夏の時期に素足で靴を履いても臭わないために

靴の臭い

早分かり -

  • 「Bromodosis」とは、足の臭いを表す医学用語で、靴の臭いのもとです。足の臭いが靴に移って時間と共に染みついていきます。
  • 素足で靴を履くことで細菌が繁殖して、足や靴の臭いが悪化してしまうのです。
  • アルコール、ティーツリーオイル、新聞紙やシリカゲルで、湿気や菌の発生を抑えることで臭いの対策となります。
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Dr. Mercolaより

日差しが通りに照りつけ、気温が上昇すると、素足で靴を履きたくなりますね。開放感で子供時代の思い出がよみがえります。

ですが、履いた靴のお手入れを忘れていませんか。そのままでは、菌が繁殖して、屋内ならはっきりと臭いがわかるほどになってしまいますよ。悪臭表示ランプのような物があるとすれば、きっと靴が逃げ出してしまう程の臭いです。

室内の空気を汚染!?せずに、素足を楽しむにはどうすれば良いでしょうか。

足の臭いのもと

靴の臭いの原因は、臭い足に密接しているからです。靴の臭いを防ぐには、まず足の臭いの対策が必要です。足の臭いは「bromodosis」という医学用語であらわされますが、多くの人に起こりえることです。

臭いは、汗腺から分泌された汗から発生します。汗をかくのは、肌の潤いを保ったり、温度調整をしたりするためです。暑い時や運動した時には、足にも普段より多く汗をかきます。

他の部位の汗腺とは異なり、足の汗腺は常に汗を分泌しています。暑い時だけではありません。

この汗が皮膚に存在する菌によって分解されると臭いが発生します。汗が分解されるとチーズの様な強い臭いになります。靴の中など、汗や菌の量が多いとますます臭いも強くなります。

靴下は臭いを予防する

靴下を履くと、汗や菌を吸収してくれるので、靴に臭いが移りにくくなります。一日中靴を履きっぱなしでいると、菌、汗、汚れが 靴の内側や中敷きなどにもついてしまいます。

毎日靴下を履き変えると菌の増殖し汗を分解するのを抑えてお気に入りの靴の中が汚染されずにすみます。

靴下を履くと、足と靴の摩擦が少なくなり足にたこなどができません。靴下を履くと足を乾燥やひび割れから保護し、傷口から起こる感染症を防ぐこともできます。靴下は、水虫などの菌の感染からも足を守ってくれます。

湿気が多すぎると、靴にカビができる原因になります。カビは靴を急速に傷め手しまい。足をきちんと支えることができなくなってしまいます。そうなるとその靴はもう使い物になりません。

ですが心配は要りません。お気に入りのスポーツシューズやフラットシューズを、臭いを抑えながら、素足で楽しむことができるのです。

水虫にかかった足の臭い

水虫は医学的には足白癬と呼ばれます。真菌に感染することで発症し、主に足の指と指の間にできます。人によって症状は様々です。

症状も程度もありとあらゆる例があります。真菌は、暖かく湿気があり、暗い場所を好みます。症状は次のようなものがあります。

ひび割れ、出血する 鱗状のかさぶたができる 赤み
かゆみ 肌が熱を持つ 皮膚がふやけてはがれ落ちる
足の臭い 水疱  

水虫から、爪真菌症(爪水虫)に発展することもあります。 糖尿病の場合、症状が悪化し、二次感染を起こしやすい特徴があります。赤み、痛み、腫れや化膿がある場合は医師の診察を受けて下さい。

水虫は、さほど害はありませんが、よくある足の臭いとは異なる嫌な臭いのもとになります。

靴に臭いがつかないようにする方法

夏の間、素足で靴を履きたい人、臭いをできるだけ抑えるために、いくつか注意していただきたい点があります。

菌や汗が足から靴に移ることが臭いの原因です。こちらにご紹介する方法は、菌の繁殖を抑える効果があります。菌が住みにくい環境を作りましょう。

  1. 洗って乾燥させる

    当然ですね。足や靴がより清潔で乾燥していれば足の臭いがきつくなることはありません。少なくとも一日一回、足を石けんで洗って、きれいにすすぎましょう。

    靴を履く前に、しっかり乾燥しているか確認しましょう。足には汗をかきますが、履くときに乾燥していれば、臭いが移る確率は少なくなります。
  2. 殺菌する

    足の臭いの元となる様々な菌を、酢または過酸化水素水を使って殺菌しましょう。好きな方をスプレー容器に入れて、シャワーの後に足の裏にスプレーします。

    数分間おいて乾くまで、歩いたり靴を履いたりしないで下さい。3%の過酸化水素水ティースプーン1杯に水を約250mlで丁度良い濃さのスプレー液ができます。酢はそのまま使ってかまいません。
  3. ココナッツオイル

    ココナッツオイルには天然の抗菌作用があります。 シャワーの後には酢や過酸化水素水液をスプレーし、寝る前にココナッツオイルを塗りましょう。オイルが菌を殺し、皮膚を柔らかくします。
  4. 暗いところに靴を置かない

    菌は暗く湿った環境を好みます。一日の終わりに靴を脱いだら、ジム用品のバッグや、暗い下駄箱、クローゼットなどにしまわないで下さい。靴のベロが倒れず空気が循環できるような形で収納できる靴置きを使いましょう。
  5. シリカゲル

