水道水へのフッ化物添加、糖尿病と低IQ


水道水へのフッ化物添加

早分かり -

要約

  • 最新のリサーチによるとフッ素添加水を飲むと糖尿病のリスクが増加することが判明
  • データでは、水中のフッ化物濃度が1 mg上昇すると、糖尿病罹患率が0.17%上昇することがわかった
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Dr. Mercolaより

Fluoride Action Network (FAN)の責任者であるPaul Connett博士は、ニュージーランドのMalaghan Institute of Medical Researchに所属するMike Berridge博士と水道水へのフッ素添加に関する談話で討論しています。

このディベートが成立するのに12年間かかりました。水道水へのフッ素添加という議論を呼ぶ慣例を擁護する側として、Connett博士と議論する人物が見つかるまで、それだけの長い時間を要したのです。アメリカもニュージーランドも水道水へのフッ素添加が行われている数少ない国であり、両国でかなり緊迫した問題なのです。

現時点では、ニュージーランドの人口の約52%がフッ素添加水を利用していますが、ニュージーランド全土でのフッ素添加水利用の義務化が提案されています。

このフッ素添加水義務化の提案を後押しするため、ニュージーランドの厚生省は最近、水道水へのフッ素添加に関するデータの検証を専門家パネルに依頼し、当然ですが、安全であるという結論に達しています。

しかし、ディベートでConnett博士が提供した情報は、フッ素添加と低IQをはじめとした多くの健康被害の関連性を示し、フッ素添加水義務化を良しとする意見を簡単に論破する内容でした。

フッ素添加支持層によるIQに関する研究やフッ素は安全とする誤った解釈

Lancet Neurologyは2014年、数ある研究の中からハーバード大学のある医師によってまとめられた、フッ化物を神経系の発達を阻害する神経毒に分類する研究結果を発表しました。これは初めてのことではありません。

2012年のハーバード大学の研究チームによるメタアナリシスでは、飲料水にフッ化物添加がある地域の子供は、平均7ポイントもIQが低いという結果を示しました。

ニュージーランドの専門家パネルは、この研究結果をフッ化物の安全性の根拠として使用しました。メタアナリシスの結果について、「IQ値の低下は平均1ポイント未満である」と誤った数値を発表したのです。

彼らは間違いを訂正しましたが、その数値の差が、「フッ化物が子供達の神経発達に有害である」ことを示す点は具体的に明言しませんでした。FANは次の様に発表しています。

「IQ値が0.5ポイント低いのではありません。標準偏差値が0.5ポイント低くなるので、IQ値に換算すれば7ポイント分に相当します。この差は大きいです。

首相主席科学顧問のPeter Gluckman卿、ニュージーランド王立協会長のDavid Skegg卿が属するチーム(専門家パネルのリーダー)は最新の報告書でこの誤りを訂正しました。

ただし、一般の人にはわからないような訂正の仕方で、悪いことに、ミスを修正しておきながら、そこから導かれる結論は変えていません。

この話題を知っている人にはこの結論は非常にばかばかしいものです。不幸なことに多くの人がこの巧みな操作に騙され、フッ化物の神経毒性や子供達の低IQ化の問題は起こらないと結論づけてしまいます。

そしてここに、不快な疑問が残ります。Gluckman卿、Skegg卿を含む専門家達は、初歩的なミスを犯したのか、はじめから故意に一般大衆を騙すつもりだったのでしょうか。

いいとこ取りのデータと誤りを含むレビュー

パネルに属する専門家の報告に関しては別の問題があります。フッ素添加地域と未添加地域のIQ値に差が見られないとする2015年の研究から結論を出している点です。Berridge博士もフッ素添加を支持する材料としてこの研究を引用しています。

しかし、この研究も、誤ったレビューの一例です。FANの報告によると、この研究では他被験者のコントロールが実質ゼロだったのです。

フッ素添加地域の900人の子供に対し、比較対照となる未添加地域のを子供はわずか90人でその半分はフッ素のサプリを利用していたのです。これではIQ差が正確に判明するはずがありません。

パネルが注目したのは前述のハーバード大学のメタアナリシスのみで、そのことがIQの研究の誤りにつながりました。それまでに発表された、フッ化物は神経毒であることを示す300にも及ぶ動物/ヒト実験を無視したということです。

フッ化物と糖尿病を関連づける新しい研究

アメリカの人口の9%以上が糖尿病を患っており、そのうち1/4は診断を受けていないと言われています。糖尿病の罹患率は過去30年間で4倍に増加し、さらに増加し続けています。

アメリカでの糖尿病の増加は、食事や運動不足が原因であることは明らかです。ニューヨーク市保健局の健康経済学者で、オハイオ州Case Western Reserve University in Clevelandの博士研究員として研究を終えたKyle Fluegge博士の研究は、水へのフッ素添加に関連する仮説について調べています。

フッ素添加水を飲むと糖尿病のリスクが増加

Fluegge博士の研究では数学モデルを用いて、アメリカ全土の22州での水中フッ化物濃度と糖尿病発症率のデータ分析が行われました。

データでは、水中のフッ化物濃度が1 mg上昇すると年齢調整後、肥満や運動不足などの他の糖尿病リスクを調整しても、糖尿病罹患率が0.17%上昇することがわかりました。また、水に添加されたフッ化物の種類によっても結果に差異が認められました。

フッ化ナトリウムは、フッ素添加に初めて利用されたフッ化廃棄物で最近ではほとんど使用されていません。

最も良く知られる成分で毒物学の研究や、フッ化物の人体への影響の研究に使用される医薬品グレードの化合物です。最新の研究で、フッ化ナトリウムは、フッ化ケイ素酸ナトリウム同様、糖尿病のリスクを増加させることがわかっています。 

