腸の健康

早分かり

  • ブロッコリは保護化合物が豊富なことでよく知られています。このアブラナ科の野菜は大腸炎と腸管壁浸漏症(腸の漏れ)の処置にもたいへん役立つことが最新研究で明らかになった
  • 腸管壁浸漏症は小腸内壁を成す膜の細胞間に隙間ができるので発生します。こうしたギャップは消化管に閉じ込められていなければならない物質を血流に侵入させてしまいます
  • ブロッコリを食べると化合物インドロカルバゾール(ICZ)が生産されます。インドロカルバゾール(ICZ)は腸内壁にある特定の受容体と結合してこれを活性化することにより、免疫機能を増進し、腸内細菌叢のバランスをよくします
  • この癒しの効果を得るには、毎日ブロッコリを約3~5カップ食べる必要があります。ブロッコリよりICZを3倍含む芽キャベツなら1カップだけで同じ量のICZが得られます
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新たな発見: ブロッコリで腸管壁浸漏症の治りが早い

2018年1月10日 | 10,082 ビュー |

Dr. Mercolaより

芽キャベツ、キャベツ、カリフラワーにとても近い野菜ブロッコリはその保護化合物が豊富なことで最もよく知られている野菜かもしれません。

グルコシノレート、フラボノイドその他の健康を増進する抗酸化物質や抗がん化合物等の植物性栄養素の優れる摂取源です。

ブロッコリには抗がん活性のあるスルホラファンという自然に存在する有機硫黄化合物が含まれています。

スルホラファンが正常な細胞機能と分裂を促進し、大腸、前立腺、乳房、タバコが原因の肺がんの細胞死(プログラムされた細胞の死)を引き起こし、がん性の肝臓腫瘍の数を減らすことがマウスを使った研究からわかりました。一週間にブロッコリを3回食べると前立腺がんリスクが60%以上下がる可能性があります。

肥満、2型糖尿病、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)への効能は多くの研究でも強調されてきました。

このアブラナ科の野菜の主な健康上のメリットにはもう一つあり、健康な腸を促すことを研究者らは発見しました。実際に、研究者らはブロッコリが大腸炎と腸管壁浸漏症の処置にとても効果があることを示唆しています。

CBSは次のように報告しています:

「ブロッコリを中心とした食事をしていなかったマウスより、ブロッコリを中心に食べさせたマウスの方が消化上の問題をはるかに耐久できることがペンシルベニア州で行われた研究からわかりました。研究者らはその結果は、消化系の問題は他の重篤な問題につながることがわかっているので、人間にとっても画期的であると説明しています。」

ブロッコリで腸管壁浸漏症の治りが早い

発見されたことは、ブロッコリを食べると、インドロカルバゾール(ICZ)という化合物が作られ、これが腸内だけではなく、免疫系の健康的バランスをの媒介することです。これら二者は複雑に関連し合っています。

この研究では、マウスの餌の15%を生のブロッコリに置き換え、この量は1日にブロッコリ3.5カップに相当します。

確かにこれはかなり大量なブロッコリになりますが、研究者らは同量のICZを1カップの芽キャベツ(ICZがブロッコリの3倍含まれる)から得られると説明しています。以前の研究では、ブロッコリの健康へのメリットは炎症を抑えることなので、胃腸(GI)の炎症にも効くことはうなづけます。

腸管壁浸漏症は小腸内壁を成す膜の細胞(腸細胞)の間にギャップができることから発生する異常です。これらの小さい隙間が、消化管に閉じ込められていなければならない未消化の食糧、細菌、代謝老廃物などの物質を血流に侵入させてしまいます。

小腸内壁の完全性が障害を受けると、毒素が血流に入り易くなし、身体の炎症が大幅に増えます。免疫系も混乱をきたし、自己免疫疾患の特徴である、自分の体の細胞を敵とみなして攻撃を開始します。

体内の慢性炎症は健康関節炎や心臓病等その他の健康の異常に寄与または至らせる場合があります。腸管壁浸漏症症候群は主にクローン病や潰瘍性大腸炎、セリアック病等に関連する一方、健全な人でさえ小腸の透過性の程度は異なるので、多くの健康上の症状に繫がります。これは食事によって大きな影響を受けています。

