Dr. Mercolaより
甘味料を使うなら何が良いか、良く話題になっています。甘味料に関する興味は高く、精製 砂糖 が健康にとっては最悪の食品であることも広く知られています。代替品の選択は慎重にしなければなりません。甘味料の中には、一般的に健康に良いと見なされているのに、実はその逆であり、砂糖より害になるものがあるのです。
MSNヘルスは健康に良いもの、悪いものを記載したリストを作成しています。
良い糖分:
悪い糖分:
2005年発行の Sweet Deception(糖分の真実)は、私の著書の中で最も包括的に文書化した著作であり、人工甘味料の消費に関する注意すべき事項を網羅しています。綿密な調査に基づいた著書であり、内容の有用性は出版当時と変わっていません。5人のヘルスケアの専門家の協力を得て3年以上かけたこの本の出版に際して、Splendaの製造元であるJohnson & Johnsonの法務担当者からは、出版すれば訴訟も辞さない旨を記した20ページにも及ぶ抗議の手紙も届きました。言うまでも無く、本は無事出版され、内容は全て真実ですから、訴訟もありませんでした。
では、糖分に関して知っていただきたい事項をリストアップします。
アスパルテーム
アスパルテームは、3種類の原料、アミノ酸2種、メチルエステル結合からなる合成の化学物質です。アミノ酸は、フェニルアラニンとアスパラギン酸で、多くの食品に含まれる、通常は食べても安全な成分です。ですが、アスパルテームの場合はそうではありません。
なぜでしょうか。
アスパルテームは人工甘味料NutraSweetの原料です。Equal、Spoonful、Equal Measure、AminoSweet、Benevia、NutraTaste、Canderelをはじめ、よく知られた「ダイエット」食品や飲み物にも使われています。私は、アスパルテームは高フルクトース・コーンシロップよりも公衆衛生上大きな脅威であり、先天性異常、ガン、肥満、その他多数の アスパルテームによる副作用の原因であることを公言してきました。また、脳腫瘍との関連性も指摘されています。
アスパルテームが体内で代謝されると、木精(毒性がある)とホルムアルデヒド(組織を固定させ、肝臓や腎臓による通常の老廃物の濾過機能では排出されない)に分解されます。問題はアスパルテームの成分自体ではなく、その量にあります。
肉、魚、卵などの一般的なタンパク質では、フェニルアラニンとアスパラギン酸は、アミノ酸全体の4-5%に相当します。この量が自然な状態であり、これらの2種類のアミノ酸は他のアミノ酸とバランスのとれた量であれば、成分自体が人体に悪いわけではありません。
アスパルテームでは、これらのアミノ酸の比率はフェニルアラニン50%、アスパラギン酸40%(メチルエステル結合10%、別名メチルアルコール、木精/毒性)となっています。つまり、割合を考えると、2種類のアミノ酸を人工的に大量に分離し、自然界では存在しない比率の状態に、毒性があることが知られる成分を結合させたものです。
そしてできあがった化学物質のカクテルは、甘い味の神経毒です。不自然な構造であるため、アスパルテームに含まれるアミノ酸は、肉や魚とは違った処理をするしかありません。アスパルテームに含まれるアミノ酸は、文字どおり細胞を攻撃します。血液脳関門を通過して脳細胞を攻撃し、興奮毒性と呼ばれる、細胞が過剰に刺激された状態の原因となります。
MSG は、興奮性毒素で、アスパルテームとの相互作用で脳細胞にさらなる損傷を与えます。
スクラロース(Splenda)
スクラロース は、実験室で作られる合成化学物質です。特許を取得した5段階のスクラロース製造工程では、塩素分子3つにスクロース(砂糖)分子1つを結合させます。
塩素は天然の食品にも含まれるという議論があがりますが、それは事実です。しかし、天然の食品では、塩素はイオン結合しており、簡単に分離することが可能です。Splendaでは、共有結合されて分離することはありません。塩素の共有結合は合成の、人工化合物であり、天然の有機化合物には存在しません。Splendaの他にも塩素の共有結合を利用した化合物は次のとおりです。
また、人体には、塩素の共有結合を分解する酵素はありません。そのような酵素が存在するはずがありません。自然界に存在しない成分を分解する仕組みは本来必要ではないからです。分解も代謝もされないので、ノンカロリーと言われ、体内を通過するだけと考えられているのです。