フッ化物のヒ素汚染

理由はわかっていませんが、別のフッ化物であるフルオロケイ酸も天然のフッ化物同様に糖尿病のリスクを増加させると言われています。Fluoride Action Network (FAN、反フッ素ネットワーク)は、フッ化物はどれも肥料産業の副産物でヒ素に汚染されていると述べています。

リン鉱石を水溶性肥料に加工する際、非常に毒性の高い2種類のフッ化ガスが放出されます。フッ化水素と4フッ化ケイ素です。訴訟や規制を経てリン酸を使用する業界ではフッ化ガスを捉えるウエットスクラバーが使われるようになりました。

スクラバーに収集された液体(ケイフッ化水素酸)は、保存タンクに入れられて全国の水道局に送られます。スクラブシステムに捕集された後、フルオロケイ酸はそのままの状態(酸性の液体)か、乾燥粉末(フッ化ケイ素酸ナトリウム、フッ化ナトリウム) として輸送されます。  

もともとの液体の状態か粉末に変換されて輸送されるかに関係なくフルオロケイ酸は精製工程を経ません。その結果フルオロケイ酸には、様々な汚染物質、中でもヒ素が含まれているのです。

推測の域を超えませんが、慢性のヒ素への暴露は糖尿病のリスクを増加させることは知っておくべきです。FANの報告は次のように続きます。

「フッ素添加物に含まれるヒ素の濃度は決して低くはありません。American Water Works Association(米国水道協会)の広報誌Opflowでは、『フッ素添加した水に含まれるヒ素の量は最低限度の量を遥かに超えている。』と発表されています。ヒ素の問題はフッ素添加物に特有で、水処理用の他の化学物質ではヒ素汚染はありません。」

フッ素添加にも関わらず低所得家庭の子供を襲う虫歯の猛威

アフリカ系アメリカ人、メキシコ系アメリカ人の子供達には、高い確率で歯牙フッ素症が見られ、低所得の都市部でも、長年の水道水へのフッ素添加にも関わらず口腔衛生の問題が起こっています。

New York State Coalition Opposed to Fluoridation, Inc.(NYSCOF) は、低所得家庭の子供は多くがフッ素水(歯科製品や薬などその他のフッ化物)を口にしているにも関わらず、虫歯の発生率が上昇していると報告しています。

2016年11月のAmerican Public Health Association(APHA)の会議で発表されることになっているデータでは、連邦貧困水準の100%下の層に属する3-5歳の子供の40%、6-9歳では69%、13-15歳では74%に虫歯が見られます。

歯牙フッ素症も同様の層で増えており、低所得家庭の子供の58%が罹患しています。NYSCOFのPaul Beeber会長はニュースリリースで次の様に述べています。

「低所得家庭の子供にはフッ素添加が必要だという主張は、何のメリットも証拠もない、口腔ケアの考え方を変えるべきだ。低所得のアメリカ家庭に必要なのはフッ素ではなく口腔ケアである。」

水へのフッ素添加のリスクは科学的に証明済み

2015年に、Cochrane Collaborationは、議論の余地がほとんどない総合レビューを発表しました。フッ化物には虫歯予防効果は無く、歯牙フッ素症という形で害になるのみです。

Cochrane Collaborationは、エビデンスに基づいたレビューで定評があり、1975年以降のフッ素の研究でメリットが認められた研究は3つのみとしています。フッ化物の飲用で虫歯予防効果があることを示す研究は皆無で、害にしかならないことが明らかです(歯牙フッ素症)。

歯牙フッ素症とは、フッ化物の長期連用で歯のエナメル質が変色してしまう症状です。進行するとエナメル質が砕けてしまいます。また、フッ化物の過剰摂取は、学習障害や甲状腺の病気、骨の病気の原因となります。

さらには、Cochrane Collaborationが「良」判定を出した研究が実は内容に問題があることがわかりました。食事からのフッ化物の摂取(水以外)や食事内容や人種などの要因を反映していなかったのです。

フッ化物の毒性は体内に蓄積する

フッ化物の影響は蓄積されることを知っておく必要があります。水道水からの摂取を毎日一生続ければ、フッ化物による中毒症状は確実に悪化します(子供も害を受けるリスクが高い)。

研究の結果、フッ素添加水の摂取で甲状腺の機能不全、体重増加、うつなどを発症する可能性が明らかになりました。松果体にもかなりの量のフッ化物が蓄積され、石灰化の原因となります。ADHD様の症状や、アルツハイマー病、双極性障害などにも関連があるのではないかと言われています。神経伝達物質への効果を考えると、うつやその他の神経障害に発展しても不思議ではありません。

さらに、ある500ページにも及ぶレビューによると、フッ素は内分泌を撹乱し、骨、脳、血糖値にも悪影響を及ぼすことがわかっています。フッ化物が脳に与える害についてだけでも100以上の研究が発表されており、さらに、フッ化物への暴露と子供のIQ低下の直接的な関連を示している研究が43も存在します。研究により、次の様なフッ化物の過剰摂取による毒性作用が明らかになりました。

鉛の吸収を高める コラーゲンの合成を阻害 多動および/または無気力 筋肉機能の障害
骨ガン(骨肉腫) 腫瘍、ガンの罹患率上昇 関節炎 骨フッ素症、骨折
遺伝子損傷、細胞死 精子の損傷と不妊 62種類の酵素の不活性化と100以上の酵素の阻害  抗体の形成を阻害、免疫不全