Dr. Mercolaより
具合が悪いときは、ベッドで丸まって休養を取るべきか、頑張って運動をするべきでしょうか?
体を鍛えるメリットの1つは、休息を取って回復できることであり、作り上げた「蓄え」を病気からの快復のために使うことができることです。これは、食料不足の時に蓄えられた脂肪のようなものです。
体を鍛えることによって、免疫のバッファができ、病気と効果的に戦えるように体がサポートされます。
運動を止めないと、体の回復能力はすぐに限界を超え、実際に悪化してしまいます。
行ってほしい簡単なガイドラインとしては、病気になって体にストレスがかかっているときは、体が総動員で病気をやっつけられるように、休息を取ることです。
したがって、既にストレスのかかった体にさらなるストレスの負荷をかけることになるので、過度な運動、特に激しい運動は避けてください。
ウォーキングなどの軽い運動なら、通常は大丈夫です。ただ、やりすぎないように注意して、体の声を聴いてください。
病気の時でも軽い運動が実際に望ましいこともあります。
症状が首より上の場合、通常、いつもより軽い運動であれば行っても大丈夫です。例えば次のような症状です:
運動ができるほどエネルギーがある場合、運動による発汗により体温が上がり、多くのウイルスを殺すのに役に立つことがあります。実際、ある調査によると、風邪のときの運動が望ましい場合もあります。
ある10日間の臨床試験の終了時、1日おきに40分の運動を最大心拍数の70%で行った場合、安静していた人より気分が良くなったという結果になりました。臨床的重症度や症状の継続期間がほぼ同じ場合であったにもかかわらず。
病気の時の運動に重要なのは、注意して行うことです。過度な運動は、体によりストレスを与え、それにより免疫系を抑制してしまうため、病気の時の運動の強度はごく軽くしなければなりません。
ですから、風邪の引き始めかと思ったら散歩したり、日常の運動を軽くするようにしましょう。運動およびスポーツ科学のレビュー(Exercise and Sport Sciences Reviews)誌では、次のように記載されています:
「長時間の激しい運動は、免疫抑制の原因となり得る一方で、軽度の運動であれば、免疫機能が向上し、呼吸器ウイルス感染症にかかるリスクおよびその重症度を軽減する可能性がある。」
ソファでぐったりしたいときに、医師の処方と同じ効果を持つ驚くべきシナリオがたくさんあります。例をあげましょう:
手術からの回復
小手術を受けた後に、ジムに通うことは、副作用の軽減と日常生活が可能になるまでの回復が早くなるという点で、非常にメリットがある可能性があります。もちろん、運動の強度に気を付け、切開痕や回復に対してストレスとなりかねないほどの運動は避けなければなりませんが、一般的に術後なるべく早く運動を始めるほど良いと言われています。
がん患者
がん治療中、治療後の運動により、がんによる死亡リスクやがん再発リスクを低減し、活力が高まり、既存のがん治療の副作用を最小化に役立つ可能性があります。
マクミラン・キャンサー・サポート(がん患者のためのサポート団体)によると、がん患者とがん生存者は、週に2.5時間の運動するべきとしており、がん生存者のための運動ガイドラインに関するアメリカスポーツ学会の合意声明からの抜粋を引用しています:
「運動は、大半のがん治療中、治療後の両方で安全に行えます(中略)患者は、術後や補助的がん治療中に、非活動的になることを避け、できるだけ早く通常の日常活動に戻るように推奨されます。」
骨関節炎または関節痛
関節痛がある場合、運動は必須です。運動により、重要な補助的筋肉が強化され、柔軟性を取り戻し、骨密度と関節機能を向上し、体重減少を促進するといった多くのメカニズムによって、関節痛の予防と解消が容易になります。
運動は関節にとって有害であるという概念は、誤解です。そのような考えを裏付ける証拠はありません。逆に、実際、運動しないことにより筋肉を弱らせ、関節の可動域が制限され、行動範囲が狭くなり、結果として痛みが増したり、機能しなくなったり、活動性まで減少する可能性があります。この潜在的な悪循環を断つため、定期的な運動が必須となります。
