Dr. Mercolaより
腰痛で、病院に行った場合は、解決策として処方性をもらう可能性が高いようです。アセトアミノフェン (タイレノール)は、最近のシステマティック・レビューおよびメタ分析で、腰痛治療に効果がないことが判明したという事実があるにも関わらず、腰痛の治療の第一選択薬として推奨されています。
理学療法士であり、オーストラリアのシドニー大学の研究者であるChris Maherは、NPRに次のように述べました:
「医薬の面での刷新を推奨している革新的医療システムでは、このような誤った動機がありますが、運動面における刷新に対し同じシステムはありません。」
もしそうであったなら、恐らく慢性的腰痛で苦しむ人はもっと少なかったことでしょう。
Maherとその同僚は、30000人以上の人を包括する21の研究を再調査し、腰痛の予防に本当に効き目があるのは何であるかを判定しようとしました。一般的に推奨される腰痛ベルトや靴のインソールは、効果がありませんが運動は効果がありました。
腰痛を経験したことがある人の内、運動をしていた人は、運動をしていなかった人よりも、1年以内に別の事例が起きるリスクが25パーセントから40パーセント低くなっていました。
更に、運動の種類は、問題ではありませんでした。筋力トレーニング、エアロビクス、柔軟性トレーニングおよびストレッチはすべて腰痛のリスクを低くするのに有効でした。痛みがない状態を維持するためには、身体は定期的な活動をを必要としているのですから、これは理に叶っています。
例えば、長時間座っている時は、腰部から大腿骨と骨盤の上部につながっている腸骨筋、腰筋および腰方形筋が一般的には、終始縮んでいます。
これらの筋肉が慢性的に縮んでいると、立ち上がった時に事実上腰(腰椎)を前に引っ張るため、鋭い痛みを引き起こすことになります。
アンテリオ―ルおよびポステリオール筋肉群のバランスが崩れると、多くの身体的痛みをもたらします。これらの筋肉のバランスを再調整してストレッチすることにより、腰痛や、首の痛みなどの同様の痛みなど、多くの疼痛や不快感を改善することができます。
例えば、首の痛みがある患者を対象としたある研究では、投薬で治療を受けた人が13パーセントだったのに対し、運動をした人の30パーセントが痛みがなくなっています。
モーターコントロールとは、体の動きを指示したり、調整する能力です。モーターコントロールは、脳の中で始動するため、腰痛のためにモーターコントロールエクササイズを使うという考え方は、脳に体幹筋を調整および制御する方法を教え直すということです。
腰痛のある人は、これらの筋力を適切に制御する能力が失われているか、機能していないため、結果的に痛みや機能不全につながってしまいます。
モーターコントロールエクササイズは、典型的なジム・トレーニングのような感じではありませんが、特定の筋肉を分離させたり、「スイッチを入れ」たりする方法を教えて、関連する動作を日常生活に取り入れていきます。ほとんどの場合、その人にとって問題となっている筋肉を特定できる理学療法士と始めることになります。
この理学療法士は、それから、まずは、通常横になっている状態など、簡単なポーズを取らせて筋肉を制御できるよう、取り組んでくれます。例えば、片側の脇腹を下にして横になり、下腹部を脊椎に引き寄せるよう言われるかもしれません。
療法士は、その後その人の腹部の適切な筋肉を使って正しく引き寄せられるようになるまで手伝い、前提条件としてもっと難しい動きに進んでいきます。
これが一度マスターできるようになれば、より複雑な機能活動につながり、立ったままや歩行しながら特定の筋肉を適切に制御して使う方法をどんどん習得していきます。
運動が腰痛を直すことがあったとしても、あるいは、運動の種類が活動的でいるための単なる動作ほど重要でないことも、驚くことではありません。もう一つの例は、ピラティスです。
