Dr. Mercolaより
転ぶ等の形態を問わず外傷は皮膚表面の直下を走る毛細血管(小径の血管)を破損し、出血させます。このため赤紫色や「黒あざ」ように見える打ち身が皮膚に発生します。
専門用語では挫傷として知られる打ち身は皮下血管のどんな損傷によっても発生します。身体が治癒して血液細胞を代謝するに伴い、打ち身は通常緑、黄色、茶色に薄くなっていき、最後は完全に消えます。
ときどきの打ち身はほぼ避けられないことですが、打ち身が頻繁に現れるようになりその理由が自分でわからない場合は、何らかの理由があります。腕や脚をぶつけて忘れたのかもしれません。または全く別の原因があるのかもしれません。
1. 加齢
加齢に伴い皮膚はぶつけたり、転んだときにクッションの役割を果たす保護する皮下脂肪が薄くなります。コラーゲンの生産が鈍化するに伴い、皮膚も薄くなっていきます。つまり若い頃より僅かな力で打ち身しやすくなります。
高齢者によく見られる血管の疾患で、離れてみるとトウガラシのように見えることもある皮膚によく出る数千もの微小な打ち身の原因になっています。 打ち身は毛細血管から血液が漏れ出る結果発生します。
血友病や白血病等の血液疾患は血液が清浄に凝固できないために原因不明の打ち身を生じます。重篤な打ち身や説明のつかない打ち身が頻繁に起こる場合、こうした疾患ではないことを確認するため医師に診てもらうのがよいです。特に急性の場合これは言えます。
糖尿病患者はよく皮膚どうしが頻繁に接触する範囲に暗い色素沈着ができます。この色素沈着は打ち身と見間違えることがありますが、その原因は実は体内のインスリン抵抗によるものです。
重量挙げ等無理な力が筋肉に掛かると血管が破裂して打ち身につながることがあります。運動によって発生する筋肉線維内の微小な裂傷が打ち身の原因でもあります。さらに、スポーツや活発な運動をする方は、ぶつけたり軽度の外傷を受けやすく、これが打ち身を発生させても、実際の衝撃のことは覚えていません。
アスピリン、抗凝血剤、抗血小板凝集剤等の薬剤は血液の凝固能力を弱め、打ち身を発生しやすくします。アスピリン、プレドニゾン、経口避妊薬その他の物の薬剤も血管を弱体化させる場合があり、これが打ち身を受けやすくします。
親族内に打ち身を負い易い人がいる場合、あなたもそうなる可能性があります(この潜在的な遺伝性を克服するための手順は通常あります)。
蒼白な皮膚だから打ち身を負い易いのではなく、打ち身を負ったときに色黒の皮膚より目立ちます。
身体は規則的な日射を受けることが必要です。これでビタミンD(や一連のこれ以外のメリット)を生み出すために必要ですが、日光を浴びすぎると、特に日焼けする程に受けると、皮膚の柔軟性や抵抗力を弱めます。これが次に打ち身を受けやすくし、目立ちやすくします。
ほとんどの人のアザは、毛細血管が脆くなっていてすぐに破けてしまうことが主な理由です。毛細血管を強く、そしてしなやかに保つための最善の方法の一つは、ビオフラボノイドの優れた摂取源を食事を通して確保することです。
ビオフラボノイドの優れた摂取源には、濃い色のベリー類、暗緑色の葉野菜、ニンニク、玉ねぎなどがあります。
普通なら、豊富な有機野菜と少々の果物で最適な食事を取れば、重傷を除けば、あらゆる原因による打ち身を防止するために必要な微量栄養素を全て得るには十分すぎるほどです。
しかし、打ち身を受けやすい人は次の栄養素が特に大切です。これを食事から十分に得られない場合、健康補助食品で補う価値はありそうです:
• ルチン
ルチンは血管を強化することで知られる生体フラボン(バイオフラボノイド)です。この効果があるので、打ち身を始め静脈瘤や痔にもよく使用されます。バイオフラボノイドの欠乏で血管が破損し易くなり、打ち身を負い易い方は、ルチンを摂ることでよくなるかもしれません。
