筋肉の発達と筋肉量増加を促進する18の食品

筋肉の発達のための食品

早分かり -

  • 筋肉の発達と筋肉量増加を促す食品は多いそうした食品を定期的に食事に取り入れることで、引き締まったたくましい体を作りやすくなる
  • 天然のサーモン、生ナッツ、牧草で育てた牛肉、ホエイプロテイン、ココナッツオイル、オリーブオイル、MCTオイル、アボカドなど、健康な脂肪と高品質のタンパク質を含む18の有益な食品が注目されている
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Dr. Mercolaより

筋肉の発達と筋肉量増加を目指すなら、運動 は不可欠です。しかし、食生活が悪ければ運動はできず、また、筋肉量を考える上で、体脂肪を減らすのは重要です。体脂肪がついていると筋肉は外から見えません。

一般に、炭水化物は筋肉に燃料を供給し、タンパク質は筋肉を増強させるので、筋肉を発達させたいのならタンパク質と炭水化物をたくさん食べる必要があると言われています。しかし、過去数年間に発見された証拠が、ことはそれほど簡単ではないことを示しています。

特に興味深い発見の1つは、体には食糧が不足していても筋肉を作ることができるメカニズムがあることです。結論を言うと、アミノ酸とタンパク質は、組織や筋肉のブロックとして機能するだけではありません。

ロイシンなどの分枝鎖アミノ酸のような特定のアミノ酸は、筋肉の遺伝子にシグナルを与えて成長させ、タンパク質を作ります。こうしたアミノ酸が血流を循環している限り、体内に食料が不足している時でさえもそうします。

同時に、実際に必要とするよりも多くのタンパク質を食べると、血糖値上昇、体重増加、腎臓ストレスを助長し、さらにはガンの発症を促す可能性があります。

筋肉増強を促す食品

1.天然のアラスカサーモン

天然のサーモンは高品質のタンパク質と抗炎症性のオメガ3脂肪ドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)を豊富に含み、健康状態の悪い人が慢性炎症と戦うのに役立ちます。また、動物ベースのオメガ3脂肪は筋肉の構築にも役立ちます。

さらに、天然のアラスカサーモンは、健康を改善しようとする取り組みに深刻な問題を起こす水銀の含有量が少ない傾向があります。缶詰入りの天然アラスカサーモンはサーモンステーキより安価です。

2.アボカド

アボカドはカリウムが豊富で、運動後の水分バランス調整や疲労回復に重要である他にも、含まれる健康な一酸化炭素不足の脂肪はエネルギー燃焼しやすいです。

オリーブオイルと同様に、アボカドの脂肪は体重管理に 役立ちます。ある研究では、昼食に新鮮なアボカドを半個分食べるだけで食べ過ぎを抑え、間食を抑制することを発見しました。アボカドはまた、ビタミンB、E、葉酸など20種類もの必須栄養素含みます。

3..ほうれん草

ほうれん草はナイアシン、亜鉛、タンパク質、繊維、ビタミンA、B6、C、E、K、チアミン、葉酸、カルシウム、鉄、マグネシウム、リン、カリウム、銅、マンガンを多く含みます。つまり、全身に必要な栄養が入っているのです。

ほうれん草はフラボノイドが豊富で、コレステロールの酸化を防ぎ、体をフリーラジカルから保護します。ほうれん草の葉酸は健康な心血管系のはたらきを促進し、マグネシウムは高血圧を下げやすくします。

4.ココナッツオイル

ココナッツオイルには、カプロン酸(C6)、カプリル酸(C8)、カプリン酸(C10)およびラウリン酸(C12)を含む中鎖トリグリセリド(MCT)混合物が含まれます。MCTは体にとって理想的な燃料です。

しかし、ココナッツオイルのほぼ50%は炭素鎖が長いラウリン酸であるため、必ずしも理想的なMCT供給源ではありません。

MCTオイルは特にケトンの生産を目的とする方には良いチョイスです。主にC8とC10が含まれている分留ココナッツオイルという選択肢もありますが、MTCオイルのほうがケトンに変換されやすいです。

ココナッツオイルには、驚くほど多くの健康上のメリットがあります。例えば、人体はラウリン酸をモノラウリンに変換します。モノラウリンは、ウイルスやグラム陰性細菌を破壊するモノグリセライドです。モノラウリンは間違いなく医学的に有効な成分の1つです。

5.MCTオイル

MCTは、長い原子連鎖の脂肪とは異なった過程で処理されます。通常、体内に取り込まれた脂肪は、胆嚢から放出された胆汁と混合し、消化器系で膵臓酵素によって分解されます。MCTは胆汁または膵酵素を必要としません。