あるコクラン共同計画では、別の運動よりも必然的に優位というわけではないピラティスが、最小限の介入よりも腰痛を緩和するのにより効果的であることが分かりました。一般的にある運動のほとんどが座ったり、安静にしているよりも、立ったり、活動的でいさせるものです。
着座は、立った姿勢よりも脊椎に圧力がかかり、パソコンに向かって背を丸めて座っているならば、背中が受ける被害は、更にひどくなります。背痛を抱える人の40パーセントは、日々パソコンの前で長時間を過ごしていると推定されています。
背中にある椎間板は、動きと共に延びたり縮んだりするもので、これにより血液や栄養が浸透することができます。座っている時は、この脊椎版が圧縮されて、経時的に弾力性を失う可能性があります。極端に座っていると、椎間板ヘルニアになるリスクも増していきます。
また、連続して立った姿勢も問題を引き起こすことがあるということを認識するのも重要です。重要なのは、体の活動です。私は、ケーティ・ボウマンがみんなに少ない運動でたくさん動くように勧めている教訓が非常に好きです。個人的には、私はそれまで毎日12時間から14時間座っていたのを1時間未満に減らした後、何10年間も悩まされた腰痛が消えました。私は、1時間で何回か机から離れて動くようにしています。
腰痛が起こると、長椅子の上に横になりたい衝動にかられるかもしれませんが、睡眠中でない限りは、ベッドで休まないようにすることが重要です。NPRの報告:
「誰もが賛成できるのは、これです:とにかく、休まないようにすること。「腰について分かっているのは、使えば使うほど、丈夫に、調和して、健康にしておける見込みが高くなるということです。」Maher(注目すべき研究に臨んだ理学療法士)は、言いました。」
時々腰痛は、一見どこからともなく突然起こりますが、大抵は、悪い姿勢や反復運動、不適切な持ち上げ動作、緊張や突っ張りが数カ月あるいは数年あった後のみ起こります。問題のある動作を止める(例えばデスクチェアを立机に代えるるなど)ことに加えて、以下の運動形式も役立つ場合があります:
ストレッチ
52分のストレッチクラス(胴体や足のストレッチを中心にしたもの)に出た参加者は、ヨガクラスに出た人と同様、腰痛が緩和されました。一方で、ストレッチのやり方は、問題で、筋肉ストレッチ運動は実際に炎症やケガにつながることがあります。
もっと良いオプションは、エゴスキュー・メソッドで、これは、一連の非常に特殊な姿勢でのストレッチで各個人の特定のニーズに誂えた特別な運動です。エゴスキューは、筋肉バランスの修復や骨格調整を助け、疼痛緩和の自然治癒方法としてよく用いられます。
筋肉トレーニング
定期的な筋力トレーニングの日課により、背中や主要な筋肉を強化することができ、これは疼痛緩和とケガ防止の両面で必須です。
ヨガ
ヨガは特に体の柔軟性や中心的な筋肉を増進するのに役立ち、背痛に悩んでいる場合は、有益であることが証明されています。
腰痛に苦しんでいる人たちで、週に1回ヨガクラスを取った人は、薬物治療や理学療法を受けた人たちよりも機能に大幅な改善がありました。オンラインのヨガジャーナルで、役に立ちそうな特定のポーズを実演しています。
太極拳
中国拳法の一つである 太極拳は、体の中の「陰と陽」のバランスをサポートすると言われている自己防衛の昔ながらの形です。
「動きながらの瞑想」あるいは、「動く瞑想」としてよく言われるように、この動きは、優美な体の動きを特定のセットにしたものです。体は、絶えず動き、動きの一つ一つが次の動きにすぐ流れていきます。10週間の太極拳プログラムでは、ひどい腰痛のあった人の疼痛や機能不全が改善したことが分かっています。
痛みが心理的であるか感情的なものであることを受け入れられる人はほとんどいませんが、この見解を支持する多くの証拠が存在します。ある仮説によると精神的ショック(人身事故や環境毒物に伴い)がミクログリアと呼ばれる中枢神経の分子を刺激することがあるそうです。
これらの分子がストレスを受けた時に炎症性化学物質を放出して、慢性的な疼痛や不安症や鬱病のような精神的疾患を引き起こします。例えば、ジョン・サルノ医師は重篤な背中下部の痛みを持つ患者を処置するために心身テクニックを使用し、このテーマについて数作の著書を著しています。サルノ医師は、精神身体的疼痛症候群の造語を作りました:緊張性筋炎症候群(TMS)です。
