Dr. Mercolaより
アレルギーでじんましん、鼻詰まり、頭痛、咳が出た方は、おそらくヒスタミンについてはすでにご存じでしょう。これは身体が作る化学的神経伝達物質で、通常みかける大部分のアレルギー症状を引き起こします。
しかし100人に1人程度の割合でヒスタミン過負荷が便秘や下痢、片頭痛、動悸、低血圧といった症状が出て、これが体の具合が悪くなるほど深刻なものですが、医者が診断をするにはあまりにも曖昧な症状なのです。
ヒスタミン不耐症は多種多様な症状を引き起こす障害です。また他の多くの疾患と混同されがちでもあります。多くの医者はこのよくあるにもかかわらず誤解されてる状態について聞いたこともなく、実際の原因を理解しないまま相変わらず対症療法で間に合わせています。
引き金が何であろうと、アレルギーをはじめ胃液逆流や酵素欠乏症など諸々のことや、ヒスタミンを多く含む食品の大量摂取が高ヒスタミン濃度につながります。ヒスタミン不耐症があなたを憐れにするといっても過言ではないほどです。
議論の余地が多くあるとはいえ、一部の科学者は100人に1人程度がヒスタミン不耐性でこのうち80%が中年だと言います。
ヒスタミンはセロトニン、エピネフリン(アドレナリン)、ドーパミンなど他の分子量の低い神経伝達物質と同類の一群に含まれ、少量が常に体内を循環しており、脳にメッセージを伝達しています。Regenerative Medicineはこのように説明しています。
化学的神経伝達物質としてヒスタミンは神経系内のニューロン間で伝達され、ニューロンが分子を解放し、シナプス(ニューロン間の隙間)終端を通してニューロンの末端部を通る。次に:
「… 受取側ニューロンにあるレセプター領域で把捉されます。このニューロンは神経伝達物質を伝達し続け、反応が起きます。ニューロンの定常的刺激は伝達される神経伝達物質別に固有の体内反応を引き起こします。」 これが睡眠、腸内の生理学的機能を調節し、さらに性的応答性にもメリットがあります。しかしパレオ・リープの説明によると: 「アレルギー源が免疫系に作用すると、幹細胞(一種の白血球細胞)が炎症性免疫反応の結果としてヒスタミンを放出します。この炎症こそ腫れ上がったむくんだ目や水泡性の湿疹を発生させます … 免疫反応の際に生産されるばかりではなく、ヒスタミンはヒスタミンを含む食品からも吸収され、腸内で細菌によって生産されます。」
「… 受取側ニューロンにあるレセプター領域で把捉されます。このニューロンは神経伝達物質を伝達し続け、反応が起きます。ニューロンの定常的刺激は伝達される神経伝達物質別に固有の体内反応を引き起こします。」
これが睡眠、腸内の生理学的機能を調節し、さらに性的応答性にもメリットがあります。しかしパレオ・リープの説明によると:
「アレルギー源が免疫系に作用すると、幹細胞(一種の白血球細胞)が炎症性免疫反応の結果としてヒスタミンを放出します。この炎症こそ腫れ上がったむくんだ目や水泡性の湿疹を発生させます …
免疫反応の際に生産されるばかりではなく、ヒスタミンはヒスタミンを含む食品からも吸収され、腸内で細菌によって生産されます。」
うるしなど有毒化学物質や昆虫に刺されて皮膚にひどい反応が表れるとき、より多くのヒスタミン が損傷部位に急行します。しかし健常な人の場合ヒスタミンの量は、腸内のヒスタミン分解酵素であるジアミン・オキシダーゼ(DAO)によってバランスが維持されます。
全身が放出量を最適にバランスしますが、DAOが不足すると、ヒスタミンが体内に蓄積し、不快な症状を起こします。(もう一つの酵素であまり一般的に知られていない、Nメチル トランスフェラーゼ(HMT)もアレルギー反応に似た症状に寄与します。)
体質的にヒスタミンを適切に分解できない方はこの物質が蓄積していきます。よい比喩は風呂桶の例が挙げられます:大量の水が入ると、上にある排水溝が排水して溢れるのを防止します。
