ピーナッツ・アレルギー

早分かり

  • 早期にピーナッツを子供に与えると、アレルギーが発症するリスクを減らすことができますが、厳格なき避は、実はリスクを高めます。早期にピーナッツを与えると、アレルギーのリスクを80%以上低下させる可能性があります
  • 最新のガイドラインは、ピーナッツパウダーまたはピーナッツエキスを含むピューレ状の食物または軽食を、生後6か月以前に導入することと進めています(導入時期はアレルギーリスクによる)
  • 高リスク幼児。重度の(アトピー性)皮膚炎やその他の食物アレルギーのある幼児には、慎重な医療監視下、生後4ヶ月ぐらいの早期にピーナッツ含有食品を与えてもよい
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最新のガイドラインは、アレルギーのリスクを減らすため幼年期のピーナッツ導入を求めています

2017年2月6日 | 1,852 ビュー |
バージョン:日本語

Dr. Mercolaより

ナッツ類は一般的に、食事に健康的な付加価値を与える優等生と見なされますが、幾つかの問題点を考慮する必要があります。ピーナッツは名前からの連想とは違い、実際にはナッツ(木の実)ではなく、マメで、最もアレルギー性が高い食品の一つです。

1999年、子供の0.5%未満がピーナッツ・アレルギーでした。10年後、その割合は、2%にも上昇しました。その間、子供の親は、あらゆるピーナッツ製品を3歳までは避けるように警告されていたので、増加は意外でした。

明らかに、勧告は効き目がなかったのです。ピーナッツを避けるべきという勧告は、最近出た幾つかの研究成果により覆されようとしています。

実は、早期にピーナッツを子供に与えると、アレルギーが発症するリスクを減らすことができますが、厳格なき避は、リスクを高めると、研究が示唆しているのです。

さらに、ピーナッツ・アレルギーを持つ子供に微量のピーナッツを与えると、免疫系の過敏性を和らげ、長期ではピーナッツ耐性を強化することが分かっています。

当然なことですが、子供がピーナッツアレルギーであると分かっている場合、生命を脅かす可能性を避けるため、よく分かった医師の指導の下、この種の敏感性緩和プログラムに着手しても良いでしょう。ただし、幼い子供たちにピーナッツを丸ごと与えたり、粉ピーナッツを与えたり決してしないでください。喉を詰まらせる恐れがあります。

幼児期におけるピーナッツ製品に関する最新のガイドライン

国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が発行した新しいガイドラインは、ピーナッツパウダーやピーナッツエキスを含むピューレ状食品や軽食を生後6ヶ月以下の幼児に導入することを推奨しています。ニューヨーク・タイムスによると :

「「広く取り入れられたら、この新しいガイドラインは、最も一般的で致命的な食物アレルギーを発症する子供の数を劇的に減らす可能性がある」と、研究所ディレクターのAnthony Fauci博士は述べた。同博士は、この新しい方法を「ゲームチェインジング」と呼んだ。

「身体には、ある食べ物に対して、反応するよりもそれに耐える可能性が高い一定の時期あるように見える。そして、その時期に、身体に教え込めれば、その食物に対するアレルギーを発症する可能性がはるかに低くなる」と、マシュー・グリーンハット博士(新ガイドラインの共同執筆者)は述べた。」

2008年、科学者は、イスラエルのユダヤ人の子供たちは、ピーナッツ・アレルギーの割合が非常に低いという事例報告に興味をそそられました。

統計を比較すると、英国のユダヤ人の子供たちは、遺伝的背景の類似にもかかわらず、イスラエルの子供の10倍のピーナッツ・アレルギーの割合を示しました。 

2つのグループの主な違いは、イスラエルの子どもたちは通常、幼児期からピーナッツを含む食品を摂食していたということでした。ブンカという膨らませたトウモロコシとピーナッツ・バタースのナックは、イスラエルの子供たちにとても人気があります。

研究者たちは、乳児にピーナッツを早期に与えることによりアレルギーのリスクを低下できるのではないかという仮説を立て、ピーナッツ・アレルギーのリスクが高い生後4〜11ヶ月の乳児を集めて検証しました。子供たちは、定期的にピーナッツを含む食品を受け取るか、全く受け取らないか無作為に割り当てられました。

