Dr. Mercolaより
3人に1人の人が高血圧と言われています。高血圧を放っておくと心臓病や脳卒中のリスクが高くなります。非常に多くの人に関係する深刻な問題です。症状が全くない場合も多いため非常に危険です。
血圧が120/80-140/80の場合、高血圧前症と診断されます。140/80を越えると高血圧です。
一つ目の値が収縮期(上)の血圧で、正常値は120より下です。二つ目の値が拡張期(下)の血圧で、正常値は80より下です。収縮期と拡張期のどちらかでも、正常値の120/80を越えると高血圧や高血圧前症と診断されます。
高血圧と診断された人の85%が、生活習慣を整えれば血圧を正常に戻すことが可能です。そのためにマグネシウム不足を解消するのも方法の一つです。
面白いことに、私の書いた初期の頃の論文で23年前に発表した内容は、カルシウムサプリメントの利用した高血圧の管理というものでした(Calcium Supplementation in the Treatment of Hypertension J Amer Osteo Assoc 85:104-107, 1985) 30年前にはすでに、カルシウム、マグネシウムなどの重要なミネラルが血圧の安定に深く関わっていることがわかっていたのです。
マグネシウムのサプリメントを使うなら、マグネシウムはカルシウムと補い合う関係にあることを知っておいてください。両方一緒に使う必要があります。通常、マグネシウムとカルシウムの割合は2:1がよいと言われています。どなたにも該当する割合です。
上記の研究では、高血圧の人がマグネシウムを12週間服用したところ、収縮期/拡張期ともに血圧が低下しています。
さらに、マグネシウムには他にも健康によい効果があることもわかっています。マグネシウムは体内に4番目に多く含まれるミネラルで、体内に存在する350以上の酵素の機能に関わっています。
心臓にとってマグネシウムは特に重要です。1930年代からずっと、心臓病にはマグネシウムが処方されます。
大規模な臨床実験7件のレビューでは、心臓発作を起こした患者にマグネシウムを静脈した場合、死亡率が半減したことがわかっています。
LIMIT-2と呼ばれる臨床実験では、心臓発作の初期段階でなるだけ早く、他の薬剤より先にマグネシウムを投与するというプロトコルが試されました。このプロトコルに従った結果、心筋の損傷が大幅に減少し、高血圧や不整脈(心拍の異常)に発展する症例はありませんでした。
マグネシウムは心臓に次のような効果をもたらします。
大変重要なミネラルなのですが、人口の80%でマグネシウム不足が見られると、自然療法医でThe Miracle of Magnesiumの著者であるCarolyn Dean医師は述べています。
これまでに、体組織内のマグネシウムの量を正確に測定する検査方法は見つかっていません。体内に存在するマグネシウムのうち、血中に存在するのはわずか1%であるため、血液サンプルからマグネシウム濃度を計測しても、あまり有用ではありません。
人口の80%の人がマグネシウム不足であることを考えると、マグネシウム不足の症状の有無を確認せず、血液検査のみでマグネシウム量の確認を行う医師は診断を誤るはずです。
このことからも、マグネシウム不足で起こる初期症状に気を付ける必要があります。
マグネシウム不足が進行していくと、次のような症状に発展することがあります。
マグネシウム不足が疑われる場合は、有機結合したマグネシウムを摂るのが一番です。オーガニックの青野菜、葉物野菜に多く含まれています。マグネシウムを豊富に含む食品は他にもあります。
マグネシウム不足は高血圧にもつながります。しかし、最も一般的な原因は体内にインスリンが多いことです。インスリン濃度が上がると、血圧も上がります。
1998年にDiabetes誌に発表された研究結果では、いんインスリン抵抗性が見られた被験者のおよそ2/3が高血圧でもありました。
インスリン抵抗性と高血圧の強い関連性からも、インスリン、レプチン、血糖値に異常があるとあらゆる面でやっかいな影響があることがわかります。
ですから、高血圧の方には、空腹時インスリン値の検査を強くお勧めします。望ましい値は2-3です。5もしくは10より多い場合は、高血圧や他の心血管系疾患のリスク要因となりますのでインスリン値を下げる必要があります。
インスリン値を下げるための簡単な方法をご紹介しましょう。また、高血圧の直接の原因が、血糖値の管理不足であれば、血糖値を正常にすることで血圧も正常に戻るはずです。
他にも、次の食品は控えましょう。
ここで紹介しているインスリン値を上昇させる食品を控えながら、ご自身の栄養タイプに合った健康的な食事を心がけてください。
血圧を下げる効果の高い食品をもう一つご紹介するならば、それは、つぶした生ニンニクです。たくさんの人が効果を知っていますし、食事に取り入れるのも簡単です。
上述の方法には、血圧の薬は含まれていません。β阻害薬について考え直すよいチャンスかもしれません。高血圧によく処方される薬ですが、インスリン感受性を低下させるため、2型糖尿病の原因となることが知られています。これでは、解決したい問題をさらに悪くしてしまいます。
なるべくなら薬を使わないことをお勧めしますが、血圧が高すぎるときは、まずは薬を使って血圧を下げましょう。血圧が高すぎると、脳卒中のリスクが高くなります。脳卒中で損傷を受けた脳組織は、後遺症となり治ることはありません。
こちらの記事を参考に、高血圧のもととなる原因に対処し、血圧が下がり始めたら、自然療法の専門家の指導をうけ、薬の量を段々と減らしていきましょう。
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