります。このためにこそ有機食品を可能な限り食べることが重要で、こうしないと殺虫剤を取り込むことになります。
さらに、様々な研究によると腸内細菌叢は健康と密接に関連しているほかにも、パーキンソン病への罹りやすさにも影響しているようです。
Neurology(神経学専門誌)に掲載されたある研究によると、パーキンソン病が腸内から始まり最も長い神経である迷走神経を通り脳内に至るとしています。この神経は首から腹部まで伸びており、感覚線維と運動線維を配分するほか心拍数や消化にも影響します。
潰瘍患者がよく受ける迷走神経切離といわれる手術は迷走神経を切断し酸の分泌量を減らします。
スウェーデンでは、研究者がこの手術を受けた人と受けなかった人を比較しました。手術を受けた人のうち神経幹を切る全迷走神経切離術は選択的迷走神経切離術を受けた人よりパーキンソン病発生率が40%低いことがわかりました。
絶食がパーキンソン病症状の緩和に役立つ可能性があるというのは奇妙なことで、絶食効果は免疫系の機能に関わっているからです。
絶食が老化と免疫系の健康に及ぼす効能を探求した研究の共著者でありUSC寿命研究所所長のヴァルター・ロンゴ氏が説明するように、絶食を長期行うにともない白血球数が下がるが、また食べ始めると病気と闘う主な細胞である白血球の数が元に戻ります。
絶食すると「委縮させるスイッチ」がオンになり、このため血液の生産に関わっている幹細胞による造血系再生を促すと、ロンゴ氏は説明しています。絶食は古い損傷した免疫細胞を死なせ新しい細胞がこれを置き換えます。
「長期の絶食で幹細胞による造血系再生を促すという顕著な効果を持つことは予想していませんでした」と同氏は言っています。Medical Dailyがこの点をさらに説明しています:
「絶食すると身体は糖分、脂肪、ケトンを貯蔵せざるを得なくなり、多数の白血球が分解されます。ケトンは体内で脂肪がエネルギーすなわち燃料に変わるときにできる物質で、減量のための主役です。間歇的絶食をすると身体が脂肪を主要なエネルギー源として使用することができるようになり、このため多くの運動選手が競技のために低体脂肪を目指すために利用しています。
これで新陳代謝が速くなり消化系が休憩するので腸の運動をよくします。食べない時期には新陳代謝が促されてカロリーを燃やす能率がよくなりますが、これは身体に対していかに健康的な消化が行われるかを思い出させるようなものです。」
集中運動でパーキンソン病による衰弱という影響の一部を解消するか軽減するのに役立つことを示す研究が、運動が健康に与える有益な効果を過小評価するべきではないことを繰り返し示しています。その他の健康上の異常を運動により治癒できるほか予防もすることを列挙している研究は多く存在します。
どれほどよい食生活をしていても、運動は欠かせないもので、最適なのは強度トレーニングと体幹強化運動、ストレッチ、高強度集中インターバルトレーニングHIIT(老化する筋肉のために特によい)を組み合わせることです。
酸化窒素ダンプというこの運動の一形態がありますが、これはわずか4分の連続的動きでできます。日常生活の中で運動以外の動作も大切です。パーキンソン病を予防するのに役立つその他の方法:
他のどの要因よりも、何を食べるかが病気を寄せ付けず最適に機能する身体に燃料を供給するために重要なことをお忘れなく。
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