Dr. Mercolaより
にんにくは私たちが利用できる最も重要な調理用ハーブの1つであるほか、健康によい実績がある強壮剤でもあります。
にんにくを毎日1~2粒食べると本当に健康にいろいろなレベルでメリットがあるので病気になりにくいです。
興味深いことににんにくはハーブとか香辛料の1種として説明されることがよくありますが、実はそのどちらでもありません。にんにくは球根として地中で成長し、芽は長い緑の棒です。
にんにくをハーブというより野菜と呼んだほうがより正確で、実際に野菜のうちアリウム属の一種で、仲間にはたまねぎや長ネギがあります。
ここからその健康のメリットが始まります。アリウム属の野菜は臭いことで知られています(にんにくは(英語で)「悪臭ばら」と呼ばれることさえ時にはある)。その独特な臭いは多くの健康増進効果があるアリシン等の硫黄系化合物によるものです。
にんにくの160種類以上の病気に対する効果を実証した研究は数多くあります。一般的に、にんにくのメリットには主に4種類あります:
がんについていうと、にんにくは実験室ではがん細胞を殺すことで知られており、食事のときいっしょに食べるとがんからの回復効果があることさえ実証されています。(フルーツや野菜といっしょに)にんにくを日常食べた女性は大腸がんリスクが35%低いことをある研究が実証しました。
にんにくを多く食べる人は胃がんや結腸直腸がんのリスクも低いようです。
さらに、結腸直腸がん、肝臓がん、手に負えないすい臓がん患者に熟成したにんにくのエキスを6カ月投与したところ、免疫機能が改善しました。つまりストレスや病気のときに免疫系を補助するようです。
また注目する価値がある点は、にんにくの硫黄系化合物である硫化ジアリル(DAS)には肉を高温で調理すると発生する発癌性の複素環アミン(HCAs)の形成を阻害することが発見されています。
DASは特定な種類のHCAがDNAを損傷する化合物に変わらないようにします。この化合物への転換のために必要な肝臓の特定の酵素の生産を減らすことによるものです。
すなわち、みじん切りのにんにくをバーガー、ミートローフ、さらにステーキにさえマリネードに加えて追加すると、がんの原因になる調理の副産物を削減する効果があるようです。
にんにくは強力な抗菌・抗ウィルス性があることで知られています。さらに、酵母菌/真菌や寄生虫による感染と闘うのにも役立ちます。
タンニン、サポニン、フェノール、フラボノイド、精油等にんにくに含まれる生化学物質の組合せに抗生物質耐性のある細菌と闘う機能があることさえ発見されています。にんにくに殺されるスーバーバグの中のいくつかは10種類の抗生物質に耐性があります。
さらに好奇心を刺激する事実としては、その研究に使用したにんにくは新鮮なにんにくを単にすり鉢と乳棒で擦りつぶしただけのものであることで、研究者らはにんにくを食事に加えて感染症を予防する1つの方法として勧めていました研究者によると:
「食事にスパイス(にんにく/ショウガ)を少量使用すると食品の汚染リスクを下げ、異なる食品由来疾患から消費者を守り、健康状態をよくします。
にんにくをピクルス、にんにく/生姜パン、カレー粉、ソース、生ジュースにあまり調理しすぎずに用いることをお勧めします。
結論として、この研究の結果からスパイスは治療に応用可能なことが判明しました。スパイスを補完的または代替的薬剤として使用すると薬剤耐性の発生という臨床的な負荷だけではなく、逆症療法薬による副作用や治療費も削減できます。」
にんにくを食べると風邪やインフルエンザによる感染病と闘うにも役立ちます。にんにくを毎日3カ月間食べた人は偽薬を飲んだ人より風邪にかかりにくいことがある研究で判明しています。
それでも風邪に罹ってしまった場合でもにんにくを食べた人は期間が短かったのです。平均4.5日で治った反面、偽薬グループは5.5日かかりました。
この結果は顕著に印象的であるとはいえないかもしれませんが、インフルエンザの大いに宣伝されている医薬品タミフルよりよい結果が出ています。タミフルの場合は風邪の症状が出てから48時間以内に呑むと、症状の継続時間を16時間だけ短くする可能性がありますが、これは毎日にんにくを食べるのと同じ効果です。
多くの自然食品と同様、全身にメリットがあるようなのでにんにくを1、2のメリットだけの狭めるのは難しいです。
にんにくはマンガン、カルシウム、リン、セレン、ビタミンB6、ビタミンCを豊富に含み、甲状腺のほか骨のためにもなります。
にんにくのその他の健康によい化合物には、オリゴ糖、アルギニンが豊富なタンパク質、セレン、フラボノイドが含まれます。メリーランド大学医療センターがにんにくの最も有望な応用のいくつかをまとめています:
「にんにくを利用して心臓病、アテローム性動脈硬化いわゆる動脈硬化(動脈に堆積するプラークが血流の邪魔になり、心臓発作や脳卒中にもつながる)、高脂血症、高血圧の予防や免疫系の強化に役立てています。
日常的ににんにくを食べるとがんから守るのにも役立つようです。
にんにくは抗酸化物質が豊富です。体内には、加齢に伴いフリーラジカルという有害な粒子が堆積していき、心臓病、がん、アルツハイマー病が発病しやすい体質にします。
にんにくに含まれるような抗酸化物質はフリーラジカルから防御し、経年変化による損傷の一部を軽減または予防さえするようです。」
にんにく1玉を長期間台に置いておいたら緑の芽が出ていたのを経験したことはありませんか?それを捨てることはありません!
