Dr. Mercolaより
多くの人にとって休暇シーズンは、一年のご褒美に相応しい休日であり新年を祝う機会です。この楽しい時期には、たくさんのスイーツ、炭水化物の多い食品、カクテルなどなど、ジムを休む良い言い訳がたくさんありますね。
その結果、休暇中には、平均的な人で、約0.5 kg体重が増えてしまいます。
大したことは内容に思えるかもしれませんが、そのままにしておけば、10年後には5 kg太っていることになります。既に体重超過気味、または肥満の人(アメリカ人の2/3は該当します)では、増加量はさらに多い傾向にあり、1年に 2.5 kg 増加すると言われています。
体重超過気味であってもなくても、年間の体重増加量のうち半分以上が休暇の時期に該当するということは、たとえ数週間であっても、この時期が一年で最も体重が増えてしまう期間なのです。
しかし、こんな常識は断ち切りましょう。休暇中に太らない、むしろ痩せることもできるのです。
食事の記録を摂っている人は、 食べた後 にすぐに記録しています。事後に記録するのですから時すでに遅しの状態です。そうではなく、さらに積極的な記録方法にしましょう。一日の始めに何を食べるか予定をたてて、それに沿った食事をするのです。時折ごちそうを挟むのは良いのですが、計画のもと、一日全体の食事量になるようなことは避けましょう。
食べた後には、健康な食事で得られた良い変化について、また、減量の目標達成にどれだけ役にたっているかなどの感想を書き加えましょう。プランが作れないと言うことは、失敗するためのプランができたと言う格言がありますね。
休暇中の豪華な食事に備えて、何も 食べずに 埋め合わせようとしたことはありませんか?思い出してください。イベントに備えて我慢していた食欲が爆発して、結局食べ過ぎてしまいまったことでしょう。食べるのを我慢すると、先々で食べ過ぎてしまうだけです。
それよりも、適量を食べて、ある程度の満腹感を得ておいた方が、甘い物や、詰め物料理などを食べ過ぎずに済みます。例えば、ブイヨンのスープを食事の前にいただくと、摂取カロリーを20%カットすることができます(スープを含む)。
脂肪分は満腹感や代謝を促します。炭水化物のサイドメニューやデザートより先に、メインの脂肪分の多いものをいただくと、食べたい欲求や全体の摂取カロリーを抑えることができます。脂肪分を摂るのに良い食品は、オリーブ、オリーブオイル、ココナッツオイル、バター、ナッツ類ですが、特にマカダミアナッツは脂肪分が高くタンパク質が少ないのでお勧めです。
食事の後に、元気にウォーキングすると非常に良い効果があります。まず、食べ物のそばから 離れる ことが出来ます。デザートのおかわりに手が出るチャンスを減らしてくれます。次に、消化と代謝も促され、身体活動により血糖値やインスリンの値が下がります(脂肪を蓄積するホルモン)。
この点は間違えずに。加工度の高い食品、例えば、クッキー、シナモンロール、パン、クラッカー、箱入りのスタッフィングミックスなど、休暇中に一般的な食事は、カロリー、脂肪、糖分塩分への欲求を高めるために作られています。
実験室で作られたレシピを集中的に宣伝するジャンクフードのシステムは、リアルフードよりもジャンクフードへと人々を駆り立てます。このような加工度の高い食品を多く摂るほど、 基本的な健康的によい食べ方 を見失い、子供達は、家庭料理の大切さを知らずにそだってしまうでしょう。脳みそも、このような健康に良くない食品を求める条件付けがなされて、我慢するのが不可能になってしまいます。
例えば糖分を摂ると、脳からの天然のオピオイド(中毒を引き起こす物質)が産生されるきっかけとなります。脳は特に、オピオイドを放出する働きをコントロールできなくなります。モルヒネやヘロインに対する反応と同じです。
このような脳の働きを再プログラムして、不健康な食品への欲求に勝つ方法として、 感情解放テクニック (EFT)をお勧めします。身体のエネルギーシステムが遮断されると、食べ物への欲求や空腹感を感じ、情動的摂食を起こします。替わりに、わずかなエネルギーシステムをEFTに向けることで、食への抑えられない欲求や空腹感などが治まります。
