Dr. Mercolaより
十分な 食物繊維が食事から摂れていますか? そうでない場合は、あらゆる意味で健康が損なわれる可能性があります。食事に食物繊維が不足しているという共通した印としては、便秘や不規則な便通ですが、実はこれは氷山の一角に過ぎません。
野菜などの食物繊維が豊富な食物は、腸内の有益バクテリアに栄養を供給して適正な腸健康を促進します。熟していない バナナ、パパイヤおよび マンゴーなどの特定の果物にも食物繊維が豊富に含まれています。
これらの果物には、興味深い特徴が更にあります。栄養素的な内容物がその熟れ具合によって変わるのですが、未完熟 状態では、適正な腸の健康には重要となる、難消化性でんぷん質が多く含まれるのです。
完熟したものよりも未完熟果物の方が健康的だという考え方は、非常に常識に反しているように思えるかもしれません。
果物に含まれる糖分は、通常、品質の良さの指標として用いられていますが、果物自体に含まれる糖分は必然的に品質の良さの指標ということではなく、通常は植物のミネラル成分に関連しています。よって、品質のバロメーターとして使うことができるのです。
糖分を測定するには、屈折計、つまりは俗に言うブリックス計(糖度計)を使います。一番流通しているブリックス計は、0から32度のブリックス値目盛りで測定するタイプで、果物が甘いと栄養的成分も高いと考えられています。
しかしながら、マンゴーの場合は、ビタミンCの含有量が実際は、完熟しているものよりも未完熟の方がずっと高くなっています。ビタミン類やミネラル類も果物を食べる唯一の理由という訳ではありません。食物繊維も重要であり、場合によっては、未完熟果物の方が良い選択となることがあります。
食物繊維は一般的に可溶性と難溶性のいずれかに分類されます。一方で、健康という観点からすると、繊維の発酵能こそ本当に重要なことなのです。難消化性でんぷん質は、小腸中で消化されず、大腸の中でゆっくりと発酵する低粘性繊維質です。
このようにして、難消化性でんぷんは、有益バクテリアを養ってプレバイオティックとして活躍します。ゆっくり発酵するため、消化管がガスで充満しません。難消化性でんぷん質は、便の嵩を有意に増し、定期的な便通を維持する働きもあります。
何よりもまず、難消化性でんぷん質は、消化されにくいため、血中の血糖値が急激に上昇しません。事実、研究では、難消化性でんぷん質がインシュリン調節を改善する役目をし、インシュリン抵抗性のリスクを低減します。
未完熟バナナ、パパイヤ、マンゴーのほかに難消化性でんぷんが多い食物は、豆類、レンズ豆、種類および馬鈴薯でんぷん、タピオカでんぷん、玄米粉などがあります。
(面白いことに、じゃがいもやパスタなどの通常可消化でんぷんを調理してから冷蔵庫で冷却すると食品の化学的性質が変化して、可消化でんぷんが難消化性のでんぷんへと多くなっていきます。)
Authority Nutritionは次のように記載しています。「バナナは、完熟する前には、ほぼ全体的にでんぷん質となっており、その組成率は、乾燥重量の最大70から80パーセントです。このでんぷん質の大半部分が難消化性でんぷん質です。バナナは熟していくと、でんぷんの量と難消化性でんぷん質は減り、糖分に変換されていきます。」
難消化性でんぷん質が高含量のため、青バナナは、子供でも大人でも安全に下痢の処置に利用することができます。
大抵の人は未完熟バナナの味や食感が好きではありませんが、適切に下ごしらえして別の食品と組み合わせれば、かなりおいしくなるはずです。ここにCooks.comで紹介している青バナナサラダのレシピを参考として挙げます:
青バナナ (8人分)
材料:
作り方:
ビネグレットドレッシング
バナナ同様、熟したものと熟していない パパイヤには、顕著な違いがあります。完熟パパイヤと青(未完熟)パパイヤは共に抗酸化物質、繊維質およびタンパク質の消化を助け、炎症を抑える働きのある酵素であるパパインが豊富である一方、青パパイヤにはパパインとカリウムが高度に含まれます。
