糖尿病ですか。それなら、短い集中運動を選んで、最大のメリットを得てください

糖尿病のためのエクササイズ

早分かり -

  • 研究によると、糖尿病の治療に短く集中したエクササイズが最も有効であると示しています。高強度の集中インターバル運動をわずか3分行うだけでも、一月で24%のインスリン抵抗性を改善することができます
  • 高齢の2型糖尿病患者でさえも、2週間にわたって6回の高強度インターバルセッションを行っただけで、血糖調節が改善されました
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 Dr. Mercolaより

米国人全体の少なくとも半数が心臓病や糖尿病のような慢性疾患を予防するために十分な運動を行っていません。9月15日、公衆衛生局長官は、新しい全国民向け行動要請を発表しました。もっと歩きましょう。

私は通常、公衆衛生局長官がしばしば奨励する型通りの医学的なナンセンスには同意しません。 しかし、止まっている時計でも一日に二回は正しい時を示しますが、その一回がここで起こったのです。

「歩くことを促進する」この呼び掛けは、都市デベロッパーの責任を重視して、コミュニティが歩き易い環境を推進し、設計するように要請しました。公衆衛生局長官が提示した5つの戦略的目標には、次の項目が含まれています。

  1. ウォーキングを全国民にとって優先事項とする
  2. あらゆる年代、能力の人にとって歩くことが安全で容易なコミュニティを設計する
  3. 人々が生活し、学習し、働き、遊ぶ場所で、ウォーキングをサポートする計画や政策を促進する
  4. ウォーキングを奨励し、歩く能力を改善する情報を提供する
  5. ウォーキングや歩く能力に関連して存在する監視、研究、評価のギャップを埋める

ウォーキングを優先し、歩調を上げることも忘れずに

もっと歩くことの推奨は、何も突然出てきたわけではありません。それは、2008年からずっと公衆衛生政策の一部でしたが、人々をもっと動き回るように鼓舞することは難しいことです。

連邦政府のガイドラインでは、早歩きのような中程度の強度を持つ運動を週に2.5時間行うことを目標にしています。それでも、成人男女の約30%は、一週間の運動は10分かそこらだと言っています。

さらに、最近の「メディカルプレス」の記事に書いてあったのですが、人々に彼らの運動強度を上げさせることは、とても難しかったということです。しかし、最大のメリットを積み上げるには、運動はある程度の強度をもって実行する必要があります。

その特集記事では、次のようなアドバイスを提示し、運動の強度を測定し、測定するためのフィットネス・トラッカーの使用方法を示しています。

「運動強度を測定するために、メタボリック・イクイバレント(MET)という単位を使う。1METは、一人の人間が休んでいるときに(あるいは、例えばテレビを見ているときに)消費するエネルギー単位です。

中程度の強度も持つ運動は、エネルギー消費量としては3から5.9METの運動と定義します。これは、翻って1時間に4.8km(3マイル)ペースのウォーキングに匹敵します。

フィットビット社から出ているようなデバイスは、このレベルあるいはそれ以上レベルの運動を「アクティブ・分」として追跡します。目標を一日に30分に設定して、デバイス装着者がこの強度で10分以上運動したときだけ記録します。
ウェアラブル装置のMETを測定する精度は、心拍数モニターが内蔵されていると向上します。

[もし]フィットビット(その他のウェアラブル)を持っているならば、アクティブ・分の目標に集中して、歩数はそれほど問題にしなくてもよいです。一週間でアクティブなウォーキングを2.5から5時間するようにしましょう。

ウェアラブル歩数計を持っていない場合は、ウォーキング中の強度を正しく測定する別の方法は、歌えるほどではないが他の人と話ができるくらいの呼吸とします。

糖尿病は、より高い強度の運動を必要とする

もっと歩くこと、運動の強さに注意することを推奨するのは、それが糖尿病患者だけでなく、糖尿病発症への道筋にすでに乗っているインスリン抵抗性患者や前糖尿病患者にとって特に重要なことだからです。.

