緑内障リスクを下げる緑色葉物野菜

緑色野菜のメリット

早分かり -

  • 緑の葉物野菜から硝酸塩のほとんどを摂取した人は開放角緑内障のリスクが21%低いことが判明している
  • 緑の葉物野菜を最も多く食べる人は血流に起因する傍中心緑内障になる確率が48%も低い
  • 緑色葉物野菜は硝酸塩のすばらしい摂取源で、硝酸塩は体内で一酸化窒素に変換され、これが血流を改善する
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Dr. Mercolaより

健康的なライフスタイルを送る最善の要素の1つは健康の1つまたは2側面に関わるばかりではなく、全ての面でより健康になれます。食用野菜を取ることは間違いなくヘルシーな生活の最も重要な側面の1つです。

野菜には多くの抗酸化物質やその他の病気を治癒する化合物が含まれており、これは、他で摂取するのが非常に困難です。

植物性化学物質と呼ばれる植物化学製品は、炎症を抑え、発ガン性物質を排除する一方では細胞が再生し、古い細胞を除去してDNAを保持するサイクルを正常にする働きがあります。

野菜は自然に産する硝酸塩の主な栄養源でもあり、複数の健康へのメリットがあり、これには健全な視覚も含まれます。

緑の葉物野菜をもっと食べて緑内障リスクを軽減する

緑内障は60歳過ぎの人々の視覚喪失の最も多い原因です。緑内障は初期は何ら症状はありません。しかしゆっくりと進行していき、視覚の弱化に気が付くようになります。

この段階では手遅れの場合が多く、緑内障を早期に捉えれば視覚喪失も遅くしたり防止することができます。処置を施しても緑内障患者の約10%はまだ視覚を失います。従って予防こそ最善の戦略です。

緑内障は頻繁に、異常な眼圧が原因で視神経が損傷することによって発生します。血行障害も一役買っていることが知られており、ここで野菜を食べる意義が出ます。

緑色葉物野菜は硝酸塩の素晴らしい摂取源で、これが体内で一酸化窒素に変換されます。次に一酸化窒素は血管をリラックスさせて拡張します。このため血行がよくなり、血圧が下がります(高血圧は緑内障のリスク要因です)。

一酸化窒素の信号出力も眼圧を低く維持することに関わっていると考えられる証拠もいくつか存在します。硝酸塩の豊富な野菜をもっと食べると緑内障リスクを軽減するための簡単な方法になります。

一日に硝酸塩をどれほど食べると保護してくれますか?

緑の葉物野菜は研究参加者の食餌の中で最も硝酸塩が豊富でした。緑の葉物野菜を最も多く食べる人は血流に起因する傍中心緑内障になる確率が48%も低いです。

では緑内障を予防するために必要な硝酸塩の摂取量はどれくらいでしょうか?最も摂取している人の場合毎日お皿に1.5盛り程度を消費しており、これには硝酸塩が約240mg含まれています。

硝酸塩の摂取が最も足りない部類の人で、毎日緑の葉物野菜をお皿に1/3盛り程度しか摂取しておらず、これは硝酸塩が約80mgに相当します。全体として見るとケールやコラードの緑色野菜は最もメリットがあります。

多くの野菜には自然の硝酸塩が含まれ、最も多く含むものを挙げると:

コラードグリーン

キャベツ

ビート

セロリ

カブ類

ケール

ほうれん草

グリーンビーンズ(サヤエンドウ)

硝酸塩以外にも:濃緑の葉物野菜が健全な視覚のために優れてよいわけ

米国疾病管理予防センター(CDC)のデータが明らかに示した事実は、米国民の87%が野菜の推奨摂取量を摂っておらず、76%が推奨されだけのフルーツを食べていません。

つまり緑の葉物野菜の保護効果を見過ごしている人が多いことを意味しており、硝酸塩だけに留まりません。。例えば、カロテノイドのルテインとゼアキサンチンは、主に、緑の葉物野菜で発見され、ケールやホウレンソウは、ルテインが豊富な食品リストの上位に入ります。

その他の野菜には、スイスチャード、コラードグリーン、ブロッコリー、ブラッセルのスプラウトがあります。ルテインとゼアキサンチンは両方とも、目の健康のために重要な栄養素です。というのも、両者は、黄斑で高濃度で見つかるからです。黄斑とは、網膜の中心部を指し、細かい中心視覚を担っています。

具体的に言うと、ルテインは黄斑色素(中心視覚を保護に役立ち、青色光の吸収を助けると知られています)で、ゼアキサンチンは網膜で発見されます。両者とも、白内障および進行性黄斑変性症のリスク低下と関係しています。

