Dr. Mercolaより
朝食のスムージーやスナックとしてイチゴを食べる時には、有機ものであるかどうか確認してください。48種類の果物と野菜に関する環境ワーキンググループ(EWG)の調査では、イチゴが残留農薬で最も汚染されていました。
イチゴはリンゴ(昨年のベストワン)を大きく引き離しており、その汚染度はかなり深刻で、サンプルの98%が少なくとも1種類の検出可能な残留殺虫剤で汚染されていました。
昔ながらの方法で育てられた農産物が殺虫剤で汚染されているのは驚くにあたらないことですが、異なる農産物のレベルでは、幅広いバリエーションがあります。
大部分の人は有機ものを買うべき果物や野菜を選ぶ傾向がありますが、汚染度が高いものを知ることによって、有機ものを買うべき農産物や有機でなくても安全なものを判断する決め手になります。
イチゴは米国で最も人気のある果物です。 平均的米国人は年間3.6kgものイチゴを食べています。しかし、「イチゴには発がん性や生殖機能の阻害から、ヨーロッパでは禁止されている化学物質が含まれています」EWGのビル・ウォーカーとソニア・ランダーは声明の中で述べています。
EWGは米国農務省のデータを分析しました。これによれば2009年と2014年に検査したイチゴがサンプルあたり6種類もの殺虫剤を含んでいることが分かりました。一方、イチゴ以外の農産物は2種類でした。
カリフォルニア州のデータによれば、2014年米国で0.4ヘクタールの畑で生育するイチゴに136kgもの殺虫剤が使用されていました。ちなみに残留殺虫剤を大量に含むと考えられているトウモロコシでさえ約2.3kgです。
イチゴに使用される殺虫剤のタイプは?EWGの発表
EWGの分析から、検査したイチゴの40%に10種類以上の残留殺虫剤があることが判明しました(あるサンプルでは17種類もの残留殺虫剤が見つかっています)。
一部のイチゴ農家は畑に60種類の殺虫剤を使っていることが知られています。できれば、有機栽培のイチゴを選ぶか、自分自身で栽培すべきでしょう。
イチゴは育てやすい上に、多年生であるので、大部分の気候帯で毎年収穫できます。さらに、自作すれば、夏の旬の果物イチゴを収穫する喜びはひとしおです。EWGが指摘するように、イチゴが1年を通じて収穫できるようになったのは比較的最近のことです。
「新鮮なイチゴは、かつては春と夏の2、3ヶ月しか収穫できない農産物でした。 ここ230年で、殺虫剤その他化学薬品を使った農法が進歩して、一年中安いイチゴが手に入るようになりました。強引な宣伝もこの傾向に拍車をかけています」
「新鮮なイチゴは、かつては春と夏の2、3ヶ月しか収穫できない農産物でした。
ここ230年で、殺虫剤その他化学薬品を使った農法が進歩して、一年中安いイチゴが手に入るようになりました。強引な宣伝もこの傾向に拍車をかけています」
イチゴがリンゴをトップの座から引きずり下ろしたの別として、最も殺虫剤で汚染されている果物や野菜をリストアップしているEWGの2016「汚染ベスト12」は去年と全く同じです。一方、「クリーンベスト15」は、残留殺虫剤が極めて少ない果物や野菜をリストアップしています。 EWGの分析は、農産物の総合得点を算出するために6種類の異なる汚染の尺度を合算しています。結果は次の通りです。
EWG2016汚染ベスト12(有機ものを推奨)
EWG2015クリーンベスト15(従来農法でOK)
検査したサンプルの大部分は、残留殺虫剤の法定許容限度内に収まっていました。例えば、検査を行ったイチゴのサンプルで米国環境保護局(EPA)の許容レベルを超えていたのは5個だけです。これは農産物に含まれる殺虫剤の許容上限です。 しかし、残念なことに、殺虫剤レベルが許容レベル以下だからといって、安全だとは言えないのです。EWGは次のように述べています。
「殺虫剤許容値は、速度制限800キロと言うようなものです。甘すぎて違反できません。でも、誰も安全だと思わないでしょう。」