英国では特に、高強度のインターバルトレーニング(HIIT)を糖尿病に推奨していますが、それには十分な理由があります。

多くの研究が、糖尿病の治療に成功したプロトコルの一部として、HIIT(高強度インターバルトレーニング)の重要性を強調しています。ある研究では、高齢の2型糖尿病患者でさえも、2週間にわたって6回のHIITセッションを行っただけで、血糖調節が改善されたとしています。

彼らはまた、ミトコンドリアの能力も向上しました。つまり、身体のエネルギー生成がより効率的になったのです。投入した合計時間:一週間60分。重要なのは、強度です。この研究では、参加者は60秒間のインターバル、最大心拍数の90%で60秒間のサイクリングを10回行いました。

この運動は、体重過剰の人や体調不良の人、高齢者には厳しい運動のように聞こえるかも知れませんが、HIITの研究に10年間を費やしているHIIT研究者のMartin Gibala博士は、ほとんどの人々はこの種の運動を難なくこなすと述べています。

別の研究(Gibala博士も参加)では、同じ種類のHIITプログラムを、いつも座りがちだが健康な中年の参加者に使用しました。唯一の違いは、全力を出し切るのではなく、心拍数が60%で運動をしたことです。

強度を減らしたにもかかわらず、2週間にわたる週3回のセッションだけで、彼らもインスリン抵抗性と血糖調整を改善することができました。

追跡調査では、本格的な2型糖尿病の患者が、最高心拍数の90%でわずか一回のHIITセッションの後24時間にわたり、血糖調整の改善を示しました。

強度が十分な場合、どのくらいわずかな時間投入で済むのでしょうか。とてもすごいことのように見えるかも知れませんが、第四の研究では、4週間にわたりHIITを週わずか3分だけで、参加者のインスリン抵抗性が平均24%も改善したのです。

毎日の歩きを高強度運動に変える

多くの研究者が今、ウォーキングの重要性を強調し始めています。次の書籍の著者である科学者Katy Bowmanが述べています。『あなたのDNAを動かしなさい:自然な動作を通じて健康を回復する

「ウォーキングは、スーパーフードです。それは、人間に特徴的な動作です。それは、運動するよりもずっと容易です。新しいカテゴリーの人々は、積極的に座っています。一日に1時間動き回り、残りは座ってすごします。しかし、1時間のエクササイズで10時間分の静止状態を相殺するのは無理です。

ウォーキングは糖尿病の症例のほぼ半分を防止できるはずだと見積もれれています。私は、高強度のウォーキングがもっとずっと大きな効果があると信じています。それは、ウォーキングのペースを上げるだけに過ぎないのです。何より良いことは、年齢、体重、フィットネスレベルにかかわらず、誰でもできるということです。

日本で、能勢博博士と同僚たちが、高強度の運動を伴う高齢者向けウォーキングプログラムを開発しました。彼のプログラムは、3分間の早歩きをインターバルを交えて繰り返すことを求めるもので、10まであるスケールで6から7くらいの実行レベルを目指し、その後、3分間のゆっくりした歩きを行うものです。

高齢の参加者は、週三回わずか30分ウォーキングを続けた5か月後、エアロビクスフィットネスや血圧を改善できただけでなく、2年後には、参加者の70%がこのプログラムを継続し、持続的な健康メリットを享受していたのです。あなたがまだ高齢者ではない場合でも、このやり方は、高強度運動の素晴らしい入門編となります。

毎日のウォーキングは、健康なライフスタイルの基本部分です

研究も経験も共にウォーキングが強力な「薬」であることを認めています。また、HIIT(高強度運動)の原理を導入することによりそれをさらに強化することができます。ゆっくり歩くことを早歩きに変えるだけで、最大限の効果を得ることができるのです。

私は、ほとんどの人にとって、一日7,000から10,000歩が理想的で、それを通常の運動プログラムに追加することだと信じています。あなたがフィットネスについて現在何もしていない場合、ウォーキングをもっと日常に取り入れることを考えてください。
さらに、より体系的なフィットネスプログラムへと進むことになるかも知れません。それは、理想的には週1~3回のHIITセッションを含むもので、以下に実例を示します。