    新しく靴を買ったときやビタミン剤の瓶の中などに入っている、あのビーズ状のものがはいった小袋です。まとめ買いすることもできます。シリカゲルは湿気を吸収しますので、履いた後の靴に使うとぴったりです。

    片足に数個入れて袋に入れ、口を閉じておきましょう。外においたままでシリカゲルを使ってもあまり効果がえられません。靴の湿気だけでなく、空気中の湿気も吸ってしまうためです。袋に入れておけば、靴からの湿気を吸収してくれます。
  6. ティーツリーオイル

    足の臭いに対する効果について、信頼に値する科学研究はなされていませんが、ティーツリーオイルには、水虫や他の菌による感染症に効果があります。 ティーツリーオイルは少し肌に刺激が出る可能性があり、子供や妊娠中の女性については安全性が確認されていません。 ティーツリーオイルを使う場合は、皮膚への刺激を考慮して、毎日の使用はおやめ下さい。
  7. 新聞紙

    靴を乾燥した状態に保つことは、菌の増殖を抑えるために重要です。洗った後、汗をたくさんかいた日、運動した日などは、靴に新聞紙を詰めましょう。4時間おきに新聞紙を取り替えて新聞紙が湿らなくなるまで繰り返します。
  8. 日光

    日光と新鮮な空気で自然に靴を乾燥刺せて臭いを解消しましょう。スポーツシューズはベロのところで吊り下げて屋外に干して下さい。ドレスシューズは、椅子やテーブルの上などに置いて日光に当てましょう。雨に濡れないように天候の変化には注意して下さい。
  9. アルコール

    菌はアルコールに弱いです。イソプロピルアルコールを靴の内側に塗りましょう。イソプロピルアルコールは70-90%の濃度のものが手に入りますが、どの濃度でもかまいません。靴の外側には塗らないようにして下さい。表面を傷めてしまうかもしれません。アルコールを塗ったら、風通しの良い場所に置いておきましょう。菌の繁殖を防ぐためには、多くて週に1回程度が良いでしょう。
  10. 靴をローテーションする

    毎日違う靴を履くようにすると、履いた靴が十分に乾く時間ができ、菌の繁殖を防ぐことができます。スポーツシューズを良く履く場合は、2-3足を交代で履くようにしましょう。
  11. 炭入れの中敷きを使う

    靴の中敷きは、汗や菌をかなり吸い取ってくれます。定期的に交換すると靴の中に増える菌の数を抑えることができます。臭いが心配であれば、上述の項目の他に、中敷きを活性炭入れものに変えましょう。しかし、直接肌に触れると刺激が強い可能性がありますので、靴下を履いたほうが良いでしょう


  12. 菌は、湿気がなければ成長できません。塩は、菌の細胞から水分を吸収し、死滅させます。また、塩には菌の持つ酵素の活性を抑える作用があり、細胞の分子構造を弱体化させます。 コーシャーソルトを使いましょう。テーブルソルトは粒が細かすぎるため取り除くのが大変です。テーブルスプーン1杯のコーシャーソルト靴の中敷き全体に広げて撒きます。12-24時間そのまま放置したら、塩を払って下さい。
  13. 粉、重曹、スターチ、コーヒーフィルタ

    靴の内部を乾燥刺せるもう一つの方法は、ベーキングパウダー、重曹、コーンスターチを同じ比率で合わせてコーヒーフィルタに入れた物を使う方法です。フィルタの端をホッチキス止めして、一晩靴に入れておいて下さい。猫のトイレ用の砂も水分を良く吸収します。テーブルスプーン2-3杯をコーヒーフィルタに入れ、端をホッチキス止めして、一晩靴に入れておいて下さい。

お勧めできない方法

足や靴の臭いを抑える方法があるように、おすすめできない方法もあります。

  1. 香水をかける

    臭いに匂いをかぶせただけです。それに、香水と足の臭いの組み合わせは、ちょっと合いそうにないですね。
  2. 足用の制汗剤

    制汗剤は足の汗を止めてしまいますので、身体にとって自然なことではありません。臭いを防ぐためにスプレーをかけたくなる気持ちは理解できますが、これでは、余計な化学物質と接触するだけでなく、足の皮膚に潤いを持たせるための身体の機能と反対の方法です。
  3. 凍らせる

    こちらも、一時的に臭いは軽減しますが、冷やしても臭いの元である菌を死滅させることはできません。靴を再封可能な袋に入れて、数時間冷凍庫に入れておきましょう。冷凍庫から出したときには臭わなくても、2-3日後には菌の増殖が始まります。その間に靴を履いたかどうかは関係ありません。冷凍する場合は、臭いが再び出てくる前にその靴を使いましょう。

どの方法も効果がない時

この記事でご紹介したどの方法も効果がない場合は、靴下を履きましょう。靴下が、靴の外にはみ出るのが好みでない場合は、ローライズの靴下を履きましょう。スポーツシューズでもはみ出して見えることはありません。

女性は、パンプスを履くときは、フットカバーや足先のみのストッキングがありますね。汗や菌を吸い取ってくれながら、靴からはみ出すこともありません。靴下は、好みでないかもしれませんが、足を乾燥やひび割れから守り、靴の摩擦でたこができるのを防ぐには一番です。