Dr. Mercolaより
緑茶、コーヒーは世界中で最も多く消費される飲み物です。お茶は水の次に消費量が多く、毎朝飲んでいる人は20億人に達します。ミレニアル世代の87%が、日常的にお茶を飲んでいると報告されています。
コーヒーもお茶もカフェインを含みます(デカフェ製品もあります)。カフェインはこれまで、血圧の上昇、胃もたれ、不安症状などの副作用との関連が指摘されて来ました。
しかし、コーヒーや緑茶にはカフェインの副作用をしのぐ健康に良い成分が含まれているのです。
そのような成分の一つが 抗酸化物質 です。コーヒーから抗酸化物質を摂取することができるのですが、含有量が多い訳ではなく、飲む量に秘密があると研究者グループは述べています。また、コーヒーに含まれる抗酸化物質が、カフェインの影響を中和してくれます。
注意が必要な点があります。コーヒーの多くは、生産過程で大量の農薬が使われています。農薬を大量に使う作物なのです。この記事でお話しするコーヒーとは、オーガニック(フェアトレード製品が理想的)の製品で、無農薬のものと理解してください。
もう一つの難点は、流通しているコーヒーの多くが古くなってしまっている点です。挽いた豆を袋詰めにした場合、1週間かからずに風味は損なわれます。豆を挽くと、酸化のスピードが速まってしまうためです。ということは、スーパーに置いているコーヒーはすでに劣化していると言うことです。
劣化したコーヒーから得られる物はカフェインのみです。健康に良い効果をもたらす栄養素は含まれていないのです。健康に良い効果を得るためには、豆を自分で挽くことが基本となります。
さらに、焙煎の具合も確認してください。様々な食品においても、色が濃いものほど健康に良いのと同じで、コーヒーも例外ではありません。エスプレッソやトルココーヒーに使われる、フレンチローストの豆をお勧めします。
2011年の研究では、深煎りの豆では、前肥満(肥満Ⅰ度)体のボランティアにおいて少なからず体重減少が見られたとの報告がなされています。この効果は浅煎りの豆では見られませんでした。深入りのコーヒーは、胃酸過多を防ぐ成分が含まれているので胃にも優しいといえます。
健康に最も良いのは、挽き立てのオーガニックの豆をブラック(砂糖、ミルクなし)で飲むことです。乳製品を加えると、健康効果のあるクロロゲン酸の吸収を妨げ、砂糖は、慢性疾患のもとであるインスリン耐性が増す原因となります。
ドリップ式のコーヒーメーカーを使っている場合は、無漂白のフィルタを使いましょう。真っ白なフィルタは塩素漂白された物です。コーヒーを淹れるときに塩素がしみ出す可能性があります。漂白フィルタにはダイオキシンをはじめ、有害な塩素系消毒剤の残留物が付着している可能性があります。
緑茶にも注意すべき点があります。緑茶の木 は、土壌中の鉛を吸収し、葉に多く蓄えることで知られています。
中国(世界に流通する緑茶の90%が中国産)など公害の多い地域では土壌中の鉛の濃度が高いはずです。
茶葉から溶け出す鉛の量は多くはありませんが、抹茶(茶葉全体を 挽いた もの)の場合、中国産ではなく日本産を選びましょう。
紅茶も 緑茶 も、オーガニックの無農薬の茶葉でも天然のフッ化物を多く含んでいます。緑茶の木が自然土壌中のフッ化物を根から吸収しやすいためです。
ですので、コーヒー同様、茶葉を選ぶときは、オーガニック(農薬を避けるため)で、汚染のない土地(汚染土壌や汚染水によるフッ化物、重金属、毒素を避けるため)で生産された製品を選びましょう。汚染のない、良質な茶葉の生産には、汚染のないクリーンな環境が求められます。
個人的には、コーヒーはあまり飲みません。これまで飲んだコーヒーは、片手で数えられる回数に収まっています。ポリフェノールを摂るためには、挽き立てのカカオニブを一日にテーブルスプーン3杯飲むようにしています。ポリフェノールを豊富に含んでおり、この記事で紹介しているコーヒーの効果よりも優れた効果があります。
コーヒーが好きな方にとっては、適切に生育、収穫、焙煎されたコーヒーはとてもヘルシーな飲み物であることがわかって、嬉しい驚きではないでしょうか。
かつては、コーヒーを飲むと、一時的とはいえ、 血圧が上昇すると言われていました。長期的な研究では、血圧とコーヒーの関連性は証明されておらず、人体がコーヒーの血圧上昇作用に慣れるのではないかとされています。
最新の研究では、コーヒーはむしろ健康に良い効果があることがわかってきています。
飲むコーヒーの量が多いほど、パーキンソン病のリスクが減ることもわかっています。最新の研究によると、カフェインにはパーキンソン病患者が体を動かしやすくなる効果があることがわかっています。また、肝臓のガンや疾患のリスクも減少すると言われています。興味深いことに、コーヒーにはアルコールによる肝硬変を予防する成分が含まれていると考えられます。
ある研究によると、一日に2杯以上コーヒーを飲むと肝硬変による死亡のリスクが66%減少することが示されました。イタリアで実施された調査によると、 コーヒーを飲むと肝臓ガンのリスクが40%減少し、一日3杯の量では、リスクが半分以下になることがわかりました。
最も多く飲まれているお茶は紅茶ですが、健康促進効果を求めるならば、 緑茶を取り入れる、または完全に緑茶に替えることをお勧めします。緑茶には、カテキンポリフェノールである没食子酸エピガロカテキン(EGCG)や抗酸化物質を豊富に含んでいます。
中でも健康に良く、私も気に入っているのは抹茶です。
茶葉全体を挽いたものなので、普通に入れた緑茶の100倍の量のEGCGを含んでいます。前述しましたが、鉛の汚染を避けるために、中国産ではなく、日本産の抹茶を選びましょう。焙煎や釜炒りのお茶よりも蒸した物が良いでしょう。 緑茶を飲むこと で、心臓病をはじめ、あらゆる原因による死亡のリスクが減少します。緑茶の全身作用をご紹介しましょう。
調査結果では、一日に5杯以上コーヒーを飲んでも害はないことが示唆されていますが、副腎疲労が珍しくない昨今では、ほとんどの方にとって多すぎると感じる量ではないでしょうか。リスクと効果のバランスを取るために、 コーヒーの量を 午前中に1-2杯とし、午後は緑茶を飲む方法があります。コーヒーの治癒効果を得るには次の点にも注意が必要です。
最後にもう一点妊娠中の女性はコーヒーを飲むのは避けましょう。カフェインが胎児の成長に影響します。胎盤を自由に通過してしまいます。また、2008年に発表された研究によると、妊娠中に2杯コーヒーを飲むと、胎児の心臓の発達に影響を与え、その影響が一生続く可能性があることがわかっています。
カフェインは、胎児にとって 何一つ 良い点はなく、危険なだけです。 妊娠中の女性は、カフェインやカフェインを含む食品を絶対に摂らないでください。
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