背中下部の痛み

早分かり

  • 歩く、立つ、座る間の姿勢をよくする戦略や簡単な自重を使う運動で筋肉の動作を整合的にでき、調整することで背中の痛みを予防または軽減できるようになります
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脊椎調整で背中下部の痛みはよくなるでしょうか?

2018年3月15日 | 366 ビュー |
バージョン:日本語

Dr. Mercolaより

慢性的背中の痛みは日常的に起きる可能性がある一方、痛みがなくなっていくにつれて回復時期を体験し不快感なく自由に動き回れるようになります。

背中の痛みが12週間以上続く場合慢性的であると定義されており、約20%の人に起きています。

ほとんどの背中下部の痛みは機械的問題に関連しています。言い換えるとこの痛みは筋骨格の状態によるものであり、腎臓結石やがん、関節炎、骨折等の異常によるものではありません。

幸いにも筋骨格の異常の多くの症例は手術や危険な薬物なしでうまく治せます。

最近のある研究が平均的な人の場合脊椎の操作後で背中下部の痛みを軽減できることを実証しました。

脊椎の操作で和らぐ背中下部の痛みと脊椎機能アップ

Journal of the American Medical Association (JAMA、全米医師会の専門誌)に掲載されたその研究は2011~2017年に背中下部の痛みを持つ患者1,700人を対象に行った26本の医学研究のメタ分析です。

脊椎の操作をカイロプラクティック、物理療法、整骨、マッサージセラピーを含む各種のプロが参加して行いました。

この研究の結果は脊椎の操作後に若干でも痛みが軽くなることを示しており、その軽減の度合いが市販鎮痛薬や非ステロイド抗炎症薬(NSAID)とほぼ同じでした。

脊椎の操作が全体的機能によいこともその研究で判明しました。平均的な人は歩く、寝る、ベッドの中で身を返す等当たり前の動作をより簡単で楽にできるようになったと報告しました。

統合医療オッシャーセンターのDr.ウォルフ・メーリングによると、こうした結果は「臨床的に有意な改善」とは見なせないそうです。

これらの結果は僅かな改善であったとしても、結果はおしなべて得られた成果であって、患者は操作を受けただけでよくなったことに注目すべきです。

言い換えれば、操作後に回復した脊椎の機能的動作を維持したり痛む部位の炎症を軽減するために構成した追加的リハビリ運動は不要だったのです。

この処置による副作用を報告している研究はありませんでした。一部の患者さんは調整後筋肉の硬直を若干感じたり、少々頭痛がしたそうです。

初期の伝統的医療従事者も病原菌理論、免疫化処置その他の科学的進歩を否定していました。

問題とされる議論の一部の焦点は、カイロプラティックが、害の方がメリットより多い危険な薬剤や手術ではなく、筋骨格異常を軽減するために栄養や運動をよく利用するという事実によるものです。

背中の痛みの原因は何?

背中の痛みの原因を究明することは選択する処置方法と同様に重要です。痛みの本質的原因を解決しなければ、再発します。

よくある原因の一つが座業、通勤や夜自宅でくつろぐために長時間座ることに起因する筋肉収縮と伸長のアンバランスです。

座ったままだと脊椎の腰部にある骨と大腿骨上端をつなぐ腸腰筋が短くなります。このため立つときに姿勢が変わると背中下部を前へ引っ張るのでひどい痛みの原因になります。多くの方はこの種の痛みを「修理」するため医療処置を受けるしかなくなるか、結局は長期間薬に依存するようになっています。

床から物を取り上げる等の簡単な動作でも痛みを感じることがあります。この種の痛みは悪い姿勢、肥満、不活発であることによりなりやすい肉体の弱さによりその痛みを感じる前の数か月に原因が生じることがよくあります。

こうした要因は背中下部が本来耐えるべきであるようには作られていないようなストレスを掛けます。時間がたつにつれ、他の酷使による負傷と同様で、その部位が弱くなり、筋肉炎症を起こし、これが痛みや不快感につながります。

弱い筋肉や悪い姿勢が原因で起きる背中下部の痛みを予防する1つの方法は腸を保持し、脊椎や椎間板を安定化している、内蔵コルセットのような機能をしている腹筋を鍛えることです。

これは痛みの症状だけをターゲットにするのではなく、背中下部の痛みの原因を処置するための効果的な方法です。痛みを隠すための薬剤、筋肉弛緩剤で炎症反応を隠しても原因は治らないので痛みが再発します。

脊椎融合では解決できない

脊椎融合手術ではまず慢性的背中の痛みは治りません。過去15年間に実施された脊椎融合症例数はほぼ600%も急増しましたが成功率は激減しています。

この処置に要する保険金支払や手術用具の値上がりが医療費増大につながりました。

フロリダ州のあるケーススタディーはこの処置の費用が年間$4700万から(インフレ率を加味して調整済みでも)$20憶へ膨れ上がった経過を示しています。もともと融合手術は脊椎の破砕につながった大事故の後の不安定な脊椎を処置するために利用されていたから、患者は脊柱が治癒するまで2か月ベッドに釘付けでした。

1980年代のある時期にこの手術を変性円板疾患の処置に利用した記録がありますが、これは不安定な期間を一貫して患部を安定化するためでした。変性円板疾患と関連する背中下部の痛みは裂傷や腫れ、痛みにつながる椎間板への過剰なストレスに関連しています。

その発端となる原因には過剰な体重、悪い姿勢、喫煙が挙げられます。しかし、椎間板の萎縮部位での動きを解消してもそもそも原因を解決できず、脊椎をその後も損傷し続けるリスクを背負ったままになります。

