10種類のストレス解消になるスーパーフーズ

ストレスを解消する食物

早分かり -

  • ストレスを受けているとき健康な食物を選ぶと気分をプラスの方向に向ける効果があり、緊張をほぐし、血糖値を安定化させ、ストレスが軽減する
  • 濃緑色野菜、七面鳥の胸肉、野生捕獲したアラスカ鮭、発酵食品、ブルーベリー等があるストレス対処に効く最適な食
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Dr. Mercolaより

アメリカ人のほぼ40%はストレスが原因で過食または健康によくない食物を食べていると報告されています。不安を抑えるためにアイスクリームをボウルごとやポテトチップ一袋を食べて気を休めたい誘惑があるかもしれませんが… ストレスを受けているときに駄物を食べると健康には特に危険です。

慢性的にストレスを受けている女性(認知症の夫や親の面倒を見ている)の一団を調査した結果、健康によくない脂肪や砂糖を多く含む食事でウェスト回りが肥り、腹腔脂肪が増加し、インスリン抵抗が増大するなど懸念のある健康上の影響につながっていました。

この場合は食物のみが問題ではなく、駄物食(ジャンクフード)ストレスの組み合わせも危険でした。ストレスをあまり受けていない女性が同じような食事をしてもこの調査期間にそこまで深淵な肉体の変化を経験しなかったからです。

この研究の主監著者でカリフォルニア大学サンフランシスコ精神科学部助教授のカースティン・アシュバカーPhDは次のように説明しています:

「多くの人はカロリーはカロリーにすぎないと考えていますが、この研究から、同じものを食べた2人の女性でもストレスレベルに応じて異なる代謝反応を示す傾向があることがわかりました。

「食事を通して機能するストレス経路が存在するようです。例えば、これは動物にも見られ、身体が慢性的にストレス下にあるとき駄物食に反応して脂肪細胞が急速に成長します。」

また、駄物を食べてもその時だけの気休めにしかなりません。食べたときの快感が消えるに伴い、気分の変化、苛立ちやすさその他不愉快な情感に襲われることがあります。これは、砂糖、トランス脂肪、人工着色料、グルタミン酸ソーダ(MSG)その他何等かの摂取した可能性がある合成成分が原因のストレスに加えて発生します。

これとは反対に、健康的食物を摂れば、気分を高揚させることが実際に可能で、緊張を和らげ、血糖値を安定化し、トレスを軽減します。

ストレス対策によく効く10種類の食物

オフィスで残業の長い一日子供たちが終日やかましい財政的なピンチや人間関係のもつれ等の感覚こういう状況ではストレスを解消する次のスーパーフーズを食べましょう。

1.濃緑色葉物野菜

ほうれん草のような濃緑色葉物野菜には、葉酸が豊富に含まれています。葉酸は、身体が気分を調整するセロトニンやドーパミン等の神経伝達物質を生成するのを助けます。2012年に公表されたある研究は、最も葉酸を摂取したグループは、最も少ないグループよりもうつ病になるリスクが小さいことを発見しました。

言わずもがなですが、オタゴ大学の研究によると、若い成人がある種の果物や野菜を食べたところ(フルーツジュースや乾燥フルーツは除いて)、神経鎮静効果がありました。心理学部研究者タムリン・コナー博士は次のように述べています。

「人々がもっとフルーツや野菜を食べていた時代は、通常よりももっと穏やかで、幸福でより活発だったと報告されています。」

2.有機七面鳥の胸肉

七面鳥はセロトニンに変換されるアミノ酸(タンパク質の構成要素)、トリプトファンを豊富に含んでいます。研究によるとトリプトファンを摂取した口やかましい人がとても温和になることが判明しました。研究者らは次のように説明しています:

「トリプトファンはけんか腰の態度を大幅に減らし、温和な態度や同調性の知覚能力が増やしました。」

カボチャの種 、ナッツ類、放し飼いの有機玉子もトリプトファンを豊富に含みます。

3.発酵食品

健康によくない腸内フローラが脳の健康に有害な影響を及ぼし、不安や鬱等の問題につながることから、心の健康改善のカギは腸内にあります。有益な細菌は脳内化学反応に直接作用し、気分や行動をコントロールする信号は迷走神経から脳へ伝達します。

例えば、プロバイオティックのラクトバチルス・ラムノサスは、脳のある部位でのGABA(生理学的、心理学的作用の制御に深く関わっている抑制性神経伝達物質)の量に影響をおよぼし、ストレスに誘発されて発生するコルチコステロンというホルモンを減少させ、不安や鬱に関連する行動を抑制する効果があることがわかりました。