腸に達すれば、腸膜から血流の中へ拡散し肝臓に直接運ばれ、自然に油をケトンに変換します。その後、体の全体に運ばれ、肝臓は血流へケトンを放出します。

それらは、脳にエネルギーを供給するために、さらに脳血液関門を通過することができます。また、MCTは代謝に肯定的な効果を持つ発熱効果があります。

こうした理由から、MCTは脂肪として貯蔵されるのではなく、身体によってエネルギーとして使用されやすいのです。ほとんどの市販のMCTオイルにはC8とC10脂肪が含まれています。私個人としては、C10脂肪よりはるかに迅速にケトンに変換する、C8(カプリル酸)を好んでいます。

6.ケール

ケールには非常に多量のタンパク質と生物学的に利用可能なカルシウムがたくさん含まれています。新鮮なケール1カップ分にはタンパク質2g、炭水化物7g、(炭水化物6gに対して)繊維が1g含まれています。ケールには肉類のように身体が必要とするタンパク質の形成に欠かせない9種類の必須アミノ酸と、その他の9種類の非必須アミノ酸の合計18種が含まれています。

7.ブロッコリー

ブロッコリーが含有する天然に存在する有機硫黄化合物であるスルフォラファンは、おそらくその抗がん作用が最もよく知られています。フィリポン氏は「スルフォラファンは、テストステロンレベル と体脂肪を付きにくくします」と指摘しています。

また、「ブロッコリーは関節部の破壊に関連する特定の酵素をブロックするので、アクティブな人の食生活に欠かせません」とも述べています。さらに、スルフォラファンは運動が原因で生じる損傷から筋肉を保護するのを助けることを示す研究も発表されています。

8.芽キャベツ

芽キャベツには栄養源が詰まっており、少ない栄養素でより多くの栄養を得ることができます。高品質のタンパク質を探しているならば、芽キャベツの右に出るものはありません。家庭菜園で育てた有機野菜よりも栄養価が最大で30倍も高くなる、「小さな発電所」です。

9.ベリー類

ベリー類には、免疫力を高め、心臓を守る、病気に抵抗する植物化学物質が濃縮して含まれています。軽食に食べる場合、ベリー類は、繊維に富み、多くの果物よりも糖分が少ないため、インスリンのレベルが不安定になりにくいです。

中でも、はその健康上の効果がいくらか知られています。ブルーベリーは脂質特性にプラスの効果を発揮し、Ⅱ型糖尿病のリスクを減らします。抗酸化物質が豊富なので、早期老化を予防する最良の果物の1つです。

10.バナナ

インスリン抵抗性または肥満に苦しんでいる方の場合は、グルコースと消化可能な糖分の量が多いバナナを食べないほうがよいでしょう。バナナはカリウム含有量が多い特徴があるので、運動前後の食べ物として人気があります。カリウムは激しい運動をすると消費されやすいので、カリウムが豊富な食品を摂ることをお勧めします。バナナ1本にはカリウムが467mg含まれており、心拍数や血圧のコントロールにも重要です。

11.スイカ

フィリポン氏は次のように話します。「スイカには脂肪を蓄積させる遺伝子の活動を落ち着かせる化合物であるアントシアニンがたっぷりと含まれるため、脂質特性が改善し、脂肪が溜まりにくくなることが示されています。爽やかな味で、水分補給になり、激しい運動後の筋肉痛を軽減するのにも役立ちます。

スイカを含むウリ科の植物は他の食品と一緒に食べると消化されにくいことに気をつけてください。ウリ科の植物の果実は、単体で消費されない限り消化不良を起こすことが多いので、スイカを食べる前または後に他の食べ物を食べないようにしましょう。

12.グレープフルーツ

フィリポン氏は、グレープフルーツの90%は水分なので、運動前にグレープフルーツを食べることを推奨しています。また、ピンクグレープフルーツは繊維とカリウムだけでなく、ビタミンAとCの優れた供給源です(1日のビタミンAとCの推奨摂取量をそれぞれ53%と120%摂取可能)。

レッドグレープフルーツは、ホワイトグレープフルーツやピンクグレープフルーツよりもフラボノイドとアントシアニンの含有量が若干多めです。また、トリグリセライドの低下を促すリコピンが含まれており、フリーラジカルによるダメージを取り除き、太陽光の紫外線損傷から皮膚を保護します。

13.パパイヤ

パパイヤや他のビタミンCが豊富な食品は、激しい運動後のコルチゾール値を下げやすくします。ある研究では、ビタミンC1,000mgを2週間毎日摂取した男性グループは、偽薬を投与したグループと比較して2時間30分のランニング後のコルチゾール値がかなり下がりました。

熟しきっていないパパイヤには別の効果もあります。未完熟のパパイヤは、腸内環境の最適化に重要な役割を果たす難消化性でんぷんを多く含みます。未完熟のバナナやマンゴーにも同じ効果があります。また、難消化性デンプンは血糖値を急上昇させません。