高強度のインターバル・トレーニングの中心原理

次は、エリプティカル・マシンまたはサイクリング・マシンのいずれかを用いた典型的なHIITルーチンがどのようになるかを要約しています。

  1. 3分間ウォームアップを行う。
  2. 30秒間できるだけ激しくかつ速く運動を行う。脈拍数を計算上の最大心拍数に高めるます。最大心拍数の最も一般的な算式としては、220から年齢を控除して得ます。息が切れて、もう数秒も続けられないと感じるはずです。(最初は、最高心拍数の60%くらいに値を下げても構いません。フィットネスが向上したら、80から90へとそれを引き上げることができます。)
  3. ペダルをこぎ続けて、リカバーに90秒使います。ただし、ゆっくりとしたペースで抵抗を少なくして行います。
  4. 高強度運動を繰り返し、もう7回リカバーをします。つまり、合計8回繰り返します。(最初は、2、3回の繰り返しでも構いません。)それで十分です。合計8回になるまで繰り返しを増やし続けましょう。)

このルーチンは、始めてから終えるまで20分しか必要としません。また、運動を「完全に」終えるのにわずか4分です。私の場合は、さらに3から5分くらいクールダウンします。また、心拍数の機能パラメータを使います。

私は、止める前に心拍数を120に落とします。これで、リカバーに十分な時間が取れます。ぜひ行ってもらいたいのは、これらの運動をするときに心拍モニターを用いることです。何もなしで心拍数を正確に測るのはとても難しいからです。

運動、食事内容、食事のタイミングで糖尿病から帰還しましょう

あなたが糖尿病であるか、インスリン抵抗性や前糖尿病症状を持っている場合は、始めるのは今しかありません。ゆっくり始めて、一日10,000歩を目標にしても良いですが、最終的には強度を引き上げることを本当に考えてください。

HIITは、それがただのインターバル付き早歩きでも、治癒のカギとなるインスリンやレプチン感受性を高めることができるのです。確かに糖尿病は重篤な病気ですが、帰還可能な病気なのです。

当然のことですが、身体的な活動を増やすことに加え、食べている食物にも対処する必要があります。欠点がある食事から抜け出ることができないからです。ある研究によれば、糖尿病患者が食事を全く変えずに運動だけで健康を向上させたとしていますが、本当に根本的な解決を図りたいならば、私は、基本的な食事の変更をすべきだと強く提案します。

残念ながら、たいていの医師や糖尿病の関連団体からは健全なアドバイスをもらえないでしょう。過去50ねんにわたる従来の糖尿病治療の失敗の主な原因は、食事に関連する推奨が深刻な欠点をもっていることに関係しています。

でんぷん、炭水化物を構成するフルクトース、穀物、その他の糖は、インスリン抵抗性の大きな原因であり、糖分と穀物は、たとえそれが全粒、有機穀物のような「健康な」穀物であっても、加工食品やトランス脂肪と共に、大幅に削減する必要があります。また、健康な脂肪や野菜を含む本物の食物と大幅に交換する必要があります。

従って、先ずは新鮮な材料を調理することから始めましょう。加工食品は常に主犯の源です。例えば高フルクトースのコーンシロップやその他の糖、加工穀物、トランス脂肪、人工甘味料、その他の合成添加物は、代謝機能障害を悪化させます。

あなたが食事療法や運動ガイドラインに忠実に従っても、十分な改善が得られない場合、私は間欠的な断食の導入を強く推奨します。これは、食料品店や食料品にアクセスできなかった先祖の食生活を効果的に真似たものです。

先祖は、ご馳走と飢饉の期間を繰り返し経験しました。近代的な研究によると、この繰り返しが多くの生化学的メリットをもたらしたことを示しています。例えば、インスリンやレプチン感受性の向上、トリグリセリドの低下、健康と体重減少につながる他のバイオマーカーが改善しました。