5歳までに、ピーナッツを摂取した子供の2%未満がアレルギーを発症した一方、ピーナッツを与えられなかった子供の約14%がアレルギーになりました。

もっと顕著な違いがありました。それは、研究の開始時にすでにピーナッツに過敏であった特にリスクの高い子供のサブグループでした。このグループでは、ピーナッツを与えられた子供の10%がアレルギーを発症し、ピーナッツを与えられなかった子供の35%が発症しました。

この発見は革命的と見なされ、最終的には、更新された勧告の基礎を形成しました。

新しいガイドラインを実施する方法

新しいガイドラインは、認められたリスクに基づき子供たちをカテゴリー分けします。

  • 低リスク幼児(皮膚炎またはほかの食品アレルギーがなく、家族にピーナッツ・アレルギーの履歴がない)は、他の固形食を導入した後ならいつでもピーナッツを含む食品の接種を開始できる。
  • 中リスク幼児(軽度の皮膚炎)は、生後6か月くらいでピーナッツを含む食品を摂取しても良い。
  • 高リスク幼児(重度の皮膚炎やその他の食物アレルギーのある)は、医療監視下、生後4ヶ月ぐらいの早期にピーナッツ含有食品を与えるべき。

アレルギー専門医による評価が強く勧められており、ピーナッツを含む食品は、安全のために医師の診察室で投与できます。皮膚検査で子供がすでにアレルギーであることが明らかなら、完全なき避が推奨されるでしょう。

低および中程度リスク幼児の場合、ピーナッツ・バターと温かい水を1:1に混合して使用できます。かき混ぜて、ピューレのように均一にします。ただし、ピーナッツ・バターを先にしたり、いつもの固形食品だけにしたりしてはいけません。

いったん導入したら、少なくとも週に3回、ピーナッツを含む食品を、子供期を通じて与え続けてください。子供がピーナッツにアレルギーかどうか不明な場合は、小児科医にアレルギー検査を依頼してください。

アレルギーの子供も早期対策で過敏症をなくせます

前述したように、ピーナッツアレルギーと診断された子供でも、慎重な医療監視下で行えば、早期対策の恩恵を受けることができます。ある研究では、7〜16歳のアレルギーの子供に、ピーナッツ・タンパク質粉を非常に少量与えました。ピーナッツ1個の約1/70に相当する量から始めたのです。

徐々に投与量を増やしてから6ヶ月後に、子供の90%以上が、1回につき5個のピーナッツに相当する量を、反応をせず許容することができるようになりました。 

他の研究によると、幼児期にナッツ対策をした子供が得たアレルギー保護は、そのナッツを最大1年間き避しても、持続すると示されました。

ピーナッツの長所と短所

ピーナッツには、銅、マンガン、モリブデンなどの微量ミネラル、ビタミンB1、B3、E、葉酸、ビオチン、リンなど貴重な栄養素が含まれています。ピーナッツはまた、多くの非常に有益な抗酸化物、例えば、レスベラトロールやp-クマル酸です。

残念なことに、ピーナッツには多量の殺虫剤が散布される傾向があり、土壌中や湿潤環境で生育する特定のカビによって生産されるアフラトキシンという毒性代謝物で汚染されることがよくあります。

従って、殺虫剤を避けるため、私は、有機栽培のピーナッツやピーナッツ・バターをだけ購入することを勧めます。ただし、有機栽培のピーナッツでも、アフラトキシンがないという保証はできないのです。

汚染は、収穫前、貯蔵中、加工中のいつでも起こる可能性があり、従って、防ぐのが難しいのです。多くの人が知らないことですが、リーキーガット症候群のような腸の問題は、アフラトキシンのようなマイコトキシンの存在が原因である可能性があります。

(アフラトキシンを身体から追い出すためには、ベントナイト粘土を使う必要があります。活性炭素は、その他のマイコトキシンを吸収しますが、アフラトキシンはだめです。)

栄養に関しては、ピーナッツにはオメガ-6の割合が比較的高いという欠点もあり、オメガ3のオメガ6に対する割合がさらに歪む可能性があります。もし加工食品を多く食べていて、オメガ-3が豊富な、例えば、天然もののアラスカサケ、イワシ、ニシン、アンチョビを避けている場合(さらに、動物由来のオメガ3サプリメントを取っていない場合)、歪みで苦労することになるでしょう。

