コーン油—要注意の植物油

コーン油

早分かり -

  • 料理に使う油は、加熱により高温に達しても変性しない安定した製品を選ぶこと。コーン油、キャノーラ油、大豆油などの多価不飽和植物油は参加コレステロールを産生するので健康に有害。
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食品を調理するということは、常に熱による影響のリスクを伴います。料理に使う油は、加熱により高温に達しても変性しない安定した製品を選びましょう。コーン油、キャノーラ油、大豆油などの多価不飽和植物油は参加コレステロールを産生するので健康に有害です。コーン油を料理に使う際の落とし穴について学びましょう。また、料理以外には使えるのでしょうか?

コーン油とは?

コーン油(トウモロコシ油)は、トウモロコシの胚から抽出され、主に調理に使われます。マーガリンや様々な加工食品の主要原料でもあります。

コーン油は、バイオディーゼル燃料としても使用されます。2012-2014年、バイオディーゼル向け非食用ランク(NFG)のコーン油の生産が爆発的に増加します。コーン油は他の分野で産業用途に用いられます。

コーン油は他の種類の植物油に比べて安価なのですが、一考するべき点があります。アメリカ 政府による助成があまりにも巨額であることです。トウモロコシは最も国からの補助金の多い作物で、1995年から2010年の間に、約8兆円が支出されています。コーン油や高フルクトース・コーンシロップを使用した健康に良くない食品が健康に良い食品より安く売られて無理もありません。

コーン油をはじめ植物全般を調理に使うことをお勧めしない理由は、酸化コレステロール(冠動脈性心疾患のリスクを増加させる)が産生されることだけが理由ではありません。これらの油脂には、オメガ-6脂肪酸が多く含まれており、体内のオメガ-6脂肪酸とオメガ-3脂肪酸のバランスが崩れてしまうのです。 コーン油のオメガ-6脂肪酸対オメガ-3脂肪酸比が49:1です。理想値は1:1ですから、その差は大きすぎます。

標準的なアメリカ人の食事にはすでにオメガ-6脂肪酸が多めですので、さらに比率が変われば、慢性変性疾患のリスクを高めてしまいます。

コーン油の用途

あまり良いとは言えない調理油としての用途の他にも、コーン油は、石けん、軟膏、塗料、インク、織物、殺虫剤など、産業用にも用いられています。医薬品のキャリアオイルとしても使われます。

コーン油はヘアケア製品にも使われています。オメガ-6脂肪酸を54%、オメガ-9脂肪酸を28%含んでいるため、保水性があり、髪を強くし、感想から守ると言われています。毛穴の保湿、頭皮に栄養を与える、抜け毛や乾燥を防ぐ、髪の成長を促す、外的刺激を防ぐなどの作用もあります。

すごいですね! 家庭でのコーン油の利用法は、次のようなものもあります。

  1. シンクをぴかぴかに。柔らかい布でシンクを磨いて下さい。
  2. 木製品にくっついた紙を取り除く。紙がくっついた箇所に油をすり込んで下さい。紙が柔らかくなってはげるまで待ちましょう。
  3. 野球のミットを柔らかくする。ミットの手のひらにコーン油を塗りつけてボールを挟み込み、輪ゴムで固定します。一晩マットレスの間に挟んでおきます。
  4. 木製家具のシミを取る 。コーン油を柔らかい布につけ、たばこや葉巻の灰をまぶします。 白いシミや水の跡がある部分を拭き取ります。
  5. 雪かき用ショベルのコーティング。コーン油をショベルに塗ると雪がくっつきにくくなります。

