Dr. Mercolaより
大気汚染物質のなかには室内のほうが外気より100倍も濃度が高いことをご存知でしたか?呼吸器系と全体的健康を維持するのに品質のよい空気は欠かせません。
残念ながら平凡な人は1日に92%を室内で過ごすことが数件の社会学的調査の結果判明しています。そのデータによると被雇用者は屋外で2%、通勤のために6%の時間を費やしています。
このため長期的健康のためには屋内空気の質はとても重要です。環境保護局(EPA)によると、屋内の空気品質が悪いことは日常的に直面する最も多い公衆衛生のリスクです。
屋内の空気品質が悪いと短期間のうちにまたは数年たってからさまざまな健康への害悪につながることはわかっています。日常接する室内大気の汚染を把握して制御すれば居住空間に軽微な変化を生み出し、健康へのリスクが軽減されます。
自宅やオフィスにいると室内の化学物質やスモッグに気が付かないので、外気のほうが屋内より汚染されていると思う傾向がありませんか。実際にはこの逆で、屋外の空気より屋内の空気のほうが危険です。
EPAによると住居の室内大気汚染は屋外の2~5倍高いそうです。汚染物質によっては屋外より100倍も濃度が高いそうです。
多くの新築家屋や建物は光熱費を下げることを目指して建てられています。このため換気用の人工空調を行わなければならなくなりました。こうした建物は光熱費が下がっても、換気しないと健康に害を及ぼすリスクが高まります。
米国国立がん研究所(NCI)と疾病管理予防センター(CDC)ともにあらゆるがんの80%は環境に起因することを実証しました。
がんの大多数は遺伝要因より発がん物質や毒素との接触のほうが主因です。
このことが提唱されたのは、4人の科学者があらゆるがんの80%は環境に起因することを実証した1977年まで遡ります。その研究の根拠データは地理的多様性、経時的なリスクの変化、移民、回帰分析、症例報告から集めたものでした。
屋内空気汚染は建物、その使用者、気候、構造、什器備品、汚染源相互の作用が複合して発生します。
使用者による汚染にはたばこの煙そのほか、空気のリフレッシャーや清掃用品等屋内に持ち込む物に関連して発生します。
自宅やオフィスの空気品質を悪くする要因は様々あります。汚染源として揮発性有機化合物(VOC)として一括されますが、VOCを放出している物は家の中に数百種類あります。屋内汚染源の例:
アスベスト
細菌(バクテリア)やウィルス
建物、塗料
一酸化炭素
敷物
清掃用品、家庭用化学品
ゴキブリ
埃、これに潜むダニ類
ホルムアルデヒド
鉛
ペットのふけ
ラドン
二次喫煙
VOCs
難燃剤
VOCはエアロゾル、スプレー、掃除用品、木材保存料、趣味用品、プライウッド製品等の製品から放出される危険な汚染物質です。その中でも馴染みのある物にはベンゼン、フォルムアルデヒド、トルエンが挙げられます。
ほとんどの健康研究は一種類のVOCしか対象にしていないので、これらの化学物質が組み合わさるとどんな影響が及ぶかは解明されていません。個別のVOCに関しては毒性がわかっていますが、安全基準が本質的に無い物質なので、複合汚染に関しては個々の毒性レベルはもっと低くなる可能性が高いです。
室内大気汚染は短期にも長期にも健康を害します。子供は自宅でも学校でも化学物質や汚染物質に対して特に脆弱です。大気汚染による子供の症状に注意をし続け、校内の空気品質を学校に改善させるよう取り組みましょう。
室内大気汚染による短期的症状はアレルギーや風邪の症状と似ています。症状例:
喘息の悪化
痒みを伴う涙目
頭痛
めまい
疲労
咽喉荒れ
鼻水
こうした症状は汚染物質と接触しなくなると数時間でなくなりますが、汚染環境から離れただけでは長期的健康への支障をなくすことはできません。長期的健康への害悪例:
観葉植物は空間を明るくし、気分をよくし、空気を浄化する自宅や職場によいとても機能的な装飾です。
鉢植えした植物は職場やリビングの空気を改善し、血圧も下がり、注意力や仕事の能率をよくし、不安を軽減し、仕事の満足感を上げることが研究によってわかっています。
植物の周りで仕事すると正確さが増し、成果も上がることを実証した研究もあります。記憶保持や集中力も改善することがその研究では判明しています。植物のある所にいるだけでも記憶力が20%よくなることが研究でわかっています。
