Dr. Mercolaより
もし自分の子どもが学校で困っているのであれば、身体能力や運動能力のレベルを評価するといいでしょう。
研究者たちは運動と、認知思考能力と記憶といった脳機能の全部分に自然と影響を与える脳の健康との関係性を繰り返しも確認してきています。
ある研究によると、中学生が、数学と読書で好成績を収める 最も重要な要素 の一つが心臓と肺が健康であることだとされています。
共同著者のTrent A. Petrie博士は以下のように伝えています:
「有酸素運動は読解と数学の試験で男女両方の成績に影響を与える唯一の要素であることとが確実に判明ています。これは学生の体育の授業への関わりを制限するという学校の方針を再検討する必要性を更に裏付けています。」
実際に、もし自身と自分の子どもの知力を尊ぶなら、運動が自身と家族の日常の一部としなければならない、十分な証拠があります。過去の研究で高齢者の運動と知力の関係性が発見されていますが、これはあらゆる世代に対しても同様に重要です。
2年前に弊社のシカゴ地区の会社からそれほど遠くない、イリノイ州のNaperville Central高校で、ある強力な方法で学生の成績を大幅に高める運動プログラムが実施されました。学生たちは一日の始まりの朝に激しい運動プログラムに参加し、一日中、教室で自転車と球技を行いました。その結果は驚くべきものでした。なんと参加した学生の読書の成績は2倍近くだったのです!学生たちがルームランナーを30分使うと問題解決能力が10%高まるということが研究によって判明しました。
参加者が50人という少規模から12,000人という大規模にわたる14の最近の研究データがあり、これらも、学生が身体的に活発であればあるほど、学業ができるということを示していました。著者によると:
「運動とスポーツは一般的に子どもたちの身体の健康に良い影響を与えるため推奨されています。これは幼少期からの定期的な運動が青年期と成人期における循環器系のリスク減少につながるからです。運動は、健康に関連した生活の質と良好な気分状態などいくつかの精神面の健康に十分な効果があるという文献が相次いで出ています。
さらに、定期的な運動をすることで脳機能と知力向上につながり、勉学での成果に良い影響を与えるという強い見解があります。」
自分の子どもを放課後や週末に活発にさせることが子どもの知力を高めると言っても過言ではありません。更にによいことは、前向きなロールモデルになり、家族が一体となって活動的になることです。
各種の運動が脳の健康に有意な効用をもたらし、通例で年を取るにつれて脳が縮小するというのではなく成長するのを助ける可能性があるので、理想としては、いろんな運動を取り入れたくなるでしょう。応用生理学ジャーナルに出版された100以上の研究の書評によれば、有酸素運動と筋力トレーニングの両方が脳と思考力の健康維持のために同様に重要だと明らかにされています。
例えば、有酸素運動は、生き急ぐ現代においてほとんどの人にとっては必要なスキルである複数タスクを統合する能力を高めることが分かっています。さらに有酸素運動を行うことで、より長い時間作業に集中できるようにもなります。一方で、筋力トレーニングは注意散漫になる状況での集中力を高めるとされています。つまり、運動は脳の異なる部分を一緒に働かせる能力を高める傾向があります。こういった効果は運動により引き起こされる前頭前葉と側頭葉の変化のためだと考えられています。
運動は神経細胞を増加し、それら細胞の相互接続を強化し、損傷から保護することによって脳が最適な能力を発揮して働くのを助けます。動物試験において、運動中に神経細胞が神経栄養因子として知られるタンパク質を放出することが示されています。特に、脳由来の神経栄養因子(BDNF)と呼ばれるものは、神経の健康を促進する他の多くの化学物質を誘発し、学習を含む脳機能に直接的な利益をもたらします。更に、運動が脳に以下の様々な保護効果をもたらします。
ストレスの軽減と気分の改善をもたらすノルエピネフリンとエンドルフィンのレベルの上昇
2010年の霊長類に関する研究もニューロサイエンス誌に掲載され、規則的な運動は脳への血流を改善するだけでなく、サルが新しい仕事を学ぶ場合に、運動していないサルの2倍の速さでその学習を助けたことが明らかになりました。 ヒトの場合も同様であろうと研究者たちは考えています。