善玉細菌を含むヨーグルトを定期的に食べた女性は、プロバイオティックスを消費しなかった人より脳機能が改善しました。具体的には、これらの女性は感情や知覚の中枢処理を司る脳内の2領域で活性が減少しました:

  • 島皮質(insula)がその一つです。これは(知覚、運動制御、自意識、認知機能、人間関係を含む)感情と身体のホメオスタシス調節と典型的に関連する機能を果たしています。
  • もう一つは体性感覚皮質。これは各種の知覚を身体が解釈する機能があります。

以上の研究では、人工甘味料、着色料、香料、砂糖を添加した悪名高き健康によくない市販のヨーグルトを使用して実施したことを考えると、何らかの改善があったということを示した意味は大きいです。いちばん大切なことは、市販の大部分のヨーグルトは臨床的には有意ではない微量の善玉細菌を含みます。

明らかに、生ミルクから自分でヨーグルトを作ったり発酵野菜(漬物)等発酵食品を食べると腸の健康と気分を支持するのではるかに効果が上がるでしょう。

神経学の修士号を有している医学博士Natasha Campbell-McBrideによると、内臓内の毒素は身体部から流れ出し脳部に入り込み、気分がさえなくなったり、自閉症、ADHD、失読症、統合運動障害、鬱、精神分裂症その他の精神障害や行動障害を引き起こす可能性があります。
この点を念頭に置いたうえで、(発酵食品を食べ、加工食品と砂糖を食べずに)腸内フローラを養うことがプラスの気分のためにいかに重要かが明白になります。

4.野生のアラスカサーモン

鮭、いわし、アンチョビや、オキアミ油や動物性オメガ3脂肪、EPAやDHA 等の健康補助食品形態のものは情緒安定のために役立ちます。Vital Choiceを始め放射線を当てていないシャケについて文書化した数々の商社が存在します。

Brain Behavior and Immunity(脳、行動学、免疫に関する専門誌)に発表されたある研究は、オメガ3を摂った医学生の間で不安の削減率が劇的な20%に及ぶことを報告した一方、過去の研究では、オメガ3脂肪が副作用なく鬱の兆候を予防し、抗うつ剤同様に機能することを証明しました。

5.ブルーベリー

アンソシアニンはブルーベリーやブラックベリー等のベリー類の濃い色を出す色素です。これらの抗酸化性物質は平衡感覚、記憶能力や気分のために欠かせない化学物質であるドーパミンの脳内生産を助けます。TIME誌も次のような報告をしています:

「『ブルーベリーの好きな人は免疫のために欠かせない白血球の一種である自然のキラー細胞が急増することも研究によって発見されています。このキラー細胞はストレスに対抗するために重要なものです』と、Health誌の栄養関連の編集者であるMPH, RD,シンシア・サス氏が説明しています。」

6.ピスタチオ

ある研究による、一日にピスタチオを2握り分程度食べるとストレス期に血管収縮が減少したことが判明しており、即ち、動脈が拡張したので心臓への負荷が減少しました。いわずもがなのことですが、反復動作が頭の中の観念奔逸を鎮めるのに役立つことから、ピスタチオの殻を取るリズミカルな動作に治療効果があるのかもしれません。

ピスタチオにはアフラトキシンという発癌性のカビに汚染されやすい高いリスクがあり、処理工程で漂白または燻蒸処理されている可能性が高いです。有機ピスタチオを選び、乾燥していたり漂白や腐敗の兆候があるものを避けてください。

7.ダークチョコレート

異物で処理されていない純チョコレートバーをぐっさりとかじる度に気分のよさが倍増する人にとって、このことは偶然のことではありません。これは一時的に痛みや意気消沈状態を阻止する脳内で生産される神経伝達物質、アナンダミドという化学物質が原因です。

この用語はサンスクリット語の「至福」から派生した言葉です。チョコレートの持つ素晴らしい事の一つは、この化合物を生産するだけではなくて、アナンダミドの「気持ちいい」側面を持続させる他の化学物質も含むことです。

チョコレートは、「新しい不安抑制薬」とも言われています。Journal of Psychopharmacology(精神薬理学専門誌)に掲載されたある研究はダークチョコレート約50グラムに等しい抗酸化物質が豊富なチョコレートドリンクを毎日飲んだ人は、飲まなかった人より毎日穏やかな気持ちになっていったことを発表しました。

8.日光

技術的に言ってこれは食物ではありませんが、毎日日光に当たると情緒安定化に役立つようです。明るい光に当たると、気分高揚に関連している脳ホルモンの一種、セロトニンが増加し、日光に当たらないほど減少します。2006年に科学者らがビタミンDの心の健康に与える効果を80人の高齢者について関して評価しました。その結果ビタミンDの投与量が最も低い人は健康な用量を投与された人より11倍気分が落ち込みやすいことが発見されました。

