Dr. Mercolaより
年初の今年こその決意とか夏の水着のことを考えたとき、運動プログラムを強化したり新しいプログラムを始めるにともない遅発性筋肉痛(DOMS)を引き起こす場合があります。
運動は筋肉の調子を整える以外にも、服が着やすくなることを研究が実証しています。
運動するとさらに神経系統や脳を発達させ、このため加齢にともなう縮小に抵抗力がつき、認知力もよくします。規則正しい運動を長期行うことで気分がよくなり、うつ状態にならなくなります。
運動でメタボリズムがよくなるので、体重を維持できるようになり、慢性病(心臓血管病、2型糖尿病や高血圧など)を予防できます。運動には多くのメリットがありますが、それは長続きしません。
運動しなくなると、筋肉の強度や調子、神経系の保護、新陳代謝促進がゆっくりと衰えていきます。運動後、特に運動していなかった後の運動プログラムをこなした後筋肉痛が起きやすいものですが、DOMSは以前運動したことがあるときでも起きる場合があります。
筋硬直は新しい運動プログラムの開始後や現在のプログラムに新たな運動を加えたり、普段行っている運動でも強度ないし時間を伸ばすと起きることがあります。この硬直はよく不快感、痛みを伴うとか場合によってはつってしまうこともあります。
運動に関連する硬直は必ずしも懸念の種にはなりませんし、自宅で対応できます。筋肉がさらに激しく仕事をするに伴い、筋肉線維に微小な損傷を発生し、これがDOMSにつながります。
どんな動きも不快感を生みますが、特にジョギング、スクワット、腕立て伏せやウェートリフティングがこうした状態によくなります。
DOMSになるたいていの人は医師の手当てを求めず、時々痛むことは筋肉を鍛え調子を整えるためにしょうがないと思っています。しかし、プランニングと練習によってこの異常の発生頻度や重度を減らすことはできます。
興味をそろることには、不快感は新しい偏心肉体活動の後には特に頻繁に起きます。
運動で筋肉が動くとき、偏心と同心の動作があります。同心運動の間は持ち上げる荷重は最大値には至りません。収縮により筋肉が短くなり、バイセプスカール(上腕筋トレーニング)のときウェートを持ち上げる動作がその例です。偏心的な筋肉の収縮は筋肉が伸びるときに生じます。
言い換えると、筋肉が伸びるにともない活性化してもいます。偏心動作のとき強化は最大限になり、動きは生理学的に一般的にみられるもので、DOMSは偏心動作に限って関連してきます。
偏心動作の際、力が同心的動作のときより筋肉の中で断面積が小さい部分に配分されるにともなって微小な筋肉の亀裂が走ります。
この緊張増加こそ筋線維や結合組織の構造的破壊、筋肉の裂傷、その後の痛みやうずきにつながっていきます。痛みや不快感は運動後1~2日後に発生し、「筋熱」とも呼ばれることがあります。
DOMSについてよくある誤解はこれはきつい運動後に筋肉の中に乳酸が溜まることによって引き起こされているというものです。乳酸は筋肉の中でグルコースやグリコーゲンを分解してエネルギーを出すために十分な酸素が筋肉に供給されない無酸素運動の際に生じる有機化合物です。
このため使用中の筋肉群には一時的に焼けつくような感覚が走り、これが十分に生成されたときは吐き気や嘔吐にさえ至ることがあります。いかし、この作用はDOMSの原因ではありません。
疼痛感は筋線維の間の結合組織に分布している遊離神経末端で終結している有髄化線維を通って伝達されます。
大型のグループIII線維が鋭い局部の痛みを伝達し、DOMSに伴う拡大するような鈍痛はグループIV感覚神経を通って伝達するものと考えられています。これらの線維は科学的、熱的、機械的など各種の刺激に反応し、筋肉内で微小な亀裂が走るときに放出される炎症性化学物質によって引き起こされていると考えられます。
多数の反復はDOMSに頻繁に関連しており、新しい運動は軽いウェートでゆっくり始め、目標のレベルまでは反復数を少なくすることで重篤な症状を予防できます。局部の痛みや不快感以外にも、DOMSに関連するその他の症状には次のようなものがあります:
筋違えは筋線維が伸びたり裂けたときに発生するものですが、捻挫は靱帯が裂けたり、伸びるまたは捻ったときに発生します。
筋違えしやすい部位としては背中下部、両脚がありますが、捻挫は膝、踵、手首、親指で起きやすいです。捻挫や筋違えの症状は痛み、腫れ、柔らかさを含めDOMSの場合とよく似ています。
さらに打撲傷や発赤も症状に含まれます。運動や怪我に関連しない筋肉痛が出るその他の異常には線維筋痛症、リウマチ性多発筋痛症、感染症、医薬品の副作用、肉体的活動の欠如が含まれます。
DOMSの痛みや不快感は一時的なものです。筋肉痛や筋肉容量の減少により随意の運動性能が落ちるのを実感することがありますが、筋力が恒久的に損失するとか不快感が継続することを示す証拠は存在しません。損傷した筋肉は通常の場合3週間以内に完治します。しかし、症状はしばしばそれよりかなり早く治るものです。
画像処理研究によると超音波はDOMSを断面から検出するには感度がよくないが、 超音波は捻挫や筋違えによる損傷は検出できることがわかっており、すなわちDOMSによる損傷は捻挫や筋違えの際に発生するよりはるかに小さいことを示しています。
DOMSによる浮腫は核磁気共鳴画像診断(MRI)などのより高感度な画像処理でははっきり写りますが、診断のためには必要な手段ではありません。MRIで発見されるDOMS関連の異常は症状を実感しなくなってからもまだ3週間は明瞭に写っていることを研究者らが発見しました。
一回の運動だけでDOMSを起こした微小な裂傷があったとしても、回復はそれほど瞬時には起きません。この異常は通常医療的処置は不要なことが多いです。簡素な戦略だけで自宅でも体の回復を促すことができます。
しかし痛みが耐えられないとか、四肢が重く弱く感じる、またはどれほど十分な量の水を飲んでも尿が濃くなる場合、医師の診察を受けるべきです。
活発になるにつれて症状がよくなることはよくあり、このため元通りの活動や運動のレベルに戻りたくなります。しかし、筋肉はその後毎日軽く運動するほうが早くよくなります。
最後に運動してから24時間以内にほぼ筋肉の硬直や痛みがなくなるまで数日間軽い運動の予定を継続してください。「頑張りぬいて痛みをやり過ごそう」としたり難しい運動を行うと悪化します。
痛みの直撃を抑えるのに役立ついくつか方法がありますが、痛みが和らいでも筋肉が修復し回復することを意味していないので注意してください。アイスパック、軽いマッサージ、指圧で不快感は減ることはあります。こうした処置で痛みが和らぐに伴い、もう治ったと思い込んで次の運動に挑戦しようなどとは思わないことが正しく、これをすると問題が大きくなります。
痛みを全く避けることはできないでしょうけれども、痛みが大きければ得るものも大きいとは思わないことです。実際には、痛みとは身体が完全に回復するまでペースを落とすか休む時期であることを意味します。
運動中から痛みを感じ始めたら形がよくないとか捻挫や筋違えなど運動自体に問題があります。運動を直ちに止めもうこれ以上筋肉や関節にダメージが及ばないようにしましょう。
DOMSをほぼ解消する私がよく使っている2種類の方法があり、これらはPEMF (パルス電磁場治療)とPBM (生体光変調)です。私の場合80%以上もDOMSを削減する近赤外線とその残余部分を解消するPEMFを約20分使用します。詳細な説明は今回の記事の範囲を超すので後日また詳しく取り上げたいと思います。
フォームローラーは軟組織を動かすので、日常的に使用して痛みや懲りをやわらげたり、運動前のウォームアップに使い血流を鍛えようとする筋肉へ増えやすことができます。
柔軟性や行動性に乏しいと動く範囲や動作に支障をきたし、これがもとで運動目標を達成しようとして無理するのでDOMSにつながります。フォームローラーは全身の健全な状態にメリットがありよく起きる痛みに効きます。安価なツールであり、以下のメリットがある治療用ツールです:
Epoch Timesはフォームローラーを使ったウォームアップについて4回シリーズの記事を載せました:
• フットロール: 床に膝を曲げて座り、足先をローラーに乗せます。両腕で支えながら体を後ろに寄り掛けてバランスを取りながら支えます。足の裏を踵からつま先までローラーの上で転がします。
• 向う脛ロール:四つ這いになります。片足を上げ、ローラーを向う脛の下に置きます。両手と片膝で支えながら向う脛を膝から踵までローラーに乗せたままロールします。次は反対の足も同様にします。
• ふくらはぎロール: 膝を胸に引き寄せて床に座ります。片足を伸ばし、フォームローラーをその足の下に置きます。両手ともう片方の足で支えて床からお尻を浮かせつつアキレス腱から膝の裏まで全体をロールします。
お尻を内側と外側へ回してふくらはぎの内側と外側に届かせます。座ったままふくらはぎを横に回すこともできます。または、ローラーに両脚を伸ばしたまま乗せ、片足を反対の足に乗せます。このようにすると圧力がさらに加わります。反対の足についても同様に繰り返します。
• 脚の外転:床に座り、フォームローラーを膝の下に置きます。片脚を曲げ、もう片方は伸ばしたままにします。両腕と曲げた脚で支えながら、床から腰を浮かせて伸ばした方の脚をローラーの上でロールします。脚を外へ回して脚の外側までローラーに当てるようにします。
生姜
生姜は消化不良、吐き気を治すことや認知力の改善に効き、さらに天然の抗炎症性鎮痛剤として歴史的に長い間利用されています。生でも加熱した生姜でも24%も筋肉痛が軽減します。
サクランボ
サクランボには抗炎症作用があることはわかっており、関節炎や通風に伴う痛みや不快感の軽減に役立ちます。さらに筋肉痛全般にも有用です。サクランボは長距離走選手が無理した後の痛みを大幅に軽減することをある研究が実証しました。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは天然に存在する強力な抗酸化剤で、DOMSを軽減し回復を早めることなど健康へのメリットが様々あります。
クルクミン
この色素は香辛料のウコンの生き生きした黄色を生み出しているもので、効果的な抗炎症剤であり、鎮痛効果、行動性の改善や炎症軽減を助けます。
オメガ3脂肪
動物性オメガ3脂肪は高度な抗炎症性があり、心臓に有益です。食事から得る最適な方法は環境毒素があまり多く蓄積していない野生の鮭や、ニシン、サバ、アンチョビ等の小魚です。DOMSが急に発生したらオキアミ油のサプリを試してみてください。
ウサギギク属
これはホメオパシー療法に使用するとマラソン選手の筋肉痛に効くが細胞損傷には効果がないことがわかっています。
硫黄/MSM
MSMは34%が硫黄で、関節の健康、メタボリズムの改善や炎症の軽減にメリットがあることで知られています。細胞膜の浸透性も改善するようであり、その他の有効成分も放出するのを助けます。硫黄はデトックスのために重要な役割を果たし、グルタチオンという最も重要な天然抗酸化剤の生産のために身体が利用する必須成分です。
カルノシン
アミノ酸のベータアラニンとヒスチジンから成る抗酸化剤です。筋肉組織内の酸を緩衝し、局部炎症を軽減することで筋肉痛を和らげます。大多数の研究は、カルノシンによって競技成績をよくするつもりなら、最適な方法はカルノシン生成の際に制限アミノ酸であると考えられるベータアラニンのみを摂取することを発見しています。
筋肉中に水素イオンが蓄積されるにともない、pHが下がり、酸性になります。その研究の理論によるとカルノシン濃度を高めることによって、こうした水素イオンによる有害な影響を相殺できるので、損傷なく長期間にわたる高強度の筋肉収縮を維持できるといっています。
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