進行性色素性紫斑病患者についてのある研究によると、皮膚障害はルチン(50 mgを1日2回)とビタミンC健康補助食品を4週間続けたら完全に治りました。
• ヘスペリジン
この生体フラボノイドはレモンの皮に含まれるもので、毛細血管強化の効果でも知られています。閉経後の女子に関するある研究では、ヘスペリジンとビタミンCの健康補助食品を毎日取った人は打ち身が減少しました。
• ビタミンC
ビタミンC摂取不足の人のビタミンC摂取量を増やしたところ、打ち身が減少しました。ビタミンCの効果と吸収を促進するのでルチンやヘスペリジン等のバイオフラボノイドと合わせてビタミンCを摂るのがよいです。ミシガン大学ヘルスシステムは次のような報告を行いました:
「ビタミンCとおそらくフラボノイドが若干不足するだけでも打ち身が増加する可能性があります。打ち身を負い易い人は果物や野菜をより多く食べることでメリットを受けられます。これらはビタミンCとフラボノイドの一般的な摂取源です。
…毎日ビタミンCを400 mg以上、ヘスペリジンやルチン等のフラボノイドを400 mg以上毎日いっしょに飲むことで打ち身し易くなくなります。」
打ち身を防止するカギは新鮮な野菜や果物を規則的に摂ることです。しかし、打ち身がすでにある人の場合、自然界にシンプルで自然な解決法が豊富にあります。これで打ち身をより速く治せるかもしれません。これらの戦略には以下が含まれます。
✓ アルニカオイル: アルニカの花や根は薬草として数百年来使用されてきました。抗炎症性で、白血球の流れを促進します。白血球は詰まった血液を処理し、関節や筋肉、打ち身を負った組織から滞留した体液を分散させるのに役立っています。アルニカオイルは希釈して局部投与のみにお勧めできるものです。純アルニカ精油は極めて効能が強く、重篤な副作用をきたす場合があります。
✓ キャベツの葉: 顔面の打ち身には、白キャベツの外皮を成す大きい葉の縁を刻んで熱湯に浸けます。次にこの葉を打ち身に当てます(顔面に当てるので熱傷を負うほど熱くないことを確認してからにしてください)
✓ 冷湿布:冷湿布を打ち身の範囲に当てると腫れや痛みを和らげます。怪我した後なるべく早く当てた方が効果が上がります。
✓ アロエベラ: アロエの新鮮なゲル(アロエベラ)は怪我や皮膚炎の治癒を早める効果があります。
✓ キンセンカ: 軟膏を作るので、乾燥キンセンカの花や葉(またはこのハーブから取った新鮮なしぼり汁ティースプーン1/4杯)を約30gのラードと一緒に沸騰します。この混合液が冷めたところで、打ち身に塗ります。この混合液は捻挫、筋肉の痙攣、ひりひりする炎症、腫れものにも効きます。
✓ コロハ: 湿布を作るので、砕いたコロハの種約15gを小さい布に包み、数分煮沸します。袋を取出し、この「茶水」を部位に塗ります。(熱傷を負うほどではなく)我慢できる限り熱めの液を塗ってください。
✓ コモンタイム: 緑の部分を水に浸け、3、4分煮沸します。ポットに蓋をし、2、3分置いておきます。この混合液を絞って、せんじ汁をお風呂に混ぜます。普段のように湯船に漬かってください。
✓ 玉ねぎ: 生のまま打ち身に直接当てます。
✓ セントジョーンズワート: セントジョーンズワートオイルを10~15滴水に落とし、混合液を部位に当てます。
✓ リンゴ酢: りんご酢の熱めまたは冷たい湿布を打ち身に当てます。
✓ ビタミンK: 局所にビタミンKを加えるのも打ち身を軽減するのに役立ちます。
軽度の打ち身を予防するためのこれまでのヒントに加え、美しく、明るい健康な皮膚を促進するのに特に効果がある次のような食品があります:
このウェブサイトの閲覧を続けとクッキーの使用、改訂個人情報保護方針、サービスの提供条件に同意したものとみなされます。
同意する