骨関節炎または関節痛があり、運動セッション後1時間以上痛みが続くようであれば、ペースを落とすか、別の運動を選びましょう。補助装置も、ワークアウト中に痛む関節への圧力を軽減するのに有用です。
あなた向けの安全な範囲の活動を考えることができる理学療法士や資格のあるパーソナルトレーナーと一緒に運動するのも良いでしょう。運動によって数時間以上痛みが続くようであれば、それはやりすぎである可能性が高いと言えます。
慢性痛
運動により、骨関節痛、背中や筋骨格の痛みといった様々な症状の長期的な痛みが解消する可能性もあります。さらに、運動により姿勢や運動範囲、身体機能が向上することが多いため、慢性的な背中の痛みの予防に役立つだけでなく、基礎にある痛みのもとの治療に有効となり得ます。特に慢性痛にに有用な運動には、ストレッチ、筋力トレーニング、水泳などがあります。
慢性閉鎖性肺疾患(COPD)
もし、肺疾患であるCOPDを患っている場合、運動により循環が良くなり、体がより効率的に酸素を取り込めるようになります。また、心臓の強化、症状の改善、エネルギーレベルの向上を助けるため、疲労感や呼吸困難を伴わずに、より多くの日常活動を行うことができるようになります。
過敏性腸症候群(IBS)
基本的なレベルでは、過敏性腸症候群の治療には食事のとり方が重要ですが、運動によっても、IBSの症状が改善が望めます。ある研究では、運動により、痙攣、鼓脹、便秘や下痢といった症状の改善が、運動を行った人の43%にみられ、症状の大幅な改善を示しました。
一般的に、次のように、症状が「首から下」の場合、運動は避けることが推奨されます:
しかし、症状がどのようであれ、十分に注意して、体の声を聴いてください。気分が良くならないなら、なすべきことは休養を取ることであり、それが体が求めていることなのです。
そして、もし気分が良くならないなら、いつもの完全な通常の運動ルーチンを行うべきでないということを強調してもしきれません。注意を怠り、結果としてやりすぎてしまったら、そのような運動は、免疫系にさらなるストレスを与え、回復までの期間が伸びるのは明白です。
高負荷トレーニングは、病気のときは避けるべきです。高負荷トレーニングはどんな種類のものあれ、コルチゾールの生成を促進します。コルチゾールは、ナチュラルキラー細胞(ウイルス性因子に攻撃を仕掛け、身体から排除するある種の白血球)の活動を阻害するストレスホルモンです。マラソンを走ると、その後すぐに病気になる可能性が増加するのはそのためです。
実際に、持久力が必要なエリートアスリートはどこにいても、平均的な活動をする人に比べて、1年間で上気管感染に罹る確率が2~6倍になる可能性があります。
病気の時に体がだるくなるのは、ペースを落として癒されるまで体に必要な休息を取るようにというあなたへの体の声です。回復プロセスの役に立つ1つの方法は、接地して眠ることです。
接地、つまりアースとは、埃やガラス、砂やコンクリート(特に湿気や濡れている場合)にかかわらずどこでも地面に肌をぴったりつけることと定義されます。電子に富む地面に接地する場合、交感神経系と副交感神経系のバランスが向上します。
地面は、電子の自然源であり、微妙な電界です。それは、免疫系、循環、バイオリズムの同期および他の生理学的プロセスが適切に機能するために必要なものであり、実際に最も有効で、必要不可欠であり、最も安価で簡単に得られる酸化防止剤となるのです。
体に適正な量の電子が供給されると免疫系は最適に機能します。この電子は肌を地面と直に接触させることによって容易で自然に得られます。
接地が復元されるとき、多くの人は慢性的な倦怠感を含む、多くの不快感が大幅に改善されたと報告します。これらの変化は、素早く起こり、30分以内ということもしばしばあります。
もちろん、多くの人は屋外の地面で快適に眠ることはできません。ですから、その代わりとして、接地またはアースマットを使用することで、屋内であっても、特に睡眠時にアースによる電子のメリットを得ることができます。
気分が良くなければ、回復をサポートするために、睡眠中に接地することを強くお勧めします。
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