しかし研究(動物実験の結果から推定したもの)の結果、スクラロースの15%が消化器系に吸収され、体内に蓄積されることがわかりました。
米国食品医薬品局(FDA)がSplendaに関する100以上の研究についてレビューを実施し、安全性を確認したと言われていますが、その研究のほとんどが動物実験であり、異常な結果も数々報告されていると言うことは発表されていません。例えば、次の様な研究結果が出ています。
Splendaが人間用の食品としてFDAの認可を受ける前には、スクラロースを用いた人体での実験は2例のみであり、被験者は全体で36名のみでした。
さらに悪いことに、実験期間は最長で4日間、虫歯に関する内容で、人体の耐性に関する内容ではありませんでした。人体へのSplendaの吸収量の測定では、被験者は8名のみでした。
この1例だけの実験結果をもとに、FDAは安全性を示す結果として人口全体に一般的に適用できる内容と判断したのです。
人工甘味料が体に悪いことは解っていただいたと思います。次に紹介する、健康に良い甘味料として知られる代替糖分はフルクトースです。
フルクトースは、人体にとって最も毒性の高い天然の糖分であることは間違いありません。しかし、毒性があるのは、長期的に大量に摂取した場合のみです。喫煙も一日に数本なら肺ガンの原因にはならないように、果物にも含まれる天然の糖分であるフルクトースは、少量なら何の問題もありません。
しかし、一般的に消費されている量は、産業化が進む前の時代の500%であり、これでは代謝毒性が起こってしまいます。この量は、人工甘味料を使うよりさらに危険です。
量の問題であることを忘れないでください。少量なら害はありませんが、長期的に大量に摂取すると病気の原因となります。
高フルクトース・コーンシロップ(HFCS) が身体に害を与えるというニュースを聞いたことがあることでしょう。これにより、健康を気遣う人々がより安全な「天然」の甘味料であるアガベを使い始めました。しかし、実は アガベはHFCSよりも人体に害があります 。市販の甘味料より多くフルクトースを含んでいるためです。ブランドによって異なりますが、70-97%がフルクトースであり、これは人工甘味料の平均55%を大きく上回る量です。
フルクトースが健康に良くない理由は、体内で他の糖分よりも速く 代謝されて脂肪になる からです。代謝されたフルクトースは肝臓に集まり、危険な種類の体脂肪である脂肪組織を形成します。このような脂肪は、腹囲につくのが特徴で心臓病のリスクを増加させます。
さらにフルクトースの特徴を記載します。
Robert Lustig博士によると、フルクトースは「同等カロリーでも、代謝的には同等ではない。」と述べています。フルクトースまたはブドウ糖、フルクトースとタンパク質、フルクトースと脂肪分など、同等のカロリーを摂取しても、 代謝結果は 全く異なるのです。
多くのフルクトースは液体であるため(炭酸飲料、果糖の飲み物など)、代謝作用の悪い点が増幅されてしまいます。HFCSが砂糖(きび)と 同量の フルクトースを含む場合、HFCSに含まれるフルクトースは炭水化物に結合していません。
European Journal of Nutrition (ヨーロッパ栄養ジャーナル)に発表された最新の研究では、高フルクトース・コーンシロップは、単糖の状態のフルクトースを含むため特に健康に害となることがあらためて示されています。糖分を含む飲み物が自由に飲める状態のラットでは、全頭が糖尿病、心臓病のリスクを示すマーカーが増加しました。単糖のフルクトースを与えたラットでは、特にブドウ糖の恒常性が乱れており、2型糖尿病のリスクが大きいと言う結果になりました。
果物や砂糖(きび)に含まれるフルクトースは他の糖と結合しており、代謝毒性は低くなります。それでも、果物の食べ過ぎはお勧めできません。フルクトースを多く含む食品は天然の食品であっても気を付けてください。フルクトースは健康を台無しにしてしまうのです。
フルクトースの多い食事が招く問題
標準的な推奨量は、フルクトースの摂取量を、一日平均25 g以下にすることを強くお勧めします。 多くの人にとって、フルーツから摂るフルクトースは 15 g以下に抑えた方が賢明です。水以外のほとんどの飲料や加工食品には、「隠れた」フルクトースが含まれており、事実上フルクトースを含む食材を摂取していることになるからです。フルクトースの量を把握できるように、一般的な果物に含まれるフルクトース量の一覧を作成しました。