背中の問題を隠す薬剤の危険性

従来医学を実践する医師らはNSAID、オピオイド等の鎮痛剤を慢性的背中の痛みにすぐ処方しがちなものです。こうした薬は目先の痛みを和らげるかもしれませんが、その効果は一時的なものです。

残念ながら鎮痛効果が得られると炎症が治っていない筋肉に無理をかけたくなり、場合によっては痛覚過敏つまり痛みに過敏になる傾向があります。薬やオピオイドは痛みをごまかしますが、問題の原因を解決するわけではないので、薬を飲む前より事情は悪化します。

重篤な症状については短期的には薬で間に合わせるしかないこともありますが、最適な処置形態は原因を治し、身体の使い方を変えて長期的改善に努めることです。

薬には市販薬も含め重篤な副作用が伴います。NSAIDは心臓発作や脳溢血、その他心臓血管の異常の他にも重篤な胃腸出血、高血圧、腎臓損傷リスクを高める場合があります。

これらの副作用と同様に重要な点として、オピオイドの処方薬ではさらにコストが高くなります。オキシコンチンなどのオピオイド系鎮痛剤は背中の痛みによく処方されていますが、依存症につながることが極めて多く、今日最も乱用されている処方薬の一つです。

背中の痛みはオピオイド依存症の流行拡大の引き金となった最大の原因です。

結局鎮痛薬は特に筋肉弛緩剤や抗けいれん薬等その他の薬剤と併用したとき重篤な健康リスクを伴っています。鎮痛薬の使用は悪循環の元でもあり、悪循環に陥ると痛みが隠されているときに無理をしやすく、これが炎症し続けている筋肉をさらに傷めます。

背中の痛みを薬なしで軽減する効果的な戦略

背中の痛みが現在ない方でも、背中下部の痛みが起きないまたは再発しないように以下の処置戦略を検討してみてください:

レギュラーストレッチ

日常的にストレッチプログラムを実践することを強くお勧めします。私がよく行っているものはアーロン・マティズさんが開発したアクティブアイソレーティッドストレッチ(AIS)です。これは従来の意味でのストレッチ方法とは全く異なり、全身の柔軟性を取り戻すために最適な方法の一つです。

喫煙を止める

喫煙は脊椎下部への血流を減らし、椎間板の萎縮リスクを大きくします。

ビタミンDレベルを最適化する

毎日日光に当たりビタミンDを十分に体内に作ることで、ビタミンDが脊椎も含め骨格を強くします。

健康な体重の維持

お腹の周り特に余分な体重を着けていると背中下部にストレスが増え、重心を変え、姿勢も変わります。

背中の保護

ほとんどの身体の動きには背中の筋肉を使用するので、特に物を持ち上げるとき脊椎を保護することが重要です。持ち上げるときはかがまず、腰を下げ膝を曲げ、背筋をまっすぐにしたままで体を低くします。荷重を持って立ち上がるときは腿とお尻の筋肉を使い、荷重を身体に密着させ重量負荷が均等に全身で受け止められるようにします。

重い物は肩より上に上げず、重い物を運んでいる間は身体を捩じらないようにしてください。

姿勢に注意する

座り、立ち、歩き、寝るときの姿勢を正しくすることでも背中を保護できます。このことは日常的活動の実践を行うためには二次的な性質のものにすぎないと感じるかもしれませんが、やり方がまずいと慢性的に応力が背中下部に印加される羽目となります。

1時間おきに座ったり立ったりして正しい姿勢を練習してください。意識してお腹を引き締め、骨盤を少し上へ回すことを忘れないでください。

同時に、耳が肩の上に来て頭を後ろに維持し、両肩が張った姿勢に心がけます。こうすると脊柱が適正な揃い方になります。座ったり立ったりしながらこの姿勢を毎時数分間筋肉を引き締めて行いましょう。

保湿

筋肉と椎間板の健康を維持し炎症を軽減するには水が必要です。

ローヒールを履く

ハイヒールは格好よく見えるのかもしれませんが短時間するとすでに臀部と背中下部の自然な姿勢が崩れ、背中下部にストレスが掛るのでその代償を払うことになります。

位置を変える

一定の場所に長時間留まっていると筋肉の硬直性を増し、関節の柔軟性が乏しくなります。椅子に座っているなら頻繁に座る位置を変え、姿勢をチェックし、立っているなら一定の場所に長時間立ち続けないでください。

とても効果がある2つの処置と予防戦略

背中下部の痛みを予防する2つのとても効果がある手段は密接に関わり合っています — 活発であり続けしばしば立つことで筋肉を強くし調整が効くようにでき、硬直を軽減し、血流をよくします。

運動と動作は同じ種類の動きの両極端に位置するだけです。運動は鼓動を増し、筋肉を強くするために必要ですが、運動以外の動作は全体的な健康のために必要です。

両方とも健康な背中を維持するためには欠かせません。毎日30分以上運動するメリットも長時間座ることで相殺されてしまいます。

仕事中にデスクから離れないのはわかりますが、心臓血管や筋骨格の健康をよくするための工夫を必ずしてください。こうしたときには一日の間にできる限り立つようにすることが必要です。

50分座ったら10分立つのではなく、デスクを改造して50分立ち、10分座るようなかたちに変えることを検討してください。バランスボードなら筋肉の仕事量が増え、立っている間の循環を増やします。

姿勢よく立ち、歩くことの大切さはいくら強調しても足りないほどです。実際、以上ご紹介した戦略で私は自分の背中の痛みを解消しました。

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