手短に言うと、心が負の感情でいっぱいになってしまうと、精神的な痛みを身体的な痛みに置き換えるということで処理しようとする方法を脳が取ることがあります。サルノ医師の得意分野は背中下部の痛みのために手術を受けたのに回復しない人々の処置です(一般的な結果です)。
これは、患者の中でも大変なグループの一つですが、医師は、エモーショナル・フリーダム・テクニック (EFT)や、許しのような手法を使って80パーセント以上の成功率を達成しました。腰痛の痛みも緩和することのでできる、他の心身療法があります。サルノ医師の概念の多くが整形外科医であり、教師でもあるデービッド・ハンズコム博士の基礎を形成しています。
サルノ医師は、神経生理学的障害(NPD)が慢性的なストレスや不安の派生物であり、神経系統がアドレナリンおよびコルチゾールで溢れてしまう原因となっていると考えています。腰痛も含めて多くの慢性的疼痛がNPDに根差している可能性があります。ハンズコム博士は、不安や不満の精神的経路を解消させて脳の再プログラムや精神的痛みを開放できるよう、負の想いを書き留める表現的文書を書くよう推奨しています。
瞑想のような別の心身治療法も効果的なことがあります。これまで瞑想をしたことのないボランティアの内、注意の集中と呼ばれる瞑想の技術(気付きの瞑想の1種)を習得するため、20分間のクラスに参加した人は、40パーセントが痛みの度合いが著しく緩和されたと実感し、57パーセントが痛みによる不快感が低減したと感じていました。
✓ ビタミンDとK2
体内の ビタミンDおよびビタミンK2の濃度 を最適化して、骨の軟化を防止すれば、腰痛の低減につながる場合があります。慢性的な腰痛のある人は、一般的にビタミンD濃度が低い人です。
✓ 接地
接地とも呼ばれる、アース状態に自分をすることで、体の炎症を減らすと腰痛を抑えるのに効果的な場合があります。体に適正な量の電子が供給されると免疫系は最適に機能します。この電子は裸足や肌を大地と直に接触させることによって容易にまた自然に得られます。
研究によると地球の電子は強力な抗炎症物として機能する究極の抗酸化剤です。可能な限り、屋外に出て冒険する時間を取り、裸足で濡れた草地や砂地の上にひととき佇んではいかがですか。
✓ Kレーザー治療
赤外レーザー光線による治療は痛みを和らげ、炎症を減少させ、筋肉、靭帯や骨でさえ含む硬組織と軟組織ともに治癒を増進するのに役立ちます。
これらのメリットは、この処置によって処置範囲の血液細胞の流量を増大させるので、微小循環が促進された結果です。これらの組織の酸素化も増強されるので、静脈とリンパ液の還流も促進されます。
コールドレーザーは、ミトコンドリア中のシトクロムcから酸化窒素を除去することができ、これは酸素化およびミトコンドリア生合成を促進します。 ケーレーザー で使う赤外線波長により、体の特定の部位を狙うことが可能となります。
Kレーザーは体の深くまで到達して脊椎や臀部等の部位に到達することが可能な適切な赤外波長を使用する唯一のクラス4治療用レーザー光線であるという点で独特のものです。
✓ 水和状態を維持する
椎間板の高さを増強するためには水を多く飲んでください。身体の大部分は水から成るので、水和状態を維持することは即ち流体状態を維持して硬さを減らすことになります。
✓ 喫煙を回避する
喫煙 は、脊椎に流れる血流を減らし、椎間板の退化を促進してしまいます。
✓ 睡眠のとり方と睡眠時間に注意する
研究によって睡眠不足が背中と首の問題に関連することが判明しています。寝る姿勢にも注意してください。脊椎の湾曲を減らすには横寝をし、起き上がる前にストレッチしてください。硬めのベッドをお勧めします。
このウェブサイトの閲覧を続けとクッキーの使用、改訂個人情報保護方針、サービスの提供条件に同意したものとみなされます。
同意する