ビタミンDが低濃度だと恐慌症リスクの増大とも関連します。ビタミンDはシャケ、玉子の黄身、きのこ等の食物から摂れますが、この濃度を最適化するにはよく注意して日光に当たることです。

9.種子

セロトニン等の神経伝達物質の前駆体として機能するマグネシウムは情緒安定と快適な健康状態を増進するのに役立つことが知られています。医学医師で自然療法の医師でもあるDr.キャロリン・ディーン氏は15年以上マグネシウムについて研究し、著作も著してきました。その最近の著作「奇蹟のマグネシウム」はマグネシウム欠乏によって発症する22の医学的状態について説明しています。これには不安、パニック発作(不安発作)や鬱が挙げられています。

海草やスイカ、フダンソウのような緑葉野菜は、豆、ナッツをはじめ、カボチャ、ヒマワリ、ゴマの種と同じく、優れたマグネシウム源です。アボカドにもマグネシウムが含まれています。野菜ジュースを作ると、食物から十分なマグネシウムを確実に摂ることができます。

10.アボカド

アボカドはほぼ20種類に及ぶ必須の健康促進栄養素を含みます。これにはカリウム、ビタミンE、ビタミンB群、葉酸が含まれます。さらにNutrition Journal(栄養学専門サイト)に発表された研究によると、肥満気味の人の場合ランチで新鮮なアボカドを半分食べるだけで満腹できるはずで、これがその後不要なおやつを食べることを予防すると説明しています。

いつもの昼食でアボカドを半分食べた人はアボカドを昼食で食べなかった人と比べ、食後3時間経過してから空腹感が40%、5時間後には28%が空腹感が減ったと報告しています。アボカドが血糖値の調節に役立つようであるということもその研究で発見されました。この満腹感と血糖値調節の組合せはストレス期でも情緒を安定化するのに役立ちます。

ストレス下で最悪の食物は砂糖系やデンプン系

多くの人は「快適な」食物といえば炭水化物のことだと思いますが、砂糖や穀類はストレスでまいっているときには最悪の食品に含まれます。その理由

1.糖分

砂糖は血糖の変動をきたし、これが気分の変動につながりますが、さえない気分は実際にはこれよりさらに深くまで到達します。ウィリアム・ダフィー氏の著作シュガーブルースをはじめこの話題のみ取り上げた本が何冊も出ています。精製糖の摂取が気分や心の健康に毒性影響を及ぼしうる潜在的なメカニズムが3sh類以上存在します:

健康的な食物を摂れば気分をプラスに転換させることが実際に可能で、緊張を和らげ、血糖値を安定化し、トレスを軽減します。

  • 砂糖(特に果糖)と穀類はインスリンとレプチン抵抗さらに、精神的健康で重要な役割を持つ信号伝達機能の障害に寄与しています。
  • 砂糖は健全な脳のニューロンを促進するBDNF(脳由来神経栄養因子)の活性を抑制します。BDNF濃度は動物実験からおそらくこれが原因ではないかと見られる鬱や分裂症において危機的に低いです。
  • 砂糖を摂取すると慢性炎症を促進する体内の幾重もの化学反応を起こします。長期的には、炎症が免疫系の正常な機能に障害を発生させ、これが鬱のリスクを大きくしています。

2.グルテン

小麦、ライムギ、大麦等の穀物に含まれるタンパク質グルテンは気分や脳の健康に有害です。実際、小麦が気分に有害な影響があり、鬱状態を促し、分裂病等もっと深刻な心の健康の問題に至ることを実証した数多くの研究があります。小麦と心の健康の問題の不思議な関連性を説明するのに役立ちそうなあるメカニズムがあります。これは小麦がセロトニンの生産を阻害することです。

セロトニン等の神経伝達物質は脳内ばかりではなく腸内にも存在しています。実際に、気分をコントロールし、うつや攻撃性にも関与するセロトニンは脳ではなく腸内に最も多く存在します。特に小麦はうつ病から分裂病まで様々な精神病にも関与しており、その原因が神経毒性のあるコムギ胚芽アグルチニン(WGA)です。

3.加工食品

加工食品に含まれる気分を沈める潜在力がある成分リストはとても長いです。砂糖やグルテンは当然含まれるとして、これ以外にトランス脂肪、人工着色料、グルタミン酸ソーダ(MSG)、人工甘味料その他合成成分も含んでおり、これらが苛立ちやすさや沈着した気分に関連しています。