Dr. Mercolaより
ビーツは、庭や鉢で育てやすく、多岐にわたるで食べ方があり、ビタミンや抗炎性の物質が詰まっています。つまり言ってみれば、今年の夏に庭で育ててみよう、と考えてみたくなる植物かもしれません。
私は毎日スムージーに約1から2(28グラムから57グラムくらい)オンスの生のビーツを入れ、発酵させたビーツの根の粉末サプリメントを摂取しています。しかし、 糖尿病 やインスリン抵抗性がある場合は、生のビーツのジュースが身体全体の健康にどう影響するか注意して観察しましょう。各ビーツの36%は単糖です。この高い糖の含有量のため、また、生ビートとビーツのジュースが身体が一次燃料としての砂糖でなく脂肪を燃焼しようとしている時の ケトン食療法 の最初の移行期に逆効果になってしまうことがあります。
こういった場合、発酵の過程で実質的にすべての糖が排除されるので、ビートクヴァスとしても知られる発酵させたビーツのジュースの方が遥かに好ましい選択肢と言えます。しかし、この強力な根菜と緑の葉を食生活に取り入れることを選択してみたら、これを庭やパティオで簡単に育てられることがわかるのです。
ビーツはキッチンで二重の効能が期待できる素敵な旬の野菜 です。根は焼いたり、茹でたり、ソテーにしたり、発酵させたり、またはジュースにしたり、葉は風味や、質感、そして色彩りをサラダに加えることができます。初霜が降りた後でさえ根は素早く成長するのですから、北方の土地にある庭で育てるには、理想的です。
しかし、気温が変動するとビーツの味と品質は低下してしまい、根元に白いゾーンリングが生じることがあります。ビーツにはいくつかの種類がありますが、最も一般的な赤いテーブルビートは、赤い茎と葉脈を持つ葉が発育して、非常に スイスチャード(フダンソウ)に似ています。
ビーツは、気温が平均して華氏65度(摂氏18度)近くになると最も良く育ちます。そのため、早春と晩秋に植え付けると同年に2回、収穫できます。気温が華氏50度(摂氏10度)を下回ると種になる可能性があるので、温度予想に注意して下さい。
ビーツの根は、成長するにつれて地面から盛り上がってきます。ビーツの品種によってはこの露出部分が丈夫になる場合があるので、根を覆いをすると良いでしょう。いったん種子を播いたら、35日以内に緑の葉が収穫できます。根については収穫まで更に30日が必要です。
秋には、最初に堅く霜が降りた後に収穫して、食用にするまで涼しい場所に置いた砂の箱の中で根を保存することができます。必ず根元に近い上端部分を切り取ってから保管してください。刈り取った後、茎は洗浄して、サラダ、炒め物や蒸し料理で使うまで冷蔵庫に保存することができます。
地面が乾き、暖かい気候になればすぐに最初のビーツを植える時期となります。通気を良くすることでビーツの成長が促進されるので優れた土壌を用意することが重要です。ビーツは、pHが6.5から7の間で、有機物が多く水はけの良い砂質の土壌でよく育ちます。
ビーツは肥料を多くは必要としませんが、特定のpH環境が必要です。土壌のpHが5.8に低下すると、ビーツは生き残れなくなります。ビーツは酸性土壌だと非常に生育し難く、また成長期は一貫して十分な水やりを必要とします。十分に堆肥化が進んだ肥料を含んだ土を細かく砕き、全ての石を除去して20センチの深さにしておくと、通気性が良くなり、根が成長できるようになります。ビーツは、土壌からホウ素をあまり効率的に取り込むことができません。ホウ素は微量な栄養素であり、全ての植物の生育に必須です。
ホウ素はビーツの細胞壁の形成やエネルギーの動きに重要な役割を果たします。 ビーツは土壌中のホウ素が多すぎても小さすぎても影響を受けます。水を大量に与えると、根への土壌の一極集中を払うことができますが、良い土壌ならホウ素不足を引き起こすことがありません。ビーツの周りに石灰をまくことでホウ素が枯渇します。収穫を良くするため、日当たりの良いところに種を蒔きましょう。庭に日当たりの良い場所が無くて、日陰になるところだとしても依然として緑の葉の収穫がたくさん見込めます。あるいは、日当たりの良い場所に移動できるよう、鉢に植えることも検討してみてください。
