Dr. Mercolaより
最新の報告書によると、肥満の蔓延により、アメリカ人の健康と寿命が奪われているという驚愕の統計結果が出ています。コロンビア大学、Robert Wood Johnson Foundationの共同研究は、肥満がどの程度死亡率に影響しているかを調査しました。
研究の結果、5人に1人の死因が肥満であり、これまでの予測の3倍であることが判明しました。
効果は性別、人種、年齢によって異なります。また、若いほど肥満によって死に至るような影響が出やすいことがわかっています。これまでの研究結果とは反対に、高齢の場合肥満が体を保護するということはないと判明しました。コロンビア大学の研究では、BMI(Body Mass Index)が高い場合の死亡率との関係が判明しています。
肥満率が調査結果よりも高いト考えられる理由がいくつかあります。まず、体重過多、肥満であるアメリカ人の数は毎年増加しているため、コロンビア大学が使用した2006年の最新データの時よりも多くなっているはずです。
次に、また更に重要な理由として、この研究では肥満の判断にBMIが使われており、この数値は、体脂肪率や脂肪の分布を考慮に入れていない不正確な数値です。
これらの変化を考慮に入れると、基準に該当する人の数は更に多く2倍になるのではないかと考えられます。体脂肪を調整しなくても、昨今の肥満傾向が正しければ、社会的影響は2030年までにさらに悪化の一途をたどるでしょう。「極度の肥満」(BMI40より上)率は過去数年間の350%に達しています。
簡単な確認方法として、心臓病のリスクを知るには、BMIよりも腹囲の方が適しています。ウェストサイズの測定は簡単です。メジャーで、お腹の周りの一番細い箇所を測ります。肋骨の下、おへその上あたりです。どのくらいであれば健康的と言えるのか解らない方、目安は次のとおりです。
肥満に関連する病気8種類がアメリカの医療費の75%を占めています。その病気を紹介しましょう。
左列の病気は、肥満の原因としても良く知られている代謝機能不全との関連性が指摘されています。さらに、右列に記載された他の数例の病気がこの分類に該当します。他にも更に追加されるかもしれません。公衆衛生局長官によると、肥満はこの他にも、喘息、睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群)、うつ、妊娠合併症、外科手術の合併症などのリスクが高くなります。
肥満は、メタボリックシンドロームや上述の病気にも関連することが指摘されていますが、これらの病気のマーカーであって直接の原因ではありません。もっとも関連が高いのは代謝機能不全であり、糖分/フルクトースの摂り過ぎが主な原因です。代謝機能不全があれば、肥満に関連する病気にかかりやすいことを理解して下さい。体重が大丈夫でも、BMIでは一部の情報しか得られないため、それだけでは不足です。
社会経済的な力と食品のシステムが健康的な食生活を阻み、多くの人にとって生活習慣を健康的に改善することが難しい状態です。誤った情報が様々に錯綜しており、さらにその情報は、栄養の専門家である政府機関によって発表されたものです。 「カロリーはカロリー」という、西欧社会の健康をこれまで以上に害するある定説があります。ダイエットの専門家が学ぶ初歩的な事ですが、残念な事に完全に間違っています。2番目の伝説は、肥満は食べ過ぎと運動不足から発生する(燃焼する量より多いカロリーを摂取している)というものです。この概念は、肥満の人は単に「怠け癖」があるという考え方を生み出したのです。
しかし、個人の習慣の域を超える社会経済的な力が職場には存在します。かつてない数の幼児の肥満が発生していますが、「怠け癖」という性質は子供にはそぐわない性質です。
過去60年間の社会の変化により、人体の健康を破壊出来るだけの様々な事例が起こり、食の環境を大幅に変えてしまいました。これに運動不足、生物に悪影響を与える様々な産業/農業化学物質への暴露が加わっているのです。
これらの食環境への変化の重要な点は、砂糖の過剰摂取です。実質全ての加工食品に主に高フルクトース・コーンシロップとして含まれています。「カロリーはカロリー」という誤った考え方が発生した理由です。実際は、脂肪分のカロリーは、糖分のカロリーと同じように身体に影響するわけではありません。肥満を増加させている最も大きな要因は西欧の食事に含まれる過剰な糖分、中でもフルクトースでAmerican Medical Associationす。
この問題は、American Medical Association(米国医師会)の声明によってさらに大きくなりました。「肥満は病気」との発表は、肥満の本来の原因は無視し、大手製薬会社の救いを待つのみです。
幸い、体重を減らすための処方薬剤が2種類発表され、2種類のワクチンも開発中です。高校や、キャンペーンがどんなに説得力があろうと、薬は最適な選択肢ではありません。れらの症状を改善するために有効な手段は食生活や生活習慣を変えることです。
Robert Lustig教授は、小児肥満の著名な専門家で、糖分が多すぎると毒素となり、肥満や慢性病、その他の命に関わる病気の元となると述べています。研究の結果、フルクトースが膵臓にある味覚の細胞を活性化させ、インスリンの分泌が促進されて2型糖尿病のリスクを増大させることがわかっています。
食品に含まれる糖分はアミノ酸と結合して、糖化の最終代謝産物(AGE)を産生します。この物質が病気や若年死の原因となるのです。
カロリーだけを計算して体重を減らす試みはあまり有効な方法ではありません。ブドウ糖とフルクトースは異なる経路で代謝されるからです。精製 フルクトース の分解は、 アルコールに似ています。エタノールや他の有害物質と同じように肝臓を傷つけ、ミトコンドリアの代謝機能を低下させます。
肝臓はすぐにフルクトースを脂肪に変えて蓄積します。摂取しているカロリーのせいでカロリー超過していなくても脂肪を溜めているのです。また、運動不足が更に問題を悪化させます。
元気に長生きするために、食事と生活習慣の注意点をご紹介します。
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