栄養分が断然多い新芽類の野菜

レタスはよく健康的な緑の葉物(硝酸塩の摂取源としても)として取り上げられていますが、レタスに見向きもしないことを掲げ、新芽類の野菜をもっと選ぶとより栄養分を取り易いという動きが活発になっています。

これはレタス自体が悪いと言っているのでは全くありません。新芽類の野菜から得られるはずの濃度の栄養素をレタスでは実際に供給できないというだけのことです。新芽類の野菜はまだ数センチしか育っていない発芽からまだ1~2週間で収穫した若い野菜です。これをマイクロ緑色野菜ともいいます。

新芽類の野菜に特徴的な点として、「種から出た新芽が開き切り、まだ葉らしい葉が出てこないうちに収穫したもの」であることです。

新芽は根の上で摘み取られ(もやし類は根、茎、種から全てを食べるのとは異なり)、レタスの代わりにまたは野菜のおかずにしても楽しめます。

Journal of Agricultural and Food Chemistry(農業・食品化学専門誌)に発表された研究では新芽類の野菜に成熟した芽より最大6倍多いビタミンC、ビタミンE、ベータカロチンその他の栄養素が含まれていることが発見されました。

その研究では紫キャベツ、コリアンダー葉、ガーネットアマランサス、緑大根、カブ類に、特に栄養豊富なマイクロ緑色野菜として注文しました。その他にもバジル、ブロッコリ、ケール、ひまわりの新芽もお試しになるとよいと思います。

スペシャルティーのスーパーマーケットで買うには高すぎるので、最善な(ご予算や新鮮さの点で)手段は自宅で育てることです。

健康な食事(と運動)が緑内障リスクを軽減するその他の理由:インスリン抵抗性

加工食品(すなわち、砂糖、穀類、不健康な脂肪)が主な食事ではインスリン抵抗性を発生させるお膳立てをしているようなもので、これが次に緑内障を含む複数の慢性病に関連します。

実際に、インスリン抵抗性や関連の障害は糖尿病や前糖尿病、代謝異常症候群を含め全てが緑内障リスクを増大させます。部分的にその療法は単に本物の食物を食べることで、これには豊富な野菜を含みます。野菜はビタミンK1が豊富で、インスリン感受性が増大します。

濃緑色葉物野菜もマグネシウムのよい摂取源です。マグネシウムはインスリン抵抗性や糖尿病を予防するのを助けるための主役で、緑内障リスクにも影響してくるはずです。

私が開発した栄養計画に従ってお召し上がりになれば自然と余分な砂糖や穀類を減らすか全く食べる必要がなくなると同時に、野菜をもっと食べるようになり、インスリン濃度が最適化します。正しく食べることに加え、インスリン濃度を下げる最も効果的方法の1つは運動することです。

高強度インターバルトレーニング(HIIT)、強度トレーニングその他から構成する規則正しい運動プログラムでインスリン濃度をかなり下げられると同時に、視覚も保護してくれます。規則正しい運動は開放角緑内障に見られる眼圧を下げるのにも役立つようです。

この緑野菜ジュースなら本物の活力源

野菜をもっと食べる違ったやり方をお求めの方は、野菜ジュースをお試しください。生の緑野菜ジュースは「生きただし汁」のようなものです。この汁は人に不足している微小栄養素で一杯です。新鮮な野菜ジュースを飲むときは、ビタミン類、ミネラル類、酵素などが壊れることなく、全身に吸収され易いため、これら栄養素の静脈内注入を受けるようなものです。

緑の葉物野菜はとてもジュースにし易くもありすが、自分で楽しめるどんな野菜の組合せでも追加することができます。朝や午後の気だるさの中最適な元気づけになるレシピなら、メリット豊富な緑の葉物野菜その他に加え、Greatist.comに掲載されていたこのグリーンドリンクレシピを試してください。できれば有機成分を探してください:

元気を取り戻させてくれるグリーンドリンク

材料

  • 中ぐらいのサイズの梨2個
  • ほうれん草1カップ
  • きゅうり¼本
  • コリアンダー葉1カップ
  • 中くらいのサイズのライム1個
  • しょうが1.25cmくらい

作り方:

  1. ライムの皮を剥きます。(有機ならそのままでもだいじょうぶです。)
  2. ジューサーで具を全部押し潰して2杯のグラスに注ぎ、かき混ぜます。

健全な視覚にメリットのある他の物は?

