Dr. Mercolaより
冬に運動はちょっと大変だと思う人は多いです。
天気の変わる間に日照が減っており、休眠状態になりたい傾向も合わせると、ジムへ行くのはちょっと気が重いという人は多いです。
休日の間に栄養状態や運動が最適でなくなったら、きっとほかにもそういう人が大勢います。
ウィンタースポーツは多くの人がチャレンジしたい気になりますが、寒中運動は健康的でしょうか? 屋外運動がいいだけではなく、ジムでは得られない特殊な健康のためのメリットがあることを示す科学的根拠があります。
雪をかき分けて走る(とても楽しいとはいいきれないかもしれないでしょうが)スキー、スノーボード、スノーシューズ、スケートは素晴らしい運動です。
数層のウェアを着て、保湿する、凍傷や低体温症等寒い天気の危険による症状に注意するなどいくつかのことに注意する限り、寒中の屋外運動は概して安全です。
ウィンタースポーツが趣味ではない方は、自重を利用する運動等の居間運動によって調子を整える最適な方法です。
この記事では冬の屋外運動のメリットやソファーから立ち、屋内でできるよい運動で夏スマートなボディーでいられるようにする方法をご紹介します。
ジムでは代替できない心身共にメリットが屋外運動にあることが新興の科学によって明らかになってきました。フィットネスブームはジムの天文学的増加を促しました。
これほど増えても、国民の肉体的活動水準が改善されたわけではなく、このことはジムが解決策にはならないことを示しています。
一つの文化として、着座していることが多いですが、その座っている時間の大部分は屋内でデスクかテレビの前にいます。自然で健康的な着座時間は1日に約3時間まで、しかし平均的オフィス勤務者は1日に8~15時間座っています。
座り過ぎに関連した少なくとも24種類の病気や異常が知られており、その数は増えるばかりです。座り過ぎで肺がんリスクが50%以上高くなります。他人のタバコの煙を吸わされることよりインパクトが大きいといえます!
冬の運動で気分を高め、集中力を上げ、体力を増やし、退屈さを軽減できます。2012年のある研究は屋外運動する成人が屋内運動する人より長い時間、頻度も高く運動することがわかりました。
屋外運動はストレス軽減にも役立ちます。数件の小規模な研究が屋内運動した人より屋外運動した人のほうがストレスホルモンのコルチゾール濃度が低くなることが判明しました。
ある体系的評価研究では、ほぼ普遍的に、ボランティアは屋内より屋外のウォーキングのほうが楽しいと報告しており、運動後の心理テストでは、バイタリティー、熱意、快楽、自尊心が高く、血圧、落ちこみ度や疲労度は外を歩いた後の方がはるかに低いことがわかりました。
この状態を説明しうる現象をラテン語で「vis medicatrix naturae」といい、「自然の癒し力」と訳せます。
冬の低迷感問題を複雑にする要因は体脂肪の生体貯蔵傾向です。冬に炭水化物をもっと食べたいと思えば、これは想像のせいではなく、実際にそれなりの理由があります。
コロラド大学の研究者らが夏と冬に女性12人と男性6人のグループについて研究したところ、体脂肪貯蔵を促す化学物資ATLPLが冬にほぼ倍増し、夏に又もとに戻ることを発見しました。
しかし運動は脂肪を燃やすための筋肉酵素SMLPLを増やすので、ATLPLの影響を相殺します。研究者らは肉体的に活発な人ほど季節による体重変動が小さいことを発見しました。
セロトニンも一役買っています。『The Serotonin Power Diet』の共著者でハーバード病院のジュディス・ブルトマン医師(Judith Wurtman, PhD)によると、冬には日射が弱まるのでセロトニン活性を下げるから、甘い炭水化物を食べたくなるそうです。脳はセロトニン濃度を上げるので、脳が炭水化物を渇望させます。
冬に運動するとこの問題がなくなります。まず寒い場所にいるだけでも余計にカロリーを燃やします。これ自体は大した差はないですが、身体は機能温度まで温まる必要があるので寒中のほうがより多く働かなければならず、運動は始める前から始まっています。
屋外の冬運動にはさらに次のようなメリットがあります:
運動で数時間体が温まったままでいられる
(ジムなど)閉鎖空間を共有する他人からばい菌が移るような状況ではない
体力がもっとつく
寒さや天候への抵抗力がつく
ジムの単調さとは違い、ルーチンを破り、退屈さを防げる
ウォームアップとクールダウンのありがたみがわかる、これは寒いときほど大切です。
大地には凹凸があるので筋肉をより多く使う
運動すると水をもっと飲むようになるので、寒い冬に脱水状態になりにくい。冬にはさらに注意が必要です
心臓がもっと働かなければならないので強くなる(次の節の注意を参照)
野生の植物に触れると免疫系を強める。これは植物から放たれている空気中の化学物質に関連しているようです
特定の注意をして寒い天候特有のリスクに気を付ける限り、寒い天気のとき運動するのは概して安全です。
寒中運動の主な3つのリスクは、凍傷、低体温症、心臓発作で、何を求めるかを把握しておくこと。