ビーツの種は実際には複数の種子を含む乾燥果実です。そのため、種子を適切に配置して蒔くと、よりたくさんの苗が芽生えますビーツが発芽して約5〜8日後に本葉が形成されたら、苗が10センチ間隔になように間引きします。
ビーツはもっと涼しい土壌でも発芽する場合がありますが、土壌の温度が華氏50度(摂氏10度) に達した後に最も良く発芽し、最高華氏85度(約30度)の高温発芽します。 種子を深さ約1.3センチ、2.5センチから5センチ間隔で 、列は、30センチから45センチ離して植えましょう 。最初に霜が降りるまでに秋用の作物を10から12週間生育しましょう。
発芽および生育期間中は、常に土壌を湿った状態に保ちます。日照り続きの状態で栽培すると、ビーツは風味と栄養を失います。植え付け前に種子を24時間水に浸しておくと、湿度の低い土壌での発芽が促進される場合があります。マルチングは土壌中に水分を含み、雑草の低減に寄与することから、ビーツの作付けには有効でしょう。土壌のpHがアルカリ性でない場合は、、丈夫なビーツの成長をサポートするため、カリウム分を補給できる木材灰を撒いてもいいでしょう。
ビーツ は、ゴルフボールとテニスボールくらいの大きさになれば収穫に適した時期です。ビーツの根のつくりは比較的繊細なので、緑の基部をつかんでから、上手く捻れば球根と地面を簡単に分離することができます。
ビーツを地面から抜去したら、ビーツ上部の緑葉を切り取るか、または捻じり取ってください。堆肥用のパイルとしてそれらを使うこともできますし、洗って、冷蔵しておき、後でサラダやサイドディッシュの蒸し料理として使用してもいいでしょう。冬でも穏やかな気候の地域にお住まいなら、秋にも地面にビーツを植えることができるので必要に応じて掘り起こしてください。秋に植え付けたビーツを掘り起こした場合は、霜が降りない場所で保管してください。
地植えのビーツはより良く成長するのですが、最低30センチの深さの 鉢ならビーツを栽培 できます。地植えの場合と同じように土壌を準備し、pHが6.0以上から6.5近くを維持するよう注意してください。
鉢植えの場合でも地植えの場合でも、ビーツは様々な害虫の影響を受けやすく、収穫に影響することがあります。こういった感染や害虫が多いことについては、、感染の無いきれいな畑や野生の牧草が生えていない場所にビーツを植えることで対応するのが一番です。
土壌に住んでいるヨトウムシが成長過程で、ビーツを食い切ってしまうことがあります。これを防ぐには、7.5センチ位の紙の輪を茎の周りに置き、木の灰を根の周りに振りかけ、その場所の雑草を取り除いておくようにします。庭の雑草を取り、作物をローテーションすることによって線虫の成育を阻害し制御することができます。
ビーツを植える時期が早過ぎたり、排水が不十分な土壌や鉢に植えたりすると、作物を破壊する真菌感染のリスクが高まってしまいます。ハモグリバエは葉の上に卵を産む昆虫です。幼虫が孵化すると、葉を餌として食べるようになります。黄色または青色の粘着性のトラップで成虫を捕まえ、幼虫は、葉を押しつぶして殺します。
ウサギはビーツの緑葉が大好きで、ネズミ類(齧歯類)は下からビーツの根を攻撃します。そのため、小動物からビーツを守るために適切に網掛けが必要な場合があります。鹿もまた赤いビーツの上端部分が大好で、葉を食べるので葉がダメージを受けます。ビーツの保護用に網掛けをする際は、その地域の動物のサイズを考慮してください