発芽したにんにくは安全に食べれるばかりではなく、発芽していないにんにくより健康的でもあるようです。
Journal of Agricultural and Food Chemistry(農業・食品化学専門誌)に掲載されたある記事では、発芽してから5日後のにんにくには新鮮で若い球根より抗酸化物質活性が高く、代謝産物が異なることから、別の物質も作り出しているのではないかと見ています。
その記事の研究者らはにんにくを発芽させると抗酸化能力を強くする有用な方法であるかもしれないと結論しています。発芽にんにくのエキスが実験室のシャーレに入れた細胞を特定のタイプのダメージから保護しました。植物が発芽すると典型的に変化する栄養素について思い起こすと、このことは特段驚くことではありません。
新芽を出した種が緑の植物に成長する頃、若い植物を病原体から守るものを含め、多くの新しい化合物を作り出します。同じことはにんにくの古くなった頭から緑の芽が出てくるときにも生じているようです。その研究の著者ヨングサン・キム博士は次のように説明しています:
「植物は発芽中に細菌、ウィルス、昆虫による攻撃を受けやすいです。このため自己防衛のためにフィトアレキシンという各種化合物を生産します。そのほとんどは微生物や昆虫には有毒でも、人の健康には有益です。」
基本的に発酵によって黒くなったので黒にんにくと呼びますが、この形態のものが他の形態のにんにくよりさらに健康的です。2009年にマウスを使った研究で、黒にんにくが新鮮なにんにくより、例えば腫瘍を小さくさせるために効果的だったことを研究者らは発見しました。
その研究は専門誌Medicinal and Aromatic Plant Science and Technologyに掲載されました。別の研究では、黒にんにくには新鮮なものの2倍の抗酸化物質があることが発見されました。これは熟成や発酵によって抗酸化物質が倍増するようなのです。
黒にんにくには硫黄系化合物濃度が高く、s-アリルシステイン(SAC)という成分が特に多く含まれています。SACにはコレステロール合成阻害を含む数々の健康メリットがあることを科学分析が実証しています。
中国の油絵ペインターのチューケン・クワンさんは毎日黒にんにくを半分ずつ4日間食べただけで、乾癬が完治しました。しかも、無数の処方薬軟膏がどれも効かなかった後でこの結果です。
SACのメリットはアリシンより安定度が高く、吸収され易いことで、100%生体利用能があります。にんにくの全体的な健康 メリットのために重要な機能をしていることを研究者らは確信しています。
残念ながら発酵にんにくを作るには1カ月間も湿度と温度が制御された部屋が必要で手間がかかります。にんにくを自宅で発酵させるためにこんな設備がある人はまずいないですが、発酵にんにくは信頼できるオンラインショップ(まるまる一個ごとだと驚くほど甘い)やサプリメントとして摂ることはできます。
おかずとして生のにんにくを食事に含めるようお勧めします。しかしその際は生のにんにくの粒を潰すかみじん切りにしてアリシン生成の触媒として機能する酵素アリイナーゼの放出を刺激することをお忘れなく。
次にアリシンは急速に分解して各種の異なる有機硫黄化合物に変わります。にんにくの薬用効果を「活性化」するには、新鮮な粒をスプーンで潰してから食べるか、みじん切りにしてサラダだに加えたりジューサーに加えて野菜ジュースといっしょに飲みます。
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