人員のそばに植物を置いてあると病欠が減り、能率アップにつながることも研究からわかっています。この点は長期的に多数の人員に適用すると大きな効果を期待できそうです。
植物は環境の修復即ち大気、土壌、水系の汚染軽減にも利用できます。NASAやジョージア大学、ペンシルベニア大学の研究者らは自宅に鉢植えした植物を置いておくと空気の質がよくなることを実証しました。
植物が葉や根によって汚染物質を吸収して空気を浄化するので、工場、自動車、暖房システムから出る汚染物質を屋外の空気から吸収しているのと同様の効果があります。
ほとんどの葉が豊富な植物なら屋内の空気から汚染物質をある程度は吸収することができます。VOCを自宅やオフィスからなくすのによい数種類の植物があります。NASAは1989年にこの方面で初期研究を実施し、密封空間の汚染物質を削減しうる特定の植物を発見しました。
その後も屋内の空気汚染を修復できる植物について研究が継続されました。近年の研究では12種類の観葉植物が最も効果的で、しかもVOCの種類によってはよく吸収することもわかりました。米国化学学会の会議ではこの研究結果が議事日程に挙がっています。
縁紅弁慶
ガソリン、塗料、灯油、ラッカーから放出されるトルエンをよく吸収します。この属の植物は中くらいの明るさ、一株一つの鉢、室温という条件でよく育ちます。水をやるタイミングは土が乾く頃で、この頃葉が茶色になるのでわかります。
折り鶴蘭
この植物はフォルムアルデヒドをはじめたばこの煙に含まれる一酸化炭素、燃料類から出ているOキシレン、プラスチックから出るPキシレンを90%吸収します。(この植物にはシャム折り鶴蘭もあります。)植物栽培が苦手な人でも丈夫で簡単に栽培できます。この植物はペットに安全で容易に育ちます。
スカーレットスター
パイナップルの仲間でアナナス科のこの植物は接着剤、家具のワックス、洗剤、塗料から空気中に出ているベンゼンを90%除去します。屋内でよく育ち、ペットに安全です。干ばつによく耐えるので水のやりすぎは禁物です。
Consolea falcata(サボテンの一種)
この可愛いサボテンは周囲の空間からエチルベンゼンを80%吸収します。エチルベンゼンは電子製品、建材、ガーデニング製品、おもちゃ、家具類から放出されています。
たいていのサボテンは鉢植えして適量の栄養、光、水を与えるだけで容易に維持できます。旱魃によく耐えますが、地面に植えてあるものより屋内で鉢植えの場合は水をより多く必要とします。
リュウケツジュ属
このきれいで様々な形がある葉の豊富な植物は家庭用クリーナーやマニキュアリムーバーから出ているアセトンを90%吸収します。
シダ類
この葉が豊富な植物は水を豊富に必要とし、屋内に湿度を供給します。
スパティフィルム・カンニフォリウム
この属の植物は一色または変化に富む葉の種類を持つ物があります。春に花が咲き、多くの光を必要としません。デジタル機器から出ている電磁波の放射線を吸収するのでオフィス内の自分のそばに置きましょう。空気の加湿効果もあります。
セイヨウキズタ(ヘデラ)
容易に育ち、世話が簡単、たばこの煙に含まれる毒素をとてもよく吸収し、空気を浄化するので、喘息の人に特によいです。
イチジク属
世話に若干手間が掛かりますが、イチジク属は空気中のいやな臭いを吸収し、家屋やオフィスの有毒物質を吸収します。この属には数種類の亜種が存在します。
筒千歳蘭(Sansevieriastuckyi)
世話が簡単でよく育ちます。ベンゼンやフォルムアルデヒドを吸収し、夜間は室内に酸素を放出します。
フィロデンドロン
栽培し易くハングポットで吊るすと見栄えのいい人気ある植物です。フォルムアルデヒドを素早く解毒しますが犬猫には有毒な植物です。
カマエドレア・サイフリツィー(ラフィア属のヤシ)
同属にテーブル椰子があります。この植物は屋内でよく育ち、家具類から出ているフォルムアルデヒドを吸収します。新しい椅子や寝いすを買ったら以上ご紹介した植物をいくつか置くとよいです。
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