完熟パパイヤと青(未完熟)パパイヤは共に抗酸化物質、繊維質およびタンパク質の消化を助け、炎症を抑える働きのある酵素であるパパインが豊富である一方、未完熟のパパイヤにはパパインとカリウムが高度に含まれます。

14.生のナッツ

マグネシウムは筋肉の成長と強化にとって重要であり、生のナッツはその優れた供給源です。マカダミアやピーカンなどのナッツ類には健康な脂肪も多く含み、純炭水化物が少ないため、優れた選択肢といえます。マカダミアナッツはナッツの中で最も脂肪が多く、タンパク質と炭水化物が最も少ないので、私はお気に入っています。

生のマカダミアナッツは、ビタミンB1、マグネシウム、そしてマンガンを大量に含んでいます。マカダミア一握りで一日に必要なマンガンの58%、チアミンの同23%を補給してくれます。

ピーカンは脂肪やタンパク質の含有量でマカダミアナッツに一番近く、また、抗炎症性のマグネシウム、心臓の健康を増進するオレイン酸、フェノール系抗酸化物質、免疫を増強するマンガンも含んでいます。

15.牧草で育てた牛肉

ヴァージン(Virgin)は次のように報告しています。「丹精込めて育てられた牛の肉は、タンパク質、健康な脂肪および栄養素の完璧な供給源だ。また、牧草で育てた牛の肉には、マルチタスクアミノ酸L-グルタミンが含まれており、筋肉の崩壊を防ぎつつ筋肉の構築を促進する」

牧草で育てた牛肉は、強力な抗炎症活性を有する共役リノール酸(CLA)の優れた供給源でもあります。牛肉以外も、すべてのタンパク源を含むタンパク質の摂取量に気をつけましょう。

体が必要とするよりも多くのタンパク質を食べると、そのカロリーのほとんどは糖分と脂肪分に変換されます。また、タンパク質を過剰摂取すると、多くのガンにおいて重要な役割を果たす         哺乳類ラパマイシン標的(mTOR)と呼ばれる重要な生化学的経路に刺激作用を有することがあります。

16.キノコ

キノコはビタミンDの天然源であり、筋肉機能にとって非常に重要です。筋力低下は、ビタミンDの欠乏が関係する一般的な症状である。それに加えて、多くのキノコ類は、免疫機能の改善を含む他の医薬品の特質もあります。

キノコは成長過程で養分を吸収して凝縮させるので、有機栽培のキノコを食べることが重要です。キノコは重金属だけでなく空気や水の汚染物質も濃縮することが知られているので、ヘルシーな栽培環境で育てることが大切なのです。

17.オリーブ油

多くの人は料理にオリーブ油を使うことを推奨していますが、高温になると酸化して腐敗するので私はおすすめしません。ココナッツオイル、グラスフェッドバター、ラードを料理に使うほうが良いでしょう。

オリーブオイルはよく食品偽装のターゲットにされることにご注意ください。「エキストラバージン」と書かれたオリーブオイルでさえ、ヘーゼルナッツ、ダイズ、トウモロコシ、ヒマワリ、ヤシ、ゴマ、ブドウの種子またはクルミのような他の安価な油で希釈されていることが多いです。こうしたオリーブ以外の他の油はラベルに記載されておらず、ほとんどの人はオリーブ油が純粋なのか判断できません。

18.ホエイプロテイン

ホエイプロテインは高品質のタンパク質だけでなく、非常に多量のロイシンを含むので、完璧な「フィットネス食品」です。ロイシンは体内で複数の機能を果たします。そのうちの1つに、mTORメカニズムがタンパク質合成を増加させ、筋肉を構築することをシグナル伝達するものがあります。最高濃度のロイシンは乳製品に含まれており、特に高品質のチーズとホエイプロテインが多く含みます。

体内のタンパク質を維持するロイシンは基本的には1日あたり1〜3g摂取する必要があります。しかし、同化経路を最適化するためには、1日あたり8〜16gのロイシンが必要です。これを達成するにはロイシン含有食品をたくさん食べなければなりませんが、高品質のホエイを3オンス分摂取するだけでロイシンを8g取り込むことができます。ホエイは明快な選択肢だと分かります。

理想的には、運動の30分前にホエイを摂取すると、脂肪燃焼と筋肉増強の両方を促進できます。ホエイ食品は筋肉の異化プロセスを止め、回復と成長に向けてタンパク質合成を促進します。

筋力トレーニングをする日にホエイ食品を摂ると成果が上がります。筋肉の修復と成長を最適化するために体内でタンパク質を完全に使用するのは運動後の2時間なので、タイミングに気をつけましょう。

ホエイがよく効果を発揮する理由の1つは、非常に迅速に同化し、飲み込んでから10〜15分以内に筋肉に到達するタンパク質であるということです。この特性により、適時に適切な食物を筋肉に供給しやすいのです。