コーン油の組成

コーン油には、一価不飽和脂肪酸が12.7%、多価不飽和脂肪酸が58.7%、飽和脂肪酸が24.2%含まれています。

気を付けておきたい点は、コーン油の原料の90%以上がトウモロコシと大豆です。これらは最も一般的な原料であり、GM種子から生産されます。

ある研究では、バイオテクノロジー

企業Monsanto社が開発した3種の 遺伝子組み換えトウモロコシ に毒性があることがわかっています。遺伝子組み換え食品は健康への安全性が不十分であり、商品化は適切でないことを示した、世界初の研究となります。これらの遺伝子組み換え種3種全てが、化学性食中毒に反応する主要な器官である腎臓と肝臓に問題症状を起こしました。

コーン油の効果

 コーン特有の効果についても考えてみましょう。他の野菜よりも糖分を多く含んでいます。小麦、米などの穀物よりはカロリーは低めです。トウモロコシはフラボノイドやルテインを多く含んでおり、粘膜、皮膚、視力を健やかに保ちます。ビタミンA、チアミン、ビタミンB6も豊富です。

 StyleCraze.comは、コーンに含まれる栄養素について詳しく紹介しています。栄養素は多くは含んでいませんが水分と食物繊維が豊富です。

お気に入りのトウモロコシがオーガニックなのか遺伝子組み換え種子から育ったものか知ることが重要です。市場や露店でスィートコーン販売をしている農家で農薬やその他の化学物質を使用しているか確認しましょう。もし使用していれば、買うのをやめましょう。

コーン油の作り方

現在出回っているコーン油のほぼ全てが、まず圧搾され、その後にヘキサン、2-メチルペンタン(イソヘキサン)などの溶剤を使って抽出されています。コーン油を得るために蒸発させた溶剤は監修され再利用されます。抽出工程の後は、精練またはアルカリ性の薬品で精製処理し、リン酸を除去します。さらに、アルカリ性の薬品で遊離脂肪酸を中和し、漂白されます。最終工程は、脱ロウ、蒸気による脱臭が施されます。

未精製の100%圧搾によるコーン油に特化した専門の生産者もいます。圧搾と溶剤処理を組み合わせた生産方法より、抽出できる油の量が非常に少なく、市場のシェアも大きくないため、価格は高価になってしまいます。

コーン油の効き目とは?

コーン油は、料理に良く使われる油ですが、酸化やその他の問題がありますので、調理にはお勧めできません。

しかし、肌のコンディショニングや、ホットオイルマッサージ、アロマセラピーのキャリアオイル(ティーツリーオイルやローズマリーオイル)など、実用的な用途がたくさんあります。 ティーツリーオイル数滴に、テーブルスプーン1杯のコーン油を混ぜ、髪に付けて15分間待った後、シャンプーで洗い流します。この方法では、コーン油の保湿効果とエッセンシャルオイルの治癒効果が期待できます。

コーン油は安全?

コーン油などの多価不飽和植物油が「健康に良い」ものとしてたくさん売られています。一方、飽和脂肪酸は悪者とみなされています。ですが、実際には、飽和脂肪酸は心臓病の原因にはならないどころか、食生活を健康に導いてくれます。この記事の冒頭でお話した、酸化油の危険性の他にも、コーン油や植物油には次のような問題があります。

  1. アメリカで流通している植物油の大部分が遺伝子組み換え作物が原料であり、遺伝子組み換えトウモロコシや大豆に由来するグリホサートやBt毒素を含んでいる。
  2. 様々な加工処理を経ているため、健康に様々な害をもたらす可能性がある。

健康のことを考えたら、トウモロコシそのものを食べた方が良いでしょう。ビタミンAや、キサンチンなどの様々な栄養素の他にも、食物繊維も豊富に含まれています。他の野菜に比べると糖分が多いので、食べ過ぎには注意して下さい。

コーン油の副作用

食べると最も身体に良くない食品は、コーン油をはじめ多価不飽和植物油で調理された料理です。酸化コレステロールが体内に入ると、大きな問題が起こります。善玉コレステロールが悪玉に変わり、血管性疾患の原因となるためです。硬化油は、乳ガンは心臓病のリスクを増加させます。

熱による変性の少ない油をお求めなら、ココナッツオイルをお勧めします。