子供たちが運動を必要としていることに間違いはなく、また大半の子供たちは、運動を十分に行っていません。運動を少なくとも毎日何らかの形で20分以上行っている6歳から17歳までの子供たちは、全体の3分の1未満です。これは、子供が定期的な運動療法から得られる短期間および長期間の健康上の利点の多くを考慮すると、悲惨な状況です。
まず、子供がテレビの視聴や、コンピュータゲームやビデオゲームで遊ぶなどの座って行う活動に費やす時間の一部を運動に使うために、制限することが必須です。スポーツやダンスのクラスに始まり、体操、自転車乗り、友人との遊びに至るまで、身体活動の選択肢はたくさんあります。子供が、自身で魅力を感じる年齢に応じた活動を選べるようにしましょう。
若い時期に運動に興味を持たせるコツは、楽しさを持続させることである、と心得て下さい。また、日中に短時間自発的な運動を行えば、実際のところ、運動の理想的な方法となる、ということも覚えておきましょう。
これは、身体が運動するように編み出された方法であり、 高強度のインターバルトレーニングに模倣されています。つまり、休息時間を間に挟んで、一気に行う運動です。テレビやコンピュータのスクリーンの前ではなく、屋外にいる限り、子供たちは通常、このような行動にほぼ自発的に置かれます。大人と同様、子供たちが最大の収穫を得るためには、多様性に富んだ運動ルーチンが必要なので、子供には次の運動を行わせるようにしましょう。
難しく聞こえるかもしれませんが、子供が体操のクラスに出席し、裏庭で犬の後ろを追いかけて頻繁に走り周り、放課後自転車に乗るなら、その子は安泰です。また、自分自身を活動的にして、自らロールモデルとして行動することが子供に動機やインスピレーションを与えるための、最善の方法の1つとなるということも覚えておきましょう。ご自身がライフスタイルの肯定的かつ重要な部分として運動を取り入れているのを子供が見たら、子供は自然にそれにならいます。更に、家族全員が関わる運動を積極的に計画し、一緒の時間を過ごす楽しさを倍増させるのは簡単です。ハイキング、自転車乗り、カヌー、水泳、スポーツなどは素晴らしい選択肢です。
以前述べたように、断続的な運動は実際には理想的な運動の形態です。これは極端な方法に見えるかもしれませんが、このタイプのショートバースト型の運動は、子供のためのすべての運動の中でおそらく最も自然なものです!
ヒトは安定したペースで長時間走るようには作られておらず、野生動物においてもそのような行動はまずほとんど見られません。この研究は、このタイプの運動が自然行動を模倣しているため、その利点を明確にしたことから、アメリカ心臓協会と米国スポーツ医学会は有酸素運動ガイドラインを低速で安定した有酸素運動から高強度のインターバルトレーニングに変更したのです。
高強度のインターバルトレーニングの利点は次のとおりです。
重要な要素は、心拍数を無酸素性作業閾値(220引く自分の年齢)まで20から30秒間上昇させ、続いて90秒間の回復期間を設けることです。子供の現在のフィットネスレベルに応じて、最大8サイクルまで自分のやり方で運動する必要があります。私なら、2から4サイクルで始め、徐々に8サイクルに増やしていくことをお勧めします。これを達成するための具体的な方法に決まりはありません。子供は、裏庭で走ったり、トレッドミル、楕円形のマシン、リカンベント・バイクを使ったり、屋外で自転車で走ったりすることで、ピークフィットネスを行うことができます。
基本原則は以下の通りです。
高強度のインターバルトレーニングには、他のいかなるタイプの運動でも達成できない多くの健康上の利点があることを知ること30歳以上の成人の場合、これらの中で最も重要なものは、身体の強さ、全体的な健康状態、および長寿に不可欠なヒト成長ホルモン(HGH)の自然な生成です。
当然ながら、子供および10代の若者についてはHGHの生成についてあまり心配する必要はありませんが、高強度のインターバルトレーニングは、脂肪の損失を劇的に改善し、筋肉を構築するのに役立つため、その年齢層にとって魅力的な利点をよりいっそう可能にします。また、運動の速度とパフォーマンスを劇的に向上させるため、熱心な青少年アスリートには、大きなメリットがあります。
全体的にこのタイプの運動は、子供(およびご自身!) がフィットネスの目標をはるかに短期間で達成することが可能です。
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