もう1つの懸念になりやすい点としては、氷結路面でのスリップや転倒で、私自身転んだ経験があります。
寒中では心臓と心臓血管系はより多く働かなければならず、鼓動と血圧が高まり、心臓発作リスクが高まります。
寒気は気道を狭め、呼吸がつらくなります。寒気が異常なら改善するまでは屋内運動で自重を使う運動(以下にご紹介します)をするのが賢明です。
次の疾患がある方は寒気運動をする前に医師に相談するとよいです:
• 喘息
• 運動が原因の気管支炎
• 心臓病
• リノーズ病(身体の一部に血流が行きにくくなる病気で、寒気やストレスに応答して麻痺したり青くなる
この病気は低体温症になりつつあるのかどうかを見極めるのが難しいほか、血流が減るので怪我のリスクも高くなる)
冬の屋外運動では特に着る物に注意してください。重ね着して暖を保つ(暑くなりすぎない程度)のは快適さと安全のための鍵です。
身を切る寒さの中で冬運動する際のヒント:
• シューズ: 氷や雪の上でスリップやころぶのを防止するため、頑丈であると同時に地面への噛みが良いシューズを使用する。
• 重ね着: 3層以上着る。肌に着く物は軽量の合成繊維で皮膚から水分を吸収させる。肌には重い綿のものを避ける。綿は汗を保持して湿気を身体に密着させ、体を余計冷やします。
暖を取るためにウールかフリースのものを2層その上から着る。その上に軽量の水をはじく、ウィンドブレーカー的な層を着る。早く暗くなるので場合によっては明るい色か反射性の衣類をお勧めします。
• 手袋: 手袋は指を凍傷から守ります。ミトン手袋を薄手の手袋の上にはめると、必要なときミトンを外しても皮膚を凍り付く冷気に晒さずに済むのでよいです。
• 防止: 冬に屋外で運動するならは防止を被ることは欠かせません。頭から体温の50%が逃げるからです。
• マスクとスカーフ: 外気が零下の時顔面をスカーフかマスクで覆うと空気が肺に入る前に若干温まります。気温と風を合わせた体感温度が零下25℃を下回ると健康へのリスクが大幅に高まります。
この名が示す通り、この運動は自分の体重を抵抗に利用します。狭い空間でもでき自分のフィットネスレベルに合う数百種類の運動をして全身の筋肉を引き締めることができます。
ジルさんが上のビデオで実演しているような自重運動は天気、予定、予算上の制約、または単なる退屈しのぎのためにもなる簡単な回答です。
休日閉店、自分専用のトレーナー、高価な機器が必要ということに全くご縁なく、自重と重力だけでできます。ホームワーカーの場合この運動を外出せずに一日の間に振り分けて行うことができます。
フィットネス技術が好きな方なら自重運動アプリも出ています。Huffington Postでデーブ・スミス(Dave Smith)さんが自重運動の最も素晴らしいメリットのうちいくつかを紹介しています:
自重運動の多くは旧来のなじみ深い標準的動きに基づいています:腕立て伏せ、スクワット、ランジ。しかし無数のバリエーションがあります。従来の腕立て伏せを逆腕立て伏せにするとパワフルな芯を鍛える運動に変えられます。
逆の腕立て伏せは典型的な腕立て伏せ姿勢まで体を下げ、そのまま体を上へ押し戻さず、膝を曲げ、体を後ろへ引き、次に腕立て伏せ開始位置へ向かって前へ戻ります。この動作は腹腔、肩、腕に効きます。
スクワットは機能的運動の中でも最も効果的で、場所を問わずでき、動作性やバランス等の全身効果が得られます。膝に悪いと以前から批判されてきましたが、研究では正しいやり方さえすればスクワットで膝が安定化し、結合組織が強くなります。
究極のチャレンジとしては、超スローモーションスクワット、バーピー、登山者動作をお試しください。昔トルコレスリング選手が相手をねじ伏せるために使っていた運動、トルコゲットアップをお試しください(しかし、これにはケトルベルやダンベルが必要です)。
重要なのは頻繁に一日を通して何らかの肉体運動を毎日することです。30分毎に5分だけ歩く、挙手跳躍運動、ルンゲその他何か運動をすると、座り過ぎの生理的悪影響を逆転させる効果があり、生産性が上がります。
間歇的動作は連続的運動より健康のためにははるかに大切です。ソファの横に何か抵抗帯を用意しておき、テレビのCMの間にいくつかの運動をし、コマーシャルが早く終わらないかと思いつつ座ったままでいないことです。
屋外運動は冬のブルースに対抗するすばらしい方法であり、他の運動のルーチンによる制約から解放されるのに適しています。冬の屋外運動は自分に合わないというい方は、外に出ずに多くのかなり効く自重運動で鍛えることができます。
正しい形に注意する限り、効果を上げ、怪我のリスクを軽減できます。私たちは一人一人異なるので、ある人に効き目があることが別の人にはだめなこともあります。自分に最適な運動のルーチンを見つけるまで試す期間を設け、その後は四季を通して楽しめるようになります!
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