Dr. Mercolaより
抗コリン作用を持つ医薬品は、神経系や脳の中で、神経伝達物質であるアセチルコリン(ACH)を阻害します。これらの医薬品の効果は短期間ですので、その効果がなくなれば、アセチルコリンを受容する元の状態にすぐに戻ることができます。
ただし、Leo Galland博士がハフィントンポストの論文で述べているように、これらの化合物を長期にわたって使用すると、ACHを受容する敏感な神経受容体(レセ プター)が損傷を受け、軽度の認知機能障害(MCI)、記憶障害に至ることになります。そしておそらく、アルツハイマー病のような退行性脳障害を引き起こ すか、すでに存在する場合はそれを悪化させることになるでしょう
抗コリン作用のある医薬品は、市販されていると同時に処方せんによっても与えられ、次の二つの理由からあなたにとって現在進行的なリスクとなってい ます。第一に、抗コリン作用を持つ化合物の多くは、この事実をラベルに明示していませんので、あなたとあなたの担当医は、一般市販薬や処方せん薬は、 ACHの生成や伝達にとって何のリスクもないと誤った想定をしてしまいます。
第二に、そうした医薬品をいくつか組み合わせることで、その効果が相助的かつ蓄積されるものであることを知らずに使用している場合があります。
言い換えれば、いずれも抗コリン作用を持つ風邪の市販薬一つと処方せん薬二つを服用すると、神経系のアセチルコリン受容体に三倍の負担をかけることになります。
Galland博士が述べている市販薬と処方せん薬の包括的なリストについては、次を参照してください。 元の論文を参照.そのリストとご覧になれば分かるように、とても多くの医薬品が抗コリン作用を持つことが確認されているか、非常に疑わしいとされています。
アセチルコリン(ACH)とは コリンの酢酸エステルであり、体内の細胞レベルで多くの大切なコミュニケーションを担っています。ACHは主に、心臓や全身の筋肉が最適に機能することを、拡張や収縮に必要な刺激に対して筋肉が反応できるように保つことにより、助けます。
ACHはまた、脳がレム睡眠をできるようにすることに関係しています。さらに、脳および神経系全体でニューロンが機能するために不可欠な役割も担っています。
要約すると、アセチルコリンの生成が阻害されると、または、ニューロンがこの必須神経伝達物質をうまく受け取れなくなると、認知、筋肉、その他の神 経系機能が悪影響を受け始めるのです。抗コリン作用を持つ医薬品を長期にわたって使用することは、体内とりわけ脳内において、この必須神経伝達物質の細胞 受容体が最適に機能することへの影響に関係づけられています。
ACHは、脈拍を下げると同時に筋肉の応答を増加、刺激することもできる(性的興奮の場合)ので、複雑な神経伝達物質となっています。
体内の機能によく見られるように、この神経伝達物質のバランスは、自動的に作用する繊細なフィードバックループによって、しかも意識の制御によらず に維持されています。これらの体内における細胞のメカニズムは、言うまでもないことですが、それを制御または弱めようとして体内に取り込む合成化学物質が 障害を与えない場合に最適に機能することが多いものです。
性的興奮は、単に生殖器ないで起こるのではなく、全身とりわけ脳内で起こります。あなたが男性の場合、それは、脳が脊髄を通じてペニスの神経に信号 を送るときに実は始まるのです。これらの信号が酸化窒素の生成の引き金を引くわけです。実際の制定なメッセージを活性化する神経伝達物質は、ACHなので す。
ACHはまた、脳内における性的活動全体で、性的振舞いを制御しているようにも見えます。
女性の場合もACHは、性的機能のとても大切な役割と担います。ACHが少なすぎると、性的活動が衰えます。ACHは、オルガスム並びに、オルガスム中に起こる尿道と膣の収縮への過程に関係しています。
体内のACH濃度を安全かつ効果的に高める一つの方法に、コリンサプリメントを(1,000~3,000mg)とビタミンB5を(500~1,500mg)を摂取することがあります。そうすると、身体がより多くのACHを生成します。
ビタミンB5は、パントテン酸としても知られていますが、実は、二つの道筋で筋肉の耐久性を高めるように思われます。一つ目の道筋は、ACHを増加させることであり、もう一つは、エネルギーがクレブス回路を生成する上で役割を果たすことです。
身体が持つACHを生成する自然の能力を高めることに加えて、細胞レベルのコミュニケーションで筋肉や脳が使用するACHを処理する身体の能力を制限もしくは妨害する抗コリン作用を持つ化合物の摂取も、避けたいものです。
抗コリン作用について心配な場合、回避または限定するために注意すべき成分について、Dr. Gallandは次のように解説しています。
「これらの中には、処方せんなしに入手できるものもあり、単独で、または他の医薬品と結合している場合もありま す。特に、市販の風薬や頭痛薬に注意すべきです。製品名だけに頼るのはよしまししょう。成分すべてを確かめましょう。その情報を担当医に知らせます。担当 医の承認なしに処方せん薬の服用をやめないでください。」
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