例えば、食品に許容される殺虫剤の数を制限する法律はありません。こうした化学物質カクテルの効果は不明ですが、大人と子供は生涯曝露量が少ない点で同じですから、あまり心配はありません。
許容値は、そうした化学物質が低レベルでも有害だという最近の調査結果を考慮していません。CHAMACOS試験も微量の殺虫剤も危険だということを示しています。この試験では農業の盛んなカリフォルニア州サリナスバレーに生まれた子供たちが12歳になるまで追跡調査し、殺虫剤が発育に与える影響を調べました。妊娠期間における母親の有機リン酸エステルへの曝露は以下の項目と関連していました。
モンサント社の除草剤、ラウンドアップの有効成分グリホサートは、前例のないほど人気のある農薬です。しかし、USDAが試験を行っていないため、グリホサートがどのくらい食品に含まれているのか正確なところは不明です。2016年2月、米国食品医薬品局(FDA)は食品に含まれるグリホサートの量の試験を開始しました。
しかし、現在までのところ、Moms Across America とSustainable Pulseが委託した分析によると、有機以外遺伝子組み換え(GE)食品 (ラウンドアップ噴霧剤の主な対象)を摂取すると、体内に高レベルのグリホサートが蓄積されることが示唆されています。デトックスプロジェクトの説明
「非有機食品を食べた人の尿グリホサートレベルが有機食品ばかり食べる人と比べて有意に高いことが分かっています。慢性病患者の尿は健常者と比べて有意に高いグリホサート残留物を示しました。 別の詳細な分析では、グリホサートが牛、人間、ウサギの尿からも見つかりました。GMフリー地区で飼った牛の尿グリホサート濃度は従来の育牛法で育った牛より有意に高いことが分かりました」
「非有機食品を食べた人の尿グリホサートレベルが有機食品ばかり食べる人と比べて有意に高いことが分かっています。慢性病患者の尿は健常者と比べて有意に高いグリホサート残留物を示しました。
別の詳細な分析では、グリホサートが牛、人間、ウサギの尿からも見つかりました。GMフリー地区で飼った牛の尿グリホサート濃度は従来の育牛法で育った牛より有意に高いことが分かりました」
米国疾病管理予防センター(CDC)のデータによれば、米国人口の75%以上が検出可能なレベルの有機リン酸エステル系殺虫剤を体内に蓄積していることが明らかになりました。農業従事者を別として、食事が曝露経路としては最も疑わしいものとなりました。
有機農産物を食べることが、あなたの殺虫剤総負荷を減らす最善の方法です。同様のテーマを扱う最大規模の試験によれば、「しばしばまたは常に」有機食品を食べる人は残留殺虫剤レベルが有機農産物をほとんど食べない人よりも約65%低くなっています。
研究から有機農産物の殺虫剤平均含有量は、従来の農産物より180倍低いことが明らかになっています。全員が多数の有機農産物を入手できるわけではなく、従来の農産物よりも高くなることもあります。
有機ものでなくても、野菜を食べることは、食べないよりはましです。しかし、最善の方法は、汚染ベスト12リストを参考に、できるだけ有機ものを買い求めることでしょう。私が強く勧める直売所で買えば、殺虫剤の使用状況を直接生産者に質問することもできます。
有機農産物であることが証明されていないが、生産者によっては従来の農作物より殺虫剤負荷が低いものを買うこともできます。ですから、有機農産物が見当たらなければ、殺虫剤を全く使わない(あるいはほとんど使わない)地域の生産者を探してみましょう
最後に、自分が殺虫剤に曝露しているかどうか知りたいなら、キムチのような発酵食品を食べましょう。キムチの発酵で形成された乳酸菌が体内の殺虫剤を分解してくれるでしょう。
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