食事からレクチンを除くと腸管壁浸漏症を癒すのに役立ちます。詳しくは「The Plant Paradox」(植物の逆説)の著者.スティーブン・ガンドライ(Steven Gundry)博士と私の以前のインタビューでご説明しています。

ブロッコリが腸の機能を改善する仕組み

健康な腸の構成要素は正常なバリア機能を持ち、小腸から粒子を血流に入らせない状態です。

アリル炭化水素受容体(AHRs)という腸の内壁にある受容体は正常なバリア機能の維持に欠かせません。その主な役割は毒素が検出されたときに反応を起こさせることです。

ご説明した通りブロッコリその他アブラナ科の野菜にはグルコシノレート化合物が含まれます。これはICZその他の副産物に消化中に分解されます。AHR,に結合して活性化させることで、ICZは免疫機能を増進し、腸内細菌叢のバランスをよくします。

スルホラファンは損傷性反応性酸素種(ROS)を73%も減らすことで炎症も阻害する化合物です。スルホラファンは免疫促進剤でもあるので、ブロッコリは1つの経路以上を通して免疫機能をよくします。

興味深いことに、過度のAHR活性化には反対の有害な影響があります。ここで取り上げている研究の研究者らによると、ダイオキシンがこの受容体を活性化しますが、この場合には結果生じる過剰活性化が毒性を発生させます。

主著者のゲアリー・パーデュー(Gary Perdew)農業科学教授は次のように説明してくれました:「私たちの興味の対象はマイナスの影響を生む全身での活性化を起こさせずに、腸内での適度なAHR活性化だけを可能にするような濃度で自然にこの受容体を局部的に活性化が可能でしょうか?」

その答えはご想像の通りはいです。アブラナ科の野菜によって可能です。大切な点としては、ブロッコリその他の硫黄分を豊富に含むアブラナ科の野菜はデトックスも改善することで、腸の健康を含む健康に影響する重要な要因です。

特にブロッコリの新芽はベンゼンなどの環境汚染物質の解毒作用が知られています。

The World's Healthiest Foodsのサイトでも紹介している通りです:

「スルフォラファンは肝臓の2期解毒酵素の活性を増進します。これらの酵素は多くの発がん性物質だけではなく多くの反応性酸素種、すなわちフリーラジカルの中でも特にたちが悪い種類も含め、身体から多くの種類の有毒化合物を排出する作用があります。

こうした大切なデトックス酵素を活性化させるアブラナ科に含まれる化合物は細胞の突然変異から保護し、何もしないとこれらの毒素によって発生するその他の多くの有害な作用からも保護します。」

健全な腸の機能のための繊維質の意義

ブロッコリやその他アブラナ科野菜は健全な腸の健康のために欠かせない成分である繊維質を摂りやすいです。繊維質は腸内細菌叢に栄養を与え、免疫機能を強化し、炎症性疾患のリスクを軽減します。

繊維質は消化管の内壁に免疫細胞を作るために欠かせないT-betという遺伝子も活性化します。

自然リンパ球系細胞(ILCs)というこれらの免疫細胞は体内の免疫力と炎症のバランスを維持するのを助けており、病原菌から身体を守るのを助けるホルモン、インターロイキン-22の生産をも助けます。

ILCはがん性損傷の修復さえも助け、大腸がんその他炎症性疾患の発現を阻止します。

多くの健康的効能があるブロッコリ

すでにご説明した通りの多くの効能があるブロッコリなので、お食事の定番食材としてブロッコリを2、3切れかその新芽を加えるとよいです。こうすると以下のメリットがあることがわかっています:

ミトコンドリアの健康やエネルギーの新陳代謝をブロッコリに含まれる酵素のニコチンアミドヌクレオチド(NMN)によって増進します。ブロッコリに含まれるこの酵素は体内でニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の生産に欠かせません。

NADは新陳代謝を若いレベルに復活させることで加齢に伴う健康の衰えを遅くします。体内に入ったNMNはNADに速く変わります。

減量を助ける。スルホラファンは体重増加を遅くすることがわかっており、特に、組織の褐色化すなわちエネルギーを貯蔵せずに燃やす一種の発熱性脂肪を生み出し、肥満に関連する腸内細菌を減らすことによって、危険な内蔵脂肪の蓄積を遅くします。