キシリトールなどの糖アルコールは砂糖ほど甘くなく、少ないですがカロリーはあります。糖アルコールが砂糖よりカロリーが低い理由は体内に完全に吸収されないからです。このため、糖アルコールを含む食品をたくさん食べ過ぎると、ガスや下痢になります。
さらに、キシリトールなどの糖アルコールは、シュガーフリーといってもカロリーが無い訳ではありません。糖アルコールを含む食品を大量に食べると、カロリーは砂糖を含む食品に匹敵してしまいます。すべての食品に言えることですが、シュガーフリー、ローシュガーと記載された商品でも、成分表示を見てカロリーや炭水化物の量を確認しましょう。
マルチトールもよく知られた糖アルコールですが、新じゃが1個分と同じくらい血糖値を上昇させます。これと比較してキシリトールでは、血糖値の上昇はあまり見られません。純粋なキシリトールでは、他の種類の糖アルコールとは異なり、ガスや膨満感は起こりません。
適度であれば、糖アルコールは精製糖、人工甘味料、アガベ、高フルクトース・コーンシロップなどよりも優れた成分です。複数ある糖アルコールの中でも、キシリトールは優れています。純粋なキシリトールでは、副作用の可能性は低く、虫歯予防などの良い効果があります。総合して、キシリトールが最も安全で、良い効能もある甘味料だといえるでしょう。
ちなみに、 キシリトール は、犬やペットには毒性があります。ペットの口に入らないよう注意が必要です。
良質なハチミツには天然の抗酸化物質、酵素、アミノ酸、ビタミン、ミネラルが含まれています。残念ながら、現在市場に出回っているハチミツは加工品が多いのが現状です。化学物質で処理された多くの食品と同様、様々な健康に良い効能は減っているか無くなってしまっています。ハチミツの多くは熱処理がなされており、天然の酵素、ビタミン、ミネラルは破壊されています。
ハチミツを食べるなら、未加工のマヌカハニーを選びましょう。抗菌作用が高く、外傷薬にも使われています。
気を付けてほしいのは、ハチミツには多くのフルクトースが含まれているという点です。マヌカハニーの量は一日に小さじ1杯程度にしましょう。生ハチミツも考えられる選択肢ですが、マヌカハニーほどの抗菌作用はありません。
これでフルクトースの量は20 gほどになりますから、新鮮な果物を適量と、加工食品やその他の食品に含まれる避けられないフルクトースと合わせて丁度よい量になります。
時々なら使ってもよいと思う甘味料にステビアというハーブがあります。安全性の高い天然の植物で1,500年の歴史があり、体重が気になる方、健康管理のために糖分を控えている方には最適です。砂糖より甘味が数百倍強いのですが、カロリーはほとんどありません。
さらに、研究の結果、様々な効能も発見されています。最新の研究では、ステビアを与えた糖尿病のラットで、ゆっくりではあるが血糖値が大幅に減少し、体重減少効果もありつつ低血糖になることがなかったと発表されています。
個人的にはステビアは、現状では最も優れた甘味料だと考えます。多くの人がステビアの後味の苦さに不満があるようですが、使い方を変えるとよいかもしれません。私は、イングリッシュトフィーやフレンチバニラなどのフレーバーのついた液体のステビア(飲み物に数滴加えると十分です)が気に入っています。なんにでも当てはまることですが、甘味料は特に、使い過ぎには注意しましょう。
砂糖の代わりとなるもう一つの安全な甘味料は純粋なブドウ糖です。 純粋なブドウ糖(デキストロース) は、1パウンド(450 g)で1ドルほどで手に入ります。甘さはスクロースの70%程度ですので、同じ甘さを得るには使う量が増えるので金額も上がりますが、フルクトースが全く含まれていないので、使ってみる価値はあります。ブドウ糖は細胞に直接取り込まれるので、代謝の際に毒となるフルクトースよりはるかに安全です。
砂糖は、どんなものであれ、長期的に見て健康に害となります。精製白糖をキビ砂糖、デーツ糖、ココナッツ糖、玄米シロップ、果汁、糖蜜、メープルシロップ、Sucanat、ソルガム、中白糖、アガベシロップなどに変えても、健康へのリスクを改善することはできません。これらはすべてフルクトースを多く含んでいるためです。次に示す病気のリスクを劇的に減らしたい、または完全になくしたい場合は、
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