従って、少量のピーナッツを導入することは、子供のピーナッツアレルギーのリスクを減らすのに役立ちますが、やりすぎには注意して下さい。

腸の健康と食品アレルギー

腸の健康全般を図ることなく、食物アレルギーについての議論は完了しません。うまく機能する消化管(GI)がなければ、病原体、アレルゲン、多くの免疫関連疾患に罹患し易くなるので、赤ちゃんの腸管を効率的に稼動させることがとても重要です。

妊娠しているか妊娠予定の女性は、できるだけ早い時期に自分の腸の健康状態を解決して、最良の育児を始めて下さい。臨床試験の分析によると、妊娠中にプロバイオティクスを摂取する女性は、アレルギーの発症リスクを低下させます。ですから、あなたやあなたの子供の腸の問題を解決するには遅すぎることはありません、そして、ほとんどの人はそうすることによって恩恵を受けるでしょう。

あなたの消化管にある細菌は、消化管内の粘膜免疫系の発達と作用で重要な役割を果たします。それらはまた、病原体に対する抗体の産生を助けます。有益な細菌は、病原体と有害ではない抗原を区別し、適切に対応するために免疫システムを鍛えることすらできます。

この重要な機能は、免疫システムが、アレルギーの起源である有害ではない抗原に過剰反応するのを防ぎます。例えば、ピーナッツ、卵、その他の有害ではない抗源です。

赤ちゃんは、出産中にあなたの産道から腸内細菌叢の最初の「接種」をします。あなたの細菌叢が異常な場合、あなたの赤ちゃんの細菌叢も異常になります。膣に生息する細菌は、あなたの赤ちゃんの体を覆い、それが自分の腸管を覆うことになります。母乳育児も赤ちゃんの腸内細菌叢の保護と正常化に役立ちます。だから、母乳育児は、子供の健康にとても大切なのです。幼児期の処方では、母乳育児の代わりはできません。

発酵食品を早期に導入することを考える

「リーキーガット症候群」と呼ばれる状態は、アレルギーの原因となる可能性があります。これは、健康な腸内細菌叢を有する子供がなぜアレルギーを発症するリスクが低いのかを説明するのに役立ちます。さらに重要なことに、あなたの赤ちゃんの消化管の病原性微生物は、腸壁の完全性を損なう可能性があり、あらゆる種類の毒素や微生物が自分の血流にあふれるようになり、脳に進入して脳の正常な発達を阻害します。

発酵食品という形で豊富なプロバイオティクスを与えることは、赤ちゃんの腸内微生物を最適化する最も強力な一つの方法です。市販のプロバイオティック・サプリメントは、多くの場合必要ありません。

有機飼料で育った牛から作った生のヨーグルトは、ほとんどの乳児や小児によって十分に許容されます。生のオーガニックミルクから自家製のヨーグルトを作り、ほんのわずかな量から始めるのが一番です。ヨーグルトがあなたの赤ちゃんによって十分に許容されると、あなたはケフィアを導入することができます。乳製品に問題がある場合は、ヨーグルトまたはケフィアで培養、発酵させた野菜に置き換えても良い。

食品店の市販ヨーグルトは避けてください。通常は多量の砂糖が含まれており、砂糖は病原菌を繁殖させる傾向があります。それは、あなたが望むものとは、正反対です。

新生児に発酵食品を導入する方法については、Natasha Campbell-McBride博士の「Gut and Psychology Syndrome(腸と心理学症候群)」を読むことをお勧めします。この本には、自宅で自分の食品を発酵させるレシピが含まれていて、家族のあらゆるメンバーの役に立つよう使えます。赤ちゃんが重度のアレルギーの場合、高品質のプロバイオティック・サプリメントを追加する必要があるでしょう。

ピーナッツに関しては、農薬やアフラトキシンの混入の危険性があるため、私は一般に推奨しません。しかし、幼児期から完全に遮断すると、子供がピーナッツアレルギーを発症するリスクが潜在的に増加するため、さまざまなリスクと利点を考慮する必要があります。

ピーナッツを食物に含める場合、農薬を避けるために粉砕したピーナッツだけが含まれるピーナッツ・バターの有機ブランドを選択しましょう。また、疑問がある場合は、赤ちゃんの食事にピーナッツを導入する前に必ずアレルギー検査を行ってください。

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