ジインドリルメタン(DIM)等の化合物のおかげで免疫機能全体を強化する。DIMはがん予防と処置では貴重な寄与をすることもわかっています

フリーラジカルを減らすフェノール系化合物の作用により、アテローム性動脈硬化および、パーキンソン病やアルツハイマー病等の神経萎縮疾患に罹るリスクを下げる

繊維質やAHR活性ICZが豊富に含まれるので消化や腸の健康を改善する

カロチノイド、ルテイン、ゼアキサンチンが高濃度あることから目の健康を支持する

スルホラファンは皮膚の損傷を修復するのを助けるので皮膚にメリットがある

フラボノイド・ケンペロールの作用によりアレルギーと闘う

マグネシウム、カリウム、カルシウム、タンパク質、ビタミンC等重要なビタミンやミネラルを与えてくれる

溶解性繊維質とクロムを含むので血糖を減少させる

動脈がぶ厚くなるのを防ぎ心臓の健康によい

肝臓内のトリグリセリド濃度を下げることによりNAFLD(非アルコール性脂肪肝)のリスクを下げる

喘息、2型糖尿病、心臓病等多くの慢性疾患の根源である炎症を軽減する

血中グルコース濃度を下げ、肝臓での遺伝子発現を改善することにより2型糖尿病から回復させる

ブロッコリを最大限に活用する方法

想像されているかもしれないこととは反対に、実際には、成熟したブロッコリは料理することで医薬的効果が最適化されます。しかし、栄養素を最適化することと調理し過ぎて壊してしまうことは微妙な違いで決まるので正確に調理してください。

ブロッコリの栄養素を最適に取り入れられるようにするためのヒントとガイドラインを以下にご紹介します:

最適な調理時間の厳守: 研究によると成熟したブロッコリは3~4分蒸すと利用可能なスルホラファン濃度が増え、スルホラファンを不活性化する硫黄結合性タンパク質であるエピチオ特異化たんぱく質を除去し、グルコラファニンをスルホラファンに変換する酵素ミロシナーゼを保持するのにちょうど良いです。後者が重要で、ミロシナーゼがないとスルホラファンを吸収することはできません。

5分以上蒸してしまうと貴重な化合物が損失してしまいます。沸騰させるならば、20~30秒まで沸騰水に浸け、次に冷水に入れて調理プロセスを中止します。

アブラナ科の野菜はカラシの種の粉等ミロシナーゼが豊富な食品と一緒に食べるのがよいです: アブラナ科の野菜はカラシの種の粉等ミロシナーゼが豊富な食品と一緒に食べるのがよいです。カラシの種の粉は特にミロシナーゼが耐久力に優れる形態で豊富に含まれ、スルホラファンの濃度をさらに増やします。カラシの種以外にも他の代替品としては大根、ワサビ、アルグラやコールスローが挙げられます。ブロッコリを生で食べる場合や冷凍ブロッコリ.を食べるときはミロシナーゼが豊富な食品を追加するのが特に重要です。

新鮮な物を選ぶ: 最適なのは、冷凍ブロッコリではスルホラファンの生産能力が減退しているので、可能な限り生の収穫間もないブロッコリを使用することです。ミロシナーゼは茹でたり蒸したりするとあっという間に分解していしまうからです。ブロッコリは収穫後10日以内にスルホラファンの前駆物質グルコラファニンを80%失います。

調理時間が長いレシピの場合は、ブロッコリを切ったら調理するまで置くことです: アブラナ科の野菜を細切れにするとミロシナーゼが活性化します。従って、細切れにしたら40分程置いて、スルホラファンが作られるので、蒸す場合はお勧めの時間3~4分、熱湯で茹でる場合は30秒を超してもスルホラファンを失わずに調理することができます。

スルホラファンの前駆物質もスルホラファン自体も熱に強いからです。調理中に分解されてしまうのはミロシナーゼで、壊れてからはスルホラファンができなくなるからです。調理する前にスルホラファンが作られるようにしておけば、こうした事態は避けられます。一例として、ブロッコリスープを作るなら、生のブロッコリを最初に混ぜ、スルホラファンの生成まで40分待ってから茹でましょう。

出典および参考資料
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