DAOは健常な人ではこの溢れ防止機能を果たしますが、ヒスタミン不耐症の人は洪水が発生し、「桶」が溢れます。アレルギー源が原因ではないアレルギー反応が起きたとき、一部の科学者はこれを「疑似アレルギー」と呼びます。
症状がアレルギーによるものなのかヒスタミン不耐症によるものかを見極めるには、DAOテストを受け、体内濃度を測るとよいのですが、他の酵素がヒスタミンを分解する場合もあるので結果は歪む可能性が高いです。
スキンプリックテストもあり、この場合、ある研究では、ヒスタミン不耐性の被験者のうち79%は反応しましたが、非不耐性被験者の19%しか反応しませんでした。従ってこのテストも極めて不正確です。
女性の場合、合併症は重篤であり、これはDAOの生成が生理周期に伴って変動するからです。すなわち、黄体期(生理終了から約1週間後から次回の生理開始まで)により高く(つまり悪化)、卵胞期(それ以外の時期)の方が低い(回復)のです
その他のことが何でも発生するのに伴い、ヒスタミン濃度は見逃されやすいです。
解決策:身体が大量のヒスタミンに対応できない体質であるとします。この場合エピネフリン(アドレナリン)を生産して不活性化させることでヒスタミンに対抗できます。「闘うか逃げるか」反応を担うほかアドレナリンによって不安や、パニックに襲われることさえあります。
一部の医者はベナドリルや抗ヒスタミン剤で体内のヒスタミンを解消し、ヒスタミン反応をそれによってなくすように勧めることがあります。これが頭風邪をひいた人のための広告が、製品は抗ヒスタミン剤で鼻腔の腫れを抑え、体液分泌を刺激すると言う理由です。
残念ながら、こうした医薬品はかなりの副作用を伴い、軽減効果は一過性です。抗ヒスタミン剤は眠気も起こします。体は通常の場合循環すべきヒスタミン量を微妙に制御しているので、これは体が起きており警戒し続けるために重要だからです。
ヒスタミンは胃液を誘導することによって胃の中の分泌にも一役買っています。American Journal of Clinical Nutrition (AJCN)はヒスタミン不耐症の人に発症させうるヒスタミンが多く含まれる食品リストを出版しました。
これにはケチャップ、パルメザンチーズ、シャンパンが挙げられています。Mind Body Greenはこの問題によるよく見られる症状を一覧しています。
除外食は食品中のヒスタミンに反応するのかを見極める最も正確な方法だと言えるでしょう。パレオ・リープはこのプロセスが4週間、天然のヒスタミン成分を含む食品を一切摂らず、次に、再開する挑戦を行うものであると言います:
「4週間ヒスタミンなしに続き、摂取再開の挑戦を行うと食品中のヒスタミンに本当に反応しているのか否かを見極める最も精確な方法です。この期間なら長期傾向を読むのに十分です。」
この期間は女性の毎月の周期についても十分で、一過性の変動により判断を惑わされずに各段階が含まれます。
ヒスタミン耐性を見る除外食の間にどんな食品を除外すべきでしょうか?研究によると、問題の原因は食品中のヒスタミンではなく、食品に基づいていることが示されています。ヒスタミンは新陳代謝の一環として生産されるので、ヒスタミン不耐症患者のためには新鮮ではく発酵食品に問題が多いといえます。その大部分は3種類に分類されます:
多くの場合中ヒスタミン食品をときどき摂っても、高ヒスタミン食品を避けると改善できる場合があります。ある研究は、特に豚肉でひどいアトピー性皮膚炎を患う6歳の男子が食品挑戦テストに参加しました。高ヒスタミン食品を除外し、中ヒスタミン食を適度に摂取させたところ、その男子は回復しました。
ヒスタミンを含まないが体により多くのヒスタミンを生成させる引き金になる食品を食べることがもう一つの種類です。このことは食品イチゴ、タマネギ、キィウィといった硫黄を含む食品に敏感な人の場合特に当てはまります。この敏感さはショックを発生させ、さらには死亡にさえ至りうるので極めて深刻です。認定資格のある統合医療の臨床医クリス・クレサーが言います:
「ヒスタミン不耐症を体験している人にとって一定期間は低ヒスタミンの食事を取ることは必要です。その後は少量のヒスタミンは人によっては耐えられるようになります。個人別の感作度は大きく異なります。」
ヒスタミン不耐症は小腸内細菌過剰繁殖(SIBO)や、腸内の良好な微生物叢が減少し、悪玉細菌が繁茂する腸内毒素症に関連しています。
反応を起こす食品への耐性を改善するため、腸が治癒し、発生している可能性がある腸内毒素症やSIBOの問題に対処できる余裕を摂ることです。極めてヒスタミンの多い食品を除外し、一時期中から低ヒスタミン食品を制限すると症状改善のきっかけになるようです。
体が生成するDAOのほとんどは小腸で発生し、小腸が健康なら、ヒスタミンを解消する酵素を含んでいます。
残念ながら、(本来多くの健康上のメリットがあるのに)漬物やケフィールなどの発酵食品は高ヒスタミン類に分類されます。善玉細菌でも発酵中にヒスタミンを生成します。発酵食品への反応は従来よくあるヒスタミン不耐症の兆候ですが、特に体に良い機能性補助食品には耐性がある場合に当てはまります。パレオ・リープによると:
「ヒスタミンの生成と破壊における善玉微生物叢の大切な役割によって、ヒスタミン不耐症が高年になってから抗生物質を飲んだり食事を大幅に変えたたりした時などに突然発現する場合があります。善玉微生物叢がこの種の障害を受けた後で再び成長し始めるとき、環境は細菌の過剰な繁茂の問題が起こりやすくなっており、ヒスタミンを生産するバクテリアの優勢はこうした問題のうちの一つにすぎなくなるようです。残忍な偶然の一致が起きると、整腸のために食べるprobiotic発酵食品がすべて高ヒスタミン系なので問題に輪を掛けるだけになります。」
しかし最終的にヒスタミン不耐症の解決策は発酵食品やその他ヒスタミンが豊富にある食品を避けることではありません。Body Ecologyの指摘する通りです:
「最近になってヒスタミン不耐症が発症した場合、高ヒスタミン食品を避けるとフィーリングがよくなる可能性があります。しかしそれではこの障害の根本は治癒できません。食餌内容、体内のエコシステム、免疫系(ヒスタミン)を含む)はすべて協調して作用します。バランスの回復は引き金となる食品を避けるよりも究極的には大切です。ヒスタミン不耐症を完全に治癒し、発酵食品を再び摂り始めるには腸を治癒しなければなりません。」
ヒスタミン不耐症の方は長鎖の脂肪を豊富に含む食品を避けることです。これらの食品は消化中にヒスタミンの放出を刺激するからです(ココナッツオイルやヤシオイルに含まれる中鎖脂肪はこの反面問題になることはありません)。
興味深いことに、この研究は、「ヒスタミンDAOシステム間のアンバランスが炎症性腸障害などの小腸障害に関与している可能性があると想定したくなるほどである」として結論を述べています。別の研究が明らかにしたところでは、食事から得る溶解性繊維は分解し、漏れのある腸から保護するに十分な酵素濃度に高めることができます。
Mind Body Greenは数種類の低ヒスタミン食品をリストアップしています:
DAO濃度は食事にビタミンCとビタミンB6を補助して最適化できます。研究によるとこれらのビタミンはDAO 酵素活性を支持してヒスタミン負荷を軽減することができます。
御残り(食べ残し)は中ヒスタミン類に分類されるバクテリアが成長するには十分に長く古い食べ物です。さらに食品とこれらが生成するヒスタミンを漏れなく間違いなくリストアップできる方法はありません。ある日には魚を200グラムも問題なく食べることができても、翌日には同じ魚を等量食べてじんましんが出ることもあります。
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