野菜は目の健康に欠かせませんが、これだけがすべてなわけではありません。目を病気から保護し、加齢に伴い適正な視力を維持するには、次の視覚にいい食物をふんだんに食べてください:

有機飼料で育てた鶏からの卵黄

卵黄は、健康な脂肪やタンパク質のほかルテインとゼアキサンチンの両方の供給源であり、カロテノイドの総量は多くの野菜に比べると小さいのですが、両者とも非常に吸収性に優れ、ほぼ理想的な形態となっています。研究によると、サラダに2、3個の卵を加えると、食事全体からのカロテノイドの吸収が増し、実に9倍にもなります。

卵黄(やホウレンソウ)を加熱すると、ルテインやゼアキサンチンが損傷し、視覚を保護するのにあまり役立たなくなることに留意してください。だから、卵はあまり調理しすぎないで、例えば、落とし卵、ソフトボイル、または生が良いのです。

野生のアラスカサーモン

これにはオメガ3が豊富ですが、オメガ3脂肪酸のDHAは網膜に集中しています。この脂肪酸は、眼の健康をよくし、網膜の機能を保護する細胞膜を構造的にサポートしており、調査によると、この脂肪酸が豊富な食品をもっと食べると黄斑変性を遅らせる可能性があるそうです。

動物性オメガ3脂肪酸の摂取量が最も多いグループは、消費量が最も少ないグループに比べて進行性黄斑変性のリスクが60%低いのです。2009年のある調査によると、オメガ3脂肪酸の消費量が最も多い患者は、12年間以内に病気が「進行した」状態にまで進む割合が30%低くなりました。

2009年のもう一つの調査では、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、ルテイン、ゼアキサンチンだけでなくオメガ3脂肪酸の多い食事を取った人は黄斑変性のリスクが低下したことが分かりました。さらに、野生のアラスカサーモンに加えて、イワシ、アンチョビは、動物由来のオメガ3の良い供給源です。

アスタキサンチン

野生のアラスカサーモンは、アスタキサンチンの供給源ですが、臨床的に最適な結果を得るほど十分には食べることができないでしょう。アスタキサンチンは微細藻類Haematococcus pluvialisだけが生成します。しかも、水が干上がって、紫外線照射から自分を守らなければならないときにだけです。

説得力のある証拠は、この強力な抗酸化物質が、失明の予防にとって最も重要な栄養素の一つであり得ることを示しています。それはルテインやゼアキサンチンよりもはるかに強力な抗酸化物質であり、眼に関連する次に挙げる多くの問題にメリットがあると判明しています。

白内障

加齢性黄斑変性症(ARMD)

嚢胞性黄斑浮腫

糖尿病性網膜症

緑内障

炎症性眼疾患(すなわち、網膜炎、虹彩炎、角膜炎、強膜炎)

網膜動脈閉塞

静脈閉塞

アスタキサンチンは血液脳関門および血液網膜関門を通過し、(ベータカロテンとリコペンは通過しません)、まさにあなたの目に抗酸化物質と抗炎症保護物質をもたらします。

Mark Tso(マーク・ツォー)博士(現在ジョンズ・ホプキンス大学のウィルマー眼科研究所に所属していますが、1970年代イリノイ大学のアイバンクに私が勤めていたときの上司でした)は、アスタキサンチンが簡単に目の組織に入り込み、安全にその効果を発揮し、しかも他のカロテノイドのいずれよりも効力があり、副作用のないことを実証しました。

個人別に異なる状況によっては、アスタキサンチンのサプリメントを摂取することができます。私は1日4mgから始めることをお勧めします。オキアミ油には、天然アスタキサンチンと共に高品質の動物性オメガ3脂肪酸が含まれていますが、アスタキサンチンのサプリメントから得られるよりは少ないレベルです。

ブラックカラント(クロスグリ)

ブラックカラントは自然界にあって最高レベルのアントシアニンを含んでいます。100gあたり約190から270mg-それはビルベリーよりはるかに多いレベルです。ブラックカラントはまた、必須脂肪酸が豊富で、抗炎症性を増進します。アントシアニンはフラボノイドであり、これらの抗酸化物質の健康上の利点は幅広いです。2004年の科学論文では次のように述べられています:

「アントシアニン単離物とアントシアニンが豊富なバイオフラボノイド混合物の作用は、DNA切断からの保護、エストロゲン活性(ホルモン依存性疾患症状の進展抑制)、酵素抑制、サイトカインの増加(免疫応答を調節する)、抗炎症活性、脂質過酸化反応、毛細血管の透過性と脆弱性の低下、膜の強化などが挙げられます。」

薬用目的では、ブラックカラント種子オイルの使用を多くの人が選択しますが、それはカプセルで入手できます。しかし、生鮮食品を食べることは常にでき、特に旬のときはためになります。