我々の祖先は、24時間いつでも食物にありついていたわけではありません。人間の身体は、絶食する時間があっても良いようにできているのです。体内に蓄積されたグリコーゲンを代謝するには6-8時間かかり、その後に脂肪の燃焼がはじまります。しかし、数時間おきに食事してグリコーゲンを補給し続けると、体内の脂肪を燃焼させる機会がますます無くなります。研究者グループは、絶食することで、体重増加が絶食しない動物より少ないという、血糖値に良い効果があることを示しました。
他の研究でも絶食によって、 運動時と同じような様々な健康に良いホルモンや代謝の変化がみられると示唆しています。絶食は、歴史的には、修行や千年祭の習慣として、日常的に行われていました。現代の研究では、インターミッテントファスティングは次のような良い点があると確認しています。
健康体の方で、インターミッテントファスティングを試したい方は、徐々に進めてください(初日に24時間の断食は無理です)。最終的には、12-16時間の断食を好きなだけできる様になります。一日おきの断食や、食事の時間を遅らせる、朝食を抜く、空腹時に運動するなども効果があります。
他にも様々な方法が考えられます。体の調子を見ながら、どの方法が良いか検討してください。食事の回数が複数回の人は、だんだんと、なるべく長い時間断食するようにしましょう。夕食の時間を早める、遅めの午後の時間にするなどして断食を睡眠時間に合わせる方法もあります。
私のやり方は、朝食を抜いて、食べてもいい時間帯を正午から午後6-7時までの間に決めています。午前中に運動をする日は、運動の30分後に、Pure Power Proteinを飲んで栄養補給します。筋肉の成長と回復のためにはロイシンが必要です。この方法で、私はここ数ヶ月でウェストが5 cmほど減り、体重は1.5 kgほど減っています。つまり、体脂肪が減って筋肉が増えたと言うことです。
理想的な体重になることは何も休暇中だけの目標ではありません。一年間をとおして 生活習慣にすべきことです。減量すること、減量した状態を維持する苦労がわかっている人も多いことでしょう。
コロラド大学のRichard Johnson医師は、最新の著書「 The Fat Switch 」(脂肪スイッチ)で、肥満を防ぐための、常識を覆すアプローチを紹介しています。Johnson医師の長年の研究結果はこうです。
「肥満の人では、誤った『スイッチ』が働いて、体力が無く運動をしない状態になっています。体細胞の中にある、この『スイッチ』つまりミトコンドリアのコントロール方法がわかれば、それが肥満に対抗するかぎとなります。」
Johnson医師が、著書に詳細を説明している5つの基本的な真実をご紹介します。
体重の悩みがある人にとって聖書のような存在のこの本を強くお勧めします。食事からの糖分、特にフルクトースは、脂肪スイッチを作動させます。長期的には、フルクトースの摂取量を一日に25 mgほどにすると良いでしょう。
さらに、多くの人に摂って、フルクトースは一日に15 mgまで減らすことをお勧めします。特に尿酸値が高い方、 フルクトースの毒性の症状かもしれません。
多くの人にとって、砂糖やフルクトース、穀物など、野菜以外の炭水化物を控えることが体重を減らすための重要なポイントです。シリアル、ベーグル、ワッフル、プレッツェルなどの精製された炭水化物、その他の加工食品は、糖への分解が早く、血中のインスリンの濃度をすぐに上昇させます。それがインスリン耐性を引き起こします。インスリン耐性は多くの慢性疾患や体重増加などをはじめとする、男性に多く見られる症状の原因となります。
このような、悪い食品を減らして、野菜や、健康に良い脂質(天然の飽和脂肪酸)などに置き換えて健康的な食事を摂りましょう。栄養価が高く、炭水化物が少ない野菜の量をいつもよりかなり多くする必要があります。
さらに、適切な運動も必要です。減量効果を促進し、日頃の運動習慣の効果を高めるには、私の考案した Peak Fitnessプログラム などの高強度の瞬発的な運動やウェイトトレーニングを週2-3回ほど取り入れると良いでしょう。
短時間の高強度トレーニングと回復時間を組み合わせた運動は、1時間連続で運動し続けた場合より多くの脂肪を燃焼できることが複数の研究で示されています。1回のセッションは20分だけです。忙しい休暇中のスケジュールでも、 やらない 手はありません。
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