病気や害虫の最善の防除は、水はけがよく、雑草の刈られた土壌で強力かつ健康的なビーツを成育することです。庭で育てる作物を毎年ローテーションし、日当たりの良いところでビーツを育てられない場合は、鉢植えにより栽培も考慮してください。
緑の葉と根を一緒にして ビーツを食べる方法がいくつかあります。ビーツ根を細かく刻んで、ビーツの葉とともにサラダにします。ビーツを軽く蒸して、有機放牧した乳牛のバターを添えたものは夕食には完璧なサイドディッシュとなり、どんな料理にも合わせやすいです。以下の料理は元々The Old Farmer's Almanac誌に掲載されたものです:
ローストビーツとルッコラ
材料:
作り方:
クリームにビーツの葉と根を入れます。
ビーツやビーツのジュースには、 健康に顕著な影響をもたらす強力な栄養素が満載です。ビーツの葉には硝酸塩が豊富に含まれており、硝酸塩は体内で一酸化窒素となります。この物質は血管を拡張し、血圧を効果的に下げ、細胞の酸素の使い方に影響を与えます。
酸素供給を大幅に増やせば、総体的な健康への影響が更に運動能力や認知機能にも及びます。摂取後およそ2~3時間でピークを迎え、約12時間後には通常の基準レベルに戻るような、摂取量に依存したビートのジュースに対する身体反応がある模様です。
研究者たちは、収縮期の血圧、および拡張期の血圧の低下が摂取量に依存していることを確認しました。研究に参加した被験者が大量のビーツのジュースを飲用すればするほど血圧の応答反応が大きくなり、中程度の運動量を維持するのに必要な酸素量が少なくなりました。
ビーツに深紅色を与えている 植物性栄養素 は、強力な抗ガン特性を有しています。ビーツの根の抽出物は多くの臓器の腫瘍形成を減少させ、また、膵臓ガン、乳ガン、および前立腺ガンの治療に対する効果が研究されているところです。
ビーツはまた、炎症を軽減し、臓器を保護し、身体能力を向上させることが知られている栄養素であるベタインの唯一の供給源です。この組み合わせは、心臓、肝臓、血管および脳性疾患を含む他の 慢性疾患の予防にも役立つ可能性があります。生のビーツには、免疫機能をサポートするビタミンC、繊維質、カリウム、そしてマンガンが多く含まれています。 葉酸の摂取量が多いと、脳卒中のリスクを低減させる可能性があり、また、葉酸は妊娠中の女性にとって優れた成分であり、先天異常のリスクを低下させるのに不可欠です。
ビーツのジュースも天然糖を多く含有します。ケトン食療法にならっている場合は、完全にケトン症になった後にのみビーツ食を導入することが大切です。しかし、発酵することで糖度が低下し、健康上の利益が高まります。
発酵の過程はビーツ中の栄養素の生体利用効率を高め、腸内微生物にとって重要な無数の細菌を供給します。酢漬けのビーツ、 クヴァス 、そしてビーツ入りのザウアークラフトは3つの選択肢となります。クヴァスは伝統的なヨーロッパの発酵飲料食品で、1800年代初頭から人気があります。クヴァスを飲んでもよし、スープ、サラダのドレッシング、ソースにビーツを加えるのもよしです。これまでビートクヴァスは、疲労、腎臓結石、アレルギーおよび消化器疾患の治療、および一般的な免疫機能の支援のために使用されてきました
ラクト発酵させたビーツの根のジュースを使った最近の研究で、腸内微生物と代謝活動の改善が示されました。糖尿病、アレルギー、うつ病および神経障害を含む、 腸内微生物叢によって影響を受け得る何種類かの健康状態に有益な細菌を供給している可能性があるのです。
クヴァスは解毒作用があり、初期段階で多飲すると体内に毒素が蓄積し、膨満感、便秘、または風邪に似た症状が出ることがあるので、多飲は避けてください。1日1オンス(約28グラム)から始め、症状が許す限り毎日8オンスのグラスカップ一杯分に徐々に量を増やしてください。
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