未完熟パパイヤにはラテックス 液が含まれ、これが人によっては アレルギー反応を起こす場合があるため、食べる前にこのことを知って注意する必要があります。青パパイヤは子宮筋収縮を促進するため、妊娠女性は避けるべきです。
一方で、月経不順の女性については、同様の理由から未完熟パパイヤジュースを飲めば、恩恵を受ける場合があります。
未完熟バナナよりも、もしかすると青パパイヤは通常、味覚を満足させるために、他の材料と取り合わせる必要があるかもしれません。こちらは、The New York Timesに掲載されたレシピの例です:
青パパイヤサラダ
オプションの材料:
マンゴーには500以上の種類があり、その中でも一番人気があるのは、Malda、アルフォンソ、ラングラー、Sipia、SukulおよびBumbaiyaなどです。興味深いことに未完熟 マンゴーは、並みはずれてビタミンCが豊富です。青(未完熟)ラングラーマンゴーは、りんご35個分、レモン9個もしくはオレンジ3個分のビタミンCが含まれています。
うちの庭には、マンゴーの木が7本あり、これがもうすぐ熟れるところなので、未熟なマンゴーを食べるのが楽しみです。インドでは、青マンゴーは以下の生薬として用いられています:
• 胃腸障害 (GI):青マンゴーは、塩と蜂蜜で食すものが、下痢、赤痢、痔核、つわり、消化不良および 便秘などのGI障害関連の治療に使われます。
• 肝臓の問題:未完熟マンゴーの酸は、胆汁分泌を増やし、腸内殺菌薬としての作用があります。この酸はまた、血液を清浄にし、強肝剤として作用します。蜂蜜とこしょうを入れた青マンゴーは、消化不良による胃痛、じんましん、黄疸の際に使われます。
• 血液疾患:ビタミンCが高度に含まれた未完熟マンゴーは、血管弾性を改善する役割があり、新しい血液細胞の形成を向上します。未完熟マンゴーはまた、鉄分の吸収を良くし、出血を抑えます。インドの雑誌、Deccan Heraldは以下のように伝えています:
「夏の間に未完熟マンゴーを食べると、炎症を防止し、結核、コレラ、赤痢、貧血などに対する体の抵抗力が強化されます。
心臓、神経の調子を整え、心臓の動機、神経質の緊張、不眠症、記憶力低下などを癒します...生のマンゴーを塩と一緒に食することで喉の渇きを潤し、夏の季節、極端な発汗による塩分や鉄分の喪失を予防します。体の調子を整え、極度な暑さに耐えられるようにしてくれます。」
青パパイヤのように、注意事項があります。食べ過ぎると喉の炎症や消化不良を起こすことがあるため、一日に1個以上、未完熟マンゴーを食べないようにしてください。樹液を凝固させて、炎症となる恐れが増すため、食べた直後に冷水を飲まないでください。
インドの伝統手法のように、青マンゴーを塩と蜂蜜を入れる食べ方は、食指が動かないと思いますので、こちらにBon Appétitの青マンゴーサラダのレシピを紹介します:
青マンゴーサラダ(8人分)
繊維は、食事の重要な成分ですが、腸内環境を改善するまでは、時間がかかることがあることを覚えておいてください。代わりに、腸管壁浸漏症候に関連した健康問題の予防を助けることになります。繊維の発酵過程における最も重要な副産物のいくつかは、酪酸塩、プロピオン酸塩および酢酸塩のような短鎖脂肪酸です。これらの短鎖脂肪酸は以下の働きがあります:
穀物、米、パスタ、じゃがいも、果物そして野菜はすべて 炭水化物です。一方で、健康の観点からこれらは等しく作られておらず、その繊維含有量が「良い」炭水化物と「悪い」炭水化物の違いとなります。ほとんどすべての野菜や特定の果物は非常に繊維が高度ですが、つまりネット炭水化物は非常に少ないということでありますが、これが炭水化物となると、このネット炭水化物には、注意を要します。
野菜は一般的には、食物繊維含有量が高い品目の上位にのぼりますが、お分かりの通り、料理の際に「料理の冒険」を少々加える限り、特定の果物は要件を満たすことができます。個違い人差があっても、通則としては大抵の人が以下によりメリットがあるでしょう:
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